有価証券報告書-第153期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/23 14:52
【資料】
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【項目】
154項目
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
<コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方>企業がその社会的責任を果たし、株主等ステークホルダーの負託に応え、持続的に成長していくには、コーポレート・ガバナンスを確立していくことが必須です。
当社は、コーポレート・ガバナンス体制とリスク・マネジメント体制の整備強化に取り組み、グループ全体に企業倫理を徹底しつつ、有機的かつ効果的なガバナンスの仕組みを構築し、収益・財務体質の強化と相まってコーポレート・ブランド価値を高めるよう、継続的に努力しています。
<コーポレート・ガバナンスに関する施策の実施状況>(1)会社の経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況(当項目末尾に記載の模式図ご参照)
当社は、取締役会及び監査役会がコーポレート・ガバナンス体制の構築・運営と監視をそれぞれ担うとともに、委員会その他の機関を通じて体制の充実に取り組んでいます。それぞれの機能については以下に記載のとおりです。
① 会社の機関の内容
会社の機関の
名称
目的・権限構成員の氏名
取締役会経営の基本方針、法令で定められた事項やその他の経営に関する重要事項を決定するとともに取締役の職務執行を監督する。・議長:代表取締役社長 明珍幸一
・構成員:
取締役 浅野敦男、鳥山幸夫、針谷雄彦、園部恭也、新井真
社外取締役 山田啓二、内田龍平、志賀こず江、亀岡剛
監査役 荒井邦彦、芥川裕
社外監査役 原澤敦美、久保伸介
監査役会監査方針・監査計画等を策定し、機能的・機動的監査の実施を目指している。監査役は、取締役会やその他の重要会議への出席や重要な決裁文書の閲覧等を通じて、独立の機関として取締役の職務の執行を監査している。監査役には監査役補助者として専従スタッフを配している。・議長:監査役 荒井邦彦
・構成員:
監査役 芥川裕
社外監査役 原澤敦美、久保伸介

その他のコーポレート・ガバナンスの体制に属する機関としては、本項④に記載した危機・リスク管理体制に係る委員会のほか、以下の主要な意思決定機関があります。
会社の機関の
名称
目的・権限構成員の氏名
指名諮問委員会独立社外取締役全員、取締役会長及び社長執行役員で構成されている。
取締役会からの諮問を受け、役員選任及び解任案についての妥当性、その他取締役会から役員の選任及び解任に関して諮問を受けた事項について審議を行う。
・委員長:未定(7月開催の委員会において、社外取締役である委員の互選で決定)
・構成員:
社外取締役 山田啓二、志賀こず江、亀岡剛
社長執行役員 明珍幸一
報酬諮問委員会独立社外取締役全員、取締役会長及び社長執行役員で構成されている。
取締役会からの諮問を受け、役員報酬の制度設計、役員報酬の水準、その他役員報酬に関して取締役会から諮問を受けた事項について審議を行う。
・委員長:未定(7月開催の委員会において、社外取締役である委員の互選で決定)
・構成員:
社外取締役 山田啓二、志賀こず江、亀岡剛
社長執行役員 明珍幸一
経営会議自由な討議を通して、社長執行役員又はその代行者の意思決定に資する体制を整備する。原則として毎週開催している。・議長:代表取締役社長 社長執行役員 明珍幸一
・構成員:
副社長執行役員 浅野敦男
専務執行役員 鳥山幸夫、針谷雄彦、園部恭也、綾清隆
常務執行役員 新井大介、新井真、小榑慎吾、山鹿徳昌
執行役員 浅野裕史
監査役 荒井邦彦、芥川裕
執行役員会業務執行組織の月次収支を含む業務執行及び決裁事項等の報告及び討議を行う場としている。原則として毎月1回開催している。・議長:代表取締役社長 社長執行役員 明珍幸一
・構成員:
副社長執行役員 浅野敦男
専務執行役員 鳥山幸夫、針谷雄彦、園部恭也、綾清隆
常務執行役員 中川豊、新井大介、新井真、小榑慎吾、五十嵐武宣、山鹿徳昌、久保敬二
執行役員 中野豊久、浅野裕史、鶴川隆彦、岩下方誠、金森聡、田口雅俊、藤丸明寛、中山久
監査役 荒井邦彦、芥川裕
社外監査役 原澤敦美、久保伸介

・当社は、監査役会設置会社の体制を採っています。当社がこの体制を採用している理由は、近年の法改正により監査役の権限と独立性はより強化されており、制度として企業統治に有効と判断していること、及び上記の会社機関も含めた体制により、法制度に則った十分な手続が実施されており、企業統治が適正に機能していると認識していることによります。
② 業務執行体制
ユニット統括制を導入し、より一層の効率化、そして強化を図った業務執行体制を構築しています。ユニット統括制の概要は以下のとおりです。
