有価証券報告書-第128期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成されている。経営者の視点による当連結会計年度の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する分析等は次のとおりである。
本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
1.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響などにより、企業収益や個人消費の減少、雇用情勢が悪化するなど、経済活動が停滞し景気が急速に悪化した。一方、足元では、感染拡大防止や経済回復に向けた政府の各種政策などにより、輸入や生産、設備投資などに持ち直しの動きがみられたものの、先行きは依然として不透明な状況のなかで推移した。
このような状況において、当社グループは「お客さまから圧倒的な信頼をいただくエネルギーとくらしの総合サービス企業グループ」の実現に向けてグループ中期経営計画「スクラム2022」に取り組み、都市ガス、LPG、LNG、電気などエネルギーのトータルシェア拡大に取り組みながら、事業構造の多様化・強靭化に向けた懸命な営業活動を展開した。
特に西部ガスグループの中核をなす都市ガス、LPG、LNGのガスエネルギー事業に関しては、業務用分野の開拓に注力し、他燃料を使用されているお客さまに対して省エネ性、環境性に優れたガスエネルギーを総合的にご提案する、お客さまのご要望に対応したソリューション提案営業を推進した。
第2の収益の柱と位置付ける不動産事業においては、まちづくり・再開発・建物建築などの計画段階から、ディベロッパーさま・ハウスメーカーさまなどに西部ガスグループのソリューション力を活かした提案を行い、西部ガスグループを真のパートナーとして選んでいただき、ガスエネルギー事業とのシナジー効果を生み出せるように取り組んだ。また、2020年10月には西部ガス都市開発㈱に事業の集約を行い、地域の都市開発事業にも参画するなど新しい取り組みを加速させている。
国際エネルギー事業においては、ひびきLNG基地の立地条件の優位性や拡張性を活かし、ISOタンクコンテナ(国際基準(ISO規格)に基づいて製造された安全性の高いコンテナ)による海外へのLNG出荷事業を本格的に開始した。
その他の分野では、ベンチャー企業をはじめとする成長企業への出資等を行うファンドを運営するなど、当社グループの強みと経営資源を最大限活用しながら、ガスエネルギー以外の事業拡大による事業構造の多様化・強靭化に向けたグループ変革を進めた。
このような事業活動の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高191,993百万円(前期比12,452百万円 6.1%減)、営業利益4,851百万円(前期比2,711百万円 35.9%減)、経常利益4,558百万円(前期比2,971百万円 39.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,794百万円(前期比2,901百万円 61.8%減)となった。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、ガス・LPG事業において商業施設や飲食店、工場等のお客さまが緊急事態宣言の発出に対応して、営業自粛や工場の操業停止・生産調整等の感染予防対策を実施されていることから、業務用・工業用を中心にガス・LPG販売量が減少する等の影響があった。
その他の事業においては、緊急事態宣言の発出により食関連事業の営業自粛や営業時間の短縮により営業機会を逸失したことから売上高が大きく減少した。
一方で、不動産事業においては物流停滞による建築用資機材の納期遅延等の影響があったものの、影響を受けた期間が比較的短期間であったことや、在宅勤務の推奨が住宅の購入を後押ししたことから売上高は前年同等であった。
新型コロナウイルス感染症の影響がさらに長期に及ぶ場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある。
セグメント別の状況は次のとおりである。
(1) ガス
当連結会計年度末の都市ガス事業におけるお客さま数は113万6千戸であり、都市ガス販売量は前期に比べ2.2%減の863,700千㎥となった。このうち業務用ガス販売量については、飲食店や工業分野において新型コロナウイルス感染症の影響を受けたこと等から7.5%減の513,333千㎥となった。家庭用ガス販売量は外出自粛の影響等によりガス使用量が増加したことから4.5%増の239,388千㎥となった。また、他のガス事業者への卸供給ガス販売量については、卸供給先の需要増加等により前期に比べ12.0%増の110,979千㎥となった。
以上のような都市ガス販売量の結果とガス料金単価の下方調整の影響等により、売上高は112,396百万円(前期比11,453百万円 9.2%減)となり、セグメント利益は4,080百万円(前期比613百万円 13.1%減)となった。
(2) LPG
LPG販売単価の下落によりLPG売上が減少したことから、売上高は19,476百万円(前期比227百万円 1.2%減)となった。セグメント利益は、LPG設備賃貸事業が増加したことから502百万円(前期比154百万円 44.3%増)となった。
(3) 電力・その他エネルギー
電力販売件数の増加等により電力売上が増加したことから、売上高は12,656百万円(前期比1,836百万円 17.0%増)となった。セグメント損益は、2020年12月中旬以降の電力市場価格の高騰により1,811百万円の損失(前期はセグメント利益37百万円)となった。
(4) 不動産
