有価証券報告書-第35期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/28 13:57
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1.経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益の改善や雇用・所得環境が改善傾向にあるなど、緩やかな回復が続きました。一方で、米国の保護主義的な通商政策や、英国のEU離脱問題など、世界経済の先行きは依然として不透明な情勢が続いております。
このような状況の中、当社グループの売上高は、前連結会計年度に比して17.7%の大幅な増収となる5,976百万円となりました。これは、前連結会計年度下期に投入した主力商品のバージョンアップによるところが大きく、既存顧客からの更新需要を中心として受注が堅調に推移しております。加えて、設備CADにおいても、販売店経由の売上高が大きく伸長いたしました。
また、本年1月には、長年にわたり将来投資と位置付けて取り組んできた、生産性向上コンサルティング・サービス事業を、株式会社ビーイングコンサルティングとして分社化いたしました。
コスト面では、当社グループは、主力商品のバージョンアップによる売上効果が継続する数年間を「商品開発ステージ」と位置づけており、当連結会計年度においては、前連結会計年度に比して43.6%増となる393百万円の研究開発投資を行いました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比して121.1%増加し、720百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度にあった関係会社株式評価損91百万円がなくなったことなどから、前連結会計年度に比して385.4%増加し498百万円となりました。
セグメント別の業績を示すと、次の通りであります。
① 建設関連事業
建設関連事業につきましては、前連結会計年度下期に土木工事積算システムの新版『Gaia(ガイア)10』を投入したことによる新製品投入効果が継続している他、見積・実行予算システム『BeingBudget(ビーイングバジェット)』も大手企業を中心に導入実績を伸ばしております。また、生産性向上コンサルティング事業の収益性が高まったことから、当該事業を本年1月に分社化いたしました。この結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比して16.3%増加し4,346百万円となりました。
利益面では、研究開発投資などのコスト増加要因はあったものの、当連結会計年度のセグメント利益は前連結会計年度に比して73.0%増加し515百万円となりました。
②設備関連事業
設備関連事業につきましては、昨年11月に、設備業向け業務管理ソフト『要(カナメ)』や『plusCAD水道J』など、新商品を投入いたしました。これら新製品の売上貢献は、まだ大きくありませんが、既存商品においては、リプレイス販売や、販売店経由の売上が大幅に伸長しており、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比して21.5%増加し1,630百万円となりました。
利益面では、販売促進費などのコスト見直しを進めた効果もあり、当連結会計年度のセグメント利益は、前連結会計年度に比して375.7%増加し202百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは1,107百万円の増加(前連結会計年度は415百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益720百万円の計上、売上債権の減少額73百万円、前受収益および長期前受収益の増加額91百万円などの収入、法人税等の支払額135百万円などによる支出があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは462百万円の増加(前連結会計年度は380百万円の増加)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入399百万円(純額)、有価証券の償還による収入200百万円(純額)、有形及び無形固定資産の取得による支出33百万円、関係会社貸付けによる支出70百万円などがあったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは78百万円の減少(前連結会計年度は111百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払いによるものです。
これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて1,491百万円増加し、4,367百万円となりました。
(3) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)
建設関連事業2,858,23715.8
設備関連事業27,218
合計2,885,45516.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売金額によっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
受注実績につきましては、金額的重要性が低いため記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
建設関連事業4,346,42116.3
設備関連事業1,630,47021.5
合計5,976,89117.7

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(4) 財政状態の分析
(資産)
総資産は、現金及び預金が1,091百万円増加し、受取手形及び売掛金が74百万円、有価証券が199百万円それぞれ減少したことなどから、前連結会計年度末に比べて991百万円増加し、7,925百万円となりました。
(負債)
負債は、未払法人税等が191百万円、前受収益および長期前受収益が91百万円、賞与引当金が69百万円それぞれ増加したことなどから、前連結会計年度末に比べて575百万円増加し、4,234百万円となりました。
(純資産)
