有価証券報告書-第21期(2025/01/01-2025/12/31)
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、米国の通商政策等による影響が一部にみられたものの、設備投資や雇用・所得環境の改善等により、緩やかに回復しました。一方、今後の物価動向や米国の通商政策の動向による景気下押しリスクや、金融資本市場の変動等に留意が必要な状況となっております。
なお、世界的に見ても水資源の保全や脱炭素社会実現に向けた取り組みへの意識は高まっており、「環境を守る。未来を変える。」という当社グループの企業使命を果たすことが企業価値の向上のみならず、世界の環境課題解決につながることを改めて認識しております。
このような状況のもと、当社グループは2025年に、中期経営計画(2025-2027)を新たに策定いたしました。日本において私たちが培ってきた公衆衛生システムの開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスに係る技術・アイデア・ノウハウを、「日本の安全安心を、世界の日常に」というテーマの下で、世界の国々に移転し、安全で安心な世界の実現に寄与してまいります。
■事業戦略
■財務戦略
上記事業戦略を達成するため、本中期経営計画期間内の営業キャッシュ・フローを原資としたキャッシュアロケーション方針を策定いたしました。配当については安定的な一株当たり配当を継続、自己資本比率に影響を与えるような大幅な借入を原則として行わない方針とし、成長投資として「設備投資」「人的資本投資」「デジタル投資」「M&A投資」「再エネ投資」を行ってまいります。
当連結会計年度における売上高は483億21百万円(前年同期比3.2%増)及び売上総利益は107億12百万円(前年同期比4.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は94億40百万円であり、前年同期比3.0%増加しております。販売費及び一般管理費の主な増加要因及びそれらによって期待される効果等は以下のとおりであります。
これらの結果、営業利益は12億72百万円(前年同期比21.3%増)となり、経常利益は13億1百万円(前年同期比14.0%増)となりました。
また、特別利益は71百万円、特別損失は1億77百万円であり、その主な内容は以下のとおりであります。
これらの結果、税金等調整前当期純利益は11億95百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は4億61百万円(前年同期比31.1%増)となりました。
なお、海外子会社各社においては、事業の安定稼働や事業拡大に伴う先行投資を引き続き継続する方針であり、また一部地域において事業戦略の見直しを進めていることから、海外子会社に関する会計上の税効果(繰越欠損金にかかる繰延税金資産の計上)は認識しておりません。したがって連結損益計算書上の税金費用については主に国内各社の税金費用が反映されることになり税金等調整前当期純利益に対する法人税等の負担率が61.4%と上昇し、結果として親会社株主に帰属する当期純利益は相対的に低い水準となっております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(環境機器関連事業)
・生活排水処理(浄化槽)・産業排水処理(排水処理システム)
【国内】
①施工・販売
産業排水処理を中心とした大型工事の案件進捗等により、前年同期よりも売上高が増加いたしました。
仕入価格や外注費の上昇は継続しておりますが、原価試算に当たって単価見直しを細やかにするなどの対応により、価格転嫁への取り組みを進め、利益率の向上に努めました。
②メンテナンス
メンテナンス事業は新たな中期経営計画においても重要な成長戦略として位置づけており、ストックビジネスとしてのメンテナンス売上拡大による強固な企業基盤作りを進めております。
浄化槽や産業排水処理設備の新設工事時にメンテナンス契約を一元的に提案することで、メンテナンス契約件数は着実に増加したほか、既存メンテナンス契約先との価格交渉も随時進め、原価上昇部分の転嫁を進めました。長期的な修繕計画についても積極的に提案を実施するなどの取組みにより、メンテナンス関連売上は増加いたしました。
【海外】
①販売等の状況
インド及びスリランカにおいては前年並みの売上高を確保できましたが、インドネシアで前期に大型案件があった反動により、グループ全体の海外売上高及びセグメント利益は、前年同期と比較して減少いたしました。
国別の状況は以下のとおりであります。
②メンテナンス
海外事業全体のメンテナンス売上高は、増加いたしました。
浄化槽の性能を維持するためにメンテナンスは必須であり、メンテナンス売上の拡大は当社グループの企業基盤強化だけでなく水環境を改善するためにも重要であると認識しており、環境意識の醸成や規制づくりへの働きかけも含めて推進してまいります。
・地下水飲料化事業
ストックビジネスであるエスコ契約に係る新規契約数は堅調に増加いたしました。
また、近年ではエスコ契約を行わない地下水飲料化装置の販売についても顧客ニーズが高まっておりますが、前連結会計年度に多くの案件があった反動により、販売件数及び売上高は前年同期比で減少いたしました。
なお、装置販売の場合も、販売後のメンテナンス契約を締結することでストックビジネスの拡大に貢献いたします。メンテナンスの新規契約数は着実に増加しており、修繕も含めたメンテナンス売上高は増加いたしました。
地下水飲料化装置の導入は、公共の上水道料金と比較してコストメリットがあるだけでなく、災害などで上水道が寸断された際のライフラインとしての活躍も期待されていることから、近年は各自治体からもBCP対策としての有用性に興味を示していただいております。
なお、前連結会計年度からはプロジェクトチームを組成し、排水処理システムとセットでの提案を進めております。水処理の窓口を一本化できることによって顧客への新たな付加価値を生み出すことに繋がっております。
・建物総合管理事業
当社グループの各事業セグメントと関わりの深いDCMグループの店舗を中心とした建物総合管理事業を展開しております。DCMグループによる同業他社との合併に伴う店舗数拡大に合わせ、案件の新規受注に注力したことで、前年同期と比較して、売上高が増加いたしました。スポット案件の発生も売上高増に寄与しております。
なお、ホームセンター店舗のほか、公共施設の建物総合管理契約を締結するなど、対応可能エリアや対応可能な点検項目も随時拡大しており、現在、シェアの拡大を優先的に進めております。
以上より、本事業セグメント全体では、国内事業の売上高及び営業利益は増加いたしましたが、海外事業の売上高及び営業利益が減少したことにより、セグメント全体では増収減益となりました。
(住宅機器関連事業)
・住設販売・流通事業
建設関連業者向け販売においては、建築物省エネ法及び建築基準法改正に伴う駆け込み需要の反動により、2025年4月以降、新設住宅着工戸数が減少しましたが、受注強化やクロスセル等、エリア毎に各種取組みを進めることで、売上高は前年同期比で若干の減少に留まりました。また、販売先への継続的な価格交渉によって、原価高騰分の販売価格への転嫁を推進しており、利益率は着実に改善しております。