分譲マンションの販売件数増加の影響により、売上高は36,540百万円(前期比697百万円 1.9%増)となり、セグメント利益は3,388百万円(前期比512百万円 17.8%増)となった。
(5) その他
その他の事業には、食関連事業(食品販売事業、飲食店事業)、情報処理事業等が含まれているが、食関連事業において新型コロナウイルス感染症の影響を受けたこと等により、売上高は26,013百万円(前期比3,425百万円 11.6%減)となり、セグメント損益は386百万円の損失(前期はセグメント利益443百万円)となった。
(注)1.セグメント別売上高及びセグメント利益には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。変更の詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 セグメント情報等」に記載している。
2.本報告書では、ガス量はすべて45MJ(メガジュール)/㎥で表記している。
セグメント別の売上高及びその構成比は次のとおりである。
2.財政状態の状況
(1) 資産
当連結会計年度末における資産の残高は389,929百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,164百万円増加した。
固定資産の残高は304,427百万円であり、前連結会計年度末に比べ12,166百万円増加した。これは、固定資産の減価償却が進んだものの、投資有価証券の取得及び評価損益の増加等によるものである。
流動資産の残高は85,501百万円であり、前連結会計年度末に比べ1,998百万円増加した。これは、原油価格の下落に伴う都市ガス原材料の減少はあったものの、不動産事業において販売用不動産の建設工事が進捗したことに伴い仕掛品が増加したこと等によるものである。
セグメント別の状況は次のとおりである。
① ガス
主に、固定資産の減価償却が進んだこと等により、資産合計は152,297百万円(前期比7,115百万円 4.5%減)となった。
② LPG
LPG設備賃貸事業用資産を取得したこと等により、資産合計は19,940百万円(前期比898百万円 4.7%増)となった。
③ 電力・その他エネルギー
太陽光発電設備の取得やガス発電事業への出資等により、資産合計は18,202百万円(前期比3,282百万円 22.0%増)となった。
④ 不動産
販売用不動産の建設工事が進捗したことに伴い仕掛品等の棚卸不動産が増加したことから、資産合計は110,870百万円(前期比3,964百万円 3.7%増)となった。
⑤ その他
固定資産の減価償却が進んだこと等により、資産合計は31,913百万円(前期比269百万円 0.8%減)となった。
(注)セグメント別資産には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
(2) 負債
当連結会計年度末における負債の残高は303,808百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,648百万円増加した。
固定負債の残高は196,592百万円であり、前連結会計年度末に比べ14,984百万円増加した。これは、長期借入金が増加したこと等によるものである。
流動負債の残高は107,215百万円であり、前連結会計年度末に比べ6,337百万円減少した。これは、短期借入金が減少したこと等によるものである。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は264,330百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,762百万円増加した。
(3) 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は86,121百万円であり、前連結会計年度末に比べ5,517百万円増加した。これは、株価の上昇に伴いその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものである。
なお、当連結会計年度末における自己資本比率は、20.5%となり、前連結会計年度末の19.9%から上昇した。
3.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ268百万円減の19,483百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(1) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に営業活動により得られた資金は、20,748百万円となり、前連結会計年度に比べ2,792百万円の増加となった。これは主に、都市ガス事業においてガス料金単価の下方調整によりガス売上収入が減少したものの、仕入債務及び法人税等の支払いが減少したこと等によるものである。
(2) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に投資活動により使用した資金は、25,528百万円となり、前連結会計年度に比べ39百万円の減少となった。これは主に、投資有価証券の取得による支出は減少したものの、有形固定資産の売却による収入が減少したこと等によるものである。
(3) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に財務活動により調達した資金は、4,854百万円となり、前連結会計年度に比べ5,409百万円の減少となった。これは主に、短期借入金による調達が減少したこと等によるものである。
4.生産、受注及び販売の実績
