有価証券報告書-第51期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/27 10:02
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118項目
(1)経営成績
当事業年度(2018年4月1日~2019年3月31日)における我が国の経済は、政府の経済政策による雇用・所得環境の改善、個人消費の持ち直しにより、緩やかな回復基調が続いておりますが、米中間の通商問題や英国のEU離脱などが世界経済に与える影響や、中国を始めアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、金融資本市場の変動の影響等について留意する必要があります。
農業を取り巻く環境は、世界的には人口増加や新興国の経済成長、バイオ燃料の需要増加に伴って農作物需要が拡大しており、中長期的にも成長が継続するものと思われます。一方で、世界農薬市場においては海外大手農薬メーカーの大型合併や事業売却が進んでおり、農薬市場における影響を注視していく必要があります。
このような中、当社の状況は、世界的なダコニール需要の増加により、当社主力製品であるダコニール関連剤(原体及び製剤)の需要は旺盛であるものの、ダコニール関連剤を生産する当社横浜工場は2018年2月12日に発生した爆発・火災事故の影響によりダコニール原体の生産を停止していたことで、需要に対応できない状況となっておりました。横浜工場原体製造設備につきましては、事故調査委員会からの再発防止対策の確実な実行と会社全体の安全管理体制の改善に取り組み、2019年3月より原体製造設備を再稼働いたしました。今後、二度とこのような事故を起こさないよう安全最優先で製造を行ってまいります。
当事業年度における当社の状況は、当社主力製品であるダコニール関連剤(原体及び製剤)の出荷が減少したことに加え、事故に起因する工場固定費等を火災損失として特別損失に計上したことにより、売上高は115億84百万円(前年比13億43百万円減、10.4%減)、営業利益は9億84百万円(前年比4億25百万円減、30.2%減)、経常利益は10億9百万円(前年比5億67百万円減、36.0%減)、当期純利益は3億91百万円(前年度は1億80百万円の純損失)となりました。
当社は農薬事業セグメントのみの単一セグメントではありますが、事業の傾向を示すために品目別に販売実績を記載いたします。
(殺菌剤)
当事業年度における売上高は31億2百万円(前年比19億16百万円減、38.2%減)となりました。これは、主に横浜工場爆発・火災事故の影響により、当社主力製品であるダコニール関連剤(原体及び製剤)の出荷が減少したことによるものです。
(水稲除草剤)
当事業年度における売上高は36億3百万円(前年比5億65百万円減、13.6%減)となりました。これは、主に国内向けベンゾビシクロン原体が前期末に前倒し出荷があったこと、また、ダイムロン原体及びカフェンストロール原体の出荷が減少したことによるものです。
(緑化関連剤)
当事業年度における売上高は25億55百万円(前年比1億62百万円増、6.8%増)となりました。これは、主にカルブチレート関連剤(原体及び製剤)の出荷が好調に推移したこと、また、新規製品であるファルクス及びアミカル顆粒水和剤の販売が開始されたことによるものです。
(殺虫剤)
当事業年度における売上高は7億56百万円(前年比53百万円増、7.5%増)となりました。これは、主にDC油剤及びチューンアップ顆粒水和剤の出荷が好調に推移したことによるものです。
(その他)
当事業年度における売上高は15億66百万円(前年比9億21百万円増、143.1%増)となりました。これは、主にダコニール原材料の出荷によるものです。
(2)財政状態の分析
当事業年度末(2019年3月31日)における総資産は136億59百万円(前期末比5億27百万円の減少)となりました。
①流動資産
流動資産は82億44百万円(前期末比12億22百万円の減少)となりました。主な内訳は、現金及び預金3億23百万円(前期末比11億77百万円の減少)、売掛金28億72百万円(前期末比1億93百万円の減少)、商品及び製品37億68百万円(前期末比2億2百万円の増加)、未収入金4億8百万円(前期末比1億93百万円の減少)です。
②固定資産
固定資産は54億14百万円(前期末比6億95百万円の増加)となりました。主な内訳は、有形固定資産32億15百万円(前期末比9億64百万円の増加)、無形固定資産33百万円(前期末比16百万円の減少)、投資その他の資産21億65百万円(前期末比2億52百万円の減少)です。
③流動負債
流動負債は38億37百万円(前期末比4億10百万円の減少)となりました。主な内訳は、買掛金6億8百万円(前期末比41百万円の増加)、1年内返済予定の長期借入金15億97百万円(前期末比4億88百万円の減少)、未払金6億81百万円(前期末比25百万円の減少)、未払費用7億15百万円(前期末比16百万円の増加)です。
④固定負債
固定負債は39億99百万円(前期末比1億39百万円の減少)となりました。主な内訳は、長期借入金38億51百万円(前期末比1億47百万円の減少)、退職給付引当金1億37百万円(前期末比12百万円の増加)です。
⑤純資産