一方、ホームセンター向け販売においては、物価上昇による消費マインドの冷え込みや、異業種参入による競争激化といった影響により、売上高は前年同期よりも減少いたしました。
・建築・設備工事業
冷凍冷蔵・空調設備工事において、東日本エリアへの展開含めた営業力の強化により大型案件の受注・施工が増加したことに加え、夏季における例年以上の猛暑により案件依頼が好調であったことから、建築・設備工事業における売上高・セグメント利益の増加に大きく貢献しました。
一方、農業温室工事においては、前年同期に大型案件の計上があった反動や案件規模の縮小により、前年同期と比較して売上高は大きく減少しました。
以上より、本事業セグメント全体では、住設販売・流通事業の売上高は前年よりも少々減少しましたが、建築・設備工事業の売上高及び営業利益が増加したことにより、セグメント全体では増収増益となりました。
(再生可能エネルギー関連事業)
・太陽光発電事業
FITによる売電を行っているサイトは193件(前年同期比5件増)、PPAによる売電を行っているサイトは36件(前年同期比4件増)となりました。夏季の好天に伴う電力需要増・出力制御減少により、太陽光発電事業における売電売上高(FIT及びPPAによる売上高合計)は堅調に増加いたしました。
なお、施設販売及び工事において、前年同期に大型案件があった影響により、太陽光発電事業としては売上高が減少いたしました。
・風力発電事業
FITを利用した風力発電に係る売電のための施設については現在35サイトが稼働しております。前連結会計年度下期に完成したサイトが当連結会計年度において年間を通して稼働したことや、2025年1~3月に風速が強かったこと等が売上の増加につながりました。一方、一部サイトにおいて故障による稼働停止や、冬季期間中の修理対応が難しいサイトがあったことから、稼働効率を上げ、さらなる収益を確保できるよう尽力しております。
・バイオディーゼル燃料関連事業
「B5軽油」の営業強化に引き続き取組み、西日本エリアでの契約件数及び販売量は堅調に推移しました。
また、2024年5月に茨城県に東日本事業所を開設し、関東地方でのBDF販売拡大を進めております。2025年8月より、東武グループが奥日光エリアで運行するバイオ燃料バスへ、バイオ燃料「B5」(商品名:D・OiL)の供給を開始しており、当社グループは本取組みにおいて、バイオ燃料プラントの建設、廃食油の回収、バイオ燃料の精製を担っております。これら東日本・日光エリアでの営業活動が売上高の増加に寄与いたしました。
・水熱処理事業
排出物の減容化や再利用に関する実験案件は継続的に発生しており、試験装置の販売含め、各案件の対応を進めました。
以上より、本事業セグメント全体では、バイオディーゼル燃料関連事業の売上高及び営業利益が増加しましたが、太陽光発電事業の売上高及び営業利益が減少したことにより、セグメント全体では減収減益となりました。
(その他の事業)
・家庭用飲料水事業
当事業では従来、ボトル型ウォーターサーバーの販売を強化しておりましたが、廃プラスチック問題等も鑑みて、2024年より全自動型ウォーターサーバーの新製品「アクシスウォーター」の取扱いを始めております。
前連結会計年度よりアクシスウォーターへの転換を進めており、当連結会計年度においてもボトル型ウォーターサーバーの契約数は減少いたしましたが、アクシスウォーターの契約数は増加いたしました。また、アクシスウォーターはサブスクリプションモデル(ストックビジネス・定期定額)であるため、ボトル型ウォーターサーバーに比べ、アクシスウォーターの顧客売上単価は減少しておりますが、今後の販売強化による契約件数増加、継続的な改善による良質な製品・サービスの提供により、収益のさらなる積上げを企図しております。
なお、家庭用飲料水事業においては、アクシスウォーターの拡販に注力・経営資源を集中させることを目的として、2026年1月5日付で、ボトル型ウォーターサーバー事業を新設分割会社である株式会社クリクラ愛媛に承継させ、同新設会社の全株式を株式会社ナックへ譲渡いたしました。
・ベンチャーキャピタル事業
2023年に株式会社Daiki Axis Venture Partnersを設立以降、1号ファンド(DAVPベンチャー1号投資事業有限責任組合)及び2号ファンド(DAVPベンチャーTF for SUSTECH投資事業有限責任組合)を組成し、当連結会計年度末日現在では12社への投資を行っております。
なお、当連結会計年度において、投資先のうち1件の持分を譲渡し、売却益を計上いたしました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.住宅機器関連事業における生産実績はありません。
② 施工実績
当連結会計年度における施工実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は工事原価によっております。
③ 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.住宅機器関連事業以外につきましては、事業の性格上、重要性が乏しいことから商品仕入実績の記載を省略しております。
④ 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額は、製品及び完成工事に係る受注高を記載しております。
3.住宅機器関連事業の受注高が著しく増加しております。これは主として、持続可能な社会の実現に向けた環境配慮型建築への関心が高まる中、サステナビリティに寄与する当社の注力分野である木構造事業において、大型案件の受注が増加したことによるものです。
⑤ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
(2) 財政状態の状況
① 資産
流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ減少いたしました。これはベンチャーキャピタル事業においてDAVPベンチャーTF for SUSTECH投資事業有限責任組合を組成し、スタートアップ企業(株式会社Sustech)への投資を行った結果、現金及び預金が減少したためであります。
一方、固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ増加いたしました。これは再生可能エネルギー関連事業への設備投資による有形固定資産の増加に加え、ベンチャーキャピタル事業における投資により投資有価証券が増加したためであります。
② 負債・純資産
流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ増加いたしました。これは主に、旺盛な需要を背景とした事業規模の拡大に伴い、運転資本需要に対して機動的に外部資金を活用したことによる短期借入金の増加によるものです。
また、固定負債につきましては前連結会計年度末に比べ増加いたしました。これは再生可能エネルギー関連事業への設備投資による長期借入金の増加によるものです。
