有価証券報告書-第110期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 11:46
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163項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績等の状況
当連結会計年度における世界経済は、中東情勢やウクライナ情勢の緊迫化、米欧における高インフレと不動産市場の悪化等による中国経済低迷などから不安定な状況が続いております。
自動車関連部品市場における需要は、概ね堅調に推移しましたが、中国市場では建設土木需要の低迷により、一部建設機械・産業機械向けが影響を受けました。
水処理分離膜市場における需要は、海水淡水化プラント用途や工業用プロセス水、廃水処理用途の増加により堅調に推移しましたが、中国市場では経済低迷による影響を受けました。
このような状況下、当連結会計年度の売上高は、自動車関連資材について中国市場における主に建設機械向けのエンジン用濾材が減少し、水処理関連資材については中国市場における競争激化とそれに伴う在庫調整の影響を受け分離膜支持体用不織布が減少しました。
利益面では、原価低減活動や原材料価格の上昇に伴う価格改定に取り組みましたが、売上高の減少と労務費、生産諸経費の上昇による影響を受けました。
その結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高16,115百万円(前年同期比1,193百万円減、6.9%減)、営業利益354百万円(前年同期比21百万円減、5.7%減)、経常利益257百万円(前年同期比77百万円減、23.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は52百万円(前年同期比190百万円減、78.4%減)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産総額は、21,246百万円となり、前連結会計年度末より4,972百万円増加しております。主に建設仮勘定が新工場建設に伴い5,205百万円増加いたしました。
負債総額は14,362百万円となり、前連結会計年度末より4,556百万円増加しております。主に短期借入金が3,164百万円、設備関係電子記録債務が1,414百万円増加いたしました。
また、純資産につきましては、6,883百万円となり、前連結会計年度末より415百万円増加しております。非支配株主持分が232百万円、その他の包括利益累計額が173百万円増加いたしました。
以上の結果、自己資本比率は23.9%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は885百万円となり、前連結会計年度末と比較して、556百万円の増加となりました。
各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、792百万円(前年同期比29百万円増、3.9%増)となりました。これは主に仕入債務の減少額802百万円、棚卸資産の増加額175百万円の減少要因があったものの、減価償却費795百万円、売上債権の減少額725百万円の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、3,773百万円(前年同期比3,412百万円増、946.2%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出3,740百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は、3,511百万円(前年は459百万円の使用)となりました。これは主に短期借入金の純増額3,145百万円があったことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
品目の名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
自動車関連資材(千円)8,448,041△4.5
水処理関連資材(千円)7,199,4190.1
一般産業用資材(千円)1,222,876△10.6
合計(千円)16,870,338△3.1

(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.金額は販売価格によっております。
b.受注実績
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
品目の名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年同期比(%)
自動車関連資材(千円)8,252,673△6.0
水処理関連資材(千円)6,606,205△7.8
一般産業用資材(千円)1,256,727△7.7
合計(千円)16,115,606△6.9

(注)1.当社グループは単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
株式会社サンコー4,805,52127.84,265,83126.5

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当連結会計年度の経営成績等について
2021年度から2023年度までの3年間を対象とする中期経営計画『AWA Breakthrough Plan』の最終年度となる当連結会計年度は、売上高、利益ともに目標未達となりました。売上面においては、中国経済の低迷と中国内企業の攻勢の影響を受け販売が伸び悩み、加えて新製品の市場投入の遅れがありました。利益面においては、販売価格の一部値上げを実施いたしましたが、原材料価格や労務費、生産諸経費の上昇による影響を受けました。
このような状況下、主力製品である分離膜支持体用不織布を製造する新工場を2024年12月完成目指して建設しております。新事業の創出につきましては、展示会への出展やWebサイトの活用により製品の魅力を伝えることで認知向上を図るとともに、市場の要求水準を満たす製品開発に努めております。
また、DX(デジタルトランスフォーメーション)による労働生産性向上につきましては、RPAを活用した定型作業の自動化やワークフローなどのクラウドサービスを利用した業務プロセスの見直しと効率化を進めております。
今後も更なる業務の効率化と生産性向上を図るとともに、既存市場の深掘りや研究体制の強化、パートナーシップの活用に取り組み、新たな顧客価値の創出を目指してまいります。加えて、持続的な成長に必要な人材確保と人材育成に注力し、社員のウェルビーイングと組織の生産性向上に努め、持続的な発展と高収益企業の実現を目指してまいります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える大きな要因として、主要市場における経済状況、原燃料の価格上昇、自然災害などがあります。
当社グループが関連する市場としては、主として自動車部品業界や水処理関連市場となりますが、成長市場であることから、今後もグローバル競争の激化や有力な新規参入の増加などが予想されます。こうしたなか、当社グループは、グローバル企業として成長していくため、高性能品の開発や商品ラインナップの拡充、安定供給体制の確立などに努めてまいります。
原燃料価格の変動については、円安の進行及び原油価格の上昇等の影響がありますが、加えて調達先の生産性低下、操業停止・工場閉鎖等による価格上昇の可能性が想定されます。当社グループは、調達先の多様化や調達方法の見直し、製品価格の是正などで生産効率の向上を図り、収益確保に努めてまいります。
自然災害については、当社グループの国内生産拠点が徳島県内に集中していることから、自然災害の発生により当社グループの生産体制に支障をきたす可能性が想定されますが、BCP対応に努め、災害時においても早期に安定供給体制が復旧出来るよう体制整備に取り組んでまいります。
c.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループでは、健全経営維持と企業価値向上のため、事業領域の拡大と収益性の向上を目標としております。また、資産効率と収益性の両面を測る指標として、「総資産経常利益率(ROA)」を経営の重要指標として位置付けております。
この指標を達成するために、当社グループとして「売上高経常利益率」や「総資産回転率」の向上に注力しております。具体的には、アライアンスを含めた新事業の創出、基盤事業の強化と収益改善、総資産の効果的かつ効率的な運用に努めております。
当連結会計年度におけるROAは1.4%(前年同期比0.7%減)となりました。引き続き指標の達成に向けて、グループ一丸となって注力しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料や副資材などの購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費などの営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資や研究開発投資などによるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は7,747百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は885百万円となっております。
当社グループは、厳しい環境下においても将来を見据えた設備投資や研究開発投資を維持してまいります。必要な資金は営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に金融機関からの借入により調達していく方針であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたりまして、経営者による会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
a.退職給付費用及び退職給付債務
当社グループは、簡便法を採用している連結子会社を除き、確定給付型制度の退職給付費用及び退職給付債務について、割引率等、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。
b.固定資産の減損処理
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産グループについて、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や経営環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の十分性により判断しており、課税所得の算定にあたっては、事業計画をもとに最新の経営環境に関する情報等を反映し見積っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

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