有価証券報告書-第127期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 13:09
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当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されている。経営者の視点による当連結会計年度の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する分析等は次のとおりである。
本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
1.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の各種政策を背景にした企業業績の向上や雇用情勢の改善が進み、緩やかな回復基調にあったものの、米中貿易摩擦や英国EU離脱問題などによる世界経済の減速、さらには新型コロナウィルスの感染拡大などの影響により、先行きは依然として不透明な状況の中で推移した。
このような状況の中、当社グループは、2016年に策定した西部ガスグループ中期経営計画「スクラム2019」で掲げた「お客さまから圧倒的な信頼をいただくエネルギーとくらしの総合サービス企業グループ」の実現をめざし、都市ガス、LNG、LPG、電気などエネルギーのトータルシェア拡大を図るべく、懸命な営業活動を展開した。
特に西部ガスグループの中核をなす都市ガス、LNG、LPGのガスエネルギー事業に関しては、業務用分野の開拓に注力し、他燃料を使用されているお客様に対して省エネ性、環境性に優れたガスエネルギーを総合的にご提案する、お客様のご要望に対応したソリューション提案営業を推進した。
第2の収益の柱と位置付ける不動産事業においては、まちづくり・再開発・建物建築などの計画段階から、ディベロッパーさま・ハウスメーカーさまなどに西部ガスグループのソリューション力を活かした提案を行い、西部ガスグループを真のパートナーとして選んでいただき、ガスエネルギー事業とのシナジー効果を生み出せるように取り組んだ。また、タイ、米国等海外での不動産開発に着手し、事業規模拡大への取り組みを開始した。
その他の分野では、グループ会社におけるホテル事業への進出、ベンチャー企業をはじめとする成長企業への出資等を行うファンドを創立するなど、当社グループの強みと経営資源を最大限活用しながら、ガスエネルギー以外の事業拡大による事業構造の多様化・強靭化に向けたグループ変革を進めた。
このような事業活動の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高204,445百万円(前期比967百万円 0.5%増)、営業利益7,562百万円(前期比2,533百万円 25.1%減)、経常利益7,529百万円(前期比2,231百万円 22.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、4,695百万円(前期比801百万円 14.6%減)となった。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関しては、ガス事業・LPG事業のお客様である商業施設や飲食店、工場等において、営業自粛・工場の操業停止・生産調整等の感染予防対策を実施されていることから、業務用・工業用を中心にガス・LPG販売量が減少する等の影響があった。また、不動産事業、その他の事業においても、お客様訪問自粛や飲食店営業自粛に伴う営業機会の逸失、物流停滞による建築用資機材の納期遅延等の影響があったものの、影響を受けた期間が比較的短期間であったことから、当連結会計年度の経営成績及び財政状態に与えた影響は軽微であると判断している。
今後、新型コロナウィルス感染拡大の影響が長期に及ぶ場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある。
セグメント別の状況は次のとおりである。
(1) ガス
当連結会計年度末の都市ガス事業におけるお客さま数は113万6千戸であり、都市ガス販売量は前期に比べ2.0%減の883,034千㎥となった。このうち業務用ガス販売量については、供給先の需要減やスイッチングの影響等により5.1%減の554,876千㎥となり、家庭用ガス販売量も4.4%減の229,088千㎥となった。また、他のガス事業者への卸供給ガス販売量については、卸供給先の需要増加等によって、前期に比べ27.9%増の99,070千㎥となった。
以上のような都市ガス販売量の結果とガス料金単価の下方調整の影響等により、売上高は125,022百万円(前期比2,938百万円 2.3%減)となり、セグメント利益は5,029百万円(前期比804百万円 13.8%減)となった。
(2) LPG・その他エネルギー
LPG販売単価の下落によりLPG売上が減少したものの、電力販売件数の増加等により電力売上が増加したことから、売上高は30,507百万円(前期比52百万円 0.2%増)となった。セグメント利益は、販促キャンペーン等諸経費の増加影響等により386百万円(前期比450百万円 53.8%減)となった。
(3) 不動産
新規連結の影響により、売上高は35,940百万円(前期比3,669百万円 11.4%増)となったものの、仕入価格の高騰や販売諸経費増加等の影響から、セグメント利益は2,835百万円(前期比751百万円 20.9%減)となった。
(4) その他
その他の事業には、食品販売事業、情報処理事業、飲食店事業等が含まれており、売上高は27,751百万円(前期比474百万円 1.7%増)となったものの、情報処理事業において委託作業費が増加したことなどからセグメント利益は189百万円(前期比409百万円 68.4%減)となった。
(注)1.セグメント別売上高及びセグメント利益には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
2.本報告書では、ガス量はすべて45MJ(メガジュール)/㎥で表記している。
セグメント別の売上高及びその構成比は次のとおりである。
区分前連結会計年度当連結会計年度
金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)
ガス127,96058.7125,02257.0
LPG・
その他エネルギー
30,45514.030,50713.9
不動産32,27114.835,94016.4
その他27,27712.527,75112.7
217,964100.0219,221100.0

