有価証券報告書-第51期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績及び財政状態の状況
当期におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費や好調な企業収益に伴う民間設備投資に支えられ、引き続き緩やかな回復基調で推移いたしました。北海道におきましても同様に個人消費をはじめとする民間消費の回復が続き、また海外からの観光需要の増勢も持続し、加えて一昨年の台風被害の復旧工事等公共投資の下支え効果もあり、持ち直しの動きが続きました。このような状況のなか当社グループ(当社及び連結子会社)は経営基盤の強化に努め、利用者のニーズを捉えた積極的な営業展開を図ってまいりました。
経営成績については、当連結会計年度の連結売上高は45,446百万円(前年同期比3.6%増)となり、営業利益は1,004百万円(同28.1%減)、経常利益は344百万円(同409.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は187百万円(同83.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(海運業)
当社の輸送実績は、一昨年春の熊本地震とサミット警護の特殊需要の剥落に加え、冬期の海象が例年になく悪く計画航海数を保てなかったことにより小樽―舞鶴航路の旅客、乗用車部門は、前年同期に比べ98%、101%となり、苫小牧―敦賀航路の両部門は、それぞれ90%、98%にとどまりました。また、苫小牧―秋田―新潟―敦賀航路の両部門は、海象要因と利便性を増した小樽―新潟航路へのシフトがあらわれ、それぞれ87%、93%と大きく減少いたしました。反面、新造高速フェリー2隻を投入した小樽―新潟航路は、それぞれ137%、128%と大幅に増加し、航路全体でも両部門、前年同期の輸送量を上回りました。片や、貨物車部門は、小樽―舞鶴航路において生乳や雑貨が堅調に推移し、前年同期に比べ107%となり、苫小牧―敦賀航路は、生乳や土木建設機械が増加したものの、雑貨と農産品が減少し、前年同期並みとなりました。苫小牧―秋田―新潟―敦賀航路は、旅客、乗用車部門同様小樽―新潟航路へのシフトがあらわれ90%と前年同期の輸送量を大きく下回りました。一方、高速化に伴うダイヤ変更を行った小樽―新潟航路は、北海道からのリードタイムが1日短縮されたことにより南航の輸送需要が飛躍的に伸び、雑貨、農産品のほか機械、建材等が増え、132%と大幅に輸送量が増加いたしました。
一方、クルーズ客船部門は、下半期に入り10月下旬の台風の影響や一部クルーズの不振がありましたが、クリスマスクルーズや年末から年始にかけての台湾・南西諸島クルーズが好評であったことに加え、1月上旬から50日間にわたり東南アジア各国を巡るオリエンタルクルーズも概ね計画通りの集客ができ、前年同期の営業収益を上回りました。
以上の結果、当部門の売上高は30,187百万円(前年同期比4.1%増)となりました。しかしながら、燃料油価格が大幅に上昇したことや新造船の船舶減価償却費の負担増等により、営業利益は1,000百万円(同21.0%減)となりました。
(貨物運送事業)
定期航路を利用した当部門は車両を積極的に拡充し、顧客のニーズに応え、売上高は13,025百万円(前年同期比2.7%増)、営業損失は40百万円(前年同期は営業利益105百万円)となりました。
(石油製品販売業)
船舶燃料等を販売している当部門の売上高は568百万円(前年同期と同じ)、営業利益は36百万円(前年同期比34.4%増)となりました。
(ホテル業)
オーセントホテル小樽の経営を行っている当部門の売上高は1,134百万円(前年同期比0.2%減)、営業利益は8百万円(同38.1%減)となりました。
(その他)
不動産収入等の売上高は530百万円(前年同期比9.9%増)、営業損失は0百万円(前年同期は営業損失24百万円)となりました。
財政状態については、当連結会計年度末の資産の部は69,921百万円と前連結会計年度末に比べ2,334百万円増加しております。これは主に、有形固定資産の取得による増加であります。当連結会計年度末の負債の部は60,452百万円と前連結会計年度末に比べ2,029百万円増加しております。これは主に長期借入金の増加であります。当連結会計年度末の純資産の部は9,468百万円と前連結会計年度末に比べ305百万円増加いたしました。これは主に親会社株主の帰属する当期純利益及び繰延ヘッジ損益が増加したことによるものです。
セグメントごとの財政状態は次のとおりであります。
(海運業)
当連結会計年度末のセグメント資産は58,115百万円(前連結会計年度末55,759百万円)となりました。前連結会計年度末と比較して増加した主な内容は、当初から計画していた旧船舶の代替を目的とする新造船取得によるものです。
(貨物運送事業)
当連結会計年度末のセグメント資産は6,207百万円(前連結会計年度末5,694百万円)となりました。前連結会計年度末と比較して増加した主な内容は、定期的な車両の入替えに伴う車両の取得によるものです。
(石油製品販売業)
当連結会計年度末のセグメント資産は872百万円(前連結会計年度744百万円)となりました。当連結会計年度において大きな変動はありませんでした。
(ホテル業)
当連結会計年度末のセグメント資産は1,718百万円(前連結会計年度1,777百万円)となりました。当連結会計年度において大きな変動はありませんでした。
(その他)
当連結会計年度末のセグメント資産は2,701百万円(前連結会計年度2,767百万円)となりました。当連結会計年度において大きな変動はありませんでした。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、3,178百万円と前連結会計年度末に比べ127百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益252百万円、減価償却費6,038百万円、利息の支払額△744百万円等により6,074百万円(前年同期比18.5%減)となりました。これは、経営成績の状況に記載のとおり税金等調整前当期純利益の減少の影響及び通常の営業活動に伴う資産負債等の増減によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は7,462百万円(前年同期比24.5%減)となりました。これは主に当初から計画していた新造船取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は1,512百万円(前年同期は900百万円の使用)となりました。これは営業キャシュ・フローを借入金の返済に充当するとともに、長期運転資金及び固定資産の取得等の投資に充当するため新規の借入を実行したものであります。
③生産、受注及び販売の状況
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 海運業(百万円) | 30,187 | 104.1 |
| 貨物運送事業(百万円) | 13,025 | 102.7 |
| 石油製品販売業(百万円) | 568 | 100.0 |
| ホテル業(百万円) | 1,134 | 99.8 |
| 報告セグメント計(百万円) | 44,915 | 103.5 |
| その他(百万円) | 530 | 109.9 |
| 合計(百万円) | 45,446 | 103.6 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10を超える相手先は該当ありません。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
②当連結会計年度の経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載したとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、輸送等に関連する運転資金および船舶や運送車両等の設備投資資金を自己資金または金融機関からの借入による調達を行うこととしているほか、貨物運送事業における車両に関しましてはリース等を活用しております。
借入等の資金調達にあたっては、安定的な資金調達と資金調達コストの低減の両立を目指して交渉することとしております。当連結会計年度においては、新造船取得のための長期借入金により資金を調達いたしました。
なお、当連結会計年度末における借入金およびリース債務等の有利子負債の残高は46,872百万円となっており、当連結会計年度末における現金および現金同等物の残高は3,178百万円となっております。
セグメントごとの経営成績及び財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要①経営成績及び財政状態の状況」に記載したとおりであります。