有価証券報告書-第15期(平成27年1月1日-平成27年12月31日)

【提出】
2016/03/30 15:22
【資料】
PDFをみる
【項目】
104項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に従って作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しております。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
① 収益の認識
当社グループの売上高につきましては、バリューカフェテリア事業及びHRマネジメント事業ともに関連サービスの提供に基づく収益の場合は契約に基づくサービスの提供時に、旅行業務は出発日に、チケット販売については主にチケットの引渡し時にそれぞれ収益を計上しております。健康保険組合の新規設立のコンサルティング契約の収益につきましては、契約締結時より健康保険組合設立準備室開設日までの期間にわたって月割り均等額を計上しております。
(2)経営成績の分析
バリューカフェテリア事業は、健康保険組合、企業等の団体などを対象とした、バリューカフェテリア®システムとこれを構成する健康管理各種サービス(健診予約システム、健診結果管理システム等)やカフェテリアプランの提供及びこれらのシステムを使った健康管理に付随する事務代行サービス、並びに健診機関への業務支援サービス等で構成されております。当連結会計年度は、新規顧客獲得によるバリューカフェテリア®システム利用料収入及び健康診断データの管理に付随する事務代行サービスの収入が増加いたしました。これにより、売上高は1,630,492千円(前年同期比10.2%増)、営業利益は500,449千円(同6.8%増)となりました。
HRマネジメント事業は、健康保険組合のより効率的な運営の支援を目的として、健康保険組合の新規設立支援のコンサルティング及び健康保険組合事務局の運営支援としての人材派遣等の業務で構成されております。当連結会計年度は、新規設立された健康保険組合への派遣等の収入が増加いたしました。また、前連結会計年度から継続する健康保険組合の設立支援コンサルティングに加え、新規のコンサルティングも受注しております。これにより、売上高は608,011千円(前年同期比14.5%増)、営業利益は216,768千円(同7.4%増)となりました。
(3)財政状態の分析
当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産は1,961,765千円(前連結会計年度末は2,075,508千円)となり、113,743千円減少しました。これは、現金及び預金が93,437千円減少したこと及びリース投資資産が58,462千円減少したことが主な要因です。固定資産は2,914,306千円(前連結会計年度末は2,574,471千円)となり、339,834千円増加しました。これは、投資その他の資産に含まれる投資有価証券が291,660千円増加したこと、敷金及び保証金が20,244千円増加したこと等が主な要因です。その結果、総資産は4,876,071千円(前連結会計年度末は4,649,980千円)となり、226,091千円の増加となりました。
負債につきましては、流動負債は1,617,169千円(前連結会計年度末は1,581,378千円)となり、35,791千円の増加となりました。これは、リース債務が54,643千円減少、営業預り金が47,799千円減少する一方、預り金121,094千円の増加及び1年以内返済予定の長期借入金60,000千円の増加等が主な要因です。固定負債につきましては、1,360,734千円(前連結会計年度末は1,370,136千円)となり、9,401千円の減少となりました。
純資産につきましては、1,898,167千円(前連結会計年度末は1,698,465千円)となり、199,701千円増加しました。これは、新株の発行(新株予約権の行使)による33,858千円の増加、当期純利益222,546千円の計上、新株予約権11,035千円の増加、並びに配当金67,701千円の支払によるものであります。
(4)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ93,437千円減少し、1,551,942千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は274,264千円(前年同期比39.4%減)となりました。主な収入要因は、税金等調整前当期純利益315,551千円であり、主な支出要因は、リース債務の減少58,161千円、貸倒引当金の減少53,881千円及び営業預り金の減少47,799千円であります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、380,412千円の支出(前連結会計年度は250,518千円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出、固定資産の取得によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、12,709千円の収入(前連結会計年度は198,579千円の支出)となりました。主な収入要因は、長期借入れによる収入300,000千円であり、主な支出要因は、長期借入金の返済による支出252,384千円、配当金の支払額67,294千円であります。
(5)経営戦略の現状と見通し
「日本再興戦略」のアクションプランとして、成長実現に向けた具体的な取り組みの一つである「戦略市場創造プラン」に示された国民の「健康寿命」の延伸に関わるテーマは、健康関連業界の活性化とその市場の拡大が期待されるものです。それにより、当社の主要顧客である健康保険組合の保健事業の果たす役割はますます重要となっております。
バリューカフェテリア事業につきましては、バリューカフェテリア®システムを用いた健康保険組合の保健事業支援を継続するとともに、バリューカフェテリア®システム及び健診予約システムと健診結果管理システム等の健康管理各種サービスを健診機関に広く活用してもらい業務の効率化や顧客の満足度向上のサービスとして役立ててもらえるよう、より一層のニーズに応えたサービスラインと機能の拡充を図り、営業活動を強化してまいります。
産業保健領域では、健診結果の管理サイトとしての機能を活用しながら拡充することでシステムの利用価値を高めてまいります。
また、顧客からの処理依頼データを効率的に電子化し、業務の効率化と省力化を図り収益性の向上に努めてまいります。
バリューカフェテリア®システムに含まれるカフェテリアプランにつきましては、利用者のニーズに応えるために絶えずサービスメニューの充実を図ってまいります。
HRマネジメント事業につきましては、健康保険組合のより効率的な運営の支援を目的として、健康保険組合の新規設立支援のコンサルティング及び健康保険組合事務局の運営支援としての人材派遣等の業務を展開しておりますが、健康保険組合の設立支援のコンサルティングに関しては、独自に設立し、運営することのメリット等を周知する活動を推し進めることで、着実な成果につなげてまいります。