有価証券報告書-第80期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業業績や雇用情勢の改善を背景に緩やかな回復基調にあった一方で、消費増税後の個人消費に力強さが見られなかったことに加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による国内及び世界経済に与える影響が顕著となっております。今後の先行きに関しても、新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中で、極めて不透明な状況になっており、最大の懸念事項と認識しております。当社グループにおきましても、これらの影響は不可避であり、空港関連分野を始めとする一部の事業におきましてすでに顕在化しております。
そのような中、当社グループは、2018年4月から2021年3月末を対象とする中期経営計画の2年目を迎え、創業150周年にあたる2030年に向けた「確固たる基盤づくり」を進めてまいりました。具体的には、人材の採用・育成やシステム投資等による事業基盤の充実、コーポレート・ガバナンスの強化、管理会計制度の見直し等による経営基盤の再構築といった施策に加え、各事業を基盤事業、成長事業、収益改善事業と3つの事業群に分類し、各事業群の課題に応じた取り組みを進めております。成長事業においては、インドでの事業展開を加速すべくインド統括本部を2019年4月に新設したほか、環境・エンジニアリング関連分野において総合建設業を行う中電産業㈱を連結子会社化したことに加え、空港関連分野では、フィリピン最大規模のグランドハンドリング事業を行うMacroAsia Airport Services Corporationと資本提携を行うなど成長力強化に向け、積極的な取り組みを展開しております。また、収益改善事業の中でも国内物流事業については着実に取り組みを進め、すでに収益性の改善の成果が上がりつつあります。
当連結会計年度における経営成績については、海外関連分野や環境・エンジニアリング関連分野における新規連結会社の寄与、震災復興関連業務の増加により、売上高は3,108億34百万円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。また、利益面につきましては、営業利益は米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症の拡大による複合ソリューション事業並びに国際物流事業の減益要因に加え、システム先行投資の増加等により96億86百万円(同11.8%減)、経常利益は95億59百万円(同16.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、45億93百万円(同27.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。また、セグメント利益は当社の管理部門に係る一般管理費等の全社費用控除前の営業利益であります。
なお、当連結会計年度より、各報告セグメントを構成する事業本部に所属する営業所の一部について、主要顧客並びに事業内容の変化に対応するため、所属する事業本部を変更いたしました。そのため、以下の前連結会計年度比較については、前連結会計年度の数値を当該変更後の数値で比較しております。
①複合ソリューション事業
複合ソリューション事業におきましては、震災復興関連業務が増加、環境・エンジニアリング関連分野において、一部、再資源化業務の減少はあるものの総合建設業を行う中電産業㈱の新規連結により増加しました。また、食品関連分野での新規拠点開設、メディカル関連分野での病院内物流業務増加等により、売上高は2,144億11百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。利益につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による空港関連分野での業務減少の影響や、新規事業立ち上げ費用等の発生により、125億64百万円(同8.6%減)となりました。
②国内物流事業
国内物流事業におきましては、生活用品の取扱量増加等はありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大等による一部業務減少により、売上高は482億48百万円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。利益につきましては、業務効率化や単価改定等により、25億34百万円(同6.8%増)となりました。
③国際物流事業
国際物流事業におきましては、前年度連結の香港のフォワーディング会社 BEL INTERNATIONAL LOGISTICS LTD.の寄与、並びに、設備解体や据付業務の増加により、売上高は481億75百万円(前連結会計年度比17.0%増)となりました。利益につきましては、欧州市場向け集荷貨物の減少や米中貿易摩擦にともなう航空貨物需要の減速影響等により、7億68百万円(同25.8%減)となりました。
④その他
その他の事業におきましては、当社グループ内のソフトウェア開発及び保守業務等が中心であり、金額的重要性も低いため報告セグメントとはしておりません。そのため記載を省略しております。
財政状態の状況は次のとおりであります。