③ 資本コスト経営

直近の市場データ及び当社の財務状況に基づき、株主の皆様から期待される株主資本コストを8.6%、有利子負債を含めた加重平均資本コスト(WACC)を3.1%と推計しております。これに対し、当連結会計年度の投下資本利益率(ROIC)は3.7%となりました。WACCを上回る正のROICスプレッドは確保できているものの、後述する中期経営計画の目標値であるROIC6.0%以上には至っておらず、資本効率のさらなる改善が急務であると認識しております。
資本コストを十分に上回るリターンを確保するため、当社グループは三位一体の基本方針をもとに次の施策に取り組んでまいります。
以上の財務戦略を遂行することにより、2027年度には6.0%以上へと引き上げる計画です。これにより、ROICスプレッドを確実に拡大させ、企業価値を継続的に向上させてまいります。
(3) キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
(当連結会計年度の主な内訳)
② 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは安定的な経営のための運転資金の調達を図るとともに、今後の成長のための投資資金の調達を適切に行っています。
運転資金需要については、商品・原材料等の購入費用のほか製造・施工等に係る外注費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
投資資金需要については、国内及び海外における設備投資のほかM&Aによるものであります。なお、投資について、当連結会計年度については「第3 設備の状況」に記載のとおりであります。また、今後の設備投資については、主に環境機器関連事業セグメントにおける地下水飲料化事業の設備投資及び再生可能エネルギー関連事業セグメントにおけるグリーンデータセンター及び発電設備等の設備投資を考えております。
当社グループの主な資金調達の状況は以下のとおりであります。
なお、当連結会計年度末日現在における借入金残高及び社債残高は以下のとおりであります。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当社経営陣による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要といたします。経営陣は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
① 一定の期間にわたり収益を認識する工事売上高(原価回収基準を適用する工事売上高を除く)
当社グループは、一定の要件を満たす工事契約等の収益及び費用の計上基準として、履行義務の進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した工事原価が見積原価総額に占める割合に基づいて行っております。
当社及び一部の連結子会社が営む環境機器関連事業における排水処理設備等の新設及び更新工事は、基本的な仕様や作業内容が顧客の指図に基づいて決定されることから個別性が強く、工事原価総額の見積りにあたっては画一的な判断尺度を得ることが困難です。このため、工事原価総額の見積りは、工事に対する専門的な知識と施工経験を有する工事現場責任者による一定の予測と判断を伴うものとなります。
排水処理設備等の新設および更新工事は長期にわたるものもあることから、工事の進行途中における工事契約範囲の変更や悪天候による施工の遅延等が生じる場合があり、工事原価総額の見積りには不確実性を伴います。
このため、翌連結会計年度に係る連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
② のれんの評価
企業結合により取得したのれんは、被取得企業の今後の事業活動によって期待される将来の超過収益力として、取得原価と被取得企業の識別可能資産および負債の企業結合日時点の時価との差額で計上し、その効果の及ぶ期間にわたって、定額法により規則的に償却しております。
のれんは、M&Aにより取得した子会社の事業環境の急激な変化等により、当初の事業計画どおりに事業展開が進まない可能性があり、その場合、のれんの減損の兆候に該当することになり、減損損失の発生リスクが存在しております。なお、株式取得時に利用した事業計画には、経営者の主観的な判断によって影響を受ける中長期的な成長性を示す売上成長率等の重要な仮定が含まれております。
のれん評価における事業計画は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には翌連結会計年度の連結財務諸表において、のれんの金額に重要な影響を与える可能性があります。
③ 固定資産(のれんを含む)の減損
当社グループは、保有する固定資産(のれんを含む)について減損の兆候がある場合、当該資産又は資産グループについて減損損失を認識するかどうかの判定を行い、減損が必要と判定された場合は帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。
なお、減損損失を認識するかどうかの判定及び減損損失の測定に用いられる当該資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの見積もり及び仮定等については、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には翌連結会計年度の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 売上高 | 468億18百万円 | 483億21百万円 | +15億2百万円 | +3.2% |
| 営業利益 | 10億48百万円 | 12億72百万円 | +2億23百万円 | +21.3% |
| 経常利益 | 11億41百万円 | 13億1百万円 | +1億59百万円 | +14.0% |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益 | 3億52百万円 | 4億61百万円 | +1億9百万円 | +31.1% |
当連結会計年度における我が国経済は、米国の通商政策等による影響が一部にみられたものの、設備投資や雇用・所得環境の改善等により、緩やかに回復しました。一方、今後の物価動向や米国の通商政策の動向による景気下押しリスクや、金融資本市場の変動等に留意が必要な状況となっております。
なお、世界的に見ても水資源の保全や脱炭素社会実現に向けた取り組みへの意識は高まっており、「環境を守る。未来を変える。」という当社グループの企業使命を果たすことが企業価値の向上のみならず、世界の環境課題解決につながることを改めて認識しております。
このような状況のもと、当社グループは2025年に、中期経営計画(2025-2027)を新たに策定いたしました。日本において私たちが培ってきた公衆衛生システムの開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスに係る技術・アイデア・ノウハウを、「日本の安全安心を、世界の日常に」というテーマの下で、世界の国々に移転し、安全で安心な世界の実現に寄与してまいります。
