訂正有価証券報告書-第104期(2017/04/01-2018/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度において、わが国経済は緩やかな回復基調が続いておりますが、世界経済では保護主義的動きの懸念などから依然として不透明感の残る状況にあります。
世界の自動車販売台数は、北米では減少しましたが、日本・中国・アジアなどで前年度に比べ増加いたしました。このような状況のもと、当社グループの関連市場である自動車部品業界も需要は堅調に推移しました。水処理関連市場では、浄水器用途や産業用途の需要が堅調に推移する一方、韓国や中国において新興企業が伸長し、競争が激化してまいりました。
当社グループは、このような状況において、主にアジア地域を中心に海外市場への拡販活動を推進するとともに新商品の市場展開に取り組んでまいりましたが、産業用資材の販売が大きく減少したことに加えて、原燃料価格の値上りや人件費の増加などにより減益となりました。
また、当社の徳島工場と小松島工場におきまして、海外への生産移管や受注減少により収益性が低下したことに加え、土地市場価格の下落により「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく減損の検討を行いました結果、両工場が保有する固定資産(土地、建物、生産設備等)について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、1,680百万円を減損損失として計上いたしました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高16,083百万円(前年同期比216百万円減、1.3%減)、営業利益416百万円(前年同期比103百万円減、19.9%減)、経常利益331百万円(前年同期比65百万円減、16.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失1,219百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益483百万円)となりました。
当連結会計年度の主要な品目別売上高の状況につきましては、次のとおりであります。
(自動車関連資材)
自動車関連資材は、国内外の需要が堅調であったことに加え、エンジン用濾材の新製品拡販により売上が増加いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は、9,865百万円(前年同期比57百万円増、0.6%増)となりました。
(水処理関連資材)
水処理関連資材は、分離膜用資材の需要が堅調に推移し、当連結会計年度の売上高は、4,956百万円(前年同期比255百万円増、5.4%増)となりました。
(一般産業用資材)
一般産業用資材は、空調用原紙の受注減少や建材用原紙の委託先からの調達が困難になったことなどにより、売上が減少いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は、1,261百万円(前年同期比530百万円減、29.6%減)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産総額は、16,816百万円となり、前連結会計年度末より1,997百万円減少しております。これは主に有形固定資産の減少804百万円、商品及び製品の減少340百万円、現金及び預金の減少304百万円、仕掛品の減少210百万円、未収還付法人税等の減少79百万円があったことによるものであります。
負債総額は10,341百万円となり、前連結会計年度末より992百万円減少しております。これは主に長期借入金の減少321百万円、再評価に係る繰延税金負債の減少294百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少191百万円、支払手形及び買掛金の減少167百万円があったことによるものであります。
また、純資産につきましては、6,474百万円となり、前連結会計年度末より1,004百万円減少しております。これは主に土地再評価差額金の減少672百万円、利益剰余金の減少626百万円があったことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は28.6%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は582百万円となり、前連結会計年度末と比較して、250百万円の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、1,945百万円(前年同期比1,619百万円増、496.8%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,357百万円の減少要因があったものの、減損損失1,680百万円、減価償却費747百万円、たな卸資産の減少額658百万円の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、1,578百万円(前年同期比667百万円増、73.4%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,614百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、649百万円(前年同期は798百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の純減額488百万円、配当金の支払額79百万円の減少要因があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計方針」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等について
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ減収となりました。主な要因は、空調用原紙の受注減少や建材用原紙の委託先からの調達が困難になったためなどであります。損益においては、前連結会計年度に比べ減益となりました。これは、主に原燃料価格の値上りや人件費の増加などによるものであります。また、当社の徳島工場と小松島工場におきまして収益性の低下や土地市場価格の下落により、両工場が保有する固定資産の減損を実施し、特別損失として計上いたしました。
このようななか、当社グループは、持続的な発展と高収益企業の実現に向けて、事業成長戦略の策定・実行を進めております。事業成長戦略の2本柱として、「新市場の開拓と事業領域の拡大」「中核商品のグローバル市場における競争優位の確立」を掲げております。
新市場の開拓と事業領域の拡大については、次世代中核商品の開発と生産体制の確立を進めており、そのなかでも炭素複合材CARMIX(カルミックス)において熱拡散シート、炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)、電磁波吸収体などのラインナップ拡充を図り、市場展開のため積極的に展示会に出展するなどして、商品化に向けて注力しております。
中核商品についてはグローバル市場における競争優位を確立するため、エンジン用濾材は日本・タイ国・中国でのグローバル生産体制の再構築、高性能濾材の開発、アジア地域での拡販などに努め、水処理関連資材は商品ラインナップの拡充、安定供給体制の確立、製造コストの低減などに努めてまいります。