(総資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は2,234億99百万円であり、前連結会計年度末に比べ102億44百万円増加しました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は898億35百万円であり、前連結会計年度末に比べ59億1百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金が69億71百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が14億84百万円減少したこと等によるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,336億63百万円であり、前連結会計年度末に比べ43億42百万円増加しました。主な要因は、建設仮勘定が23億円増加したこと、土地が10億8百万円増加したこと、繰延税金資産が7億26百万円増加したこと等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計の残高は1,239億26百万円であり、前連結会計年度末に比べ122億35百万円増加しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は528億45百万円であり、前連結会計年度末に比べ75億61百万円減少しました。主な要因は、1年以内償還予定の社債が100億円減少したこと、その他流動負債が18億96百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が8億85百万円増加したこと等によるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は710億81百万円であり、前連結会計年度末に比べ197億96百万円増加しました。主な要因は、社債が200億円増加したこと、長期借入金が11億21百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は995億72百万円であり、前連結会計年度末に比べ19億90百万円減少しました。主な要因は、自己株式の取得により48億40百万円減少したこと、利益剰余金が26億23百万円増加したこと等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは183億67百万円の収入(前連結会計年度比125億59百万円の収入増)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益が80億51百万円あったこと、減価償却費が81億73百万円あったこと、法人税等の支払額が42億38百万円あったこと等によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは165億45百万円の支出(前連結会計年度比78億48百万円の支出増)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出が107億44百万円あったこと、持分法で会計処理されている投資の取得による支出が24億34百万円あったこと等によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは35億77百万円の収入(前連結会計年度比74億10百万円の収入増)となりました。これは、主に社債の発行による収入が198億89百万円あったこと、社債の償還による支出が100億円あったこと、自己株式の取得による支出が48億57百万円あったこと、長期借入金の返済による支出が39億40百万円あったこと等によるものであります。
これらの結果に為替変動による増加額12百万円を考慮し、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より54億12百万円増加し、276億91百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績及び受注実績
当社グループの事業内容は複合ソリューション事業、国内物流事業、国際物流事業、その他と多岐にわたっているため、生産実績を画一的に算定表示することは困難であり、また受注生産形態を採らない事業も多いため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。
(2)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に関する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。当社グループは連結財務諸表を作成するにあたり、退職給付会計、税効果会計、貸倒引当金の計上等において、過去の実績等を勘案するなど、合理的な見積り、判断を行った上で、その結果を反映させておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 経営成績
当連結会計年度における売上高は3,108億34百万円であり、前連結会計年度比で166億76百万円(5.7%増)の増収となりました。売上高が増加した主な要因は、海外関連分野や環境・エンジニアリング関連分野における新規連結会社の寄与、震災復興関連業務の増加等によるものであります。
売上原価は2,849億54百万円と、前連結会計年度比で168億6百万円増(6.3%増)となり、売上総利益は258億80百万円と、前連結会計年度比で1億30百万円(0.5%減)の減益となりました。売上原価増加の主な要因は、外注費の増加等によるものであります。
