有価証券報告書-第83期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度のわが国経済は、インフレ局面が定着する中、緩やかな景気回復基調を維持しました。賃金改善やインバウンド需要により個人消費は底堅く推移した一方、原材料・エネルギー価格の高止まり、人手不足や労務費上昇が企業収益を圧迫しました。また、国内金利の上昇傾向や為替変動が企業活動に影響を及ぼしました。海外では主要国の成長にばらつきが見られ、通商政策動向、米中摩擦や中東情勢など地政学リスクにより先行き不透明な状況が続きました。このため経営環境は不確実性を内包した推移となり、予断を許さない状況が継続しました。
このような状況下におきまして、当社は「安全・迅速・信頼」をモットーに、国民生活と企業活動のライフラインを支える物流業者として、如何なる時世にも顧客に対する輸送責任を果たす「堅実な兵機」との信頼を得るべく、事業展開を進めてまいりました。
内航事業では、鉄鋼需要低迷を受けた運航効率悪化に加え、コスト増による利益停滞、荷主からの傭船契約解除や停船もあり売上減となりました。艀活用や新規貨物受託を図りましたが、燃料費高止まり等もあり補えませんでした。
外航事業では、下期以降モンゴル向けの建機輸送は堅調でした。一方で、中国向けは低調なうえ競争激化、韓国・台湾向けも苦戦し、全体では売上減少、海上運賃収入にプラスとなる円安効果でも補いきれませんでした。
港運事業では、為替や米国政府による関税政策混乱下においても輸入食品の取扱いが増加し、輸出通関件数も好調でした。新規取引先拡大に努めた他、大型特殊案件を複数受注したこと等により、港運事業全体は堅調で期間を通じて増収基調でした。
倉庫事業では、姫路・大阪地区倉庫は堅調に推移したことに加え、神戸地区も期首計画未達ながら黒字回復をしました。一方で人手不足や技術継承、新設コンテナターミナルの投資効果や収益改善に課題が残りました。
これらの結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ496百万円増加し、13,042百万円となりました。
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ304百万円減少し、7,388百万円となりました。
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ800百万円増加し、5,653百万円となりました。
b.経営成績
当事業年度の取扱輸送量は3,569千トン(前期比15千トン増 100.4%)と前期並みでしたが、売上高は13,389百万円(前期比337百万円減 97.5%)と減収になり、また、経常利益も499百万円(前期比118百万円減 80.8%)と減益になりました。なお、特別利益として、投資有価証券売却益49百万円、東京支店移転に伴う補償金22百万円を計上しましたが、当期純利益は397百万円(前期比38百万円減 91.2%)と減益となりました。
当事業年度におけるセグメントの営業状況は次のとおりです。
1)海運事業
(イ)内航事業・・・・・主力輸送貨物である鉄鋼製品が国内需要停滞の影響による運航効率が低下したことに加え、燃料費の高止まりや船舶維持管理料の増加で営業利益が伸び悩みました。また、需要低迷による荷主からの傭船契約解除や船員不足による一時的な停船が発生したことも売上高減少の要因になりました。一方、艀輸送でのスポット貨物受注や傭船契約終了となった船舶を大手メーカーの連続トリップ船として投入するなどして収支改善を図りました。また、他部署との連携により、プラント貨物や鉄道車両などの大型特殊貨物輸送を受託するなどしましたが、マイナス要因を補完するには至りませんでした。
結果としまして、売上高は6,763百万円(前期比92百万円減 98.7%)、営業利益は165百万円(前期比174百万円減 48.7%)と減収減益になりました。
(ロ)外航事業・・・・・中央アジア向け鉱山用建機の輸送が前期比で大幅に減少し、売上も大きく減少しました。中国向けは中国国内の景気悪化と日中間の関係悪化もあり、中国向け輸送貨物が減少し、受注が低迷しました。また、韓国向けおよび台湾向け鋼材輸送は、中国製の低価格な鋼材が多く出回った事により日本からの輸出量が減少しました。円安による為替影響は、ドル建て海上運賃にプラス要因となり収益の押上げ効果がありました。その他、顧客のニーズ把握に努め、他部署との共同営業を実施いたしました。
結果として、売上高は835百万円(前期比654百万円減 56.1%)、営業利益は82百万円(前期比152百万円減 35.2%)と減収減益になりました。
2)港運・倉庫事業
(イ)港運事業・・・・・アメリカ関税政策の混乱や円安基調の為替局面が続きましたが、輸入食品の取扱いは常温、冷凍貨物ともに取扱量が増加しました。また、他の主要顧客の輸入取扱いも堅調に推移しました。産業機械パーツや鉄鋼製品の北米、欧州および韓国向けを始めとする輸出貨物全般も、通関取扱い件数が前期比10%以上増加するなど好調に推移しました。その他、新規営業による取引先拡大に加え、パワープラント設備案件、蓄電池およびODAインフラ貨物など、輸出入通関に関連した特殊車両を利用した輸送や重機作業を伴う大型スポット案件を複数受注出来ました。
結果としまして、売上高は4,085百万円(前期比369百万円増 109.9%)、営業利益は130百万円(前期は18百万円の営業損失)と増収増益になりました。
(ロ)倉庫事業・・・・・姫路地区倉庫は自社倉庫の満床が続き外部委託先他社倉庫へ依頼するなど、鋼材保管や作業取扱いが堅調に推移し、売上収益ともに前期を上回りました。また、大阪地区倉庫も小幅ながら前期を上回る収益を上げる事ができました。神戸地区倉庫は、期首計画値には届かなかったものの、前期の営業損失から黒字回復が出来ました。一方で、作業員の高齢化や複数名の退職もあり、労働力不足や技術伝承の問題が顕在化しております。また、新たに投資した六甲アイランドのISOタンクコンテナターミナルは、集荷営業の強化による収益改善の課題が残りました。