これらを達成する基盤としまして、営業体制の専門性強化を図るため、平成30年4月に営業部門を改組し、フィルターメディア・メンブレン・機能材の3事業部門が営業活動を各分野に特化できる体制を整えました。全社一丸となって、競争力強化や拡販活動の促進などにつなげてまいります。さらに、アライアンス戦略の一環として立ち上げたコーポレートベンチャーキャピタルを通じた活動や、M&Aの検討・実行により、異業種・異分野の企業と事業連携しイノベーションの創出に取り組み、事業領域の拡大を目指してまいります。
また、収益性の改善についても重要な課題であると認識しており、継続した原価低減活動に加え、老朽化した設備を見直し、生産体制を再構築して収益性の改善に取り組んでまいります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因として、市場動向、原燃料価格の変動、自然災害などがあります。
当社グループが関連する市場としては、主として自動車部品業界や水処理関連市場となりますが、成長市場であることから、今後もグローバル競争の激化や有力な新規参入の増加などが予想されます。こうしたなか、当社グループは、グローバル企業として成長していくため、高性能品の開発や商品ラインナップの拡充、安定供給体制の確立などに努めてまいります。
原燃料価格の変動については、調達方法の見直しや製品価格の是正などで生産効率の向上を図り、収益確保に努めてまいります。
自然災害については、当社グループの国内生産拠点が徳島県内に集中していることから、自然災害の発生により当社グループの生産体制に支障をきたす可能性が想定されますが、BCP対応に努め、災害時においても早期に安定供給体制が復旧出来るよう体制整備に取り組んでまいります。
c.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や副資材などの購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資や研究開発投資などによるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資などの長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,406百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は582百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループでは、健全経営維持と企業価値向上のため、事業領域の拡大と収益性の向上を目標としております。また、資本効率と収益性の両面を測る指標として、「総資本経常利益率(ROA)」を経営の重要指標として位置付け、10%以上を目標に掲げております。
この指標を達成するために、当社グループとして「売上高経常利益率」や「総資本回転率」の向上に注力しております。具体的には、アライアンスを含めた新規事業の拡大、既存事業の収益改善、総資産の効果的かつ効率的な運用に努めてまいります。
当連結会計年度におけるROAは1.9%(前年同期比0.3ポイント減)であり、目標である10%以上と大きな乖離がありますが、上記施策を通じて目標の達成に向け、グループ一丸となって注力してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度において、わが国経済は緩やかな回復基調が続いておりますが、世界経済では保護主義的動きの懸念などから依然として不透明感の残る状況にあります。
世界の自動車販売台数は、北米では減少しましたが、日本・中国・アジアなどで前年度に比べ増加いたしました。このような状況のもと、当社グループの関連市場である自動車部品業界も需要は堅調に推移しました。水処理関連市場では、浄水器用途や産業用途の需要が堅調に推移する一方、韓国や中国において新興企業が伸長し、競争が激化してまいりました。
当社グループは、このような状況において、主にアジア地域を中心に海外市場への拡販活動を推進するとともに新商品の市場展開に取り組んでまいりましたが、産業用資材の販売が大きく減少したことに加えて、原燃料価格の値上りや人件費の増加などにより減益となりました。
また、当社の徳島工場と小松島工場におきまして、海外への生産移管や受注減少により収益性が低下したことに加え、土地市場価格の下落により「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく減損の検討を行いました結果、両工場が保有する固定資産(土地、建物、生産設備等)について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、1,680百万円を減損損失として計上いたしました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高16,083百万円(前年同期比216百万円減、1.3%減)、営業利益416百万円(前年同期比103百万円減、19.9%減)、経常利益331百万円(前年同期比65百万円減、16.5%減)、親会社株主に帰属する当期純損失1,219百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益483百万円)となりました。
当連結会計年度の主要な品目別売上高の状況につきましては、次のとおりであります。
(自動車関連資材)
自動車関連資材は、国内外の需要が堅調であったことに加え、エンジン用濾材の新製品拡販により売上が増加いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は、9,865百万円(前年同期比57百万円増、0.6%増)となりました。
(水処理関連資材)
水処理関連資材は、分離膜用資材の需要が堅調に推移し、当連結会計年度の売上高は、4,956百万円(前年同期比255百万円増、5.4%増)となりました。
(一般産業用資材)
一般産業用資材は、空調用原紙の受注減少や建材用原紙の委託先からの調達が困難になったことなどにより、売上が減少いたしました。その結果、当連結会計年度の売上高は、1,261百万円(前年同期比530百万円減、29.6%減)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産総額は、16,816百万円となり、前連結会計年度末より1,997百万円減少しております。これは主に有形固定資産の減少804百万円、商品及び製品の減少340百万円、現金及び預金の減少304百万円、仕掛品の減少210百万円、未収還付法人税等の減少79百万円があったことによるものであります。
負債総額は10,341百万円となり、前連結会計年度末より992百万円減少しております。これは主に長期借入金の減少321百万円、再評価に係る繰延税金負債の減少294百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少191百万円、支払手形及び買掛金の減少167百万円があったことによるものであります。