販売費及び一般管理費は161億94百万円と、前連結会計年度比で11億59百万円増(7.7%増)となりました。主な要因は、システム先行投資の増加等によるものであります。
以上の結果、営業利益は96億86百万円と、前連結会計年度比で12億90百万円(11.8%減)の減益、経常利益は95億59百万円と、前連結会計年度比で18億14百万円(16.0%減)の減益となりました。
特別損益は、減損損失17億11百万円を特別損失として計上いたしました。特別利益は固定資産売却益3億44百万円を計上しております。
その結果、税金等調整前当期純利益は80億51百万円となり、法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は45億93百万円となり、前連結会計年度比で16億95百万円の減益となりました。
なお、事業別の売上高及び営業利益の概況については、「経営成績等の状況の概要」に記載しております。
(3) 財政状態
(総資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は2,234億99百万円であり、前連結会計年度末に比べ102億44百万円増加しました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は898億35百万円であり、前連結会計年度末に比べ59億1百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金が69億71百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が14億84百万円減少したこと、貯蔵品が10百万円減少したこと等によるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,336億63百万円であり、前連結会計年度末に比べ43億42百万円増加しました。主な要因は、建設仮勘定が23億円増加したこと、土地が10億8百万円増加したこと、繰延税金資産が7億26百万円増加したこと等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計の残高は1,239億26百万円であり、前連結会計年度末に比べ122億35百万円増加しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は528億45百万円であり、前連結会計年度末に比べ75億61百万円減少しました。主な要因は、1年内償還予定の社債が100億円減少したこと、その他流動負債が18億96百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が8億85百万円増加したこと等によるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は710億81百万円であり、前連結会計年度末に比べ197億96百万円増加しました。主な要因は、社債が200億円増加したこと、長期借入金が11億21百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は995億72百万円であり、前連結会計年度末に比べ19億90百万円減少しました。主な要因は、自己株式の取得により48億40百万円減少したこと、利益剰余金が26億23百万円増加したこと等によるものです。
(4) キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況につきましては、「経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因としては、ⅰ)顧客企業・顧客業界の動向、ⅱ)コスト動向、ⅲ)事故・災害、ⅳ)人材の育成・確保、ⅴ)法的規制の動向等が挙げられます。
ⅰ) 顧客企業・顧客業界の動向
当社グループは、顧客企業のニーズに応じて様々な請負サービス及び物流サービスを提供しております。当社グループの売上高は、請負業務の取扱量や物流業務の輸送量に連動する傾向があり、そしてこれらの取扱量や輸送量は、顧客企業の生産量・販売量に連動する傾向があります。したがって、顧客企業の生産・販売動向、ひいては顧客業界における市場動向が、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。特に、当社グループの売上高のうち、43%が鉄鋼関連分野と食品・飲料関連分野の売上高であり、両分野の影響を強く受けます。また、近年ではメディカル関連分野や空港関連分野の事業規模が拡大傾向であり、これらの業界の動向も経営成績に影響を与える可能性があります。
さらに、顧客企業の外注化に関する方針に変更がある場合は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
ⅱ) コスト動向
当社グループの主要なコストは、人件費(労務費)、外注費、燃料費等であり、これらのコスト動向が経営成績に影響を与える可能性があります。
例えば、人手不足の深刻化や社会的な企業への賃上げ要請の高まりなどによって、人件費単価は上昇傾向にあり、当社グループにおいても人件費や外注費が増加する可能性があります。また、当社グループにおいて使用する輸送用車輌等の燃料費は、軽油価格等の変動の影響を受けております。
当社グループは、これらのコスト増加が生じた場合には、生産性向上等のコスト改善努力を行うとともに、顧客企業との協議により適正な業務単価の維持を図っていく方針ではありますが、コスト改善効果が十分ではなく、また、価格転嫁も困難となる場合には、減益要因となる可能性があります。
