- #1 事業等のリスク
当社は2013年3月に英国の大手広告会社Aegis Group plcを買収、その後もグローバルレベルで多数の会社の買収を実施したことに伴い、多額ののれん及び無形資産を計上しております。
当社グループは、買収案件の投資リターンの定期レビューや、減損の兆候の有無にかかわらず年に一度毎年第4四半期会計期間中、もしくは減損の兆候を認識した場合はその都度行うのれん減損テストを通じて、投資パフォーマンスの予期せぬ大規模な悪化を防ぐための管理を行っております。当連結会計年度において、直近の実績を踏まえた最新の事業計画を基にのれんの減損テストを行った結果、APACののれんが配分された資金生成単位グループにおいてのれんの全額及び無形資産の一部について減損損失678億4百万円を認識しました。今後の減損テストの結果、再び巨額の減損損失が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 情報セキュリティ・サイバーセキュリティに係るリスク
2024/03/28 14:06- #2 注記事項-のれん及び無形資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
2. 詳細は、「13.売却目的で保有する非流動資産」をご参照ください。
3. 減損損失は、連結損益計算書の「減損損失」及び「構造改革費用」に計上しております。
のれん及び無形資産の取得原価、償却累計額及び減損損失累計額並びに帳簿価額は、以下のとおりであります。
2024/03/28 14:06- #3 注記事項-セグメント情報、連結財務諸表(IFRS)(連結)
5. セグメント資産の「消去/全社」は、主に全社資産及びセグメント間取引の消去によるものであります。
6. 構造改革費用のセグメントごとの内訳は、前連結会計年度においては「日本」6,870百万円、「Americas」20,285百万円、「EMEA」3,144百万円、「APAC」3,063百万円、「消去/全社」576百万円、当連結会計年度においては「日本」1,806百万円、「Americas」2,852百万円、「EMEA」1,634百万円、「APAC」1,501百万円、「消去/全社」2,197百万円であります。また、構造改革費用には、減損損失が、前連結会計年度においては「日本」922百万円、「Americas」6,443百万円、「EMEA」670百万円、「APAC」281百万円含まれており、「消去/全社」は該当ありません。当連結会計年度においては「Americas」1,707百万円、「EMEA」315百万円、「消去/全社」1,039百万円含まれており、「日本」及び「APAC」は該当ありません。
7. 前連結会計年度及び当連結会計年度の固定資産除売却益は、すべて「日本」によるものであります。
2024/03/28 14:06- #4 注記事項-リース、連結財務諸表(IFRS)(連結)
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) (単位:百万円)
| 使用権資産 |
償却費 | △27,431 | △428 | △224 | △28,084 |
減損損失(注) | △7,285 | ― | ― | △7,284 |
為替換算差額 | 5,046 | 62 | ― | 5,108 |
(注)
減損損失は、連結損益計算書の「構造改革費用」に計上しております。
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) (単位:百万円)
2024/03/28 14:06- #5 注記事項-売却目的で保有する資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
当社グループは、2022年3月より当社グループの方針と法的観点からロシア事業の見直しを開始し、同年11月に、当社グループのロシア事業を担う現地合弁会社の当社グループ保有持分の全てを現地パートナーへ譲渡する契約を締結いたしました。
当該状況に伴い、前連結会計年度において、ロシア事業に関する資産及び負債を売却目的保有に分類し、資産について、減損損失23,372百万円を計上しました。なお、前連結会計年度末及び当連結会計年度末の連結財政状態計算書における「その他の資本の構成要素」には、売却目的保有に分類したロシア事業に係るその他の包括利益の累計額(主として在外営業活動体の換算差額)が、それぞれ△15,051百万円及び△19,874百万円含まれております。
2024/03/28 14:06- #6 注記事項-持分法で会計処理されている投資、連結財務諸表(IFRS)(連結)
上記の他、前連結会計年度において、持分法で会計処理されている投資に係る減損損失5,950百万円、関連会社株式売却益600百万円を認識しております。又、当連結会計年度において、関連会社株式売却損194百万円を認識しております。
一部の持分法適用先の損失について、その累計額が帳簿価額を超過しているため損失を認識しておりません。
2024/03/28 14:06- #7 注記事項-有形固定資産、連結財務諸表(IFRS)(連結)
前連結会計年度(自 2022年1月1日 至 2022年12月31日)
(単位:百万円) |
減価償却費 | △4,599 | ― | △4,687 | △9,286 |
減損損失(注)2 | △15 | ― | △715 | △731 |
在外営業活動体の換算差額 | 1,286 | 20 | 864 | 2,171 |
当連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円) |
減価償却費 | △3,329 | ― | △4,538 | △7,868 |
減損損失(注)2 | △37 | △113 | △67 | △218 |
在外営業活動体の換算差額 | 339 | 86 | 523 | 950 |
(注)1.詳細は、「13.売却目的で保有する非流動資産」をご参照ください。
2024/03/28 14:06- #8 注記事項-法人所得税、連結財務諸表(IFRS)(連結)