■事業戦略
| セグメント | 成長戦略 |
| 環境機器関連事業 (日本市場) | ・ストックビジネスの拡大による堅実な収益基盤の構築 長期的な修繕計画の提案営業を強化し、さらなるストックビジネスの拡大を図ります。 |
| 環境機器関連事業 (グローバル市場) | ・インドモデルの他国への展開 環境への意識や水質などに関するルールが成熟されていない途上国において当社グループは事業展開を進めております。 参入基盤を確立するため、「現地インフラ整備の課題把握」「現地の有力パートナーとの市場開拓」「人材確保」「社会的インパクトの高い事業への参画」を通じて政府との連携を強化しており、規制や政策立案への提言などにも繋がっております。 今後、事業を拡大するためにはマイルストーン管理を行うことが重要なフェーズであると考え、インドで培ったアプローチ方法をもとに他国にも展開してまいります。 |
| 住宅機器関連事業 | ・中核事業としての利益体質の強化 売上やシェアの拡大ではなく利益を追求するために、当社グループが関わるバリューチェーンのスパン拡大や、課題解決型の事業の拡大を行い、利益体質を強化します。 |
| 再生可能エネルギー 関連事業 | ・市場成長率の高い事業への注力 当セグメントは新規事業セグメントとして様々な再エネ事業を運営しております。本中期経営計画におきましてはその中でも市場成長率が高いと見込まれる「グリーンデータセンター」事業及び「バイオディーゼル燃料」事業において、投下資本に対する収益性が高い案件への投資を行ってまいります。 |
■財務戦略
上記事業戦略を達成するため、本中期経営計画期間内の営業キャッシュ・フローを原資としたキャッシュアロケーション方針を策定いたしました。配当については安定的な一株当たり配当を継続、自己資本比率に影響を与えるような大幅な借入を原則として行わない方針とし、成長投資として「設備投資」「人的資本投資」「デジタル投資」「M&A投資」「再エネ投資」を行ってまいります。
当連結会計年度における売上高は483億21百万円(前年同期比3.2%増)及び売上総利益は107億12百万円(前年同期比4.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は94億40百万円であり、前年同期比3.0%増加しております。販売費及び一般管理費の主な増加要因及びそれらによって期待される効果等は以下のとおりであります。
| 主な増加要因 | 期待される効果 | 期待される業績への貢献 |
| ・広告宣伝・地域貢献 採用競争力の強化に向けたPR施策、地域創生(企業版ふるさと納税)への支出及び海外展示会への出展費用の増加 | 採用ブランド及び社会的信用の向上による他社との差別化並びに海外市場におけるコーポレートブランド及び「Johkasou」の認知拡大 | 優秀な人材の確保による事業基盤の強化及び海外事業のシェア拡大による長期的な業績向上 |
| ・デジタル投資 ITを活用した業務効率化及びセキュリティ強化に向けたソフトウェア・クラウド利用料等の増加 | 業務プロセスの自動化による従業員の業務負担軽減及び「働きやすさ」の向上 | 人的リソースのコア業務への集中による生産性の向上及び事業継続性の確保 |
| ・人的資本への投資 ベースアップの実施及び将来の成長を見据えた戦略的な人員増強に伴う人件費・採用関連費用の増加 | 従業員のエンゲージメント向上・定着、多様な人材の確保による組織力の強化及び事業推進スピードの向上 | 従業員の生産性向上及び強固な組織体制の構築による長期的な業績向上 |
これらの結果、営業利益は12億72百万円(前年同期比21.3%増)となり、経常利益は13億1百万円(前年同期比14.0%増)となりました。
また、特別利益は71百万円、特別損失は1億77百万円であり、その主な内容は以下のとおりであります。
| 区分 | 科目名称 | 内容 |
| 特別利益 | 投資有価証券売却益 | 保有していた投資有価証券を売却したことにより、売却益52百万円を計上しております。 |
| 特別損失 | 減損損失 | 当社連結子会社が有する風力発電資産の一部や、当社の有する地下水飲料化システムの一部などにおいて、営業活動から生ずるキャッシュ・フローが継続してマイナスとなっており、今後も改善が困難と見込まれるため、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失1億45百万円を計上しております。 |
これらの結果、税金等調整前当期純利益は11億95百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は4億61百万円(前年同期比31.1%増)となりました。
なお、海外子会社各社においては、事業の安定稼働や事業拡大に伴う先行投資を引き続き継続する方針であり、また一部地域において事業戦略の見直しを進めていることから、海外子会社に関する会計上の税効果(繰越欠損金にかかる繰延税金資産の計上)は認識しておりません。したがって連結損益計算書上の税金費用については主に国内各社の税金費用が反映されることになり税金等調整前当期純利益に対する法人税等の負担率が61.4%と上昇し、結果として親会社株主に帰属する当期純利益は相対的に低い水準となっております。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(環境機器関連事業)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 売上高 | 236億49百万円 | 246億81百万円 | +10億31百万円 | +4.4% |
| セグメント利益(営業利益) | 20億29百万円 | 18億98百万円 | △1億30百万円 | △6.5% |
・生活排水処理(浄化槽)・産業排水処理(排水処理システム)
【国内】
①施工・販売
産業排水処理を中心とした大型工事の案件進捗等により、前年同期よりも売上高が増加いたしました。
仕入価格や外注費の上昇は継続しておりますが、原価試算に当たって単価見直しを細やかにするなどの対応により、価格転嫁への取り組みを進め、利益率の向上に努めました。
②メンテナンス
メンテナンス事業は新たな中期経営計画においても重要な成長戦略として位置づけており、ストックビジネスとしてのメンテナンス売上拡大による強固な企業基盤作りを進めております。
浄化槽や産業排水処理設備の新設工事時にメンテナンス契約を一元的に提案することで、メンテナンス契約件数は着実に増加したほか、既存メンテナンス契約先との価格交渉も随時進め、原価上昇部分の転嫁を進めました。長期的な修繕計画についても積極的に提案を実施するなどの取組みにより、メンテナンス関連売上は増加いたしました。
【海外】
①販売等の状況
インド及びスリランカにおいては前年並みの売上高を確保できましたが、インドネシアで前期に大型案件があった反動により、グループ全体の海外売上高及びセグメント利益は、前年同期と比較して減少いたしました。
