有価証券報告書-第18期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 9:19
【資料】
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【項目】
86項目

対処すべき課題

今後のわが国経済の見通しにつきましては、輸出環境の改善や各種政策の効果などを背景として景気回復基調が継続すると期待されるものの、海外景気の下振れによるリスクが引き続き存在し、当面予断を許さない状況が続くと見られます。それに伴い、企業は存続のために継続的な合理化努力を行いつつ、一方では、個人情報漏洩などの多岐に渡る企業リスクに対処しなければならないという非常に厳しい状況に晒されているといえます。
このような環境のもと、企業の講ずる合理化策、リスク回避策の一つがアウトソーシングであると思われます。アウトソーシングを活用することにより、管理間接部門のコスト削減が図れると同時に管理部門が本来行うべき業務への集中を図り合理化につなげること、また、情報漏洩リスクの一部を回避することできることから、今後もアウトソーシングのニーズはますます高まっていくものと考えております。
このような企業のニーズに対し、当社は真のアウトソーサーとして常に質の高いサービスを大量に提供するために、以下の課題に取り組んでいく必要があると考えております。
(1)業務のスピードアップ、成果物の量産
当社グループの主たる事業であるペイロール事業は、顧客の状況に合わせて給与計算を代行することにあります。個々の顧客に応じたシステムの構築を行い対応しておりますが、より効率を高め大量処理可能な業務フローを継続的に進化させていく必要があると考えております。
(2)業務品質の向上
当社グループの主たる事業であるペイロール事業において、業務成果物の正確性は、顧客が当社に業務を委託する際の前提条件と考えております。また、多くの企業は個人情報漏洩対策を重要な課題として認識していることから、当社グループでは顧客の信頼確保のために、品質向上の仕組み・体制及び情報管理体制を強化してまいりたいと考えております。
(3)優秀な人材の確保及び育成
少子高齢化に伴う労働人口の減少及び日本国内での景気回復に伴う人材不足により、アウトソーシングを活用する企業が増えております。そのため業務を受け入れる側のアウトソーサーは、業務量の増加に対応できる優秀な人材を確保する必要があります。当社グループでは国籍・年齢・性別を問わずに優秀な人材の確保・育成に努めるとともに、海外の子会社への業務移管を進めることにより、業務量の増加に対応できる体制を整える必要があると考えております。
(4)災害等に関わるリスクの分散
今後、企業の災害等リスク回避の手段としてアウトソーシングのニーズが高まることが予想されます。当社グループでは企業のそのようなニーズに応えるため、災害等に備えてリスクの分散を行っておりますが、今後もさらなるリスク対策を強化していく必要があると考えております。