一方、人件費等のコスト上昇に伴い、顧客企業等において業務効率改善やコスト削減等を目的としたアウトソーシングを推進する動きが強まれば、当社グループの業務拡大の機会が増加し、当社グループの経営成績にプラスの影響を与える可能性があります。
ⅲ) 事故・災害
当社グループは、請負サービスや物流サービスの提供を通じて、顧客企業の生産工程やサプライチェーンに深く関与しております。したがって、当社グループの経営上最も重視すべき点は、安全衛生の向上並びにサービスの品質管理を徹底し、事故・災害を未然に防止すること、そして、さらにはこのような安全衛生・品質管理への徹底した姿勢を強みにまで昇華させることであると認識しております。安全衛生・品質管理への徹底した取り組みは、業務の生産性を維持・向上させ、顧客企業との信頼関係強化につながり、経営成績にプラスの影響を与える要因となります。しかしながら、当社グループの安全・品質の不備に起因する重大事故や災害が発生した場合には、当社グループのみならず顧客企業の社会的な信用の失墜に繋がり、当社グループの経営成績に大幅なマイナス影響を与える可能性があります。
ⅳ) 人材の育成・確保
当社グループでは、顧客企業のニーズに応じて多種多様な業務作業の請負を行っており、各業務作業に関して専門的な知識を有する人材を育成し、確保する必要があります。また、顧客企業の季節需要を含む業務の繁閑に対して、外注企業の活用を含めた柔軟な人員配置をコントロールする必要があります。したがって、必要な人材の確保・育成及び適正配置を行うことが、当社グループの健全な成長の前提条件であり、これが達成できない場合には、経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
ⅴ) 法的規制の動向等
当社グループは、多種多様な許認可等を得て事業運営を行っております。これらの許認可等が一種の参入障壁となり、事業の安定に寄与している側面があります。当社グループはこれら関連法令等の遵守に努めており、本書提出日現在において事業運営上の支障をきたす状況は生じておりません。しかしながら、違反その他事由により必要な許認可等が停止又は取消となった場合には、当社グループの経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
また、当社グループの事業の性質上、a)請負・派遣の区分等の適正化に係る規制、b)外注企業の活用における下請代金支払遅延等防止法(下請法)に係る規制、c)従業員の労務管理にかかる労働関連法令に係る規制、さらにはd)自動車NOx・PM法をはじめとする環境関連の法令・条例等について、留意する必要があります。当社グループの事業に関連する法的規制の強化等により、それに対応するためのコスト増や設備投資等が必要となる場合には、経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの主な資金需要は、運転資金、設備資金、投融資資金があります。
運転資金については、請負業務、貨物輸送、倉庫業務といった営業活動に必要な資金(外注・材料費及び人件費等)や、一般管理費、販売費があります。
設備資金については、主に拠点拡大、整備等による倉庫建設や、車両運搬具及び機械装置といった固定資産購入によるものであります。投融資資金については、業容拡大のためのM&Aや事業提携による出資金があります。
財務政策
当社グループの資金調達に関しては、内部資金を充当し、不足分については有利子負債で調達しております。具体的な調達手段といたしましては、運転資金については短期借入金やコマーシャル・ペーパー発行により調達し、設備資金、投融資資金については長期借入金や社債発行による調達を実施しております。
なお、資金調達の実施にあたっては、キャッシュ・フローの状況、投資案件の進捗、金利動向を考慮し、調達時期、調達規模、調達手段を適宜判断し実施しております。
一方、グループ内の余剰資金を活用し、資金を必要とする当社グループ会社に融資する事で、資金の流動性を確保し、併せて有利子負債の圧縮に努めております。
(7) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、限られた経営資源を効率的に活用することで高い付加価値を生み出しつつ、中長期的な成長を達成することを目指しております。したがって、売上高や営業利益といった事業規模や成長性を示す指標と、売上高営業利益率や自己資本当期純利益率(ROE)といった収益性、投下資本利益率(ROIC)といった資本効率性を示す指標が、当社グループの経営上の目標の達成状況を判断する上での基本的な指標であると考えております。
2020年3月期の売上高は3,108億34百万円(前連結会計年度比5.7%増)、営業利益は96億86百万円(前連結会計年度比11.8%減)であり、営業利益率は3.1%(前連結会計年度と同水準)、ROEは4.7%(前連結会計年度比1.7ポイント減)、ROICは3.9%(前連結会計年度比0.7ポイント減)でした。今後も、2030年に向けた基盤作りを行うべく、人材の採用・育成コスト、システム関連コストなどの負担が増加することが見込まれます。しかし、これらのコストは、生産年齢人口の減少に伴う構造的な人手不足など長期的な経営環境の変化に対応するために、経営戦略上必要なコストであると考えております。
