有価証券報告書-第61期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 経営成績の状況・分析
当連結会計年度につきましては、IT関連事業(システム開発事業、サポート&サービス事業)において、大型案件の終了等の減収要因がありましたが、売上高は増収となりました。一方、パーキングシステム事業においては、大型案件を獲得した前年同期の反動が見られたものの、機器の入替を含む案件獲得や駐輪場利用料収入が堅調に推移したことにより、売上高は微増となりました。利益面では両事業において価格改定を実施しましたが、IT関連事業において、子会社における案件取り込み時期の遅れは概ね挽回できたものの、採算性の高い大型案件の終了を完全にカバーするには至らなかったことや、パーキングシステム事業における機器販売の減少や一過性コストの発生等が減益要因となりました。また、全社的な取り組みとして中期経営計画「Vision2026」最終年度における賃上げを含む人的資本経営の積極的な推進や新サービス開発に伴う投資を継続したことなどから、前年同期比で減益となりました。
以上により、当連結会計年度の売上高は、30,867百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益2,638百万円 (前年同期比6.1%減)、経常利益2,672百万円(前年同期比6.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,861百万円(前年同期比2.3%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度よりセグメント利益は、調整額として計上していた全社経費(親会社に係る一般管理費)を各セグメントに配分した数値に変更しております。※詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。
システム開発事業
保険会社向けアプリケーション保守の拡大、金融業へのクラウド型ワークフローシステムの導入、建設業におけるアプリケーション保守及び海外拠点向けシステム要件定義の受注等の新規案件を獲得したものの、大型案件が複数、前期で終了したことや、一部顧客からの戦略的撤退を実施したことから、売上高は前年並みとなりました。利益面におきましては、顧客への価格交渉を継続したものの、人材確保に向けた従業員の賃上げや外注先からの労務費の転嫁要請に適切に対応したことなどによるコスト増加や、採算性の高い大型案件が終了したことなどが影響し、前年同期比で減益となりました。これらの結果、売上高12,729百万円(前年同期比0.2%増)、セグメント利益942百万円 (前年同期比8.4%減)となりました。
サポート&サービス事業
小売業のサポートデスク案件、及び複数の保険会社におけるインフラ構築・運用案件の受注により、前年同期比で増収となりました。利益面におきましては、システム開発事業と同様、人件費の増加や外部要員費が上昇したものの、主に増収の効果等から増益となりました。これらの結果、売上高9,961百万円(前年同期比5.9%増)、セグメント利益631百万円 (前年同期比7.9%増)となりました。
パーキングシステム事業
料金改定の効果も寄与し、駐輪場利用料収入は引き続き堅調に推移しました。機器販売においても、大型案件を獲得した前年同期の反動があったものの、機器の入替を含む案件獲得が好調に推移したことにより、微増となりました。利益面におきましては、自営駐輪場の採算性は向上しているものの、通信事業者のサービス終了に伴うネットワーク回線変更や次世代駐輪場開発への投資等により、前年同期比で減益となりました。これらの結果、売上高は8,128百万円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益1,142百万円 (前年同期比6.1%減)となりました。
② 財政状態
資産、負債及び純資産の状況
総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ790百万円増加し、16,886百万円となりました。増加した主なものは、現金及び預金268百万円、契約資産257百万円、売掛金193百万円及び建設仮勘定160百万円であります。負債は、前連結会計年度末に比べ95百万円増加し、8,336百万円となりました。増加した主なものは、株式報酬引当金(流動)199百万円、契約負債124百万円及び退職給付に係る負債119百万円であります。一方、減少した主なものは、未払法人税等196百万円、リース債務(流動)139百万円及び株式報酬引当金(固定)132百万円であります。また、純資産は、前連結会計年度末に比べ695百万円増加し、8,549百万円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末の48.4%から50.1%となっております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前年同期と比較して268百万円増加し、7,723百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,785百万円の流入(前年同期は2,270百万円の流入)となりました。主な流入要因は、税金等調整前当期純利益2,723百万円、減価償却費420百万円及びその他の流動負債の増加額263百万円です。一方、主な流出要因は、法人税等の支払額1,079百万円、売上債権の増加額416百万円及び未払消費税等の減少額111百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、138百万円の流出(前年同期は361百万円の流入)となりました。主な流出要因は、有形固定資産の取得による支出275百万円です。一方、主な流入要因は、有形固定資産の売却による収入119百万円及び投資有価証券の売却による収入115百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、1,382百万円の流出(前年同期は947百万円の流出)となりました。主な流出要因は、配当金の支払額779百万円、リース債務の返済による支出306百万円及び自己株式の取得による支出295百万円です。
(2) 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| システム開発事業 | 10,023,872 | △0.2 |
| サポート&サービス事業 | 8,145,280 | 5.6 |
| パーキングシステム事業 | 5,692,696 | 1.9 |
| その他 | 24,205 | 97.8 |
| 合計 | 23,886,054 | 2.3 |
(注) 1.セグメント間取引は相殺消去しております。
2.金額は、製造原価で表示しております。
b. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| システム開発事業 | 13,540,548 | 9.5 | 2,867,982 | 39.4 |
| サポート&サービス事業 | 9,321,740 | △2.6 | 2,909,356 | △18.0 |
| パーキングシステム事業 | 7,775,956 | △7.9 | 795,868 | △30.7 |
| その他 | 58,992 | 267.4 | 12,529 | 574.0 |
| 合計 | 30,697,238 | 1.0 | 6,585,735 | △2.5 |
(注) セグメント間取引は相殺消去しております。
c. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| システム開発事業 | 12,729,259 | 0.2 |
| サポート&サービス事業 | 9,961,364 | 5.9 |
| パーキングシステム事業 | 8,128,447 | 1.9 |
| その他 | 48,322 | 118.6 |
| 合計 | 30,867,394 | 2.5 |
(注) 1.セグメント間取引は相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| メットライフ生命保険株式会社 | 5,170,957 | 17.2 | 5,463,643 | 17.7 |
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表『注記事項』(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資本の財源に係る情報
当社グループは、必要な運転資金及び設備投資資金について、営業活動によるキャッシュ・フローまたは借入等により資金調達することとしております。なお、外部環境に起因するリスク懸念等から国内外の経済が停滞した場合、IT関連事業では企業のIT投資、パーキングシステム事業では首都圏を中心とした再開発プロジェクトや商業施設リニューアル等が抑制されることが想定され、物価上昇や為替の変動、米国の通商政策、中東情勢等により、今後の財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、主要取引金融機関からの短期借入を含め、当面の資金需要に十分対応できる体制を取っており、今後も営業活動によるキャッシュ・フロー及び借入等を基本に将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達していく所存であります。
② 資金の流動性に係る情報
当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、IT関連事業では顧客向けの基幹系業務システムの構築・維持、インフラ基盤における保守・運用、パーキングシステム事業では駐輪場運営管理費、自転車関連商品の仕入れのほか、各セグメントに共通した受注獲得のための販売費及び一般管理費等であります。
投資を目的とした資金需要は、事業拡大に伴う新規駐輪場設備取得及びソフトウエア投資によるものであります。
また、株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載しております。
(6) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。