有価証券報告書-第13期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/27 16:45
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102項目
1.経営成績等の状況の概要
当会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、米国の保護主義的な経済政策や米中間の貿易摩擦をめぐる懸念、英国のE
U離脱問題の不透明感や中東・アジアの地政学的リスク等の懸念により、株式市場や為替動向など不安定な状況は
あるものの、実体経済については堅調に推移しました。一方、我が国経済につきましては、政府の経済政策や日本
銀行による金融緩和策などを背景に、企業収益や雇用・所得環境の改善が見られ、緩やかな回復基調が継続する展
開となっています。
医薬品業界におきましては、増大する医療費の抑制は各国共通の課題となっており、保険者の影響力の高まりや
後発医薬品の使用促進などの動きが加速しております。日本においては、平成30年度から実施される抜本的薬価制
度改革では、新薬創出・適応外薬解消等促進加算制度の抜本的見直しや長期収載品の薬価等の見直しなど、新薬創
出を目指す製薬会社に経営的側面から大きなインパクトを与えており、手持ちのパイプライン品目の見直しを迫ら
れていると報じられるなど、新薬開発の生産性や効率性の向上が求められております。他方、治療満足度の低い疾
患や希少疾病用医薬品へのニーズは依然として数多く存在しており、革新性の高い医薬品は待ち望まれております。日本では、希少疾病用医薬品指定制度、先駆け審査指定制度、条件付き早期承認制度も運用されるに至っており、米国、欧州の規制当局も同様に優遇政策を導入しております。このような環境下において、製薬会社は主力製品の特許切れ問題への対応も含め、革新的新薬の創出に向け、ビジネスモデルや研究開発活動の転換を加速するものと思われます。
当社グループが属する医薬品開発業務受託(CRO;Contract Research Organization)業界及び医薬品販売支援(CSO;Contract Sales Organization)業界は、医薬品開発・販売のアウトソーシング化及び国際共同治験(注)の増加を背景として、市場規模は緩やかに拡大しております。また、上述の医薬品業界の状況を踏まえると、製薬会社は革新的新薬の創出並びにその生産性や効率性を更に向上させるため、医薬品開発・販売のアウトソーシングを一層加速させることが見込まれます。
このような環境の下、当連結会計年度の業績は、売上高は9,113百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益は1,846百万円(同13.2%減)、経常利益は1,826百万円(同12.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,295百万円(同10.5%減)と増収減益となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①CRO事業
日本、アジア、米国、欧州におけるグローバル受託体制の構築を引き続き強力に推し進めた結果、国際共同治験を中心とした受注案件が増加し、売上に貢献いたしました。一方、利益面においては、日本、アジア、欧州で開始予定であった大型国際共同治験の延期等が発生したため、期初に見込まれていなかった案件の開拓を進め、日本主導の日本・欧州での国際共同治験等の受注を獲得しましたが、上記の遅れを挽回するには至らず売上の増加が当初の想定を下回ったこと、また、前期から既に内定していたものの開始されなかった上記案件等を含めた受注計画に従い、期初に人員の採用や増床を目的とする東京オフィスの移転を行ったこと等により人件費や不動産賃借料等が計画どおり増加したことで、減益となりました。これにより、売上高は8,204百万円(前年同期比8.7%増)、営業利益は2,721百万円(同5.9%減)となりました。
②育薬事業
日本主導の日本・台湾・韓国での国際臨床研究等の企業主導型臨床研究を中心とした案件の受注増加により売上に貢献いたしました。一方、利益面においては、売上の増加が当初の想定を下回ったため、先行的な人材投資による人件費の増加や東京オフィス移転に伴う費用等を吸収しきれず、減益となりました。この結果、売上高は908百万円(前年同期比12.7%増)、営業利益は288百万円(同1.7%減)となりました。
(注)「国際共同治験」とは、主要市場国における早期・同時上市を図るため、臨床試験を複数の国または地域において同時並行的に行うことをいいます。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より818百万円増加し、5,173百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、1,360百万円(前連結会計年度は2,291百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益1,826百万円の計上、減価償却費109百万円、のれん償却額96百万円、売上債権の増加額63百万円、未払消費税等の減少額68百万円、未払金の増加額113百万円、前受金の減少額158百万円及び法人税等の支払額589百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、91百万円(前連結会計年度は374百万円の使用)となりました。これは、主に投資有価証券の取得による支出120百万円、差入保証金の回収による収入159百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、471百万円(前連結会計年度は456百万円の使用)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出139百万円、配当金の支払額227百万円があったこと等によるものであります。
(3)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
CRO事業 (千円)8,204,347+8.7
育薬事業 (千円)908,810+12.7
合計(千円)9,113,157+9.1

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
CRO事業7,683,062△13.011,683,573△4.3
育薬事業665,047△10.81,009,056△19.5
合計8,348,109△12.812,692,629△5.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
CRO事業 (千円)8,204,347+8.7
育薬事業 (千円)908,810+12.7
合計(千円)9,113,157+9.1

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
小野薬品工業株式会社2,050,81924.52,006,25622.0
中外製薬株式会社1,089,56713.01,684,87618.5
塩野義製薬株式会社935,03611.2550,2176.0

2.本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在(平成30年6月26日)において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当りまして、引当金の計上等見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。但し、将来に関する事項には不確実性があるため、実際の結果はこれら見積りと異なる可能性があります。
なお、当社は、収益の認識について、顧客との業務委託契約に基づき役務提供を行った時に収益を認識する役務提供基準を採用しております。
(2)当連結会計年度の財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ947百万円増加し、9,247百万円(11.4%増)となりました。これは、主に現金及び預金の増加によるものであります。
② 負債の部
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ161百万円減少し、4,042百万円(3.8%減)となりました。これは、主に未払金及び退職給付に係る負債の増加と前受金及び長期借入金の減少によるものであります。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ1,108百万円増加し、5,204百万円(27.1%増)となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものであります。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
① 売上高
当社グループの当連結会計年度の売上高は、「1[経営成績等の状況の概要] (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載の要因により、前連結会計年度に比べ757百万円増加し、9,113百万円(前年同期比9.1%増)となりました。
② 売上原価
当連結会計年度の売上原価は、主に治験業務受託件数の拡大に備え人員を増加した結果、前連結会計年度に比べ892百万円増加し、5,579百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、主に会社規模拡大に伴う管理部門の人員増強による人件費の増加や不動産賃借料等が増加した結果、前連結会計年度に比べ147百万円増加し、1,686百万円(前年同期比9.6%増)となりました。
④ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は、売上の増加が売上原価並びに販売費及び一般管理費の増加を上回った結果、前連結会計年度に比べ281百万円減少し、1,846百万円(前年同期比13.2%減)となりました。
⑤ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、営業利益が減少した結果、前連結会計年度に比べ250百万円減少し、1,826百万円(前年同期比12.0%減)となりました。
⑥ 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、経常利益が減少した結果、前連結会計年度に比べ184百万円減少し、1,826百万円(前年同期比9.2%減)となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益が減少した結果、前連結会計年度に比べ151百万円減少し、1,295百万円(前年同期比10.5%減)となりました。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 1. 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
②財務政策
当社は、中長期的な成長による企業価値向上と利益還元のバランスの最適化を図ることを重要施策と位置づけ、株主の皆様からお預かりした資本に対して如何に報いるかという視点に立ち、業績を勘案した配当施策を行い、安定的に利益還元に努めてまいります。
なお、内部留保金につきましては、将来の事業発展に必要不可欠な成長投資として活用し、中長期的な成長による企業価値向上を通じて株主の皆様の期待にお応えしてまいります。

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