今後も経営環境の変化を機会と捉え、資本生産性を高めながら中長期的な成長を図ってまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業業績や雇用情勢の改善を背景に緩やかな回復基調にあった一方で、消費増税後の個人消費に力強さが見られなかったことに加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による国内及び世界経済に与える影響が顕著となっております。今後の先行きに関しても、新型コロナウイルス感染症の終息が見通せない中で、極めて不透明な状況になっており、最大の懸念事項と認識しております。当社グループにおきましても、これらの影響は不可避であり、空港関連分野を始めとする一部の事業におきましてすでに顕在化しております。
そのような中、当社グループは、2018年4月から2021年3月末を対象とする中期経営計画の2年目を迎え、創業150周年にあたる2030年に向けた「確固たる基盤づくり」を進めてまいりました。具体的には、人材の採用・育成やシステム投資等による事業基盤の充実、コーポレート・ガバナンスの強化、管理会計制度の見直し等による経営基盤の再構築といった施策に加え、各事業を基盤事業、成長事業、収益改善事業と3つの事業群に分類し、各事業群の課題に応じた取り組みを進めております。成長事業においては、インドでの事業展開を加速すべくインド統括本部を2019年4月に新設したほか、環境・エンジニアリング関連分野において総合建設業を行う中電産業㈱を連結子会社化したことに加え、空港関連分野では、フィリピン最大規模のグランドハンドリング事業を行うMacroAsia Airport Services Corporationと資本提携を行うなど成長力強化に向け、積極的な取り組みを展開しております。また、収益改善事業の中でも国内物流事業については着実に取り組みを進め、すでに収益性の改善の成果が上がりつつあります。
当連結会計年度における経営成績については、海外関連分野や環境・エンジニアリング関連分野における新規連結会社の寄与、震災復興関連業務の増加により、売上高は3,108億34百万円(前連結会計年度比5.7%増)となりました。また、利益面につきましては、営業利益は米中貿易摩擦や新型コロナウイルス感染症の拡大による複合ソリューション事業並びに国際物流事業の減益要因に加え、システム先行投資の増加等により96億86百万円(同11.8%減)、経常利益は95億59百万円(同16.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、45億93百万円(同27.0%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。また、セグメント利益は当社の管理部門に係る一般管理費等の全社費用控除前の営業利益であります。
なお、当連結会計年度より、各報告セグメントを構成する事業本部に所属する営業所の一部について、主要顧客並びに事業内容の変化に対応するため、所属する事業本部を変更いたしました。そのため、以下の前連結会計年度比較については、前連結会計年度の数値を当該変更後の数値で比較しております。
①複合ソリューション事業
複合ソリューション事業におきましては、震災復興関連業務が増加、環境・エンジニアリング関連分野において、一部、再資源化業務の減少はあるものの総合建設業を行う中電産業㈱の新規連結により増加しました。また、食品関連分野での新規拠点開設、メディカル関連分野での病院内物流業務増加等により、売上高は2,144億11百万円(前連結会計年度比5.0%増)となりました。利益につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による空港関連分野での業務減少の影響や、新規事業立ち上げ費用等の発生により、125億64百万円(同8.6%減)となりました。
②国内物流事業
国内物流事業におきましては、生活用品の取扱量増加等はありましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大等による一部業務減少により、売上高は482億48百万円(前連結会計年度比1.0%減)となりました。利益につきましては、業務効率化や単価改定等により、25億34百万円(同6.8%増)となりました。
③国際物流事業
国際物流事業におきましては、前年度連結の香港のフォワーディング会社 BEL INTERNATIONAL LOGISTICS LTD.の寄与、並びに、設備解体や据付業務の増加により、売上高は481億75百万円(前連結会計年度比17.0%増)となりました。利益につきましては、欧州市場向け集荷貨物の減少や米中貿易摩擦にともなう航空貨物需要の減速影響等により、7億68百万円(同25.8%減)となりました。
④その他
その他の事業におきましては、当社グループ内のソフトウェア開発及び保守業務等が中心であり、金額的重要性も低いため報告セグメントとはしておりません。そのため記載を省略しております。
財政状態の状況は次のとおりであります。
