有価証券報告書-第15期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/26 10:27
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95項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における世界経済は、北朝鮮情勢等の地政学的リスクや米国・中国間の貿易摩擦への懸念などがあるものの、米国・欧州を中心におおむね堅調に推移しました。国内においても、企業収益や雇用環境等の改善が続き、緩やかな回復基調を維持しました。
当社グループが属するライフサイエンス業界においては、医療・介護の効率化に向け、予防医療や個別化医療を推進する動きが増え、健康管理等へのニーズが世界的に高まっています。
このような状況の中、当社グループでは、メタボローム解析事業において、学会への出展やキャンペーンといった販促活動を中心に受注拡大に取り組むとともに、海外市場の拡大や新サービス開発等に注力してまいりました。
また、バイオマーカー事業においては大うつ病性障害(以下「うつ病」といいます。)バイオマーカーの事業化に向け、研究用試薬キット及び測定機器の開発並びに臨床研究に向けた取り組みを推進しました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、メタボローム解析事業の受注が堅調に推移したことから938,178千円(前年同期比2.6%増)となりました。
一方で、うつ病バイオマーカー(PEA)の実用化・事業化に向けた投資を加速させたこと等により、研究開発費を中心に販売費及び一般管理費が増加したため、営業損失は140,914千円(前年同期は43,332千円の営業損失)、経常損失は149,703千円(前年同期は40,410千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は156,527千円(前年同期は61,913千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
2017年3月期2018年3月期増減率
売上高914,180千円938,178千円+2.6%
営業損失(△)△43,332千円△140,914千円-
経常損失(△)△40,410千円△149,703千円-
親会社株主に帰属する当期純損失(△)△61,913千円△156,527千円-

セグメント別の業績は次のとおりであります。
<メタボローム解析事業>
2017年3月期2018年3月期増減率
売上高913,458千円936,027千円+2.5%
(内国内売上高)798,269千円779,817千円△2.3%
(内海外売上高)115,189千円156,209千円35.6%
セグメント利益501,010千円445,146千円△11.2%

当事業セグメントにおいては、前期に引き続き積極的な販促活動を展開し、化学・製薬分野等において大口案件の受注拡大に取り組んだ他、解析サービスのラインナップ拡充に向けた研究開発活動を推進しました。海外においても大口案件獲得に取り組み、米国を中心に製薬・臨床分野からの受注が増加した他、オランダに現地法人を設立するなど、欧州での事業展開の加速にも取り組んでまいりました。また、中国での本格的な事業展開に向けた市場調査を実施するなど、アジア圏の市場拡大に向けた活動を行いました。この結果、売上高は936,027千円(前年同期比2.5%増)、セグメント利益は445,146千円(前年同期比11.2%減)となりました。
<バイオマーカー事業>
2017年3月期2018年3月期増減率
売上高722千円2,150千円+197.9%
セグメント損失(△)△198,005千円△185,305千円-

(注)本事業においては海外の売上高はありません。
当事業セグメントにおいては、うつ病バイオマーカーの実用化・事業化に向け、研究用試薬キットの性能評価や供給体制の整備、測定機器等の研究開発を継続しました。また、うつ病バイオマーカーの臨床性能試験に向け、フィジビリティ試験を実施する他、PEAに関連した論文が学術誌に掲載されるなど、うつ病バイオマーカーの認知度向上に取り組みました。売上高に関しては、うつ病バイオマーカーに関連した共同研究の中で受託業務による収入があったため、2,150千円(前年同期比197.9%増)となりました。一方で、うつ病バイオマーカー関連の研究用試薬キットの性能向上・量産化に向けた技術開発や、臨床性能試験開始に向けた人員拡充・体制整備を行ったことにより販売費及び一般管理費が増加した結果、セグメント損失は185,305千円(前年同期は198,005千円のセグメント損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ258,962千円減少し、1,361,379千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは178,196千円の支出(前年同期は45,199千円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失149,173千円の計上、売上債権54,189千円の増加、減価償却費61,470千円の計上、法人税等支払額35,791千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは87,170千円の支出(前年同期は34,205千円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出84,519千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは4,907千円の収入(前年同期は354,660千円の収入)となりました。これは株式の発行による収入14,257千円、リース債務の返済による支出9,282千円等によるものであります。
③ 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は1,762,979千円となり、前連結会計年度末に比べ71,694千円減少しました。これは、売掛金が52,913千円、有価証券が100,190千円増加したものの、現金及び預金が258,962千円減少したこと等によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は158,367千円となり、前連結会計年度末に比べ29,005千円減少しました。これは、投資有価証券が101,062千円減少したものの、工具、器具及び備品が38,379千円、リース資産が28,830千円増加したこと等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は122,038千円となり、前連結会計年度末に比べ23,481千円減少しました。これは、リース債務が6,703千円増加したものの、未払法人税等が27,733千円減少したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は46,592千円となり、前連結会計年度末に比べ29,477千円増加しました。これは、繰延税金負債が2,399千円減少したものの、リース債務が31,751千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1,752,717千円となり、前連結会計年度末に比べ106,696千円減少しました。これは、資本金が7,203千円、資本剰余金が7,203千円、新株予約権が27,541千円増加したものの、親会社株主に帰属する当期純損失156,527千円を計上したこと等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
(1) 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
生産高(千円)前年同期比(%)
メタボローム解析事業3,94870.6
合計3,94870.6