当社グループにおいては、ガスセグメントが生産及び販売活動の中心となっており、外部顧客に対する売上高及び営業費用の大半を占めている。また、当該セグメント以外のセグメントが生産及び販売する製品・サービスは広範囲かつ多種多様であり、受注形態をとらないものも多い。
このため、以下は、ガスセグメントにおける生産、受注及び販売の実績について記載している。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりである。
(2) 受注実績
ガスについては、その性質上受注生産は行っていない。
(3) 販売実績
ガス販売実績
当連結会計年度におけるガスの販売実績は次のとおりである。
(注)「期末ガスお客さま数」は、年度末の都市ガスメーター取付個数である。
5.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の主要な原材料であるLNGは、海外から輸入しているため為替や原油価格の変動により大きな影響を受ける。そのリスクをヘッジする手段として為替予約や原料価格に関するスワップ等を検討している。また、都市ガス事業においては、原料価格の変動は原料費調整により、タイムラグは生じるもののガス販売価格に反映して対応することが可能である。
また、当社グループの売上高の大半を占めているガスによる売上高は、気温・水温等の変動により、大きな影響を受ける。このため、当社は、金融機関等との天候デリバティブ契約の締結等、そのリスクの軽減を検討している。
さらに、都市ガス事業は、需要拡大や安定供給のためにガス導管の敷設等の多大な設備投資が必要であるため、社債や借入金等の残高が多く、金利変動の影響が大きい。このため、金利の固定化及び金利スワップ等の活用により、そのリスクをヘッジしている。
6.資本の財源及び資金の流動性
(1) 資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、ガス事業における原料LNG購入費用のほか、製造費、供給販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要は、ガス事業における供給設備(導管等)投資及び不動産事業や国際エネルギー事業など成長を見込める分野への投資等によるものである。
なお、新型コロナウイルス感染症の予防対策等の影響により、当社グループ内で運転資金が不足する子会社については、融資等による支援を行っている。
(2) 財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資及びグループ事業拡大に向けた投資資金については、金融機関からの長期借入と社債の発行による調達を基本としている。
また、当社グループの資金管理子会社であるSGキャピタル㈱(2021年4月1日付で西部ガスホールディングス㈱に吸収合併)により当社グループ内でキャッシュ・マネジメント・サービスを実施しており、資金調達の一元化、余剰資金の活用等により、当社グループ全体の有利子負債の削減に努めている。
なお、金融機関には十分な借入枠を有しているため、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、設備投資資金の調達は、今後も可能であると考えており、グループ中期経営計画「スクラム2022」の期間中(2020年度~2022年度)に不動産事業や国際エネルギー事業などへ最大500億円の成長投資を実施し、定常投資と合わせ最大1,000億円の投資を行う計画である。
7.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載している。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っているが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合がある。
また、当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載している。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、先行きの不透明性はあるものの、当社グループを取り巻く経済環境が徐々に回復へ向かうとの見通しを前提に、入手可能な情報に基づいて会計上の見積りを行っている。
8.目標とする経営指標の実績
当社グループは、2023年3月期を最終年度とするグループ中期経営計画「スクラム2022」において、「経常利益」、「ROA」、「ROE」、「自己資本比率」を、目標とする経営指標と定めた。
当連結会計年度における当該指標は次のとおりである。
「経常利益」は4,558百万円(前期7,529百万円)となった。
「ROA」は0.5%(前期1.3%)となった。
「ROE」は2.3%(前期6.2%)となった。
「自己資本比率」は20.5%(前期19.9%)となった。
なお、グループ中期経営計画「スクラム2022」における目標は次のとおりである。
(※)2020年度~2022年度 計画合計
本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
1.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大の影響などにより、企業収益や個人消費の減少、雇用情勢が悪化するなど、経済活動が停滞し景気が急速に悪化した。一方、足元では、感染拡大防止や経済回復に向けた政府の各種政策などにより、輸入や生産、設備投資などに持ち直しの動きがみられたものの、先行きは依然として不透明な状況のなかで推移した。
このような状況において、当社グループは「お客さまから圧倒的な信頼をいただくエネルギーとくらしの総合サービス企業グループ」の実現に向けてグループ中期経営計画「スクラム2022」に取り組み、都市ガス、LPG、LNG、電気などエネルギーのトータルシェア拡大に取り組みながら、事業構造の多様化・強靭化に向けた懸命な営業活動を展開した。
