四半期報告書-第24期第3四半期(令和2年1月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/05/15 15:01
【資料】
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【項目】
31項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間(2019年7月1日から2020年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が進み景気は緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により足下で大幅に下押しされており、厳しい状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、コア事業(生花祭壇事業)での売上拡大、生花卸売事業における物流のサービス強化と高度化、管理部門の体制強化、周辺事業の水平展開等を重点目標とした、最終年度となる中期経営計画に基づき、各施策を実行してまいりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上高は、生花祭壇事業・生花卸売事業・ブライダル装花事業において前年同期比で減少したことから、4,328,983千円(前年同期比3.7%減)、営業損失は、主に生花祭壇事業における人件費率上昇等や、一部新型コロナウイルス感染拡大による売上減の影響により、43,845千円(前年同期は20,222千円の利益)、経常損失は37,281千円(前年同期は27,165千円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は36,396千円(前年同期は6,825千円の利益)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(生花祭壇事業)
生花祭壇事業の売上高は、2,425,928千円(前年同期比5.2%減)となりました。経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」によると、葬儀業の2019年7月から2020年2月までの売上高は横ばい、取扱件数は増加傾向で推移しており、この数年の傾向につきましても、大都市圏を中心として葬儀単価は下落しつつも件数が増加し、売上は拡大している状況です。
このように葬儀業全体では市場は今後も拡大傾向にある一方で、特に大都市圏において「家族葬」や「密葬」、「一日葬」等葬儀の小型化とともに単価の下落傾向が続いており、地方都市におきましてもこの傾向が徐々に顕在化しております。
このような状況の中で、当事業では、強みである機動力や顧客ニーズへの対応力を活かし、売上・利益拡大を図るべく東北・中部・関西・九州エリアへ新たに拠点を展開する等、積極的に各施策を実行してまいりました。一方で、当期間につきましては、主に関東エリア並びに九州エリアにおける売上減少及び、当事業全般における人件費率上昇の影響により、営業利益は253,234千円(前年同期比31.7%減)となりました。
(生花卸売事業)
生花卸売事業は、100%子会社であるマイ・サクセス株式会社において、これまで進めていた業務効率化に加え、当社グループとしての更なる競争力強化を図っておりますが、当期間におきましては、第2四半期前半までは前年同期比で市場相場が総じて下落傾向にあり販売単価への影響を受けました。更に本年3月からは、新型コロナウイルス感染拡大による国内イベント自粛等により内需が大幅に低迷いたしました。
この結果、売上高は1,315,391千円(前年同期比3.1%減)となりました。
東京都中央卸売市場「市場統計情報」(2020年3月)によると、2019年7月から2020年3月までの切花累計の取扱金額は42,372百万円(前年同期比5.6%減)、数量では626百万本(前年同期比3.6%減)と金額ベース、数量ベースともに減少の傾向にありました。
このような状況の中で、当事業では引き続き、従来の生花卸売事業(国内流通)と生花祭壇事業とのシナジー追求を図りながら抜本的な物流体系の改革へ向けた取り組みにも注力しており、その結果営業利益は第2四半期の前半及び新型コロナウイルス感染拡大による売上減の影響を受けたものの、第2四半期後半から第3四半期前半において利益率が回復基調で推移したため、23,472千円(前年同期比47.4%増)となりました。
(ブライダル装花事業)
ブライダル装花事業の売上高は、231,311千円(前年同期比5.5%減)となりました。少子化による結婚件数の減少と、「ナシ婚」ともいわれる婚姻届のみの結婚の増加等により、ブライダル業界の市場規模は縮小傾向にあるものの、晩婚化による結婚式単価の上昇や、ゲストハウス・ウエディングやレストラン・ウエディング等オリジナル挙式志向の高まりを背景に新規参入企業が増加するなど、未だ大きな市場規模が保持されております。このような状況の中、同事業を請け負う連結子会社の株式会社One Flowerでは、東京・関西・九州エリアにおける顧客獲得と商圏拡大、新規出店によるリテール部門での更なる売上増、及び販管費の圧縮・効率化策を実施しており、新規顧客との取引がスタートする等、一部にその効果は出はじめたものの当期間中における収益面での顕在化には至らず、営業損失は12,667千円(前年同期は8,908千円の損失)となりました。
(その他の事業)
その他の事業は、システム開発事業、冠婚葬祭に関する企画並びにコンサルタント業務、就労継続支援事業、農業を行っております。当第3四半期連結累計期間においては、各事業ともに総じて堅調に推移したため、売上高は356,352千円(前年同期比6.4%増)、営業利益は392千円(前年同期は26,296千円の損失)となりました。システム開発事業は、葬儀関連会社に対する基幹システム、名札書きシステム及びモバイル端末を用いた電子カタログや建築事業者に対するCADシステムの開発を行っております。農業は、花卉の生産・販売を行っております。
(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間の総資産は、前連結会計年度末に比べ116,648千円増加し、2,293,636千円となりました。これは主に、建物及び構築物、繰延税金資産の増加によるものであります。
当第3四半期連結会計期間の負債は、前連結会計年度末に比べ165,204千円増加し、1,786,276千円となりました。これは主に、短期借入金の増加によるものであります。
当第3四半期連結会計期間の純資産は、前連結会計年度末に比べ48,556千円減少し、507,360千円となりました。これは主に、利益剰余金の減少によるものであります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。