・執行の長たる社長執行役員のもと、複数の事業部門及び管理部門を統括する合計7名のユニット統括執行役員を任命しています。ユニット統括執行役員のもと、各部門を担当する担当執行役員を配しています。
・事業部門ユニットは、「ドライバルク事業ユニット」、「エネルギー資源輸送事業ユニット」、「製品輸送事業ユニット(自動車船、物流・港湾・関連事業)」、「コンテナ船事業ユニット」の4つです。
・管理部門の事業ユニットは、「CFOユニット(経営企画・調査・サステナビリティ推進・IR・広報・財務・会計・税務)」、「法務・企業法務リスク・コンプライアンス統括ユニット」、「総務・人事ユニット」「船舶・先進技術・造船技術・GHG削減戦略・環境ユニット」、「情報システム、AI・デジタライゼーション戦略ユニット」の5つです。
③ 内部統制システムの整備の状況
・当社は、取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制、その他当社グループの業務の適正を確保するために必要なものとして法令等で定める体制の整備に取り組んでいます。具体的には、取締役会が内部統制システムを構築し、有効性を評価し、その機能を確保していく責務を負っています。更に、内部監査グループが、内部統制システムの監視・検証を通じて、その整備・維持・向上に係る取締役会の責務遂行を支援する役割を担っています。監査役は、取締役による内部統制の構築とその仕組みが有効に機能することの監視を行います。
・グループ会社における業務の適正を確保するため、当社グループ全体に適用する行動指針として「グループ企業行動憲章」を定め、これを基礎として当社グループ各社で諸規則を定めています。また「関係会社業務処理規程」を定め、グループ会社に対し一定の重要事項については、承認、協議又は報告を要するものとしています。
④ 危機・リスク管理体制
経営上の諸々の危機・リスクを認識し、それに備え、リスクが顕在化した時にも企業の社会的責任を果たし得るよう、危機・リスク管理体制を構築しています。危機・リスクを4分類し、それぞれに対応する委員会を設け、更にこの4委員会を束ねて危機・リスク管理活動全体を掌握・推進する組織として、危機管理委員会を設置しています。
委員会名機能
危機管理委員会危機・リスク管理活動全体の統括
安全運航推進委員会当社運航船舶の安全対策、船舶事故(海洋汚染を含む)の予防及び発生時の対応
災害対策委員会大災害への平時の準備及び発生時の対応
コンプライアンス委員会コンプライアンス上の問題に対応
経営リスク委員会その他の経営上のリスクに対応

(2)会社のコーポレート・ガバナンスの充実に向けた取組みの最近1年間における実施状況
① 当社グループは、2020年8月に経営計画を策定し、ドライバルク船・自動車船を中心とした船隊規模の適正化、海外ターミナル事業売却などの資産売却による自己資本拡充、投資の厳選、安全・環境・品質に対する不断の取組みなどにより、コロナ禍への対応を進めてまいりました。また、2021年5月には、2021年度経営計画「ローリングプラン」を策定し、5つの事業戦略として「自営事業4本柱の磨き上げ」、「新たな事業領域への挑戦 」、「アジアを中心にグローバル展開を加速」「コンテナ船事業の競争力向上」、「継続的な財務基盤の拡充」を重要課題に掲げ、新たな取組みを開始しました。
② 経営の一層の透明性を確保し、取締役会及び監査役による経営監視機能を強化するため、2009年6月24日開催の定時株主総会において、2名の社外取締役を選任しました。また、2016年6月24日開催の定時株主総会において社外取締役を3名とし、2019年6月21日開催の定時株主総会においては社外取締役を更に増員して4名とし、社外取締役4名、社外監査役2名の体制として、2021年6月23日開催の定時株主総会においても引き続き同じ体制としています。これにより、経営の透明性の確保及び経営監視機能の維持・強化に努めています。
③ 2017年1月に制定した「川崎汽船グループ グローバルコンプライアンスポリシー(以下、「グローバルポリシー」という。)」は、グローバルなレベルでのグループコンプライアンス体制を強化するためのもので、当社及びグループ会社役職員に遵守を義務づけています。また、専任部署によるセミナー開催、ガイドブック配布、専門委員会の活動等を通じて、グローバルポリシーが当社及びグループ会社役職員の日常業務の行動指針となるよう取り組んでいます。
④ 国内外の競争法コンプライアンスに関して、役職員に対しては独占禁止法遵守規程の遵守を徹底させ、専任部署による継続的な教育・啓蒙活動の推進を通じて競争法に関するコンプライアンスの意識を徹底すべく、更なる強化に取り組んでいます。また、業務監査を実施し、コンプライアンスに向けた施策の実施状況を監視・監督しています。同業他社との接触についても、接触の性質に応じて事前の届出及び承認、内容の記録作成・保存等を厳格に運用しています。