(総資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は2,234億99百万円であり、前連結会計年度末に比べ102億44百万円増加しました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は898億35百万円であり、前連結会計年度末に比べ59億1百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金が69億71百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が14億84百万円減少したこと等によるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,336億63百万円であり、前連結会計年度末に比べ43億42百万円増加しました。主な要因は、建設仮勘定が23億円増加したこと、土地が10億8百万円増加したこと、繰延税金資産が7億26百万円増加したこと等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計の残高は1,239億26百万円であり、前連結会計年度末に比べ122億35百万円増加しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は528億45百万円であり、前連結会計年度末に比べ75億61百万円減少しました。主な要因は、1年以内償還予定の社債が100億円減少したこと、その他流動負債が18億96百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が8億85百万円増加したこと等によるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は710億81百万円であり、前連結会計年度末に比べ197億96百万円増加しました。主な要因は、社債が200億円増加したこと、長期借入金が11億21百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は995億72百万円であり、前連結会計年度末に比べ19億90百万円減少しました。主な要因は、自己株式の取得により48億40百万円減少したこと、利益剰余金が26億23百万円増加したこと等によるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは183億67百万円の収入(前連結会計年度比125億59百万円の収入増)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益が80億51百万円あったこと、減価償却費が81億73百万円あったこと、法人税等の支払額が42億38百万円あったこと等によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは165億45百万円の支出(前連結会計年度比78億48百万円の支出増)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出が107億44百万円あったこと、持分法で会計処理されている投資の取得による支出が24億34百万円あったこと等によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは35億77百万円の収入(前連結会計年度比74億10百万円の収入増)となりました。これは、主に社債の発行による収入が198億89百万円あったこと、社債の償還による支出が100億円あったこと、自己株式の取得による支出が48億57百万円あったこと、長期借入金の返済による支出が39億40百万円あったこと等によるものであります。
これらの結果に為替変動による増加額12百万円を考慮し、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より54億12百万円増加し、276億91百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績及び受注実績
当社グループの事業内容は複合ソリューション事業、国内物流事業、国際物流事業、その他と多岐にわたっているため、生産実績を画一的に算定表示することは困難であり、また受注生産形態を採らない事業も多いため、生産実績及び受注実績は記載しておりません。
(2)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 複合ソリューション事業 | 214,411 | 105.0 |
| 国内物流事業 | 48,248 | 99.0 |
| 国際物流事業 | 48,175 | 117.0 |
| 報告セグメント計 | 310,834 | 105.7 |
| その他 | - | - |
| 合計 | 310,834 | 105.7 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 日本製鉄㈱ | 36,292 | 12.3 | 38,040 | 12.2 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に関する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。当社グループは連結財務諸表を作成するにあたり、退職給付会計、税効果会計、貸倒引当金の計上等において、過去の実績等を勘案するなど、合理的な見積り、判断を行った上で、その結果を反映させておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 経営成績
当連結会計年度における売上高は3,108億34百万円であり、前連結会計年度比で166億76百万円(5.7%増)の増収となりました。売上高が増加した主な要因は、海外関連分野や環境・エンジニアリング関連分野における新規連結会社の寄与、震災復興関連業務の増加等によるものであります。
