有価証券報告書-第49期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/24 10:07
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【項目】
108項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要であります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
また、セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」の記載にありますように、当社では報告セグメントは「ソフトウェア開発」のみとしていることから、売上高については記載しておりますが、その他の状況については記載を省略しております。
① 経営成績
当事業年度における日本経済は、雇用・所得の改善が続くなかで緩やかな回復が続いたものの、米中貿易摩擦、英国EU離脱問題などの海外経済への影響に加え、新型コロナウイルスの感染拡大により先行きが一層不透明な状況にあります。
当社が属する情報サービス業界におきましては、特定サービス産業動態統計(2020年2月分確報)によると売上高は前年同月比4.4%の増加、受注ソフトウェアにおけるシステムインテグレーションは同5.3%の増加となりましたが、IT技術者不足は依然として解消しておらず、システム開発要員の確保は非常に厳しい状況が続きました。
このような環境のもと、当社は当事業年度を初年度とする中期事業計画(2019~2022年度)をスタートさせ、①トラディッショナルITビジネス(SI事業の維持、拡大)、②デジタルITビジネス(デジタルビジネスへの挑戦)、③クリエイトITビジネス(サービス提供型ビジネスの構築)、④経営基盤の強化(人財確保・育成、働きがい向上、内部管理体制の強化)の4本の柱を重点戦略として取り組みました。
当事業年度の業績は、売上高は11,686百万円(前期比8.7%減)、営業利益は915百万円(同11.2%減)、経常利益は923百万円(同11.1%減)、当期純利益は631百万円(同3.0%減)となりました。
イ 売上高
当事業年度における売上高は、前事業年度に比べ1,116百万円減少し、11,686百万円(前期比8.7%減)となりました。これは、非金融系分野における通信系業務の基盤系保守が増加したものの、金融系分野において大型案件が収束していくなかで新規案件の規模が中小型化したことにより減少しております。
セグメントごとの売上高は次のとおりであります。
a ソフトウェア開発
当社の中心的なビジネス領域である金融系分野は、売上高9,284百万円(前期比12.2%減)となりました。ネット証券系のフロントシステムが拡大した証券系業務は1,698百万円(同0.6%増)となったものの、大型案件の収束及び保守予算削減の影響を受けた損害保険系業務は3,729百万円(同21.5%減)、大規模開発が収束した生命保険系業務は2,613百万円(同3.0%減)、開発案件から保守案件へと移行した銀行系業務は857百万円(同11.9%減)、システム統合の中断等が発生したその他金融系業務は385百万円(同18.2%減)となりました。
非金融系分野は、売上高2,058百万円(同8.6%増)となりました。通信会社向けを中心とした基盤系保守が拡大した通信系業務は1,113百万円(同7.8%増)となりました。
これらの結果、ソフトウェア開発全体の売上高は11,342百万円(同9.1%減)となりました。
b 情報システムサービス等
情報システムサービス等の売上高は343百万円(前期比3.8%増)となりました。
ロ 売上総利益
当事業年度における売上総利益は、前事業年度に比べ123百万円減少し、2,048百万円(前期比5.7%減)となりました。主な要因は売上高の減少によります。また、売上高総利益率は前事業年度に比べ0.5ポイント増加し、17.5%となりました。売上高総利益率が改善した主な要因はPMO活動による赤字・低利益プロジェクトへのモニタリング等の効果があげられます。
ハ 営業利益
当事業年度における営業利益は、前事業年度に比べ115百万円減少し、915百万円(前期比11.2%減)となりました。主な要因は売上総利益の減少であり、販売費及び一般管理費については前事業年度に比べ減少しております。
ニ 経常利益
当事業年度における経常利益は、前事業年度に比べ115百万円減少し、923百万円(前期比11.1%減)となりました。主な要因は営業利益の減少であり、営業外収益及び営業外費用については前事業年度並みとなっております。
ホ 当期純利益
当事業年度における当期純利益は、前事業年度に比べ19百万円減少し、631百万円(前期比3.0%減)となりました。
② 財政状態
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ108百万円減少し、10,313百万円(前期比1.0%減)、総負債は、前事業年度末に比べ353百万円減少し、3,232百万円(同9.9%減)、純資産は、前事業年度末に比べ244百万円増加し、7,081百万円(同3.6%増)となりました。各項目別の分析等につきましては次のとおりであります。
イ 流動資産
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末に比べ270百万円減少し、9,079百万円(前期比2.9%減)となりました。これは主として、仕掛品が36百万円増加し、現金及び預金が80百万円、売掛金が225百万円減少したことによります。
ロ 固定資産
当事業年度末における固定資産は、前事業年度末に比べ161百万円増加し、1,233百万円(前期比15.1%増)となりました。これは主として、建物が47百万円、工具、器具及び備品が47百万円、投資有価証券が73百万円、敷金が55百万円増加し、繰延税金資産が42百万円、保険積立金が19百万円減少したことによります。
ハ 流動負債
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末に比べ351百万円減少し、1,267百万円(前期比21.7%減)となりました。これは主として、買掛金が105百万円、未払金が35百万円、未払費用39百万円、未払法人税等が77百万円、預り金が32百万円、受注損失引当金が34百万円減少したことによります。