結果としまして、売上高は1,704百万円(前期比39百万円増 102.4%)、営業利益は57百万円(前期は8百万円の営業損失)と増収増益になりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ275百万円減少し、当事業年度末には1,702百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は521百万円(前期は877百万円の獲得)となりました。
主な内訳は、税引前当期純利益571百万円、減価償却費351百万円等に対して、法人税等の支払額265百万円、投資有価証券売却益49百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は229百万円(前期は153百万円の使用)となりました。
主な内訳は、有形固定資産の取得による支出365百万円、長期貸付けによる支出12百万円等に対して、短期貸付金の減少額67百万円、投資有価証券の売却による収入66百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は568百万円(前期は788百万円の使用)となりました。
主な内訳は、長期借入金の返済による支出1,156百万円、短期借入金の純減少額149百万円、配当金の支払額137百万円等に対して、長期借入れによる収入900百万円によるものであります。
③事業部門別売上高、輸送品目別トン数及び売上高の実績
(1)事業部門別売上高明細
当事業年度における事業部門別売上高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)輸送品目別トン数及び売上高明細
当事業年度における輸送品目トン数及び売上高を示すと、次のとおりであります。
(注)1.外航事業・内航事業・港運・倉庫事業を合算したものであります。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産額は13,042百万円となり、前事業年度末と比較して496百万円増加いたしました。
流動資産は3,608百万円となり、前事業年度末と比較して298百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の減少275百万円、短期貸付金の減少67百万円等に対して、売掛金の増加25百万円、原材料及び貯蔵品の増加11百万円等によるものであります。固定資産は9,434百万円となり、前事業年度末と比較して794百万円増加いたしました。これは主に、時価の上昇による投資有価証券の増加756百万円、社船建造に係る建設仮勘定の増加198百万円、有形固定資産の取得による増加177百万円等に対して、減価償却による固定資産の減少351百万円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債総額は7,388百万円となり、前事業年度末と比較して304百万円減少いたしました。
流動負債は3,336百万円となり、前事業年度末と比較して281百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金の減少109百万円、支払手形の減少104百万円、未払法人税等の減少91百万円等に対して、買掛金の増加69百万円等によるものであります。固定負債は4,052百万円となり、前事業年度末と比較して22百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の減少296百万円等に対して、繰延税金負債の増加239百万円、退職給付引当金の増加30百万円、資産除去債務の増加22百万円等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産額は5,653百万円となり、前事業年度末と比較して800百万円増加いたしました。
これは主に、その他有価証券評価差額金の増加522百万円、当期純利益の計上による繰越利益剰余金の増加397百万円等に対して、配当金の支払による繰越利益剰余金の減少137百万円等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
当事業年度の売上高は、13,389百万円(前期比337百万円減 97.5%)となりました。
セグメント別では、内航事業6,763百万円(前期比92百万円減)、外航事業835百万円(前期比654百万円減)、港運事業4,085百万円(前期比369百万円増)、倉庫事業1,704百万円(前期比39百万円増)となりました。
これらの要因につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご覧ください。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は436百万円(前期比111百万円減 79.7%)となりました。
セグメント別では、内航事業165百万円(前期比174百万円減)、外航事業82百万円(前期比152百万円減)、港運事業130百万円(前期は18百万円の営業損失)、倉庫事業57百万円(前期は8百万円の営業損失)となりました。
これらの要因につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご覧ください。
(経常利益)
当事業年度の営業外収益は127百万円(前期比12百万円増 110.6%)となりました。主な要因は、受取配当金の増加3百万円、受取出向料の増加2百万円等によるものであります。
当事業年度の営業外費用は64百万円(前期比19百万円増 142.9%)となりました。主な要因は、支払利息の増加10百万円、為替差損の増加5百万円等によるものであります。
以上の結果、経常利益は499百万円(前期比118百万円減 80.8%)となりました。