国別の状況は以下のとおりであります。
| 国 | 状況 |
| 中国 | 膜製品の販売を中心に順調に推移し、売上高は増加しました。また、中国経済の先行きが不透明なことから、前連結会計年度において事業構造改革を実施したこともあり、前連結会計年度の営業損失から、当連結会計年度は営業利益を計上いたしました。 現在は、引き渡しから長期間経過している施設を対象とした修繕・改造工事の提案営業を進めております。 |
| インドネシア | 前連結会計年度に大型案件の完成があった反動により、売上高・営業利益ともに前年同期を大きく下回りました。 なお、浄化槽の販売に加え、工場系排水処理を受注できる組織体制を整えるとともに、日系企業への営業・受注活動も引き続き進めております。 また、特定の顧客ニーズに合わせた浄化槽の開発や、変更された水質規制に沿った浄化槽の開発を行うべく、仕様の見直しを検討中です。 製造工程の見直しと併せて、政府や関係機関へ「浄化槽」の正しい評価基準やルールを市場に確立すべく働きかけも行っております。 |
| インド | 当連結会計年度は、大型案件が前連結会計年度と比べると少なかったものの、中規模案件の積上げにより、前年並みの売上高を確保できました。 また、カプセル型浄化槽の製造委託工場の契約終了に伴い、自社工場への製造切替を進め、2025年6月よりカプセル型浄化槽の製造を開始いたしました。 中期計画達成に向け、生産台数確保への取組みを強化しており、生産効率を確保するために新たな製造方法など研究開発を進めていることからコスト・設備投資が先行している状況であります。 |
| 国 | 状況 |
| スリランカ | 当連結会計年度下期に大型物件の完成が集中したことから、前年同期並みの売上高となりました。一方、人員投資(営業及び技術職)に加え、展示会への出展や子供向けのイラストコンテスト開催等、マーケティング関連への投資を行ったことにより利益は若干減少いたしました。 なお、大統領環境賞の受賞や、グリーンビジネス・リーダーシップ・アワードの受賞、現地での当社製浄化槽に対する「グリーンラベル製品認証」を取得するなど、スリランカ国内における浄化槽の普及・当社ブランドの浸透・強化を進めております。 |
| バングラデシュ | ライセンス等の関係で、現在、インドネシアの当社グループ現地法人からバングラデシュの販売代理店へ製品を販売する商流となっておりますが、バングラデシュ現地法人から現地販売代理店に対して直接販売をするための準備を行っております。また、展示会へ出展するなど販売拡大に向けた取り組みも進めています。 ただし、2024年8月の政変によって政府案件の多くが停止・延期の状況となっており、不安定な情勢は続いております。 |
②メンテナンス
海外事業全体のメンテナンス売上高は、増加いたしました。
浄化槽の性能を維持するためにメンテナンスは必須であり、メンテナンス売上の拡大は当社グループの企業基盤強化だけでなく水環境を改善するためにも重要であると認識しており、環境意識の醸成や規制づくりへの働きかけも含めて推進してまいります。
・地下水飲料化事業
ストックビジネスであるエスコ契約に係る新規契約数は堅調に増加いたしました。
また、近年ではエスコ契約を行わない地下水飲料化装置の販売についても顧客ニーズが高まっておりますが、前連結会計年度に多くの案件があった反動により、販売件数及び売上高は前年同期比で減少いたしました。
なお、装置販売の場合も、販売後のメンテナンス契約を締結することでストックビジネスの拡大に貢献いたします。メンテナンスの新規契約数は着実に増加しており、修繕も含めたメンテナンス売上高は増加いたしました。
地下水飲料化装置の導入は、公共の上水道料金と比較してコストメリットがあるだけでなく、災害などで上水道が寸断された際のライフラインとしての活躍も期待されていることから、近年は各自治体からもBCP対策としての有用性に興味を示していただいております。
なお、前連結会計年度からはプロジェクトチームを組成し、排水処理システムとセットでの提案を進めております。水処理の窓口を一本化できることによって顧客への新たな付加価値を生み出すことに繋がっております。
・建物総合管理事業
当社グループの各事業セグメントと関わりの深いDCMグループの店舗を中心とした建物総合管理事業を展開しております。DCMグループによる同業他社との合併に伴う店舗数拡大に合わせ、案件の新規受注に注力したことで、前年同期と比較して、売上高が増加いたしました。スポット案件の発生も売上高増に寄与しております。
なお、ホームセンター店舗のほか、公共施設の建物総合管理契約を締結するなど、対応可能エリアや対応可能な点検項目も随時拡大しており、現在、シェアの拡大を優先的に進めております。
以上より、本事業セグメント全体では、国内事業の売上高及び営業利益は増加いたしましたが、海外事業の売上高及び営業利益が減少したことにより、セグメント全体では増収減益となりました。
(住宅機器関連事業)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 売上高 | 198億44百万円 | 206億31百万円 | +7億87百万円 | +4.0% |
| セグメント利益(営業利益) | 4億51百万円 | 7億15百万円 | +2億63百万円 | +58.4% |
・住設販売・流通事業
建設関連業者向け販売においては、建築物省エネ法及び建築基準法改正に伴う駆け込み需要の反動により、2025年4月以降、新設住宅着工戸数が減少しましたが、受注強化やクロスセル等、エリア毎に各種取組みを進めることで、売上高は前年同期比で若干の減少に留まりました。また、販売先への継続的な価格交渉によって、原価高騰分の販売価格への転嫁を推進しており、利益率は着実に改善しております。
一方、ホームセンター向け販売においては、物価上昇による消費マインドの冷え込みや、異業種参入による競争激化といった影響により、売上高は前年同期よりも減少いたしました。
・建築・設備工事業
冷凍冷蔵・空調設備工事において、東日本エリアへの展開含めた営業力の強化により大型案件の受注・施工が増加したことに加え、夏季における例年以上の猛暑により案件依頼が好調であったことから、建築・設備工事業における売上高・セグメント利益の増加に大きく貢献しました。
一方、農業温室工事においては、前年同期に大型案件の計上があった反動や案件規模の縮小により、前年同期と比較して売上高は大きく減少しました。
以上より、本事業セグメント全体では、住設販売・流通事業の売上高は前年よりも少々減少しましたが、建築・設備工事業の売上高及び営業利益が増加したことにより、セグメント全体では増収増益となりました。
(再生可能エネルギー関連事業)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 売上高 | 27億8百万円 | 24億30百万円 | △2億78百万円 | △10.3% |
| セグメント利益(営業利益) | 1億23百万円 | 1億17百万円 | △6百万円 | △5.2% |
・太陽光発電事業