ニ 固定負債
当事業年度末における固定負債は、前事業年度末に比べ2百万円減少し、1,964百万円(前期比0.1%減)となりました。これはその他固定負債が84百万円増加し、退職給付引当金が32百万円、役員退職慰労引当金が54百万円減少したことによります。
ホ 純資産
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ244百万円増加し、7,081百万円(前期比3.6%増)となりました。これは主として、当期純利益631百万円を計上したこと、剰余金の配当により424百万円の減少があったことによります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ80百万円減少し、7,409百万円(前期比1.1%減)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は533百万円(同41.6%減)となりました。主な増加要因として、税引前当期純利益923百万円、売上債権の減少額が225百万円、主な減少要因として、役員退職慰労引当金の減少額が54百万円、受注損失引当金の減少額が34百万円、たな卸資産の増加額が36百万円、仕入債務の減少額が105百万円、未払費用の減少額が39百万円、法人税等の支払額が344百万円あったことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は164百万円(前事業年度は5百万円の獲得)となりました。これは主に保険積立金の払戻による収入が19百万円、有形固定資産の取得による支出が121百万円、敷金の差入による支出が58百万円あったことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は449百万円(前期比86.4%増)となりました。これは自己株式の取得による支出が27百万円、配当金の支払額が422百万円あったことによります。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社は所要資金については原則として自己資金にて対応する方針であり、銀行からの借り入れはありません。なお、現在予定はありませんが、重要な資本的支出や当社の業容拡大・収益基盤拡大に向けたM&A等による資金需要が発生した場合、市場動向等を総合的に判断して調達方法を決定する方針であります。
運転資金については換金性に重点を置き、リスクの低い金融商品での運用を基本としておりますが、現在の金利情勢から資金のほとんどを普通預金に置いております。
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は7,409百万円となっております。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)
ソフトウェア開発11,375,60991.3
情報システムサービス等343,362103.8
合計11,718,97191.6

(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ 受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)
ソフトウェア開発11,218,00490.31,567,72592.6
情報システムサービス等344,986102.374,766102.2
合計11,562,99090.61,642,49193.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)
ソフトウェア開発11,342,70590.9
情報システムサービス等343,362103.8
合計11,686,06791.3

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前事業年度
(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
当事業年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社野村総合研究所3,505,73227.43,361,21828.8
SCSK株式会社1,425,29811.11,336,36011.4

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
新型コロナウイルス感染症については、中国国内における経済活動の一時停止によりオフショア代替案件等の受注によるプラス要因もあり、当事業年度(2020年3月期)における当社事業への影響は軽微でありました。
しかしながら2020年4月7日に緊急事態宣言が発令される等新型コロナウイルス感染症の拡大は、経済や企業活動に広範な影響を与え始めており、一部常駐型プロジェクトにおいて在宅勤務や自宅待機等の要請による稼働工数の減少や新規開発案件の延期等が経営会議等で報告されております。現時点で当社に及ぼす影響及び当感染症の終息時期を予測することは困難なものの、経営会議に報告された情報や当社の取引先企業やパートナー会社の経営層、その他外部から得た情報等から、当社として2020年度第2四半期頃にはソフトウェア開発等に係る事業活動は回復するとの想定に基づき、2021年3月期の業績予想を見直し、取締役会での承認を経て2020年5月15日に公表しております。また、当社主要取引先が大手金融機関であること等も踏まえて2021年3月末時点での財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへの影響を検討した結果、いずれについても影響は軽微であるとの判断のもと、各種会計上の見積り等を行っております。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。
当社の財務諸表で採用した会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の終息時期を予測することは困難ですが、当社として2020年度第2四半期頃にはソフトウェア開発等に係る事業活動は回復するとの想定に基づき、2021年3月末時点での財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローへの影響を検討した結果、いずれについても軽微であるとの判断のもと、各種会計上の見積り等を行っております。
