有価証券報告書-第20期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/29 11:46
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における経済環境は、国内外ともに新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあります。各国において感染拡大防止と経済維持活動の対策が講じられておりますが、感染症は断続的に拡がりを見せ、先行きは不透明です。
このような経済環境のもと、当社グループは、速やかに事業ポートフォリオの見直し(情報通信サービス事業、日本国内におけるWi-Fiレンタル事業への注力)、及びコストの圧縮に舵を切り、影響を最小限に抑えるべく努めてまいりました。
その結果、当連結会計年度において営業利益は黒字となり、単月の資金収支も2020年7月以降黒字となっておりますが、旅行需要の急減速による影響と、レンタル資産をはじめとするグローバルWiFi事業関連資産の減損損失の計上、一部の投資先における投資有価証券評価損の計上等が影響し、当連結会計年度における実績は前年実績を下回る結果となりました。
当連結会計年度前連結会計年度増減増減率
(百万円)(百万円)(百万円)(%)
売上高16,65427,318△10,663△39.0
営業利益1033,325△3,221△96.9
経常利益2273,358△3,130△93.2
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)△1,1832,226△3,410-

セグメント別の経営成績は、次のとおりです。
(グローバルWiFi事業)
新型コロナウイルス感染症が世界的な拡がりを見せ、各国においてロックダウンや緊急事態宣言、入国拒否や水際対策といった措置がとられたことで、人の移動は強く制限され、当連結会計年度における日本人出国者数は前年比84.2%減、訪日外国人数は87.1%減(出典:日本政府観光局(JNTO))と急激に減退しました。
これに伴い、当事業におけるアウトバウンド、インバウンド需要も大きく減少することとなり、当連結会計年度における実績は前年実績を下回りました。
グローバルWiFi事業当連結会計年度前連結会計年度増減増減率
(百万円)(百万円)(百万円)(%)
売上高7,27817,732△10,454△59.0
セグメント利益又はセグメント損失(△)△903,301△3,392-

一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大はビジネススタイルや人々の生活様式に大きな影響を与え、企業においては働き方の変化に伴いテレワークやオンライン営業が広く浸透してきました。教育においても文部科学省が「GIGAスクール構想」の計画を前倒しする等、オンライン環境のニーズが高まっております。
その他、引っ越し、入院、出張、各種イベント等、様々なニーズに応えつつ、国内利用プランのオプションを設けた社内常備型モバイルWi-Fiルーター「グローバルWiFi for Biz」も堅調に推移しました。
更に、新型コロナウイルス感染症の収束までの期間が長期化することを見据え、アウトバウンド事業、インバウンド事業の一時的な縮小、従量課金契約による通信原価の抑制、空港や物流関連における業務委託の縮小、一部従業員の需要が見込める他事業への配置転換等、徹底したローコストオペレーションに取り組んできた結果、セグメント損失を最小限にとどめることができました。
なお、旅行需要回復後の利用シェア拡大を見据え、更なる利便性の向上に努めるべく新サービスの開発にも取り組んでおり、オンライン営業・会議、IR活動等のビジネスシーンで通訳・動画吹替等を行う「通訳吹替.com」を開始しております。
(情報通信サービス事業)
当事業では、ウィズコロナ、アフターコロナ時代に対応し、かつ景気に左右されずに需要が見込める経費削減、業務効率改善、リモートワーク支援に貢献できるサービスを展開しております。
新設法人・ベンチャー企業をターゲットとした川上戦略と、企業の成長ステージに応じたアップセル・クロスセルを軸とし、ストックの増加と高効率な営業スタイルを図ることで安定性と収益性の向上に取り組んでおります。
当連結会計年度においては、情報通信機器における国内のリース取扱高が5月以来8ヶ月連続で前年同月比減少(出典:公益社団法人リース事業協会)していることもあり、OA機器販売の受注は減少いたしました。
一方で、テレワークを導入する企業が増える中、移動体通信機器が好調な売れ行きを示し、かつ初期導入コストを抑えることができる簡易ホームページ制作サービス「Vision Crafts!(ビジョクラ)」の受注が堅調に推移いたしました。
また、コロナ禍における働き方の変化に伴い、WEBサイトからの問い合わせ対応やテレマーケティング営業に順次テレワークを取り入れ、訪問営業はテレビ会議による営業にスタイルを変えていくことで、営業機会の損失を防ぐとともに、営業コスト削減に努めました。
この結果、売上高は前年実績を下回りましたが、セグメント利益は前年実績を上回りました。
情報通信サービス事業当連結会計年度前連結会計年度増減増減率
(百万円)(百万円)(百万円)(%)
売上高8,8068,955△149△1.7
セグメント利益1,5201,36315711.5