特に西部ガスグループの中核をなす都市ガス、LPG、LNGのガスエネルギー事業に関しては、業務用分野の開拓に注力し、他燃料を使用されているお客さまに対して省エネ性、環境性に優れたガスエネルギーを総合的にご提案する、お客さまのご要望に対応したソリューション提案営業を推進した。
第2の収益の柱と位置付ける不動産事業においては、まちづくり・再開発・建物建築などの計画段階から、ディベロッパーさま・ハウスメーカーさまなどに西部ガスグループのソリューション力を活かした提案を行い、西部ガスグループを真のパートナーとして選んでいただき、ガスエネルギー事業とのシナジー効果を生み出せるように取り組んだ。また、2020年10月には西部ガス都市開発㈱に事業の集約を行い、地域の都市開発事業にも参画するなど新しい取り組みを加速させている。
国際エネルギー事業においては、ひびきLNG基地の立地条件の優位性や拡張性を活かし、ISOタンクコンテナ(国際基準(ISO規格)に基づいて製造された安全性の高いコンテナ)による海外へのLNG出荷事業を本格的に開始した。
その他の分野では、ベンチャー企業をはじめとする成長企業への出資等を行うファンドを運営するなど、当社グループの強みと経営資源を最大限活用しながら、ガスエネルギー以外の事業拡大による事業構造の多様化・強靭化に向けたグループ変革を進めた。
このような事業活動の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高191,993百万円(前期比12,452百万円 6.1%減)、営業利益4,851百万円(前期比2,711百万円 35.9%減)、経常利益4,558百万円(前期比2,971百万円 39.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,794百万円(前期比2,901百万円 61.8%減)となった。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、ガス・LPG事業において商業施設や飲食店、工場等のお客さまが緊急事態宣言の発出に対応して、営業自粛や工場の操業停止・生産調整等の感染予防対策を実施されていることから、業務用・工業用を中心にガス・LPG販売量が減少する等の影響があった。
その他の事業においては、緊急事態宣言の発出により食関連事業の営業自粛や営業時間の短縮により営業機会を逸失したことから売上高が大きく減少した。
一方で、不動産事業においては物流停滞による建築用資機材の納期遅延等の影響があったものの、影響を受けた期間が比較的短期間であったことや、在宅勤務の推奨が住宅の購入を後押ししたことから売上高は前年同等であった。
新型コロナウイルス感染症の影響がさらに長期に及ぶ場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある。
セグメント別の状況は次のとおりである。
(1) ガス
当連結会計年度末の都市ガス事業におけるお客さま数は113万6千戸であり、都市ガス販売量は前期に比べ2.2%減の863,700千㎥となった。このうち業務用ガス販売量については、飲食店や工業分野において新型コロナウイルス感染症の影響を受けたこと等から7.5%減の513,333千㎥となった。家庭用ガス販売量は外出自粛の影響等によりガス使用量が増加したことから4.5%増の239,388千㎥となった。また、他のガス事業者への卸供給ガス販売量については、卸供給先の需要増加等により前期に比べ12.0%増の110,979千㎥となった。
以上のような都市ガス販売量の結果とガス料金単価の下方調整の影響等により、売上高は112,396百万円(前期比11,453百万円 9.2%減)となり、セグメント利益は4,080百万円(前期比613百万円 13.1%減)となった。
(2) LPG
LPG販売単価の下落によりLPG売上が減少したことから、売上高は19,476百万円(前期比227百万円 1.2%減)となった。セグメント利益は、LPG設備賃貸事業が増加したことから502百万円(前期比154百万円 44.3%増)となった。
(3) 電力・その他エネルギー
電力販売件数の増加等により電力売上が増加したことから、売上高は12,656百万円(前期比1,836百万円 17.0%増)となった。セグメント損益は、2020年12月中旬以降の電力市場価格の高騰により1,811百万円の損失(前期はセグメント利益37百万円)となった。
(4) 不動産
分譲マンションの販売件数増加の影響により、売上高は36,540百万円(前期比697百万円 1.9%増)となり、セグメント利益は3,388百万円(前期比512百万円 17.8%増)となった。
(5) その他
その他の事業には、食関連事業(食品販売事業、飲食店事業)、情報処理事業等が含まれているが、食関連事業において新型コロナウイルス感染症の影響を受けたこと等により、売上高は26,013百万円(前期比3,425百万円 11.6%減)となり、セグメント損益は386百万円の損失(前期はセグメント利益443百万円)となった。
(注)1.セグメント別売上高及びセグメント利益には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。変更の詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 セグメント情報等」に記載している。
2.本報告書では、ガス量はすべて45MJ(メガジュール)/㎥で表記している。
セグメント別の売上高及びその構成比は次のとおりである。
