有価証券報告書-第146期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/19 12:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策の影響があるものの企業収益の改善の動きが見られ、雇用・所得環境の向上により個人消費が持ち直すなど、緩やかな回復傾向となりましたが、中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の上昇や資源供給の不確実性など、地政学リスクが顕在化し、予断を許さない状況にあります。
物流業界におきましても、このような経済情勢を受けて、貨物の荷動きは伸び悩み、燃料価格等の事業コストは増加しております。また、トラックドライバー不足や倉庫現場の担い手不足が依然として続いており、人件費の上昇も継続するなど、引き続き厳しい経営環境で推移しております。
このような事業環境のもと、当社グループは2027年10月に創立100周年を迎えるに当たり、次の100年もお客様・社会に必要とされ、従業員が誇りとやりがいを感じながら働く企業となるべく、第8次中期経営計画「NEXT CS-100」を策定し、2025年度はその初年度として各施策を展開してまいりました。
具体的には、愛知県あま市において物流拠点の建築に着手いたしました。また、2025年4月に滋賀支店内に機工課を新設し大型機械や精密機械の運搬・設置等を行う機工(輸送付随業務等)の体制強化を図り、また、リサイクルペット樹脂取扱いのさらなる拡充や汎用樹脂など化学工業原料の輸入取扱いの拡大などに加え、新規取引の開発にも取り組みました。
併せて、業務の効率化や業務品質の向上に継続して取り組み、また、環境に配慮したグリーン経営の推進や、サステナビリティ基本方針に基づきサステナビリティ推進委員会の活動などを通じて持続的な成長と企業価値向上を目指す議論を重ね、サステナビリティを巡る課題に具体的に取り組んでおります。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ4,734,326千円増の63,662,718千円となりました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ1,722,461千円増の14,573,264千円となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ3,011,864千円増の49,089,453千円となりました。
(経営成績)
当連結会計年度の営業収益は28,029,329千円(前年同期比0.7%増)、営業利益は2,051,784千円(前年同期比6.3%減)、経常利益は2,395,556千円(前年同期比1.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,068,260千円(前年同期比30.2%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
国内物流事業におきましては、営業収益は22,516,437千円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益は2,533,147千円(前年同期比1.1%減)となりました。
国際貨物事業におきましては、営業収益は5,350,568千円(前年同期比3.0%増)、セグメント利益は485,989千円(前年同期比2.6%減)となりました。
不動産賃貸事業におきましては、営業収益は360,495千円(前年同期比1.1%増)、セグメント利益は153,238千円(前年同期比0.1%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,042,268千円(19.8%)増加し、当連結会計年度末には6,310,384千円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金は2,965,599千円の増加(前期は4,122,519千円の増加)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益2,898,058千円、減価償却費1,850,585千円であります。また、主な減少要因は、未払消費税等の減少額361,820千円、投資有価証券売却損益506,211千円、法人税等の支払額1,049,914千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金は2,009,574千円の減少(前期は2,054,281千円の減少)となりました。主な増加要因は、投資有価証券の売却による収入568,659千円であります。また、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出3,062,289千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金は86,083千円の増加(前期は2,051,391千円の減少)となりました。主な増加要因は、長期借入れによる収入2,250,000千円であります。また、主な減少要因は、自己株式の取得による支出929,346千円、配当金の支払額682,376千円、長期借入金の返済による支出467,509千円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの主たる事業は、倉庫業を中心とした総合物流業であり、役務の提供を主体とする事業の性格上、生産、受注及び販売の実績を区分して把握することは困難であります。
これに代えて、当連結会計年度におけるセグメントごとの営業収益及び主要業務の取扱高等を示すと、次のとおりであります。
a.セグメントごとの営業収益
セグメントの名称当連結会計年度
(2025年4月1日~2026年3月31日)
前年同期比(%)
国内物流事業(千円)22,516,4370.1
(内訳)
倉庫業(千円)7,872,1920.4
運送業(千円)14,446,073△0.0
国際貨物事業(千円)5,350,5683.0
(内訳)
通関業(千円)3,357,5207.7
梱包業(千円)1,993,048△4.0
不動産賃貸事業(千円)360,4951.1
合計(千円)28,227,5010.7

(注)1.上記の営業収益にはセグメント間の内部営業収益198,171千円を含んでおります。
2.国内物流事業の内訳の「倉庫業」、「運送業」及び国際貨物事業の内訳の「通関業」、「梱包業」は、セグメント間の内部営業収益を含まない外部顧客に対する営業収益の額を記載しております。
b.セグメントごとの主要業務の取扱高等
セグメントの名称当連結会計年度
(2025年4月1日~2026年3月31日)
前年同期比(%)
国内物流事業
倉庫業保管残高
(数量・月末平均)
315千トン△1.9
入庫高1,430千トン△2.6
出庫高1,471千トン2.5
貨物回転率
(数量・月末平均)
38.3%1.9
運送業運送取扱高2,096千トン△5.3
国際貨物事業輸出入取扱高641千トン4.3
梱包取扱高125千m3△2.2

(注)1.倉庫業の入出庫及び保管残高、貨物回転率は、自社倉庫及び再寄託先を含めた残高に基づくものであります。
(年間入庫高+年間出庫高)×1
2.貨物回転率=2×100
月末保管残高年間合計

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
前連結会計年度
(2025年3月31日)
当連結会計年度
(2026年3月31日)
前連結会計年度比
(%)
流動資産(千円)13,594,59613,842,9041.8
固定資産(千円)45,333,79549,819,8139.9
流動負債(千円)7,584,4637,027,930△7.3
固定負債(千円)5,266,3397,545,33443.3
純 資 産(千円)46,077,58849,089,4536.5