売上原価は2,849億54百万円と、前連結会計年度比で168億6百万円増(6.3%増)となり、売上総利益は258億80百万円と、前連結会計年度比で1億30百万円(0.5%減)の減益となりました。売上原価増加の主な要因は、外注費の増加等によるものであります。
販売費及び一般管理費は161億94百万円と、前連結会計年度比で11億59百万円増(7.7%増)となりました。主な要因は、システム先行投資の増加等によるものであります。
以上の結果、営業利益は96億86百万円と、前連結会計年度比で12億90百万円(11.8%減)の減益、経常利益は95億59百万円と、前連結会計年度比で18億14百万円(16.0%減)の減益となりました。
特別損益は、減損損失17億11百万円を特別損失として計上いたしました。特別利益は固定資産売却益3億44百万円を計上しております。
その結果、税金等調整前当期純利益は80億51百万円となり、法人税等を加減した親会社株主に帰属する当期純利益は45億93百万円となり、前連結会計年度比で16億95百万円の減益となりました。
なお、事業別の売上高及び営業利益の概況については、「経営成績等の状況の概要」に記載しております。
(3) 財政状態
(総資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は2,234億99百万円であり、前連結会計年度末に比べ102億44百万円増加しました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は898億35百万円であり、前連結会計年度末に比べ59億1百万円増加しました。主な要因は、現金及び預金が69億71百万円増加したこと、受取手形及び売掛金が14億84百万円減少したこと、貯蔵品が10百万円減少したこと等によるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,336億63百万円であり、前連結会計年度末に比べ43億42百万円増加しました。主な要因は、建設仮勘定が23億円増加したこと、土地が10億8百万円増加したこと、繰延税金資産が7億26百万円増加したこと等によるものです。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計の残高は1,239億26百万円であり、前連結会計年度末に比べ122億35百万円増加しました。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は528億45百万円であり、前連結会計年度末に比べ75億61百万円減少しました。主な要因は、1年内償還予定の社債が100億円減少したこと、その他流動負債が18億96百万円増加したこと、1年内返済予定の長期借入金が8億85百万円増加したこと等によるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は710億81百万円であり、前連結会計年度末に比べ197億96百万円増加しました。主な要因は、社債が200億円増加したこと、長期借入金が11億21百万円減少したこと等によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は995億72百万円であり、前連結会計年度末に比べ19億90百万円減少しました。主な要因は、自己株式の取得により48億40百万円減少したこと、利益剰余金が26億23百万円増加したこと等によるものです。
(4) キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況につきましては、「経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因としては、ⅰ)顧客企業・顧客業界の動向、ⅱ)コスト動向、ⅲ)事故・災害、ⅳ)人材の育成・確保、ⅴ)法的規制の動向等が挙げられます。
ⅰ) 顧客企業・顧客業界の動向
当社グループは、顧客企業のニーズに応じて様々な請負サービス及び物流サービスを提供しております。当社グループの売上高は、請負業務の取扱量や物流業務の輸送量に連動する傾向があり、そしてこれらの取扱量や輸送量は、顧客企業の生産量・販売量に連動する傾向があります。したがって、顧客企業の生産・販売動向、ひいては顧客業界における市場動向が、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。特に、当社グループの売上高のうち、43%が鉄鋼関連分野と食品・飲料関連分野の売上高であり、両分野の影響を強く受けます。また、近年ではメディカル関連分野や空港関連分野の事業規模が拡大傾向であり、これらの業界の動向も経営成績に影響を与える可能性があります。
さらに、顧客企業の外注化に関する方針に変更がある場合は、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
ⅱ) コスト動向
当社グループの主要なコストは、人件費(労務費)、外注費、燃料費等であり、これらのコスト動向が経営成績に影響を与える可能性があります。
例えば、人手不足の深刻化や社会的な企業への賃上げ要請の高まりなどによって、人件費単価は上昇傾向にあり、当社グループにおいても人件費や外注費が増加する可能性があります。また、当社グループにおいて使用する輸送用車輌等の燃料費は、軽油価格等の変動の影響を受けております。
当社グループは、これらのコスト増加が生じた場合には、生産性向上等のコスト改善努力を行うとともに、顧客企業との協議により適正な業務単価の維持を図っていく方針ではありますが、コスト改善効果が十分ではなく、また、価格転嫁も困難となる場合には、減益要因となる可能性があります。