(当期純利益)
特別利益として71百万円(投資有価証券売却益49百万円及び移転補償金22百万円)を計上したことにより、税引前当期純利益は571百万円(前期比52百万円減 91.6%)となり、法人税等合計174百万円を差し引いた結果、当期純利益は397百万円(前期比38百万円減 91.2%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ)キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
ロ)契約債務
2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
上記の表において、貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社の第三者に対する保証は、傭船船主・協力会社の借入金等に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社が代わりに弁済する義務があり、2026年3月31日現在の債務保証額は、1,135百万円であります。
ハ)財務政策
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は銀行借入により資金調達することとしております。このうち、銀行借入による資金調達に関しましては、運転資金については借入時の金融情勢を考慮して短期借入金及び長期借入金にて調達し、船舶建造、倉庫建設などの設備資金については、一部を除き固定金利の長期借入金にて調達しております。変動金利での借入分は金利の変動リスクに晒されていますが、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してヘッジを行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度のわが国経済は、インフレ局面が定着する中、緩やかな景気回復基調を維持しました。賃金改善やインバウンド需要により個人消費は底堅く推移した一方、原材料・エネルギー価格の高止まり、人手不足や労務費上昇が企業収益を圧迫しました。また、国内金利の上昇傾向や為替変動が企業活動に影響を及ぼしました。海外では主要国の成長にばらつきが見られ、通商政策動向、米中摩擦や中東情勢など地政学リスクにより先行き不透明な状況が続きました。このため経営環境は不確実性を内包した推移となり、予断を許さない状況が継続しました。
このような状況下におきまして、当社は「安全・迅速・信頼」をモットーに、国民生活と企業活動のライフラインを支える物流業者として、如何なる時世にも顧客に対する輸送責任を果たす「堅実な兵機」との信頼を得るべく、事業展開を進めてまいりました。
内航事業では、鉄鋼需要低迷を受けた運航効率悪化に加え、コスト増による利益停滞、荷主からの傭船契約解除や停船もあり売上減となりました。艀活用や新規貨物受託を図りましたが、燃料費高止まり等もあり補えませんでした。
外航事業では、下期以降モンゴル向けの建機輸送は堅調でした。一方で、中国向けは低調なうえ競争激化、韓国・台湾向けも苦戦し、全体では売上減少、海上運賃収入にプラスとなる円安効果でも補いきれませんでした。
港運事業では、為替や米国政府による関税政策混乱下においても輸入食品の取扱いが増加し、輸出通関件数も好調でした。新規取引先拡大に努めた他、大型特殊案件を複数受注したこと等により、港運事業全体は堅調で期間を通じて増収基調でした。
倉庫事業では、姫路・大阪地区倉庫は堅調に推移したことに加え、神戸地区も期首計画未達ながら黒字回復をしました。一方で人手不足や技術継承、新設コンテナターミナルの投資効果や収益改善に課題が残りました。
これらの結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ496百万円増加し、13,042百万円となりました。
当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ304百万円減少し、7,388百万円となりました。
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ800百万円増加し、5,653百万円となりました。
b.経営成績
当事業年度の取扱輸送量は3,569千トン(前期比15千トン増 100.4%)と前期並みでしたが、売上高は13,389百万円(前期比337百万円減 97.5%)と減収になり、また、経常利益も499百万円(前期比118百万円減 80.8%)と減益になりました。なお、特別利益として、投資有価証券売却益49百万円、東京支店移転に伴う補償金22百万円を計上しましたが、当期純利益は397百万円(前期比38百万円減 91.2%)と減益となりました。
当事業年度におけるセグメントの営業状況は次のとおりです。
1)海運事業
(イ)内航事業・・・・・主力輸送貨物である鉄鋼製品が国内需要停滞の影響による運航効率が低下したことに加え、燃料費の高止まりや船舶維持管理料の増加で営業利益が伸び悩みました。また、需要低迷による荷主からの傭船契約解除や船員不足による一時的な停船が発生したことも売上高減少の要因になりました。一方、艀輸送でのスポット貨物受注や傭船契約終了となった船舶を大手メーカーの連続トリップ船として投入するなどして収支改善を図りました。また、他部署との連携により、プラント貨物や鉄道車両などの大型特殊貨物輸送を受託するなどしましたが、マイナス要因を補完するには至りませんでした。
結果としまして、売上高は6,763百万円(前期比92百万円減 98.7%)、営業利益は165百万円(前期比174百万円減 48.7%)と減収減益になりました。