流動資産の増加要因は、営業未収入金が166,525千円減少しましたが、現金及び預金が392,268千円増加したこと等によるものです。
固定資産の増加要因は、建物及び構築物が償却の進行により682,504千円減少しましたが、建設仮勘定が愛知県あま市新倉庫工事代金支払い等により1,939,171千円、投資有価証券が保有株式の株価高により3,452,933千円、それぞれ増加したこと等によるものです。
流動負債の減少要因は、未払法人税等が268,307千円、その他に含まれております未払消費税等が318,640千円、それぞれ減少したこと等によるものです。
固定負債の増加要因は、リース契約の解約等によりリース債務が551,697千円減少しましたが、長期借入金が新規借入により1,684,174千円、繰延税金負債が株価の上昇などにより1,151,058千円、それぞれ増加したこと等によるものです。
以上の結果、1株当たりの純資産額は2,723.51円と前連結会計年度2,474.57円に比し、248.94円増加し、自己資本比率は76.6%と前連結会計年度の77.7%に比し1.1ポイント減少しました。
b.経営成績
前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
前連結会計年度比
(%)
営業収益 (千円)27,840,04728,029,3290.7
営業利益 (千円)2,189,9022,051,784△6.3
経常利益 (千円)2,433,5292,395,556△1.6
親会社株主に帰属する当期純利益(千円)1,588,6302,068,26030.2

営業収益の増加要因は、国内物流事業で27,514千円、国際貨物事業で157,927千円、それぞれ増加したことによるものです。
営業利益の減少要因は、人件費の増加などにより国内物流事業で27,338千円、国際貨物事業で12,833千円、それぞれ減少したことに加え、システム投資等に係る業務委託費が増加したことなどによるものです。
経常利益の減少要因は、営業利益が138,117千円減少したことによりますが、営業外収益の受取配当金が90,765千円増加したことなどにより、営業利益の前連結会計年度比減少率より改善した結果となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益の増加要因は、経常利益が37,972千円減少しましたが、特別利益の投資有価証券売却益が264,519千円増加し、法人税等費用が57,296千円減少したことに加え、前連結会計年度に計上した投資有価証券評価損及び関係会社株式売却損がなくなったことなどによるものであります。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(国内物流事業)
倉庫業におきましては、自社倉庫における入出庫高が前期に比し減少した結果、自社倉庫における月末平均保管残高は前期に比し増加しました。一方、再寄託先も含めた入庫高は前期に比し減少し、出庫高が増加したことにより、月末平均保管残高は前期に比し減少しました。また、料金価格の適正化に継続して取り組んできました。それらの結果、倉庫業の営業収益は増加しました。
運送業におきましては、トラックドライバー不足の影響が顕在化してきています。また、買い控え等により荷動きが減少したことや、リサイクルペット樹脂の需要減少による影響などもあり、取扱数量は通期で2,096千トンと前期に比し5.3%の減少となり、運送業の営業収益は微減となりました。
以上の結果、国内物流事業の営業収益は微増となりましたが、セグメント利益は減少しました。
(国際貨物事業)
通関業におきましては、汎用樹脂等の輸入手配の新規受注が増加したこともあり輸出入取扱数量は、641千トンと前期に比し4.3%の増加となりました。
梱包業の取扱数量については、米国の関税政策の影響や、顧客企業の中国での営業展開が進まなかった影響で取扱数量が減少し、125千㎥と前期に比し2.2%の減少となりました。
以上の結果、国際貨物事業の営業収益は増加したものの、セグメント利益は減少しました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業におきましては、京都梅小路地区宿泊施設などの物流用途不動産以外の不動産賃貸を行っておりますが、当連結会計年度中において新規物件の賃貸が開始したことなどから、営業収益、セグメント利益ともに微増となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フロー状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金は、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本とし、設備投資等資金につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
今後の資金需要のうち、主なものは、運転資金の他、事業用地取得、物流施設建築・改修等の設備投資等であります。これらの資金についても、基本方針に基づき、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、必要な資金を調達してまいります。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、過去の実績や現時点における客観的情報、将来の計画事項等を合理的・総合的に判断し会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果につきましては、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる可能性があります。なお、当社グループが採用している重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
⑤ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第8次中期経営計画「NEXT CS-100」の初年度となる2025年度の達成状況は以下のとおりであります。
営業収益は計画値比470百万円(1.7%)減、営業利益は計画値比198百万円(8.8%)減となり、営業利益率は計画値7.9%を0.6ポイント下回る7.3%となりました。経常利益は計画値比54百万円(2.2%)減となりました。また、ROE(自己資本利益率)については4.4%となりました。
指標第8次中期経営計画期間
(2025年度~2027年度)
最終年度目標値
2025年度
(計画)
当連結会計年度
(2025年度)
実績
営業収益31,500百万円28,500百万円28,029百万円
営業利益2,500百万円2,250百万円2,051百万円
経常利益2,650百万円2,450百万円2,395百万円
営業利益率7.9%7.9%7.3%
経常利益率8.4%8.6%8.5%
ROE
(自己資本利益率)
5.0%-4.4%

以上のとおり、物価高などによる貨物の荷動きの伸び悩みや人件費等の増加などの要因から、営業収益、営業利益、経常利益について、計画を達成できませんでした。
また、当期純利益が投資有価証券売却益の増加などにより増益であったことに加え、純資産が政策保有株式の評価益増加により前期末比増加した一方、自己株式の取得を進めたこともあり、ROEは前年比0.9ポイント上昇したものの、資本コストのレンジに留まっていることは認識しております。
今後につきましては、資本コスト・資本収益性等を十分に意識しながら、収益力の向上、財務戦略・資本政策の強化、IR活動の拡充により、少なくとも資本コストのレンジを上回るROE水準(現状認識では5%)を目指すとともに、PBRの向上を図ってまいります。

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