イ 受注損失引当金
受注契約に係る将来の損失に備えるため、各事業年度において損失が見込まれ、かつその金額を合理的に見積ることが可能なものについては、その発生見込み額を計上しております。当初予定していなかった仕様変更や契約不適合等による追加作業が発生した場合、原価が想定以上に膨らみ当社の業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
ロ 退職給付引当金
従業員に係る退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、利息費用、退職率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって認識されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
ハ 繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいて課税所得を見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について計上しております。なお、当該課税所得を見積るに当たって前提とした条件や仮定に変更が生じ、課税所得額が減少した場合、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
なお、受注損失引当金・退職給付引当金につきましては、「2 事業等のリスク (3)システム開発作業の遅延や増加について (7)退職給付債務について」の記載に関する会計処理であり、業績に重大な影響を及ぼす可能性がある事項として認識しております。
② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績等
当社は、金融機関向けシステムが売上高の80%を超える金融コア型経営を行っております。現在金融機関向けのシステムにおいては中小型化が進んでおり、システム開発期間の短縮傾向やIT人財不足による仕入単価の上昇などプロジェクト運営が年々難しくなってきております。
そのような状況のもと当事業年度の経営成績は、売上高は11,686百万円、営業利益915百万円、経常利益は923百万円、当期純利益は631百万円となりました。
上記のほか、当事業年度における経営成績の前事業年度との比較分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に記載しております。
ロ 財政状態の分析
当事業年度は、手狭になった本社フロアを増床しております。増床により経営方針にある持ち帰り開発用のプロジェクトルームを確保、同時に全社フリーアドレス化も行いました。またWindows10への全面移行も実施した結果、有形固定資産(建物、工具器具備品)及び投資その他の資産(敷金)が増加しております。
当事業年度末における流動資産は9,079百万円、固定資産は1,233百万円、資産合計は10,313百万円となっております。流動負債は1,267百万円、固定負債は1,964百万円、負債合計は3,232百万円となっております。また純資産合計は7,081百万円、負債純資産合計は10,313百万円となっております。
上記のほか、当事業年度における財政状態の前事業年度との比較分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態」に記載しております。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
イ キャッシュ・フローの分析
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ80百万円減少し、7,409百万円(前期比1.1%減)となりました。
当事業年度の営業活動において得られた資金は533百万円となりました。主な要因は税引前当期純利益の減少、受注損失引当金の減少及び未払消費税等の減少によります。
投資活動においては本社オフィス増床・全社フリーアドレス化及びWindows10への移行作業の実施等により、投資活動により使用した資金が164百万円となりました。これは生産性及び社員の働きがいの向上の一環として社員がコミュニケーションを図れるフリースペースやリフレッシュスペース等、社員が率先し意見を出しながらよりよい環境を求め進めてまいりました。
また、この増床により確保したフリースペース、会議室等の増加により2020年2月末から、新型コロナウイルス感染症対策として、本社管理部門各部において分散作業を行い、各部の作業拠点を2箇所以上に分けることにより社員の感染防止対策を行っております。それにより感染者及び濃厚接触者が発生した場合でも業務を円滑に行うべく対応を図っております。
また、株主の皆様への利益還元機会の充実を図るため、当事業年度より中間配当を実施したことから財務活動により使用した資金が449百万円となりました。
上記のほか、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
ロ 資本の財源及び資金の流動性
当社は現在、自己資金により運転資金及び設備投資等を行っております。なお、現在予定はありませんが、将来的にМ&A等の大規模な投資を行う場合については、財務の健全性を考慮し最適な資金調達を行う場合があります。
ハ 経営目標の達成状況
当社は、経営目標の達成状況を判断するための客観的指標として売上高及び営業利益を用いております。目標達成のために事業部・部別に活動計画を立てて取り組んでおります。2019年5月15日に公表した業績予想と比較して、当事業年度の売上高は1,813百万円(予算比13.4%減)の減収、営業利益は214百万円(同19.0%減)の減益となりました。
2020年3月期(予想)2020年3月期(実績)増減増減率
売上高(百万円)13,50011,686△1,813△13.4%
営業利益(百万円)1,130915△214△19.0%

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