一方、人件費等のコスト上昇に伴い、顧客企業等において業務効率改善やコスト削減等を目的としたアウトソーシングを推進する動きが強まれば、当社グループの業務拡大の機会が増加し、当社グループの経営成績にプラスの影響を与える可能性があります。
ⅲ) 事故・災害
当社グループは、請負サービスや物流サービスの提供を通じて、顧客企業の生産工程やサプライチェーンに深く関与しております。したがって、当社グループの経営上最も重視すべき点は、安全衛生の向上並びにサービスの品質管理を徹底し、事故・災害を未然に防止すること、そして、さらにはこのような安全衛生・品質管理への徹底した姿勢を強みにまで昇華させることであると認識しております。安全衛生・品質管理への徹底した取り組みは、業務の生産性を維持・向上させ、顧客企業との信頼関係強化につながり、経営成績にプラスの影響を与える要因となります。しかしながら、当社グループの安全・品質の不備に起因する重大事故や災害が発生した場合には、当社グループのみならず顧客企業の社会的な信用の失墜に繋がり、当社グループの経営成績に大幅なマイナス影響を与える可能性があります。
ⅳ) 人材の育成・確保
当社グループでは、顧客企業のニーズに応じて多種多様な業務作業の請負を行っており、各業務作業に関して専門的な知識を有する人材を育成し、確保する必要があります。また、顧客企業の季節需要を含む業務の繁閑に対して、外注企業の活用を含めた柔軟な人員配置をコントロールする必要があります。したがって、必要な人材の確保・育成及び適正配置を行うことが、当社グループの健全な成長の前提条件であり、これが達成できない場合には、経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
ⅴ) 法的規制の動向等
当社グループは、多種多様な許認可等を得て事業運営を行っております。これらの許認可等が一種の参入障壁となり、事業の安定に寄与している側面があります。当社グループはこれら関連法令等の遵守に努めており、本書提出日現在において事業運営上の支障をきたす状況は生じておりません。しかしながら、違反その他事由により必要な許認可等が停止又は取消となった場合には、当社グループの経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
また、当社グループの事業の性質上、a)請負・派遣の区分等の適正化に係る規制、b)外注企業の活用における下請代金支払遅延等防止法(下請法)に係る規制、c)従業員の労務管理にかかる労働関連法令に係る規制、さらにはd)自動車NOx・PM法をはじめとする環境関連の法令・条例等について、留意する必要があります。当社グループの事業に関連する法的規制の強化等により、それに対応するためのコスト増や設備投資等が必要となる場合には、経営成績にマイナスの影響を与える可能性があります。
(6) 資本の財源及び資金の流動性
資金需要
当社グループの主な資金需要は、運転資金、設備資金、投融資資金があります。
運転資金については、請負業務、貨物輸送、倉庫業務といった営業活動に必要な資金(外注・材料費及び人件費等)や、一般管理費、販売費があります。
設備資金については、主に拠点拡大、整備等による倉庫建設や、車両運搬具及び機械装置といった固定資産購入によるものであります。投融資資金については、業容拡大のためのM&Aや事業提携による出資金があります。
財務政策
当社グループの資金調達に関しては、内部資金を充当し、不足分については有利子負債で調達しております。具体的な調達手段といたしましては、運転資金については短期借入金やコマーシャル・ペーパー発行により調達し、設備資金、投融資資金については長期借入金や社債発行による調達を実施しております。
なお、資金調達の実施にあたっては、キャッシュ・フローの状況、投資案件の進捗、金利動向を考慮し、調達時期、調達規模、調達手段を適宜判断し実施しております。
一方、グループ内の余剰資金を活用し、資金を必要とする当社グループ会社に融資する事で、資金の流動性を確保し、併せて有利子負債の圧縮に努めております。
(7) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、限られた経営資源を効率的に活用することで高い付加価値を生み出しつつ、中長期的な成長を達成することを目指しております。したがって、売上高や営業利益といった事業規模や成長性を示す指標と、売上高営業利益率や自己資本当期純利益率(ROE)といった収益性、投下資本利益率(ROIC)といった資本効率性を示す指標が、当社グループの経営上の目標の達成状況を判断する上での基本的な指標であると考えております。
2020年3月期の売上高は3,108億34百万円(前連結会計年度比5.7%増)、営業利益は96億86百万円(前連結会計年度比11.8%減)であり、営業利益率は3.1%(前連結会計年度と同水準)、ROEは4.7%(前連結会計年度比1.7ポイント減)、ROICは3.9%(前連結会計年度比0.7ポイント減)でした。今後も、2030年に向けた基盤作りを行うべく、人材の採用・育成コスト、システム関連コストなどの負担が増加することが見込まれます。しかし、これらのコストは、生産年齢人口の減少に伴う構造的な人手不足など長期的な経営環境の変化に対応するために、経営戦略上必要なコストであると考えております。
今後も経営環境の変化を機会と捉え、資本生産性を高めながら中長期的な成長を図ってまいります。