| 区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | |||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | ||
| ガス | 123,849 | 56.4 | 112,396 | 54.3 | |
| LPG | 19,703 | 9.0 | 19,476 | 9.4 | |
| 電力・その他エネルギー | 10,820 | 4.9 | 12,656 | 6.1 | |
| 不動産 | 35,843 | 16.3 | 36,540 | 17.6 | |
| その他 | 29,438 | 13.4 | 26,013 | 12.6 | |
| 計 | 219,655 | 100.0 | 207,083 | 100.0 | |
2.財政状態の状況
(1) 資産
当連結会計年度末における資産の残高は389,929百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,164百万円増加した。
固定資産の残高は304,427百万円であり、前連結会計年度末に比べ12,166百万円増加した。これは、固定資産の減価償却が進んだものの、投資有価証券の取得及び評価損益の増加等によるものである。
流動資産の残高は85,501百万円であり、前連結会計年度末に比べ1,998百万円増加した。これは、原油価格の下落に伴う都市ガス原材料の減少はあったものの、不動産事業において販売用不動産の建設工事が進捗したことに伴い仕掛品が増加したこと等によるものである。
セグメント別の状況は次のとおりである。
① ガス
主に、固定資産の減価償却が進んだこと等により、資産合計は152,297百万円(前期比7,115百万円 4.5%減)となった。
② LPG
LPG設備賃貸事業用資産を取得したこと等により、資産合計は19,940百万円(前期比898百万円 4.7%増)となった。
③ 電力・その他エネルギー
太陽光発電設備の取得やガス発電事業への出資等により、資産合計は18,202百万円(前期比3,282百万円 22.0%増)となった。
④ 不動産
販売用不動産の建設工事が進捗したことに伴い仕掛品等の棚卸不動産が増加したことから、資産合計は110,870百万円(前期比3,964百万円 3.7%増)となった。
⑤ その他
固定資産の減価償却が進んだこと等により、資産合計は31,913百万円(前期比269百万円 0.8%減)となった。
(注)セグメント別資産には、セグメント間の内部取引に係る金額を含んでいる。
(2) 負債
当連結会計年度末における負債の残高は303,808百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,648百万円増加した。
固定負債の残高は196,592百万円であり、前連結会計年度末に比べ14,984百万円増加した。これは、長期借入金が増加したこと等によるものである。
流動負債の残高は107,215百万円であり、前連結会計年度末に比べ6,337百万円減少した。これは、短期借入金が減少したこと等によるものである。
なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は264,330百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,762百万円増加した。
(3) 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は86,121百万円であり、前連結会計年度末に比べ5,517百万円増加した。これは、株価の上昇に伴いその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものである。
なお、当連結会計年度末における自己資本比率は、20.5%となり、前連結会計年度末の19.9%から上昇した。
3.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ268百万円減の19,483百万円となった。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(1) 営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に営業活動により得られた資金は、20,748百万円となり、前連結会計年度に比べ2,792百万円の増加となった。これは主に、都市ガス事業においてガス料金単価の下方調整によりガス売上収入が減少したものの、仕入債務及び法人税等の支払いが減少したこと等によるものである。
(2) 投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に投資活動により使用した資金は、25,528百万円となり、前連結会計年度に比べ39百万円の減少となった。これは主に、投資有価証券の取得による支出は減少したものの、有形固定資産の売却による収入が減少したこと等によるものである。
(3) 財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度に財務活動により調達した資金は、4,854百万円となり、前連結会計年度に比べ5,409百万円の減少となった。これは主に、短期借入金による調達が減少したこと等によるものである。
4.生産、受注及び販売の実績
当社グループにおいては、ガスセグメントが生産及び販売活動の中心となっており、外部顧客に対する売上高及び営業費用の大半を占めている。また、当該セグメント以外のセグメントが生産及び販売する製品・サービスは広範囲かつ多種多様であり、受注形態をとらないものも多い。
このため、以下は、ガスセグメントにおける生産、受注及び販売の実績について記載している。