FITによる売電を行っているサイトは193件(前年同期比5件増)、PPAによる売電を行っているサイトは36件(前年同期比4件増)となりました。夏季の好天に伴う電力需要増・出力制御減少により、太陽光発電事業における売電売上高(FIT及びPPAによる売上高合計)は堅調に増加いたしました。
なお、施設販売及び工事において、前年同期に大型案件があった影響により、太陽光発電事業としては売上高が減少いたしました。
・風力発電事業
FITを利用した風力発電に係る売電のための施設については現在35サイトが稼働しております。前連結会計年度下期に完成したサイトが当連結会計年度において年間を通して稼働したことや、2025年1~3月に風速が強かったこと等が売上の増加につながりました。一方、一部サイトにおいて故障による稼働停止や、冬季期間中の修理対応が難しいサイトがあったことから、稼働効率を上げ、さらなる収益を確保できるよう尽力しております。
・バイオディーゼル燃料関連事業
「B5軽油」の営業強化に引き続き取組み、西日本エリアでの契約件数及び販売量は堅調に推移しました。
また、2024年5月に茨城県に東日本事業所を開設し、関東地方でのBDF販売拡大を進めております。2025年8月より、東武グループが奥日光エリアで運行するバイオ燃料バスへ、バイオ燃料「B5」(商品名:D・OiL)の供給を開始しており、当社グループは本取組みにおいて、バイオ燃料プラントの建設、廃食油の回収、バイオ燃料の精製を担っております。これら東日本・日光エリアでの営業活動が売上高の増加に寄与いたしました。
・水熱処理事業
排出物の減容化や再利用に関する実験案件は継続的に発生しており、試験装置の販売含め、各案件の対応を進めました。
以上より、本事業セグメント全体では、バイオディーゼル燃料関連事業の売上高及び営業利益が増加しましたが、太陽光発電事業の売上高及び営業利益が減少したことにより、セグメント全体では減収減益となりました。
(その他の事業)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 売上高 | 6億16百万円 | 5億78百万円 | △37百万円 | △6.1% |
| セグメント利益又は損失 (営業利益又は営業損失) | △29百万円 | △22百万円 | +6百万円 | - |
・家庭用飲料水事業
当事業では従来、ボトル型ウォーターサーバーの販売を強化しておりましたが、廃プラスチック問題等も鑑みて、2024年より全自動型ウォーターサーバーの新製品「アクシスウォーター」の取扱いを始めております。
前連結会計年度よりアクシスウォーターへの転換を進めており、当連結会計年度においてもボトル型ウォーターサーバーの契約数は減少いたしましたが、アクシスウォーターの契約数は増加いたしました。また、アクシスウォーターはサブスクリプションモデル(ストックビジネス・定期定額)であるため、ボトル型ウォーターサーバーに比べ、アクシスウォーターの顧客売上単価は減少しておりますが、今後の販売強化による契約件数増加、継続的な改善による良質な製品・サービスの提供により、収益のさらなる積上げを企図しております。
なお、家庭用飲料水事業においては、アクシスウォーターの拡販に注力・経営資源を集中させることを目的として、2026年1月5日付で、ボトル型ウォーターサーバー事業を新設分割会社である株式会社クリクラ愛媛に承継させ、同新設会社の全株式を株式会社ナックへ譲渡いたしました。
・ベンチャーキャピタル事業
2023年に株式会社Daiki Axis Venture Partnersを設立以降、1号ファンド(DAVPベンチャー1号投資事業有限責任組合)及び2号ファンド(DAVPベンチャーTF for SUSTECH投資事業有限責任組合)を組成し、当連結会計年度末日現在では12社への投資を行っております。
なお、当連結会計年度において、投資先のうち1件の持分を譲渡し、売却益を計上いたしました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 |
| 環境機器関連事業 | 42億75百万円 | 35億36百万円 | △17.3% |
| 再生可能エネルギー関連事業 | 1億93百万円 | 2億16百万円 | +11.6% |
| その他の事業 | 40百万円 | 31百万円 | △21.0% |
| 計 | 45億9百万円 | 37億84百万円 | △16.1% |
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.住宅機器関連事業における生産実績はありません。
② 施工実績
当連結会計年度における施工実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 |
| 環境機器関連事業 | 80億60百万円 | 85億84百万円 | +6.5% |
| 住宅機器関連事業 | 59億52百万円 | 65億99百万円 | +10.9% |
| 再生可能エネルギー関連事業 | 8億97百万円 | 6億円 | △33.1% |
| 計 | 149億10百万円 | 157億83百万円 | +5.9% |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は工事原価によっております。
③ 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 |
| 住宅機器関連事業 | 110億84百万円 | 110億17百万円 | △0.6% |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.住宅機器関連事業以外につきましては、事業の性格上、重要性が乏しいことから商品仕入実績の記載を省略しております。
④ 受注状況
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 | 受注残高 | ||||
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 | |
| 環境機器関連事業 | 166億99百万円 | 132億24百万円 | △20.8% | 97億78百万円 | 91億58百万円 | △6.3% |
| 住宅機器関連事業 | 71億76百万円 | 95億13百万円 | +32.6% | 22億7百万円 | 41億16百万円 | +86.5% |
| 再生可能エネルギー関連事業 | 13億51百万円 | 12億18百万円 | △9.9% | 5億2百万円 | 6億23百万円 | +24.0% |
| その他の事業 | 3億43百万円 | 2億73百万円 | △20.5% | - | - | -% |
| 計 | 255億71百万円 | 242億29百万円 | △5.2% | 124億89百万円 | 138億98百万円 | +11.3% |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額は、製品及び完成工事に係る受注高を記載しております。