⑤ 贈収賄防止の実効性を高めるために、グローバルポリシー(反贈収賄法個別ポリシー含む)に基づき、当社は、腐敗のない海運業界を目指した取組みを行っているMaritime Anti-Corruption Network(MACN)のメンバーとして、反腐敗・贈収賄防止の取組みを強化しています。
⑥ 2019年11月にグローバルポリシー(経済制裁・反マネーロンダリング個別ポリシーの追加)を改正し、当社及びグループ会社役職員に当社グループのビジネスに対して適用される経済制裁規制並びに反マネーロンダリング及びテロ資金供与に関するルールの遵守を徹底しています。
⑦ 当社及び国内グループ会社の役職員からの内部通報を受け付ける「ホットライン窓口」に加えて、海外グループ会社の役職員からの内部通報を受け付ける「グローバルホットライン窓口」も設置し、国内外にわたる当社グループの事業でのコンプライアンス問題の未然防止とリスクの早期発見及び是正に取り組んでいます。また、通報に関する情報の秘密保持と通報者保護を徹底し、通報者が安心して利用できる体制を整えています。2020年7月、当社の内部通報制度は消費者庁所管の「内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)」(※)に登録されました。
(※)「内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)」とは、事業者が自らの内部通報制度を評価して、認証基準に適合している場合、当該事業者からの申請に基づき消費者庁指定登録機関がその内容を確認した結果を登録し、所定のWCMS(Whistleblowing Compliance Management System)マークの使用を許諾する制度です。
⑧ 社長執行役員が委員長を務めるコンプライアンス委員会を通じて、当社及びグループ会社のコンプライアンスを担保するための方針及びコンプライアンス違反に対する対応措置を審議しています。また、コンプライアンスの最高責任者であるCCO(チーフコンプライアンスオフィサー)のもと、組織全体のコンプライアンス体制を強化しています。
⑨ 毎年11月をコンプライアンス月間と位置づけ、当社及びグループ会社役職員にコンプライアンスの重要性を再認識させるため、社長メッセージを配信するとともに、コンプライアンスeラーニング研修、外部講師を招いたコンプライアンスセミナーを開催しています。また、階層別人事研修の中でコンプライアンス研修を実施し、個別テーマ(インサイダー取引規制、ハラスメント防止等)セミナーも、適宜開催しています。このほかにも、特に注意喚起を要するコンプライアンス関連の重要事項を「コンプライアンス通信」として、適宜配信しています。
(3)取締役の定数
当社の取締役は15名以内とする旨を定款に定めています。
(4)取締役の選任の決議要件
当社は、取締役選任の決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨、また、その決議は累積投票によらない旨を定款に定めています。
(5)取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役との責任限定契約
当社と取締役(業務執行取締役等であるものを除く)及び監査役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結することができる旨を定款に規定しています。これに基づき、非業務執行取締役である山田啓二氏、内田龍平氏、志賀こず江氏及び亀岡剛氏並びに全監査役との間で責任限定契約を締結しています。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、善意でかつ重大な過失がないときは、金10百万円又は法令が定める額のいずれか高い方としています。
(6)株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を図ることを目的とするものです。
(7)取締役会で決議することができる株主総会決議事項
① 自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって自己の株式を取得することができる旨を定款に定めています。これは、機動的な資本政策を遂行することを目的とするものです。
② 中間配当
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当を実施することができる旨を定款に定めています。これは、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものです。
[参照 コーポレート・ガバナンス体制についての模式図]
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