当社は、主に法人税、住民税及び事業税を課されており、これらを基礎として計算した法定実効税率は、前連結会計年度及び当連結会計年度において31.0%となっております。ただし、海外子会社についてはその所在地における法人税等が課されております。
(単位:%) |
持分法による投資利益 | △1.1 | △3.4 |
持分法で会計処理されている投資の減損損失 | 1.8 | - |
段階取得に係る再測定による損益 | △1.7 | △0.1 |
(4) グローバル・ミニマム課税によるトップアップ税
当社グループは、日本や英国など、グローバル・ミニマム課税によるトップアップ税を適用するための新たな法律を制定した複数の国において事業を展開しております。当社グループは、法定の税率が15%以下又は15%に近い少数の国での事業に関連して、トップアップ税が課されると予想しております。しかし、日本や英国などの国で新たに制定された法律が施行されるのは2024年1月1日以降であるため、当連結会計年度において税務上の影響はありません。当社グループは、トップアップ税の影響に関する繰延税金の会計処理に対して強制的に適用される一時的な例外措置を適用しており、その発生時に当期税金として計上しております。仮に、当連結会計年度にトップアップ税が適用されたとした場合、連結財務諸表へ与える影響は軽微であります。詳細は、「3.重要性がある会計方針 (21)会計方針の変更」を参照ください。
2024/03/28 14:06- #9 注記事項-重要な会計方針、連結財務諸表(IFRS)(連結)
資産の回収可能価額は資産又は資金生成単位の処分コスト控除後の公正価値と使用価値のいずれか高い方の金額としており、資産が他の資産又は資産グループから概ね独立したキャッシュ・インフローを生成しない場合を除き、個別の資産ごとに決定しております。
資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には、当該資産は回収可能価額まで減額し、減損損失を認識しております。
のれんについて認識した減損損失は、以後の期間において戻入れを認識しておりません。のれん以外の資産について過年度に認識した減損損失については、決算日において、認識した減損損失がもはや存在しない又は減少している可能性を示す兆候があるか否かを判定しております。このような兆候が存在する場合には、回収可能価額の見積りを行い、当該回収可能価額が資産の帳簿価額を上回る場合には、減損損失の戻入れを認識しております。減損損失の戻入れ額は、減損損失を認識しなかった場合の減価償却又は償却控除後の帳簿価額を上限としております。
2024/03/28 14:06- #10 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(連結)
<事業全体の概況>2023年の世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、世界的な物価上昇とそれに対処するための各国中央銀行による金融引き締め、米国の一部金融機関の破綻による金融不安など、先行き不透明な状況が続きました。
こうした環境下、当期(2023年1月1日~12月31日)における当社グループの業績は、売上総利益は前期比2.3%増となりました。売上総利益のオーガニック成長率は△4.9%でした。物価上昇及びコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加、人員増等による人件費の増加などにより販管費が増加したため、調整後営業利益は同20.0%減、オペレーティング・マージンは同390bps減、親会社の所有者に帰属する調整後当期利益は同31.3%減、減損損失の計上などにより、営業利益は同61.5%減、親会社の所有者に帰属する当期損失は107億14百万円(前期は当期利益598億47百万円)となりました。
なお、調整後営業利益は、営業利益から、買収行為に関連する損益及び一時的要因を排除した、恒常的な事業の業績を測る利益指標であります。
2024/03/28 14:06- #11 連結キャッシュ・フロー計算書(IFRS)(連結)
⑤ 【連結キャッシュ・フロー計算書】
(単位:百万円) |
減価償却費及び償却費 | 6,14,1516,26 | 74,170 | | 78,719 |
減損損失 | 13,14,15 | 35,972 | | 72,201 |
受取利息及び受取配当金 | 30 | △4,935 | | △9,187 |
持分法による投資損益(△は益) | | △3,418 | | △3,654 |
持分法で会計処理されている投資に係る減損損失 | | 5,950 | | ― |
条件付対価・株式買取債務の再評価損益(△は益) | 30 | 12,163 | | 2,282 |
(注) 投資活動によるキャッシュ・フローの、固定資産の取得による支出及び固定資産の売却による収入は、有形固定資産、無形資産及び投資不動産に係るものであります。
2024/03/28 14:06- #12 連結損益計算書(IFRS)(連結)
② 【連結損益計算書】
(単位:百万円) |
固定資産除売却益 | 16 | 16,826 | | 100 |
減損損失 | 13,14,15 | △35,972 | | △72,201 |
その他の収益 | 2,28 | 4,382 | | 3,028 |
持分法による投資利益 | 17 | 3,418 | | 3,654 |
持分法で会計処理されている投資に係る減損損失 | 17 | △5,950 | | ― |
関連会社株式売却益(△は損) | 17 | 600 | | △194 |
営業利益から調整後営業利益への調整表
(単位:百万円) |
固定資産除売却益 | | △16,826 | | △100 |
減損損失 | 13,14,15 | 35,972 | | 72,201 |
その他の収益 | | △584 | | △1,622 |
(注)1.調整後営業利益の定義については、注記「3.重要性がある会計方針 (20) 調整後営業利益」をご参照ください。
2024/03/28 14:06