(注)1.金額は、販売価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2.上記の金額は、メタボローム解析事業のうち、試薬キットに係る部分を記載しております。
3.その他メタボローム解析事業及びバイオマーカー事業については、業務の性質上生産として把握することが困難であるため、記載しておりません。
(2) 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
仕入高(千円)前年同期比(%)
メタボローム解析事業18,580172.4
合計18,580172.4

(注)1.金額は、仕入価格によっており、消費税等は含まれておりません。
2.上記の金額は、メタボローム解析事業のうち、限外ろ過フィルターに係る部分を記載しております。
3.その他メタボローム解析事業及びバイオマーカー事業については、業務の性質上仕入として把握することが困難であるため、記載しておりません。
(3) 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
メタボローム解析事業1,004,228108.9177,217162.6
バイオマーカー事業2,150297.9--
合計1,006,379109.0177,217162.6

(注)金額は、販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(4) 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
メタボローム解析事業936,027102.5
バイオマーカー事業2,150297.9
合計938,178102.6

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10に満たないため、記載しておりません。
(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表において、損益又は資産の状況に影響を与える見積りの判断は、一定の会計基準の範囲内において、過去の実績や判断時点で入手可能な情報に基づき合理的に行っておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績等については、売上高の先行指標である受注高が前年同期比9.0%増の1,006,379千円と10%に迫る増加となったものの、売上高は938,178千円と前年同期比2.6%の増加にとどまりました。
これは当連結会計年度末の受注残高が177,217千円と前年同期比62.6%の大幅増加となったことが示すとおり、メタボローム解析事業における一部の大型受注案件の測定試料の受領が次期に繰り越されたことが原因であります。
『2【事業等のリスク】(1) 売上高の季節変動に関するリスク』に記載のとおり、メタボローム解析事業の売上高は第4四半期に集中する傾向があり、また大型案件では受注から納品(売上計上)までに比較的長期間を要するものもあるため、このように受注高と売上高に乖離が生じる場合があります。
このため当社グループでは、このような季節的変動等が、稼働率や作業効率の変動を通じて経営成績に悪影響を及ぼすことを避けるため、海外からの受注拡大など当該影響を緩和するための諸施策に引き続き取り組んでまいります。
損益面に関しては、営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損益の各段階で、概ね前年同期比100,000千円前後損失が拡大する結果となりました。
これは、従来から行ってきたバイオマーカー事業におけるうつ病バイオマーカーの実用化・事業化に向けた研究開発投資に加え、メタボローム解析事業や全社共通部門において次世代基盤技術等に対する研究開発投資が増加したことや、専門知識を有する研究者・技術者を中心に人員の拡充を図ったことによる人件費の増加等によるものであります。
以上のとおり、当連結会計年度における損失拡大については、主に将来の収益獲得や事業基盤拡充に向けた先行投資の結果であり、売上高や保有する現預金等とのバランスからみても、特に過大であるとは考えておりませんが、引き続き費用対効果を十分に考慮した研究開発活動等に取り組んでまいります。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは、CE-MSを用いたメタボローム解析法をコア技術として、メタボローム解析事業で短中期的な収益を確保しつつ、そこで得られた資金をバイオマーカー事業に投下することで、より大きな収益の獲得を図ることを、中長期的な経営戦略と位置付けております。
この中で現在開発を推進しているうつ病バイオマーカーは最も期待度の高いパイプラインであり、当該開発の成否も含めた実用化・事業化の時期や規模によって、当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
加えて、現時点での主力事業であるメタボローム解析事業においても、更なる成長のためには、次世代基盤技術の開発や海外市場の開拓等を通じた事業基盤の拡充が不可欠であることから、これらの成否によっては当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
④ 資金の財源及び資金の流動性について
当社グループは、メタボローム解析事業で短中期的な収益を確保しつつ、そこで得られた資金をバイオマーカー事業に投下する戦略を採っておりますが、現時点ではうつ病バイオマーカーの実用化・事業化に向けた投資が先行する状況にあるため、不足する部分については主に公募増資や第三者割当増資による新株式発行によって調達した資金を充当しております。
現時点でのバイオマーカー事業への投資水準や、メタボローム解析事業の収益水準及び手許現預金残高等を勘案すれば、当面の資金の流動性に特段の懸念はないものと考えておりますが、引き続き調達手段の多様化等も含めた機動的かつ柔軟な資本政策に取り組んでまいります。

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