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績は次のとおりである。
| 品名 | 数量(千m3) | |
| 前期比(%) | ||
| ガス | 875,712 | △2.4 |
(2) 受注実績
ガスについては、その性質上受注生産は行っていない。
(3) 販売実績
ガス販売実績
当連結会計年度におけるガスの販売実績は次のとおりである。
| 項目 | 数量(千m3) | 金額(百万円) | ||
| 前期比(%) | 前期比(%) | |||
| 家庭用 | 239,388 | 4.5 | 48,156 | △3.2 |
| 業務用 | 513,333 | △7.5 | 34,284 | △21.9 |
| 卸供給 | 110,979 | 12.0 | 5,886 | △0.2 |
| 計 | 863,700 | △2.2 | 88,327 | △11.3 |
| 期末ガスお客さま数(千戸) | 1,136.0 | 0.0 |
(注)「期末ガスお客さま数」は、年度末の都市ガスメーター取付個数である。
5.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の主要な原材料であるLNGは、海外から輸入しているため為替や原油価格の変動により大きな影響を受ける。そのリスクをヘッジする手段として為替予約や原料価格に関するスワップ等を検討している。また、都市ガス事業においては、原料価格の変動は原料費調整により、タイムラグは生じるもののガス販売価格に反映して対応することが可能である。
また、当社グループの売上高の大半を占めているガスによる売上高は、気温・水温等の変動により、大きな影響を受ける。このため、当社は、金融機関等との天候デリバティブ契約の締結等、そのリスクの軽減を検討している。
さらに、都市ガス事業は、需要拡大や安定供給のためにガス導管の敷設等の多大な設備投資が必要であるため、社債や借入金等の残高が多く、金利変動の影響が大きい。このため、金利の固定化及び金利スワップ等の活用により、そのリスクをヘッジしている。
6.資本の財源及び資金の流動性
(1) 資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、ガス事業における原料LNG購入費用のほか、製造費、供給販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要は、ガス事業における供給設備(導管等)投資及び不動産事業や国際エネルギー事業など成長を見込める分野への投資等によるものである。
なお、新型コロナウイルス感染症の予防対策等の影響により、当社グループ内で運転資金が不足する子会社については、融資等による支援を行っている。
(2) 財務政策
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資及びグループ事業拡大に向けた投資資金については、金融機関からの長期借入と社債の発行による調達を基本としている。
また、当社グループの資金管理子会社であるSGキャピタル㈱(2021年4月1日付で西部ガスホールディングス㈱に吸収合併)により当社グループ内でキャッシュ・マネジメント・サービスを実施しており、資金調達の一元化、余剰資金の活用等により、当社グループ全体の有利子負債の削減に努めている。
なお、金融機関には十分な借入枠を有しているため、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、設備投資資金の調達は、今後も可能であると考えており、グループ中期経営計画「スクラム2022」の期間中(2020年度~2022年度)に不動産事業や国際エネルギー事業などへ最大500億円の成長投資を実施し、定常投資と合わせ最大1,000億円の投資を行う計画である。
7.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されている。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4.会計方針に関する事項」に記載している。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる要因等に基づき見積り及び判断を行っているが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合がある。
また、当社グループにおける重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載している。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、先行きの不透明性はあるものの、当社グループを取り巻く経済環境が徐々に回復へ向かうとの見通しを前提に、入手可能な情報に基づいて会計上の見積りを行っている。
8.目標とする経営指標の実績
当社グループは、2023年3月期を最終年度とするグループ中期経営計画「スクラム2022」において、「経常利益」、「ROA」、「ROE」、「自己資本比率」を、目標とする経営指標と定めた。
当連結会計年度における当該指標は次のとおりである。
「経常利益」は4,558百万円(前期7,529百万円)となった。
「ROA」は0.5%(前期1.3%)となった。
「ROE」は2.3%(前期6.2%)となった。
「自己資本比率」は20.5%(前期19.9%)となった。
なお、グループ中期経営計画「スクラム2022」における目標は次のとおりである。
| 項 目 | 目 標(2022年度) |
| 経常利益(3年合計) | 320億円 (※) |
| ROA | 1.8% |
| ROE | 8.3% |
| 自己資本比率 | 21.8% |
(※)2020年度~2022年度 計画合計