四半期報告書-第69期第2四半期(平成29年4月1日-平成29年6月30日)

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2017/08/10 10:06
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31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間のわが国経済は、賃金・雇用環境の改善が続くなか、引き続き緩やかな景気回復基調にあるものの、海外の政治、経済情勢の不確実性や国内の生活物価の上昇などにより、消費者の消費意欲については、依然として不安定な状況が続いているといえます。
当飲食業界におきましては、他業種他業態との顧客獲得競争の激化、原材料価格の高止まりと労働単価の上昇に加え、顧客志向は食の安全安心を含めた品質を重視する傾向が強まり続けるなど、経営環境はより一層厳しさを増しております。
当社グループでは、「日本で一番質の高い“食”&“ホスピタリティ”グループ」の実現に向け、平成26年11月に平成29年を最終年度とする中期経営計画「Fly to 2017」を策定しております。この中期経営計画は、当社グループを取り巻く経営環境が大きく変化するなか、持続的成長を目指すものであり、働き方の多様化などの時代変化を十分に踏まえたホスピタリティビジネスの産業化を目指すものです。その最終年度となる当連結会計年度におきましては、グループとしての生産性の向上と労働環境の改善を図るべく、セグメント別の概況に記載のとおり、当社グループの各事業に見合った「規模の成長」または「質的成長」の各種経営施策を着実に実施しております。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は65,139百万円(前年同期比+1.4%)、営業利益は2,195百万円(前年同期比+47.1%)、経常利益は2,308百万円(前年同期比+49.8%)となりました。また、固定資産売却益118百万円など総額155百万円を特別利益に、固定資産除売却損233百万円、閉鎖を決定した店舗等の固定資産の減損損失171百万円の総額405百万円を特別損失に計上したほか、法人税等611百万円を計上し、非支配株主に帰属する四半期純利益66百万円を差し引いた、当第2四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は1,381百万円(前年同期比+136.5%)となりました。
セグメント別の概況については、次のとおりであります。
(外食事業)
当社グループの基幹である外食事業におきましては、ホスピタリティ・レストラン「ロイヤルホスト」、天丼・天ぷら専門店「てんや」、ステーキ・ハンバーグ&サラダバー「カウボーイ家族」、ピザレストラン「シェーキーズ」、サラダバー&グリル「シズラー」などのチェーン店のほか、ビアレストラン、カフェ、各種専門店等の多種多様な飲食業態を展開しております。
主力の「ロイヤルホスト」におきましては、営業時間を短縮することでディナータイムの人員配置を強化し、素材と調理にこだわった「ウィークデー スペシャルディナーセット」、伝統の洋食メニューをブラッシュアップした「洋食グランド」を提供するなど、より品質を重視したメニューを展開しております。また、既存店舗の内外装と厨房機器への追加投資を実施するなど「質的成長」に向けた施策を継続いたしました。「てんや」におきましては、「早春天丼」「桜海老天丼」「大江戸天丼」など、季節の食材を使用した季節限定メニューの販売を5回実施したほか、新たに直営店を2店舗、国内外でフランチャイズ9店舗を出店するなど「規模の成長」に向けた施策を継続いたしました。
当第2四半期連結累計期間におきましては、前期および当期の閉店による減収や、てんや事業などで競争激化による減収がありましたが、ロイヤルホスト事業における利益率の改善などにより、売上高は30,297百万円(前年同期比△0.6%)、経常利益は1,361百万円(前年同期比+6.8%)となりました。
(コントラクト事業)
コントラクト事業におきましては、法人からの委託等により、空港ターミナルビル、高速道路サービスエリア、大型商業施設、オフィスビル、医療介護施設、百貨店、官公庁等において、それぞれの立地特性に合わせた多種多様な飲食業態を展開しております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、既存の空港ターミナルビル店舗の売上高が堅調に推移したことに加え、空港ターミナルビル店舗など、新たに5店舗を受託し、また、前期に熊本地震の影響を受けた店舗や、大型改装を実施した店舗の業績が改善したことにより、売上高は16,378百万円(前年同期比+1.8%)、経常利益は641百万円(前年同期比+25.3%)となりました。
(機内食事業)
機内食事業におきましては、関西国際空港、福岡空港および那覇空港等において、国内外の航空会社より機内食の調製業務と搭載業務を受託しております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、訪日外国人の増加もあり、好調な搭乗率が維持されたほか、間接業務の効率化などの生産性向上策により、売上高は4,124百万円(前年同期比+4.2%)、経常利益は498百万円(前年同期比+301.6%)となりました。
(ホテル事業)
ホテル事業におきましては、「ひとと自然にやさしい、常にお客様のために進化するホテル」を経営理念とし、全国に「リッチモンドホテル」等を38店舗展開しております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、運営の受託のみを行っていたホテルを直営化したほか、会員制度を見直し、会員特典の改善を行ったことが、各ホテルにおける高稼働率の維持につながり、売上高は12,677百万円(前年同期比+7.1%)、経常利益は1,544百万円(前年同期比+34.2%)となりました。
(食品事業)
食品事業におきましては、主に当社グループの各事業における食品製造、購買、物流業務等のインフラ機能を担っているほか、グループ外企業向けの食品製造も行っております。
当第2四半期連結累計期間におきましては、グループ外企業向け販売の減少や、食品工場における前期に実施した大型改修に伴う減価償却費の増加などにより、売上高は4,938百万円(前年同期比△3.9%)、経常利益は26百万円(前年同期比△85.4%)となりました。
(その他)
その他の事業は不動産賃貸等の事業であり、売上高は82百万円(前年同期比△9.6%)、経常利益は33百万円(前年同期比△45.6%)となりました。
(2)財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,023百万円減少し93,046百万円となりました。内訳は、流動資産が1,417百万円減少し、固定資産が393百万円増加しております。流動資産の減少は、現金及び預金が494百万円増加した一方、季節的な要因等による売掛金の減少1,028百万円、未収入金の減少等による、その他流動資産の減少716百万円などがあったことによるものであります。また、固定資産の増加は、非事業用不動産の売却等により有形固定資産が225百万円減少した一方、上場株式の時価の上昇等により投資有価証券が653百万円増加したことなどによるものであります。負債は、前連結会計年度末に比べ1,942百万円減少し43,892百万円となりました。負債の減少は、流動負債が2,093百万円減少したことを主な要因としておりますが、その内訳は、季節的な要因等による買掛金の減少609百万円、未払法人税等の減少272百万円、未払金の減少等による、その他流動負債の減少1,134百万円などであります。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益1,381百万円を計上し、配当金を772百万円支払った結果、利益剰余金が609百万円増加したことに加え、その他有価証券評価差額金が332百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ918百万円増加し49,153百万円となりました。これらの結果、自己資本は48,295百万円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末比1.6ポイント上昇し51.9%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ493百万円増加し、5,560百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間に比べ577百万円収入が増加し、4,319百万円の収入となりました。法人税等の還付・支払前のキャッシュ・フロー(収入)は、前第2四半期連結累計期間に比べ219百万円増加して5,391百万円の収入となりました。また、法人税等の支払・還付によるキャッシュ・フロー(支出)は、前第2四半期連結累計期間に比べ357百万円減少しております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間に比べ1,107百万円支出が減少し、2,136百万円の支出となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が528百万円減少し、また、有形固定資産の売却による収入が409百万円増加したことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、前第2四半期連結累計期間に比べ478百万円支出が増加し、1,690百万円の支出となりました。これは、長期借入金の返済による支出が248百万円減少した一方、長期借入れによる収入が700百万円減少したことなどによるものであります。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
特記すべき事項はありません。