四半期報告書-第19期第1四半期(2023/04/01-2023/06/30)

【提出】
2023/08/14 16:08
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間の経営成績は、日本や欧州が前年同期比で減収となったものの、米国や韓国が大幅に増収となったことに加え、為替が円安に推移したこと等により、連結の売上高は増収となる3,082百万円(前年同期比7.4%増)となりました。利益面では、米国と韓国が好調なスタートを切って増益となったことに加え、日本も前期と同水準の利益を確保したこと等から営業利益は112百万円(前年同期は26百万円の営業損失)となりました。経常利益は外貨預金等に為替差益58百万円等が発生したため168百万円(前年同期比87.5%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、前期に保険金の受取が発生したことに対して、今期は欧米子会社の経営管理体制の統合に伴う事業構造改善費用104百万円が発生したこと等から3百万円(前年同期比は95.4%減)となりました。
次に、各地域の状況は下記のとおりです。
日本においては、新型コロナウィルス感染症が第5類に分類され治験環境が改善し、順調に受注案件を消化し売上高を計上しているものの、第1四半期に既存案件の中止が発生したことにより前年同期比で減収となりました。利益面では経費の抑制等によりほぼ前期並みの水準を維持しました。日本の製薬企業からの引き合いは増加傾向にあり、足元では新規案件の獲得が進んでいるため、第2四半期以降に挽回できる見通しです。
米国においては、前年同四半期は米欧地域で大型国際共同治験の開始遅延があった一方で、当期は既存案件の進捗が想定を上回って推移したことに加え、為替が円安に推移したこと等により前年同期比で大幅に増収増益となりました。なお、現在米国のバイオテック企業から複数案件の打診を受けており、これらの案件獲得に向け交渉を継続しております。引き続き米国CRO市場の深耕に注力し、持続的な成長を図ってまいります。
欧州においては、既存試験の中止や新規案件の開始延期に加え、既存試験の進捗が想定を下回ったこと等により前年同期比で減収、営業赤字となりました。欧州経済はロシアウクライナ戦争の長期化等に端を発するエネルギー価格の高騰や高インフレの継続や、これに対応する高金利から経済情勢悪化の懸念があることから、米国事業との連携をより一層推し進め、営業面でグローバル・シナジーをさらに強化することで、米国企業からの欧州を含む試験の受注獲得を拡大してまいります。
韓国においては、既存案件の好調な進捗や複数の新規案件の開始等に加え、円安の影響もあり前年同期比で大幅な増収増益となりました。
中国においては、既存案件の収束に伴う売上減少等により前年同期比で減収減益となりました。
台湾においては、既存案件で中止が発生したことや、新規案件の開始延期等の理由から前年同期比で減収、営業赤字となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①CRO事業
当社グループのCRO事業につきましては、売上高は2,892百万円(前年同期比10.3%増)、営業利益は622百万円(同65.2%増)と増収増益となりました。
②育薬事業
当社グループの育薬事業につきましては、売上高は189百万円(前年同期比23.4%減)、営業利益は37百万円(同52.4%減)と減収減益となりました。
(2)財政状態の分析
① 資産の部
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末と比べ195百万円(1.1%)増加し、17,660百万円となりました。これは、主に現金及び預金が減少する一方、売掛金及び契約資産、並びに立替金が増加したことによるものであります。
② 負債の部
当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ92百万円(0.9%)増加し、9,976百万円となりました。これは、主に預り金が増加したことによるものであります。
③ 純資産の部
当第1四半期連結会計期間末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ102百万円(1.4%)増加し、7,684百万円となりました。これは、主に剰余金の配当により利益剰余金が減少したものの、円安により為替換算調整勘定が増加したことによるものであります。
(3)経営成績の分析
① 売上高
当第1四半期連結累計期間の売上高は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、3,082百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
② 売上原価
当第1四半期連結累計期間の売上原価は、2,134百万円(前年同期比0.2%減)となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当第1四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は、835百万円(前年同期比10.4%増)となりました。
④ 営業利益
当第1四半期連結累計期間の営業利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、112百万円(前年同期は26百万円の営業損失)となりました。
⑤ 経常利益
当第1四半期連結累計期間の経常利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、168百万円(前年同期比87.5%増)となりました。
⑥ 税金等調整前四半期純利益
当第1四半期連結累計期間の税金等調整前四半期純利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、64百万円(前年同期比54.1%減)となりました。
⑦ 親会社株主に帰属する四半期純利益
当第1四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は、(1)経営成績の状況に記載の要因により、3百万円(前年同期比95.4%減)となりました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
(6)経営戦略の現状と見通し
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。
引き続き、当社グループは受託業務の選択と集中を推し進めることによって既存のCROとの差別化を図り、大手製薬会社と同等の立場で医薬品開発を実行・サポートできる知識・技術・経験を有するCROすなわち「CDO(Contract Development Organization)」を目指していく方針であります。