(ロ)外航事業・・・・・中央アジア向け鉱山用建機の輸送が前期比で大幅に減少し、売上も大きく減少しました。中国向けは中国国内の景気悪化と日中間の関係悪化もあり、中国向け輸送貨物が減少し、受注が低迷しました。また、韓国向けおよび台湾向け鋼材輸送は、中国製の低価格な鋼材が多く出回った事により日本からの輸出量が減少しました。円安による為替影響は、ドル建て海上運賃にプラス要因となり収益の押上げ効果がありました。その他、顧客のニーズ把握に努め、他部署との共同営業を実施いたしました。
結果として、売上高は835百万円(前期比654百万円減 56.1%)、営業利益は82百万円(前期比152百万円減 35.2%)と減収減益になりました。
2)港運・倉庫事業
(イ)港運事業・・・・・アメリカ関税政策の混乱や円安基調の為替局面が続きましたが、輸入食品の取扱いは常温、冷凍貨物ともに取扱量が増加しました。また、他の主要顧客の輸入取扱いも堅調に推移しました。産業機械パーツや鉄鋼製品の北米、欧州および韓国向けを始めとする輸出貨物全般も、通関取扱い件数が前期比10%以上増加するなど好調に推移しました。その他、新規営業による取引先拡大に加え、パワープラント設備案件、蓄電池およびODAインフラ貨物など、輸出入通関に関連した特殊車両を利用した輸送や重機作業を伴う大型スポット案件を複数受注出来ました。
結果としまして、売上高は4,085百万円(前期比369百万円増 109.9%)、営業利益は130百万円(前期は18百万円の営業損失)と増収増益になりました。
(ロ)倉庫事業・・・・・姫路地区倉庫は自社倉庫の満床が続き外部委託先他社倉庫へ依頼するなど、鋼材保管や作業取扱いが堅調に推移し、売上収益ともに前期を上回りました。また、大阪地区倉庫も小幅ながら前期を上回る収益を上げる事ができました。神戸地区倉庫は、期首計画値には届かなかったものの、前期の営業損失から黒字回復が出来ました。一方で、作業員の高齢化や複数名の退職もあり、労働力不足や技術伝承の問題が顕在化しております。また、新たに投資した六甲アイランドのISOタンクコンテナターミナルは、集荷営業の強化による収益改善の課題が残りました。
結果としまして、売上高は1,704百万円(前期比39百万円増 102.4%)、営業利益は57百万円(前期は8百万円の営業損失)と増収増益になりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ275百万円減少し、当事業年度末には1,702百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は521百万円(前期は877百万円の獲得)となりました。
主な内訳は、税引前当期純利益571百万円、減価償却費351百万円等に対して、法人税等の支払額265百万円、投資有価証券売却益49百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は229百万円(前期は153百万円の使用)となりました。
主な内訳は、有形固定資産の取得による支出365百万円、長期貸付けによる支出12百万円等に対して、短期貸付金の減少額67百万円、投資有価証券の売却による収入66百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は568百万円(前期は788百万円の使用)となりました。
主な内訳は、長期借入金の返済による支出1,156百万円、短期借入金の純減少額149百万円、配当金の支払額137百万円等に対して、長期借入れによる収入900百万円によるものであります。
③事業部門別売上高、輸送品目別トン数及び売上高の実績
(1)事業部門別売上高明細
当事業年度における事業部門別売上高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 数量 (千トン) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| (海運事業) | |||
| 内航事業 | 1,751 | 6,763 | 98.7 |
| 外航事業 | 90 | 835 | 56.1 |
| (港運・倉庫事業) | |||
| 港運事業 | 1,542 | 4,085 | 109.9 |
| 倉庫事業 | 185 | 1,704 | 102.4 |
| 合計 | 3,569 | 13,389 | 97.5 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)輸送品目別トン数及び売上高明細
当事業年度における輸送品目トン数及び売上高を示すと、次のとおりであります。
| 輸送品目別 | 数量 (千トン) | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| 鉄鋼 | 1,733 | 7,189 | 98.8 |
| 飼料 | 140 | 227 | 105.0 |
| 農水産品 | 300 | 498 | 115.5 |
| 油糧 | 92 | 200 | 108.2 |
| 鉱石類 | 20 | 64 | 107.6 |
| 機械類 | 86 | 1,017 | 67.4 |
| 紙・パルプ | 7 | 15 | 89.4 |
| 自動車関連 | 52 | 87 | 105.7 |
| 石膏 | 187 | 256 | 101.3 |
| その他貨物 | 952 | 3,832 | 103.8 |
| 合計 | 3,569 | 13,389 | 97.5 |
(注)1.外航事業・内航事業・港運・倉庫事業を合算したものであります。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) | 当事業年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 大和工業株式会社グループ | 3,733 | 27.2 | 3,681 | 27.5 |
| JFE物流株式会社グループ | 1,347 | 9.8 | 1,192 | 8.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産額は13,042百万円となり、前事業年度末と比較して496百万円増加いたしました。