2.財政状態の状況
(1) 資産
当連結会計年度末における資産の残高は375,765百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,342百万円増加した。
固定資産の残高は292,261百万円であり、前連結会計年度末に比べ2,352百万円増加した。これは、固定資産の減価償却進捗等はあったものの、ガス事業における新規導管投資や投資有価証券の取得等があったこと等によるものである。
流動資産の残高は83,503百万円であり、前連結会計年度末に比べ2,990百万円増加した。これは、原油価格の下落に伴うガス売掛金の減少はあったものの、不動産事業において販売用不動産の建設工事が進展したことに伴い仕掛品が増加したこと等によるものである。
セグメント別の状況は次のとおりである。
① ガス
主に、既存固定資産の減価償却が進んだこと等により、資産合計は160,089百万円(前期比6,091百万円 3.7%減)となった。
② LPG・その他エネルギー
LPG販売単価の下落に伴う売掛金の減少に加え、太陽光発電設備等の償却が進んだこと等により、資産合計は32,918百万円(前期比1,011百万円 3.0%減)となった。
③ 不動産
販売用不動産の建設工事が進展したことに伴い仕掛品等のたな卸不動産が増加したことから、資産合計は106,941百万円(前期比6,699百万円 6.7%増)となった。
④ その他
ファンド事業の創設に加え、ホテル事業の開始に伴う設備の取得等により、資産合計は30,305百万円(前期比6,391百万円 26.7%増)となった。
(注)セグメント別資産には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
(2) 負債
当連結会計年度末における負債の残高は295,160百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,295百万円増加した。
固定負債の残高は181,608百万円であり、前連結会計年度末に比べ15,900百万円減少した。これは、社債及び長期借入金のうち、1年以内に償還・返済予定のものを流動負債に振り替えたこと等によるものである。
流動負債の残高は113,552百万円であり、前連結会計年度末に比べ23,196百万円増加した。これは、1年以内に期限到来の固定負債が増加したことに加え、短期借入金が増加したこと等によるものである。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は255,568百万円となり、前連結会計年度末に比べ15,463百万円増加した。
(3) 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は80,604百万円であり、前連結会計年度末に比べ1,953百万円減少した。これは、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したものの、株価の下落に伴いその他有価証券評価差額金が減少したこと等によるものである。
なお、当連結会計年度末における自己資本比率は、19.9%となり、前連結会計年度末の20.8%から下落した。
3.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,863百万円増の19,751百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(1) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に営業活動により得られた資金は、17,956百万円となり、前連結会計年度に比べ1,064百万円の減少となった。これは、都市ガス事業におけるガス販売量の減少やガス料金単価の下方調整によりガス売上収入が減少したこと等によるものである。
(2) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に投資活動により使用した資金は、25,489百万円となり、前連結会計年度に比べ2,543百万円の増加となった。これは、有形固定資産の売却による収入はあったものの、投資有価証券の取得による支出が増加したこと等によるものである。
(3) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に財務活動により調達した資金は、10,263百万円となり、前連結会計年度に比べ3,777百万円の増加となった。これは、短期借入金による調達が増加したこと等によるものである。
4.生産、受注及び販売の実績
当社グループにおいては、ガスセグメントが生産及び販売活動の中心となっており、外部顧客に対する売上高及び営業費用の大半を占めている。また、当該セグメント以外のセグメントが生産及び販売する製品・サービスは広範囲かつ多種多様であり、受注形態をとらないものも多い。
このため、以下は、ガスセグメントにおける生産、受注及び販売の実績について記載している。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりである。
品名数量(千m3)
前期比(%)
ガス897,395△2.0