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により498百万円増加し、配当により78百万円減少したことなどから、前連結会計年度末に比べて415百万円増加し、3,690百万円となりました。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末より0.7ポイント下降し、46.6%となりました。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
本連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループの経営陣は、過去の経験や現在置かれている状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら、これらの見積りや予測は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。
(2) 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比して17.7%と大幅に増加し5,976百万円となりました。セグメント別でも、建設関連事業の売上高が、前連結会計年度に比して16.3%、設備関連事業の売上高が、前連結会計年度に比して21.5%と、いずれのセグメントにおいても大幅な増収となりました。またこの結果、グループ全体の売上高に占める建設関連事業の割合は72.7%となり、前連結会計年度の73.6%から0.9ポイント低下いたしました。
当社グループでは、特定の事業に偏ることなく、複数の事業にリスクを分散させることが必要であると考えております。したがって、二つのセグメントのいずれもが、大幅に売上高を伸ばしながら、建設関連事業への依存度が低下している現在の状況を好ましくとらえております。
当連結会計年度において分社化した、生産性向上コンサルティング事業も多くの成長余地を有していると捉えており、こういった事業の育成や商品力の向上、販売組織の強化等を通じて、よりバランスのとれた経営体質となるよう努めてまいります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比して19.3%増加し4,656百万円となりました。これは、売上高の伸び率(前連結会計年度比17.7%)を上回る伸びとなっております。その要因は主に、建設関連事業において原価率が低減した事によるものであります。設備関連事業における原価率は、前連結会計年度から大きな変動はありません。
当社グループは、パッケージ・ソフトウェアの開発・販売を主な事業としております。パッケージ・ソフトウェアの開発に要するコストは、製品の開発段階や開発作業の性質に応じて、研究開発費(当社グループでは販売費及び一般管理費に計上)、ソフトウエア(無形固定資産)、製造原価に区分されます。開発に要するコスト全体は、前連結会計年度に比して大きくなっておりますが、当連結会計年度においては、研究開発費に区分される割合が大きくなったことから、製造原価が低減したものであります。
(営業利益及び営業利益率)
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比して118.1%増加し696百万円となりました。セグメント別にみると、建設関連事業の営業利益が、前連結会計年度に比して73.0%増加し、設備関連事業の営業利益が、前連結会計年度に比して375.7%増加いたしました。
建設関連事業に関しては、製品開発への投資を積極化していることから研究開発費が大幅に増加しております。設備関連事業においては、人件費の増加等がありましたが、売上総利益の伸びが大きく大幅な増益となりました。
また、当連結会計年度の、売上高営業利益率は、前連結会計年度の6.3%から5.3ポイント増加し、11.6%となりました。セグメント別の利益率は、建設関連事業が11.9%(前連結会計年度は8.0%)、設備関連事業が12.4%(前連結会計年度は3.2%)であります。
当社グループは、ニッチ市場において高いシェアを確保し、付加価値の高いビジネスを展開することをすることを経営の基本戦略としております。その上で、売上高営業利益率に関しては、15%以上を目標としております。近年は製品開発投資を集中的に行っていることから、研究開発費負担が増加しており、目標とする売上高営業利益率に届いておりませんが、これらの先行投資により、より競争力のある商品群を市場に投入することで、市場シェアを拡大し、売上の増大、営業利益率の向上につなげてまいります。
(b)財政状態の分析
財政状態の分析については、「1.経営成績等の状況の概要(4)財政状態の分析」もご覧ください。
(運転資金の状況について)
当社グループの運転資金需要は、開発投資資金並びに、販売費及び一般管理費等の営業費用が主であります。
資金調達面では、当社グループは無借金経営であり当連結会計年度末において有利子負債はございませんが、相当額の前受収益並びに長期前受収益を有しております。
当社グループでは、ソフトウェアをリース会社を経由して販売することで、販売時点においてソフトウェアの対価に加えて、向こう5~6年間に必要となるサービスの対価を含めた、その全額を回収しております。将来サービスの対価部分は、前受収益並びに長期前受収益として負債の部に計上し、期間の経過とともに売上高に計上しております。これにより、顧客から前受収益並びに長期前受収益として運転資金を調達しつつ、商品開発投資を行い事業を推し進めるビジネス・モデルを構築しております。
(資金運用及び株主還元について)
当社グループは、近年の低金利環境に即して有価証券による運用資金を順次引き上げております。
この結果、当連結会計年度末の有価証券は前連結会計年度末に比して199百万円減少し、256百万円に、投資有価証券は当連結会計年度末の残高が1百万円となっております。一方で、現金及び預金は前連結会計年度末に比して1,091百万円増加し4,584百万円となりました。
これら現金及び預金については、将来の事業展開に支障のない範囲で積極的に株主に還元する方針をとっており、連結配当性向は前連結会計年度において76.5%、当連結会計年度において36.1%となっております。
(c)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「1.経営成績等の状況の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

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