純資産は58億22百万円(前期末比22百万円の増加)となりました。主な内訳は、利益剰余金47億5百万円(前期末比1億95百万円の増加)、その他有価証券評価差額金2億28百万円(前期末比1億73百万円の減少)です。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当事業年度末(2019年3月31日)における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、関連会社等からの配当金の入金や売上債権の回収による資金獲得があった一方で、横浜工場の爆発・火災事故により損傷した設備の再建工事に対する支出や棚卸資産の積み増しに伴う支出があったため、前事業年度末と比較して大幅に減少し3億23百万円となりました。主な要因は以下のとおりとなります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は7億62百万円となりました。主に、税引前当期純利益の計上5億73百万円、売上債権の回収1億92百万円、たな卸資産の増加による支出4億19百万円、利息及び配当金の受取額2億28百万円、火災事故に伴う支出額4億16百万円によるものです。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は11億11百万円となりました。主に、有形固定資産取得による支出10億99百万円によるものです。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は8億32百万円となりました。主に、長期借入金による資金調達14億50百万円、長期借入金の返済による支出20億86百万円と配当金の支払1億96百万円によるものです。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因
当社の売上高は約37%が海外向け輸出となっているため為替レートの影響を、その原価は取扱製品の大半が化学製品であるため主に原油価格、ナフサ価格の影響をそれぞれ受けております。当事業年度は米ドルの平均レートは110.92円となり、前事業年度(前期平均レート110.85円)と比較して円安に推移いたしましたが、横浜工場爆発・火災事故の影響により海外向けダコニール関連剤の出荷が大幅に減少したため、円安メリットを享受することができませんでした。一方、製造原価は原油・ナフサ高の影響を受け、上昇傾向にありました。そのため当事業年度の売上原価率は65.1%(前期比1.1%増)となりました。
(5)経営上の目標の達成状況
当社は重要な経営上の利益を売上高営業利益率とし、継続的に10%超を達成することを目標としております。また、財務健全性に関する重要な指標をD/Eレシオとし、継続的に1.0倍以下を達成することを目標としております。
当事業年度における売上高営業利益率は8.5%であり、目標数値の10%超を下回りました。主な要因としては原材料価格の高騰により製品の製造原価が上昇したことによるものです。今後も引き続き製造プロセスの再検討や新規原材料調達先の開拓等を通して製造原価低減に取り組みます。
D/Eレシオは0.94倍となり、目標である1.0倍以下を達成しました。横浜工場の爆発・火災事故に伴う設備の再建工事等、例年にない特殊な資金需要はありましたが、資金管理を徹底し目標を達成しました。引き続き、D/Eレシオ1.0倍以下を目標に効率的な資金管理を実行してまいります。
(6)資本の財源及び資金の流動性
①資金需要
当社の資金需要は主に大きく分けて運転資金需要と設備資金需要の二つがあります。
運転資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な運転資金(原材料費、外注加工費、工場固定費等)のほか、人件費・研究開発費を中心とする販売費及び一般管理費等の支出によるものであります。
また設備資金需要のうち主なものは、農薬製造設備の維持更新や研究設備の更新及び取得のためのものであります。
②財政政策
当社は現在、運転資金および設備資金につきましては、内部資金、大口取引先債権の流動化や各金融機関からの借入を中心に資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、現在の低金利環境と各金融機関との安定した取引を継続する観点から、返済期間が1年を超える長期借入金を中心に実施しております。
当事業年度末において、長期借入金の残高は約54億円で、円建てでの借入であります。
なお、将来キャッシュフローの安定化を目的として金利スワップの利用等を含め金利の固定化を図っております。
(7)生産実績
当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりとなります。
品目別当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
殺菌剤(千円)1,808,745△40.8
水稲除草剤(千円)2,130,425△5.7
緑化関連剤(千円)1,962,45742.5
殺虫剤(千円)504,6607.8
その他(千円)1,358,624129.4
合計(千円)7,764,9140.2

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(8)受注実績
当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(9)販売実績
当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりとなります。
品目別当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
殺菌剤(千円)3,102,139△38.2
水稲除草剤(千円)3,603,941△13.6
緑化関連剤(千円)2,555,7016.8
殺虫剤(千円)756,9737.5
その他(千円)1,566,099143.1
合計(千円)11,584,855△10.4

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前事業年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当事業年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
Syngenta Asia Pacific Pte. Ltd.1,537,95911.91,473,30412.7
日産化学株式会社1,317,80010.21,148,9099.9

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