(2) 受注実績
ガスについては、その性質上受注生産は行っていない。
(3) 販売実績
ガス販売実績
当連結会計年度におけるガスの販売実績は次のとおりである。
項目数量(千m3)金額(百万円)
前期比(%)前期比(%)
家庭用229,088△4.449,773△5.2
業務用554,876△5.143,896△4.8
卸供給99,07027.95,90014.6
883,034△2.099,570△4.0
期末ガスお客さま数(千戸)1,135.80.0

(注)「期末ガスお客さま数」は、年度末の都市ガスメーター取付個数である。
5.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の主要な原材料であるLNGは、海外から輸入しているため為替や原油価格の変動により大きな影響を受ける。そのリスクをヘッジする手段として為替予約や原料価格に関するスワップ等を検討している。また、都市ガス事業においては、原料価格の変動は原料費調整により、タイムラグは生じるもののガス販売価格に反映して対応することが可能である。
また、当社グループの売上高の大半を占めているガスによる売上高は、気温・水温等の変動により、大きな影響を受ける。このため、当社は、金融機関等との天候デリバティブ契約の締結等、そのリスクの軽減を検討している。
さらに、都市ガス事業は、需要拡大や安定供給のためにガス導管の敷設等の多大な設備投資が必要であるため、社債や借入金等の残高が多く、金利変動の影響が大きい。このため、金利の固定化及び金利スワップ等の活用により、そのリスクをヘッジしている。
6.資本の財源及び資金の流動性
(1) 資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、ガス事業における原料LNG購入費用のほか、製造費、供給販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要は、ガス事業における供給設備(導管等)投資及び不動産事業や国際エネルギー事業など成長を見込める分野への投資等によるものである。
なお、新型コロナウイルスの感染症予防対策等の影響により、当社グループ内で運転資金が不足する子会社については、融資等による支援を計画している。
(2) 財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資及びグループ事業拡大に向けた投資資金については、金融機関からの長期借入と社債の発行による調達を基本としている。
また、当社グループの資金管理子会社であるSGキャピタル㈱により当社グループ内でキャッシュ・マネジメント・サービスを実施しており、資金調達の一元化、余剰資金の活用等により、当社グループ全体の有利子負債の削減に努めている。
なお、金融機関には十分な借入枠を有しているため、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、設備投資資金の調達は、今後も可能であると考えており、グループ中期経営計画「スクラム2022」の期間中(2020~2022年度)に不動産事業や国際エネルギー事業などへ最大500億円の成長投資を実施し、定常投資と合わせ最大1,000億円の投資を行う計画である。
7.会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載している。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っているが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合がある。
なお、新型コロナウイルスの影響については、緊急事態宣言の解除以降の当社グループを取り巻く経済環境が徐々に回復へ向かうとの見通しを前提に、会計上の見積りに与える影響は軽微であると判断している。
8.目標とする経営指標の実績
当社グループは、2020年3月期を最終年度とするグループ中期経営計画「スクラム2019」において、「経常利益」、「ROA」、「ROE」、「自己資本比率」及び「有利子負債残高」を、目標とする経営指標と定めた。
当連結会計年度における当該指標は次のとおりである。
「経常利益」は7,529百万円(前期9,760百万円)となった。
「ROA」は1.3%(前期1.5%)となった。
「ROE」は6.2%(前期7.2%)となった。
「自己資本比率」は19.9%(前期20.8%)となった。
「有利子負債残高」は255,568百万円(前期240,105百万円)となった。
なお、グループ中期経営計画「スクラム2019」における目標は次のとおりである。
項 目目 標(2019年度)
経常利益(3年合計)320億円 (※)
ROA2%
ROE8%
自己資本比率24%
有利子負債残高2,200億円

(※)2017年度~2019年度 計画合計

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