流動資産は3,608百万円となり、前事業年度末と比較して298百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の減少275百万円、短期貸付金の減少67百万円等に対して、売掛金の増加25百万円、原材料及び貯蔵品の増加11百万円等によるものであります。固定資産は9,434百万円となり、前事業年度末と比較して794百万円増加いたしました。これは主に、時価の上昇による投資有価証券の増加756百万円、社船建造に係る建設仮勘定の増加198百万円、有形固定資産の取得による増加177百万円等に対して、減価償却による固定資産の減少351百万円等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債総額は7,388百万円となり、前事業年度末と比較して304百万円減少いたしました。
流動負債は3,336百万円となり、前事業年度末と比較して281百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金の減少109百万円、支払手形の減少104百万円、未払法人税等の減少91百万円等に対して、買掛金の増加69百万円等によるものであります。固定負債は4,052百万円となり、前事業年度末と比較して22百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の減少296百万円等に対して、繰延税金負債の増加239百万円、退職給付引当金の増加30百万円、資産除去債務の増加22百万円等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産額は5,653百万円となり、前事業年度末と比較して800百万円増加いたしました。
これは主に、その他有価証券評価差額金の増加522百万円、当期純利益の計上による繰越利益剰余金の増加397百万円等に対して、配当金の支払による繰越利益剰余金の減少137百万円等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
当事業年度の売上高は、13,389百万円(前期比337百万円減 97.5%)となりました。
セグメント別では、内航事業6,763百万円(前期比92百万円減)、外航事業835百万円(前期比654百万円減)、港運事業4,085百万円(前期比369百万円増)、倉庫事業1,704百万円(前期比39百万円増)となりました。
これらの要因につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご覧ください。
(営業利益)
当事業年度の営業利益は436百万円(前期比111百万円減 79.7%)となりました。
セグメント別では、内航事業165百万円(前期比174百万円減)、外航事業82百万円(前期比152百万円減)、港運事業130百万円(前期は18百万円の営業損失)、倉庫事業57百万円(前期は8百万円の営業損失)となりました。
これらの要因につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご覧ください。
(経常利益)
当事業年度の営業外収益は127百万円(前期比12百万円増 110.6%)となりました。主な要因は、受取配当金の増加3百万円、受取出向料の増加2百万円等によるものであります。
当事業年度の営業外費用は64百万円(前期比19百万円増 142.9%)となりました。主な要因は、支払利息の増加10百万円、為替差損の増加5百万円等によるものであります。
以上の結果、経常利益は499百万円(前期比118百万円減 80.8%)となりました。
(当期純利益)
特別利益として71百万円(投資有価証券売却益49百万円及び移転補償金22百万円)を計上したことにより、税引前当期純利益は571百万円(前期比52百万円減 91.6%)となり、法人税等合計174百万円を差し引いた結果、当期純利益は397百万円(前期比38百万円減 91.2%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ)キャッシュ・フロー
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
ロ)契約債務
2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 1,001 | 1,001 | ― | ― | ― |
| 長期借入金 | 3,821 | 855 | 1,339 | 827 | 800 |
| リース債務 | 11 | 5 | 2 | 2 | 1 |
上記の表において、貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
当社の第三者に対する保証は、傭船船主・協力会社の借入金等に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社が代わりに弁済する義務があり、2026年3月31日現在の債務保証額は、1,135百万円であります。
ハ)財務政策
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は銀行借入により資金調達することとしております。このうち、銀行借入による資金調達に関しましては、運転資金については借入時の金融情勢を考慮して短期借入金及び長期借入金にて調達し、船舶建造、倉庫建設などの設備資金については、一部を除き固定金利の長期借入金にて調達しております。変動金利での借入分は金利の変動リスクに晒されていますが、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してヘッジを行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。