3.住宅機器関連事業の受注高が著しく増加しております。これは主として、持続可能な社会の実現に向けた環境配慮型建築への関心が高まる中、サステナビリティに寄与する当社の注力分野である木構造事業において、大型案件の受注が増加したことによるものです。
⑤ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 |
| 環境機器関連事業 | 236億49百万円 | 246億81百万円 | +4.4% |
| 住宅機器関連事業 | 198億44百万円 | 206億31百万円 | +4.0% |
| 再生可能エネルギー関連事業 | 27億8百万円 | 24億30百万円 | △10.3% |
| その他の事業 | 6億16百万円 | 5億78百万円 | △6.1% |
| 計 | 468億18百万円 | 483億21百万円 | +3.2% |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 販売高 | 割合 | 販売高 | 割合 | |
| DCMグループ | 56億86百万円 | 12.1% | 62億42百万円 | 12.9% |
(2) 財政状態の状況
① 資産
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 流動資産 | 205億6百万円 | 200億16百万円 | △4億90百万円 | △2.4% |
| 固定資産 | 163億42百万円 | 180億30百万円 | +16億88百万円 | +10.3% |
| 資産合計 | 368億49百万円 | 380億46百万円 | +11億97百万円 | +3.2% |
流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ減少いたしました。これはベンチャーキャピタル事業においてDAVPベンチャーTF for SUSTECH投資事業有限責任組合を組成し、スタートアップ企業(株式会社Sustech)への投資を行った結果、現金及び預金が減少したためであります。
一方、固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ増加いたしました。これは再生可能エネルギー関連事業への設備投資による有形固定資産の増加に加え、ベンチャーキャピタル事業における投資により投資有価証券が増加したためであります。
② 負債・純資産
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |
| 流動負債 | 207億42百万円 | 216億20百万円 | +8億77百万円 | +4.2% |
| 固定負債 | 66億49百万円 | 67億88百万円 | +1億38百万円 | +2.1% |
| 純資産 | 94億57百万円 | 96億38百万円 | +1億81百万円 | +1.9% |
| 負債・純資産合計 | 368億49百万円 | 380億46百万円 | +11億97百万円 | +3.2% |
流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ増加いたしました。これは主に、旺盛な需要を背景とした事業規模の拡大に伴い、運転資本需要に対して機動的に外部資金を活用したことによる短期借入金の増加によるものです。
また、固定負債につきましては前連結会計年度末に比べ増加いたしました。これは再生可能エネルギー関連事業への設備投資による長期借入金の増加によるものです。
③ 資本コスト経営
| 当社グループは、中長期的な企業価値の持続的向上を経営の最重要課題と位置づけ、資本効率(ROIC)を重視した経営を推進しております。 当社の財務戦略においては、株主及び債権者の皆様からの期待リターンである資本コスト(WACC)を明確に認識し、これを安定的に上回るリターン(ROICスプレッド)を創出することを基本方針として掲げております。このスプレッドの拡大こそが企業価値の源泉であるとの認識の下、事業活動を通じて創出したキャッシュ・フローを「次なる成長への投資」「強固な財務基盤の安定」「継続的な株主還元」の3点へ最適に配分する「キャッシュ・アロケーション」を目指してまいります。 これらの取り組みを通じて、資本市場との建設的な対話を促進し、投資家の皆様の期待に応えるとともに、企業価値の最大化を目指しております。 | ![]() |

直近の市場データ及び当社の財務状況に基づき、株主の皆様から期待される株主資本コストを8.6%、有利子負債を含めた加重平均資本コスト(WACC)を3.1%と推計しております。これに対し、当連結会計年度の投下資本利益率(ROIC)は3.7%となりました。WACCを上回る正のROICスプレッドは確保できているものの、後述する中期経営計画の目標値であるROIC6.0%以上には至っておらず、資本効率のさらなる改善が急務であると認識しております。
資本コストを十分に上回るリターンを確保するため、当社グループは三位一体の基本方針をもとに次の施策に取り組んでまいります。
| 基本方針 | 施策 |
| 成長投資(収益性の見極めと実行) | ROIC向上の最大の原動力として、成長分野への積極的な投資を実行してまいります。特に海外市場における地産地消モデルの深化や、国内でのDX推進による高収益なストック型ビジネスへの転換を加速させます。単なる規模拡大ではなく、常にWACCを上回る収益性(ROIC)を投資判断の基準とし、利益の最大化を追求いたします。 |
| 財務規律(投下資本の効率性と最適なレバレッジ) | 投下資本の効率性を重視し、資産のスリム化と負債の有効活用を両立させます。政策保有株式の縮減や棚卸資産の圧縮により投下資本を抑制するとともに、最適な財務レバレッジを維持することで、WACCを適切な水準に管理してまいります。 |
| 株主還元(安定的な配当と総株主利益の向上) | 創出した利益については、EPS(1株当たり利益)の成長に合わせ、安定的かつ継続的な還元を行います。資本コストを強く意識し、配当と株価上昇を合わせた総株主利益の最大化を図ることで、投資家の皆様の期待に応えてまいります。 |
以上の財務戦略を遂行することにより、2027年度には6.0%以上へと引き上げる計画です。これにより、ROICスプレッドを確実に拡大させ、企業価値を継続的に向上させてまいります。
(3) キャッシュ・フロー
① キャッシュ・フローの状況
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | |
| 現金及び現金同等物 | 79億98百万円 | 75億69百万円 | △4億28百万円 |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 31億97百万円 | 19億25百万円 | △12億72百万円 |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | △20億42百万円 | △29億22百万円 | △8億80百万円 |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | 1億57百万円 | 5億27百万円 | +3億69百万円 |
