有価証券報告書-第23期(2023/01/01-2023/12/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、一部に足踏みもみられますが、緩やかに景気が回復しています。
ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念等、海外景気の下振れが景気の下押しリスクとなっており、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
このような経済環境の中、当社グループは主力事業であるグローバルWiFi事業、情報通信サービス事業及びグランピング・ツーリズム事業に注力し、社会のニーズに柔軟に対応すべく努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度における売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、いずれも前年実績を上回る結果となっております。
| 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 増減 | 増減率 | |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
| 売上高 | 31,807 | 25,487 | 6,320 | 24.8 |
| 営業利益 | 4,280 | 2,414 | 1,866 | 77.3 |
| 経常利益 | 4,337 | 2,422 | 1,915 | 79.1 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3,025 | 1,548 | 1,477 | 95.4 |
セグメント別の経営成績は、次のとおりです。
(グローバルWiFi事業)
当連結会計年度において、4月の水際措置撤廃以降、インバウンドを中心に、旅行需要の回復幅は高い傾向がありました。
訪日外国人数は、単月では10月に初めて2019年同月比100%を超え、年間累計では2019年比78.6%まで回復が進みました。
出国日本人数については、年間累計962万人となり、2019年比47.9%と回復途上にありますが、8月、9月及び11月単月で100万人を超える結果となっております。(出典:日本政府観光局(JNTO))
このような事業環境の中、インバウンドにおいては、訪日外国人向け日本用Wi-Fiレンタル「NINJA WiFi」の申込が増加し、更に空港カウンターで展開している自動販売機でのSIMカードの販売も順調に推移しました。
アウトバウンドにおいては、データ容量「無制限プラン」及び高速データ通信「5Gプラン」の需要が高く、客単価を高く維持できました。
また、円安による海外通信原価の仕入価格の上昇に対して、仕入条件の見直しやデータ運用の効率改善等様々な対策を講じてまいりました。
この結果、当連結会計年度における売上高、セグメント利益はともに前年実績を大きく上回りました。
| グローバルWiFi事業 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 増減 | 増減率 |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
| 売上高 | 18,728 | 14,389 | 4,338 | 30.1 |
| セグメント利益 | 5,032 | 3,078 | 1,954 | 63.5 |
(情報通信サービス事業)
当連結会計年度において、「第174回中小企業景況調査」によると、当事業が主にサービスを提供する中小企業においては、全産業の業況判断DI(Diffusion Index 企業の業況感や設備、雇用人員の過不足等の各種判断を指数化したもの)は2023年10~12月期は前期から6.1ポイント減となっております。
このような事業環境の中、当社においては、前年度より続いていたOA機器の半導体不足等を要因とした商品の供給不足が緩和したことや、営業人員の採用の強化により、販売が好調に推移しました。
更に、将来的なアップセルやクロスセル、長期的な解約率の低減、ストック商材による継続的収入といった、ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)の最大化を図り、自社ストックサービスの拡販に努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度における売上高、セグメント利益はともに前年実績を上回りました。
| 情報通信サービス事業 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 増減 | 増減率 |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
| 売上高 | 12,108 | 10,615 | 1,492 | 14.1 |
| セグメント利益 | 1,040 | 765 | 275 | 35.9 |
(グランピング・ツーリズム事業)
当事業は、前連結会計年度より開始した新規事業であります。
観光庁の「訪日外国人消費動向調査」によりますと、2023年の訪日外国人旅行消費額は5兆2,923億円(2019年同期比9.9%増)と推計されております。
また、費目別に訪日外国人旅行消費額の構成比をみますと、宿泊費が34.6%と最も多く、2019年同期と比べますと、宿泊費の構成比が増加しております。
グランピング市場におきましても、更に期待の高まる市場であるといえます。
このような事業環境の中、既存のホテルや旅館にはない非日常的な体験を求めて、宿泊先に「VISION GLAMPING Resort & Spa こしかの温泉」(鹿児島県霧島市)、2022年12月にオープンした「VISION GLAMPING Resort & Spa 山中湖」(山梨県山中湖村)を選択されるお客様が増えております。
この結果、当連結会計年度における売上高、セグメント利益はともに前年実績を上回りました。
| グランピング・ ツーリズム事業 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | 増減 | 増減率 |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
| 売上高 | 913 | 340 | 572 | 168.4 |
| セグメント利益 又はセグメント損失(△) | 88 | △122 | 211 | - |
財政状態の分析
(資産)
資産合計は、21,366百万円(前連結会計年度末比3,414百万円増)となりました。
流動資産は、15,446百万円(前連結会計年度末比2,593百万円増)となり、その主な要因は、現金及び預金が2,064百万円増加したことによるものです。