また、純資産につきましては、6,474百万円となり、前連結会計年度末より1,004百万円減少しております。これは主に土地再評価差額金の減少672百万円、利益剰余金の減少626百万円があったことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は28.6%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は582百万円となり、前連結会計年度末と比較して、250百万円の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、1,945百万円(前年同期比1,619百万円増、496.8%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失1,357百万円の減少要因があったものの、減損損失1,680百万円、減価償却費747百万円、たな卸資産の減少額658百万円の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、1,578百万円(前年同期比667百万円増、73.4%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,614百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、649百万円(前年同期は798百万円の獲得)となりました。これは主に長期借入金の純減額488百万円、配当金の支払額79百万円の減少要因があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目の名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車関連資材(千円) | 9,534,615 | △4.6 |
| 水処理関連資材(千円) | 4,928,975 | 5.4 |
| 一般産業用資材(千円) | 1,257,053 | △29.6 |
| 合計(千円) | 15,720,643 | △4.5 |
(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.金額は販売価格によっております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目の名称 | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 自動車関連資材(千円) | 9,865,079 | 0.6 |
| 水処理関連資材(千円) | 4,956,994 | 5.4 |
| 一般産業用資材(千円) | 1,261,382 | △29.6 |
| 合計(千円) | 16,083,456 | △1.3 |
(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| オザックス株式会社 | 5,050,042 | 31.0 | 3,071,371 | 19.1 |
| 株式会社サンコー | - | - | 2,417,945 | 15.0 |
| 株式会社ダイナックス | 2,074,656 | 12.7 | 1,966,345 | 12.2 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表及び財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」及び「重要な会計方針」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等について
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ減収となりました。主な要因は、空調用原紙の受注減少や建材用原紙の委託先からの調達が困難になったためなどであります。損益においては、前連結会計年度に比べ減益となりました。これは、主に原燃料価格の値上りや人件費の増加などによるものであります。また、当社の徳島工場と小松島工場におきまして収益性の低下や土地市場価格の下落により、両工場が保有する固定資産の減損を実施し、特別損失として計上いたしました。
このようななか、当社グループは、持続的な発展と高収益企業の実現に向けて、事業成長戦略の策定・実行を進めております。事業成長戦略の2本柱として、「新市場の開拓と事業領域の拡大」「中核商品のグローバル市場における競争優位の確立」を掲げております。
新市場の開拓と事業領域の拡大については、次世代中核商品の開発と生産体制の確立を進めており、そのなかでも炭素複合材CARMIX(カルミックス)において熱拡散シート、炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)、電磁波吸収体などのラインナップ拡充を図り、市場展開のため積極的に展示会に出展するなどして、商品化に向けて注力しております。
中核商品についてはグローバル市場における競争優位を確立するため、エンジン用濾材は日本・タイ国・中国でのグローバル生産体制の再構築、高性能濾材の開発、アジア地域での拡販などに努め、水処理関連資材は商品ラインナップの拡充、安定供給体制の確立、製造コストの低減などに努めてまいります。
これらを達成する基盤としまして、営業体制の専門性強化を図るため、平成30年4月に営業部門を改組し、フィルターメディア・メンブレン・機能材の3事業部門が営業活動を各分野に特化できる体制を整えました。全社一丸となって、競争力強化や拡販活動の促進などにつなげてまいります。さらに、アライアンス戦略の一環として立ち上げたコーポレートベンチャーキャピタルを通じた活動や、M&Aの検討・実行により、異業種・異分野の企業と事業連携しイノベーションの創出に取り組み、事業領域の拡大を目指してまいります。
また、収益性の改善についても重要な課題であると認識しており、継続した原価低減活動に加え、老朽化した設備を見直し、生産体制を再構築して収益性の改善に取り組んでまいります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因として、市場動向、原燃料価格の変動、自然災害などがあります。
当社グループが関連する市場としては、主として自動車部品業界や水処理関連市場となりますが、成長市場であることから、今後もグローバル競争の激化や有力な新規参入の増加などが予想されます。こうしたなか、当社グループは、グローバル企業として成長していくため、高性能品の開発や商品ラインナップの拡充、安定供給体制の確立などに努めてまいります。
原燃料価格の変動については、調達方法の見直しや製品価格の是正などで生産効率の向上を図り、収益確保に努めてまいります。
自然災害については、当社グループの国内生産拠点が徳島県内に集中していることから、自然災害の発生により当社グループの生産体制に支障をきたす可能性が想定されますが、BCP対応に努め、災害時においても早期に安定供給体制が復旧出来るよう体制整備に取り組んでまいります。
c.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や副資材などの購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資や研究開発投資などによるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資などの長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は5,406百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は582百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループでは、健全経営維持と企業価値向上のため、事業領域の拡大と収益性の向上を目標としております。また、資本効率と収益性の両面を測る指標として、「総資本経常利益率(ROA)」を経営の重要指標として位置付け、10%以上を目標に掲げております。
この指標を達成するために、当社グループとして「売上高経常利益率」や「総資本回転率」の向上に注力しております。具体的には、アライアンスを含めた新規事業の拡大、既存事業の収益改善、総資産の効果的かつ効率的な運用に努めてまいります。
当連結会計年度におけるROAは1.9%(前年同期比0.3ポイント減)であり、目標である10%以上と大きな乖離がありますが、上記施策を通じて目標の達成に向け、グループ一丸となって注力してまいります。