(当連結会計年度の主な内訳)
| 科目 | 主な内訳 |
| 営業活動による キャッシュ・フロー | 主に、税金等調整前当期純利益11億95百万円、減価償却費8億13百万円、のれん償却費2億84百万円、減損損失1億45百万円、仕入債務の増加額3億94百万円、契約負債の増加額2億12百万円、利息の支払額1億53百万円及び法人税等の支払額11億52百万円によるものであります。 |
| 投資活動による キャッシュ・フロー | 主に、有形固定資産の取得による支出19億88百万円、投資有価証券の取得による支出8億55百万円、投資有価証券の売却による収入1億37百万円、出資金の売却による収入1億31百万円、定期預金の預入による支出2億41百万円及び定期預金の払戻による収入1億6百万円によるものであります。 |
| 財務活動による キャッシュ・フロー | 主に、短期借入金の増加額6億60百万円、長期借入れによる収入15億10百万円、長期借入金の返済による支出8億5百万円、社債の償還による支出4億55百万円及び配当金の支払3億28百万円によるものであります。 |
② 資本の財源及び資金の流動性について
当社グループは安定的な経営のための運転資金の調達を図るとともに、今後の成長のための投資資金の調達を適切に行っています。
運転資金需要については、商品・原材料等の購入費用のほか製造・施工等に係る外注費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
投資資金需要については、国内及び海外における設備投資のほかM&Aによるものであります。なお、投資について、当連結会計年度については「第3 設備の状況」に記載のとおりであります。また、今後の設備投資については、主に環境機器関連事業セグメントにおける地下水飲料化事業の設備投資及び再生可能エネルギー関連事業セグメントにおけるグリーンデータセンター及び発電設備等の設備投資を考えております。
当社グループの主な資金調達の状況は以下のとおりであります。
| 年月 | 名称 | 当連結会計年度 の残高 |
| 2020年2月 | 株式会社ダイキアクシス 第1回無担保社債(適格機関投資家限定) | 1,275百万円 |
| 2021年5月 | 株式会社ダイキアクシス・サステイナブル・パワー 第1回無担保社債(適格機関投資家限定) | 550百万円 |
| 2021年5月 | 株式会社ダイキアクシス・サステイナブル・パワー シンジケーション方式タームローン | 550百万円 |
| 2021年10月 | 株式会社ダイキアクシス 実行可能期間付タームローン | 440百万円 |
| 2023年8月 | 株式会社ダイキアクシス シンジケーション方式ポジティブ・インパクト・ファイナンス | 7,100百万円 |
なお、当連結会計年度末日現在における借入金残高及び社債残高は以下のとおりであります。
| 残高 | 当連結会計年度 | 前連結会計年度 | |||||
| 短期 | 長期 | 合計 | 短期 | 長期 | 合計 | ||
| 借入金 | (百万円) | 11,824 | 3,870 | 15,694 | 11,001 | 3,328 | 14,330 |
| 社債 | (百万円) | 510 | 1,430 | 1,940 | 430 | 1,965 | 2,395 |
| 合計 | (百万円) | 12,334 | 5,300 | 17,634 | 11,431 | 5,293 | 16,725 |
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当社経営陣による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要といたします。経営陣は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
① 一定の期間にわたり収益を認識する工事売上高(原価回収基準を適用する工事売上高を除く)
当社グループは、一定の要件を満たす工事契約等の収益及び費用の計上基準として、履行義務の進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した工事原価が見積原価総額に占める割合に基づいて行っております。
当社及び一部の連結子会社が営む環境機器関連事業における排水処理設備等の新設及び更新工事は、基本的な仕様や作業内容が顧客の指図に基づいて決定されることから個別性が強く、工事原価総額の見積りにあたっては画一的な判断尺度を得ることが困難です。このため、工事原価総額の見積りは、工事に対する専門的な知識と施工経験を有する工事現場責任者による一定の予測と判断を伴うものとなります。
排水処理設備等の新設および更新工事は長期にわたるものもあることから、工事の進行途中における工事契約範囲の変更や悪天候による施工の遅延等が生じる場合があり、工事原価総額の見積りには不確実性を伴います。
このため、翌連結会計年度に係る連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
② のれんの評価
企業結合により取得したのれんは、被取得企業の今後の事業活動によって期待される将来の超過収益力として、取得原価と被取得企業の識別可能資産および負債の企業結合日時点の時価との差額で計上し、その効果の及ぶ期間にわたって、定額法により規則的に償却しております。
のれんは、M&Aにより取得した子会社の事業環境の急激な変化等により、当初の事業計画どおりに事業展開が進まない可能性があり、その場合、のれんの減損の兆候に該当することになり、減損損失の発生リスクが存在しております。なお、株式取得時に利用した事業計画には、経営者の主観的な判断によって影響を受ける中長期的な成長性を示す売上成長率等の重要な仮定が含まれております。
のれん評価における事業計画は、経営者の最善の見積りによって決定されますが、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には翌連結会計年度の連結財務諸表において、のれんの金額に重要な影響を与える可能性があります。
③ 固定資産(のれんを含む)の減損
当社グループは、保有する固定資産(のれんを含む)について減損の兆候がある場合、当該資産又は資産グループについて減損損失を認識するかどうかの判定を行い、減損が必要と判定された場合は帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。
なお、減損損失を認識するかどうかの判定及び減損損失の測定に用いられる当該資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの見積もり及び仮定等については、将来の不確実な経済条件の変動等によって影響を受ける可能性があり、仮定の見直しが必要となった場合には翌連結会計年度の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
