四半期報告書-第17期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/02/05 13:27
【資料】
PDFをみる
【項目】
24項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)業績の状況
<当社を取り巻く環境>当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善などにより緩やかな回復基調が継続し、個人消費も緩やかに持ち直しています。
国内の設備投資は緩やかに増加し、自動車やIT関連では活発な状況が続いています。加えて、あらゆるものがインターネットでつながるIoT(Internet of Things)やフィンテック(金融とITの融合)など新たな技術動向もあり、情報サービス業は堅調に推移しています。
一方、総じて人手不足が顕著になっており、ITエンジニア不足が顕在化しています。こうした中、お客様では自社のエンジニアを開発業務に専念させ、検証業務などを当社のような専門企業に委託する傾向が進むものと見込んでいます。
<当社の提供するサービス>当社は、今まで培ってきたノウハウを元にお客様のシステムや製品開発におけるQCD向上のパートナーになるべく、お客様のシステムや製品開発の上流工程から下流工程の各場面で各種サービスを実施しています。テスト戦略策定、テスト設計、テスト実行といった検証のコア業務に加え、お客様の開発プロセス改善のためのコンサルティングサービスを提供する他、品質管理の観点から開発のプロジェクトマネージメントを横断的に行うPMO(プロジェクト マネージメント オフィス)業務を実施しています。
また検証サービスの高度化や効率化を目指し、テスト自動化、テスト設計業務、テスト管理業務等において様々な独自ツールの開発・利用を進めています。具体的には、テスト管理クラウドサービス「Quality Forward」やテスト設計支援ツール「TESTRUCTURE(テストラクチャー)」を提供し、お客様での利用が始まりました。こうしたサービスやツールの利用を通して検証業務における省力化、属人化の排除を実現し、当社エンジニアが持つノウハウや知見を組織的、システム的に活かし、より効率的で高いレベルの検証サービスを提供するように努めています。
<サービス提供先の産業分野別の状況>当社の提供する検証サービスを産業分野別に見ますと、自動車分野は、車載インフォテインメントシステム(IVIシステム=In-Vehicle Infotainment system、「情報の提供」と「娯楽の提供」を実現するシステムの総称)の大型案件が終息しましたが、他のIVIシステム並びに車載関連での取引は順調に拡大しており、当該分野の売上高は前年同期を上回る水準で推移しています。
また、お客様のシステム開発やインターネット・クラウドベースのシステムなどに対して検証業務を行うエンタープライズ向けアプリケーション分野も活発化しているIT投資を受け、当該分野の売上高は、前年同期に比べ2割近く増加いたしました。
AV機器やモバイル通信機器などのデジタル機器分野では、前年同期と同等の売上水準を確保しましたが、産業機器・その他の分野については、輸送機器分野の大口取引先向け売上が減少したことから前年同期を1割程度下回る売上水準となりました。
コスト面を見ますと、拡大する検証業務のレベルを維持・向上させるために、当社の高い専門知識を持った検証エンジニアによるプロジェクト支援や技術教育に加えて、先に述べた独自のサービスやツールの開発を継続しております。このような費用が増加した結果、売上総利益は前年同期に比べ、22,089千円減少し、2,050,646千円となりました。
受注残高は、自動車分野やエンタープライズ向けアプリケーション分野では堅調な引き合いがあり、前年同期に比べ、22.3%増加の2,628,945千円となりました。
<販売費及び一般管理費の状況>販売費及び一般管理費におきましては、拡大する業務に対応していくため、中途及び第二新卒などの採用も含めた幅広い人材の積極的な採用を行ったことにより、当第3四半期累計期間末の社員数は、平成29年3月末に比べ74名増加の727名となりました。更に、業務効率化のために社内情報システムの拡充やオフィスの拡張などを実施しました。
また、昨年秋には東京・大阪において、「ソフトウェアと品質を考える」と題して、ベリサーブ アカデミック イニシアティブを引き続き開催する他、社外展示会・イベント等にも出展・参加することにより当社の品質向上活動をアピールし、顧客開拓に努めました。
一方、業務の効率化を図るため要員の配置を見直すとともに、全般的なコストの適正化にも努めた結果、販売費及び一般管理費につきましては、前年同期に比べ、24,992千円減少の1,065,798千円となりました。
以上のような事業活動の結果、当第3四半期累計期間の売上高は7,928,060千円(前年同期比4.1%増)となり、営業利益は、984,848千円(同0.3%増)、経常利益は、989,329千円(同0.3%増)、四半期純利益は、654,610千円(同0.3%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期累計期間末における現金及び現金同等物の残高は、5,609,868千円となりました。
当第3四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、609,923千円の増加となりました。これは主に法人税等の支払により減少したものの、税引前四半期純利益の計上により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、90,897千円の減少となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得により減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当第3四半期累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、103,656千円の減少となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題に重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期累計期間における研究開発費は、4,171千円であります。
なお、当第3四半期累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。