財政状態の分析
(資産)
資産合計は、11,313百万円(前連結会計年度末比3,860百万円減)となりました。流動資産は、8,872百万円(前連結会計年度末比2,919百万円減)となり、その主な要因は、現金及び預金が1,835百万円、受取手形及び売掛金が790百万円それぞれ減少したことによるものです。固定資産は、2,440百万円(前連結会計年度末比940百万円減)となり、その主な要因は、減損損失や繰越欠損金に対して繰延税金資産を計上したことにより繰延税金資産が345百万円増加した一方で、減損損失の計上や評価損の計上により、レンタル資産が614百万円、ソフトウエアが326百万円、のれんが143百万円、投資有価証券が125百万円減少したことによるものです。
(負債)
負債合計は、2,543百万円(前連結会計年度末比1,724百万円減)となりました。
流動負債は、2,507百万円(前連結会計年度末比1,714百万円減)となり、その主な要因は、支払手形及び買掛金が486百万円、未払金が729百万円、未払法人税等が578百万円それぞれ減少したことによるものです。
固定負債は、36百万円(前連結会計年度末比9百万円減)となり、その主な要因は、リース債務が7百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、8,769百万円(前連結会計年度末比2,136百万円減)となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上により利益剰余金が1,183百万円、自己株式の取得により985百万円減少したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年連結会計年度末に比べ1,805百万円減少し、6,679百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果減少した資金は、395百万円(前連結会計年度は3,549百万円の資金の増加)となりました。これは主として、税金等調整前当期純損失1,423百万円の計上、未払金725百万円、賞与引当金121百万円の減少、法人税等の支払668百万円があった一方で、減価償却費508百万円の計上、減損損失1,395百万円の計上、売上債権の減少が786百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、375百万円(前連結会計年度は1,435百万円の資金の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得により201百万円、無形固定資産の取得により187百万円、投資有価証券の取得により196百万円の支出があった一方で、投資有価証券の売却により121百万円の収入があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、1,035百万円(前連結会計年度は1,164百万円の資金の減少)となりました。これは主として、自己株式取得により986百万円の支出があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 仕入実績
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
グローバルWiFi事業2,264,51256.8
情報通信サービス事業2,899,56291.5
その他事業462,280-
合計5,626,35678.6

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3. 当連結会計年度において、仕入実績に著しい変動がありました。これは、グローバルWiFi事業において新型コロナウイルス感染症の影響により、アウトバウンド、インバウンド需要が大きく減少したためであります。
c. 受注実績
受注から販売までの期間が短期間のため、記載を省略しております。
d. 販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
グローバルWiFi事業7,278,35241.0
情報通信サービス事業8,796,63298.2
報告セグメント計16,074,98460.2
その他579,49191.9
合計16,654,47561.0

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2. 当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、グローバルWiFi事業において新型コロナウイルス感染症の影響により、アウトバウンド、インバウンド需要が大きく減少したためであります。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
相手先前連結会計年度
(自 2019年1月1日
至 2019年12月31日)
当連結会計年度
(自 2020年1月1日
至 2020年12月31日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
㈱メンバーズモバイル3,364,80812.33,195,77419.2
㈱SKY3,768,43213.8--

3.当連結会計年度における総販売実績に占める㈱SKYの割合は、10%未満であるため記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりです。
当社グループは本業である営業活動における収益性を重要視していることから、営業利益を目標に掲げております。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で2020年3月に単月営業利益は赤字となり、2020年8月17日に通期業績予想を営業利益△320百万円に下方修正いたしましたが、国内におけるニューノーマル時代に即した需要が堅調に推移し、かつコスト削減やオペレーションの効率化の努力で2020年7月より単月営業利益は黒字に転じました。
その後、2020年11月9日に通期業績予想を営業利益58百万円に上方修正し、最終的に45百万円上回る営業利益103百万円となりました。
(単位:百万円)
当連結会計年度8/17
修正計画
増減増減率(%)11/9
修正計画
増減増減率(%)
売上高16,65416,700△45△0.316,700△45△0.3
営業利益又は営業損失(△)103△320423-584578.6
営業利益率(%)0.6---0.30.3-
経常利益又は経常損失(△)227△213441-1676035.8
親会社株主に帰属する当期純損失(△)△1,183△1,601417-△1,22642-

資産、負債、純資産はそれぞれ前連結会計年度比で減少しておりますが、営業利益の目標達成も影響し、当座比率322.2%(前連結会計年度末253.5%)、自己資本比率77.3%(前連結会計年度末71.7%)と財務健全性を確保しております。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載した取り組みの結果、2020年8月17日の修正計画を上回りました。
セグメント利益又は
セグメント損失(△)
当連結会計年度8/17修正計画増減増減率
(百万円)(百万円)(百万円)(%)
グローバルWiFi事業△90△234144-
情報通信サービス事業1,5201,4001198.5

グローバルWiFi事業においては2020年12月で単月営業利益が黒字に転換しましたが、レンタル資産をはじめとするグローバルWiFi事業関連資産の減損損失の計上により、減価償却費が低減されたことも影響しております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、グローバルWiFiの通信仕入やデバイスの購入費、販売費及び一般管理費等の営業費用に加え、新規事業の開発コストによるものであります。これらの資金需要につきましては、自己資金により賄うことを基本方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる当社の会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関する会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産の計上額を見積る場合、合理的な仮定に基づく業績予測によって、将来の課税所得等を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断することとしております。この仮定については、過去の実績及び翌期の計画等に基づき将来の業績予測を見積っておりますが、今後の市場動向等により、翌期以降の繰延税金資産及び法人税等調整額に大きな影響を受ける可能性があり、不確実性を伴っております。
(固定資産の減損会計)
当社グループは、減損が生じている可能性を示す事象(減損の兆候)がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額には正味売却価額と使用価値のいずれか高い方を用いており、使用価値については、継続的使用と使用後の処分によって生ずると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値を見積もっております。そのため事業環境の変化などにより、上記見積り額の前提や仮定に変更が生じた場合には、翌連結会計年度以降の財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。
(投資有価証券の評価)
当社グループは、純投資目的及び長期的な協力関係や取引関係の観点から株式等を所有しています。その他有価証券で時価のある株式の減損処理にあたっては、連結会計年度末における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合にはすべて減損処理を行い、30%~50%程度下落した場合には、当該金額の回復可能性等を考慮して必要と認められた額について減損処理を行っております。また、時価を把握することが極めて困難と認められる非上場株式の減損処理に当たっては、財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合に、個別に回復可能性を判断し、最終的に減損処理の要否を決定しております。従って、将来の株式市場、投資先の財政状態や業績動向により、投資有価証券の評価に重要な影響を及ぼす可能性があります。

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