固定資産は、5,920百万円(前連結会計年度末比821百万円増)となり、その主な要因は、建物及び構築物が172百万円、レンタル資産が268百万円、土地が449百万円それぞれ増加したことによるものです。
(負債)
負債合計は、6,758百万円(前連結会計年度末比847百万円増)となりました。
流動負債は、5,973百万円(前連結会計年度末比1,100百万円増)となり、その主な要因は、支払手形及び買掛金が408百万円、未払法人税等が704百万円それぞれ増加したことによるものです。
固定負債は、785百万円(前連結会計年度末比253百万円減)となり、その主な要因は、長期借入金が245百万円減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、14,607百万円(前連結会計年度末比2,567百万円増)となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が3,025百万円、新株予約権が206百万円それぞれ増加した一方で、自己株式の取得により782百万円減少したことによるものです。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,224百万円増加し、10,410百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、5,054百万円(前連結会計年度は1,539百万円の資金の増加)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益4,387百万円の計上、減価償却費544百万円の計上、仕入債務397百万円の増加があった一方で、法人税等の支払額が727百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、1,840百万円(前連結会計年度は1,200百万円の資金の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得により1,766百万円の支出があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、1,040百万円(前連結会計年度は137百万円の資金の増加)となりました。これは主として、長期借入金の返済により308百万円、自己株式の取得により782百万円の支出があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
該当事項はありません。
b. 仕入実績
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前期比(%) |
| グローバルWiFi事業 | 3,846 | 49.0 |
| 情報通信サービス事業 | 3,948 | 1.5 |
| グランピング・ツーリズム事業 | 337 | 509.6 |
| 合計 | 8,132 | 24.6 |
(注) 金額は、仕入価格によっております。
c. 受注実績
受注から販売までの期間が短期間のため、記載を省略しております。
d. 販売実績
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前期比(%) |
| グローバルWiFi事業 | 18,728 | 30.1 |
| 情報通信サービス事業 | 12,086 | 14.3 |
| グランピング・ツーリズム事業 | 902 | 266.9 |
| 報告セグメント計 | 31,717 | 25.4 |
| その他 | 90 | △51.7 |
| 合計 | 31,807 | 24.8 |
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年1月1日 至 2023年12月31日) | ||
| 販売高(百万円) | 割合(%) | 販売高(百万円) | 割合(%) | |
| 株式会社メンバーズモバイル | 3,320 | 13.0 | 3,185 | 10.0 |
| 成田空港検疫所 | 2,706 | 10.6 | - | - |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載したとおりです。
当社グループは本業である営業活動における収益性を重要視していることから、営業利益を目標に掲げております。
当連結会計年度における売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、2023年8月10日に公表した通期業績予想を上回る結果となりました。
| 当連結会計年度 | 8/10 修正計画 | 増減 | 増減率 | |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
| 売上高 | 31,807 | 30,095 | 1,712 | 5.7 |
| 営業利益 | 4,280 | 4,019 | 261 | 6.5 |
| 営業利益率(%) | 13.5 | 13.4 | - | - |
| 経常利益 | 4,337 | 4,053 | 284 | 7.0 |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 3,025 | 2,673 | 352 | 13.2 |
これらの結果、資産、負債、純資産はそれぞれ前連結会計年度比で増加しております。
また、当座比率233.3%(前連結会計年度末242.5%)、自己資本比率67.3%(前連結会計年度末67.0%)と財務健全性を確保しております。
なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。
セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載した取り組みの結果、次のとおりとなっております。
| セグメント利益 | 当連結会計年度 | 8/10 修正計画 | 増減 | 増減率 |
| (百万円) | (百万円) | (百万円) | (%) | |
| グローバルWiFi事業 | 5,032 | 4,592 | 440 | 9.6 |
| 情報通信サービス事業 | 1,040 | 1,123 | △82 | △7.4 |
| グランピング・ツーリズム事業 | 88 | 59 | 29 | 49.3 |
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、グローバルWiFiの通信仕入やデバイスの購入費、グランピング施設の設置費、販売費及び一般管理費等の営業費用に加え、新規事業の開発コストによるものであります。これらの資金需要につきましては、自己資金により賄うことを基本方針としております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。