有価証券報告書-第21期(平成29年12月1日-平成30年11月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国における保護貿易主義の台頭やそれに端を発する米中貿易問題などグローバルな経済環境が不透明感を増した一方で、日本企業の好調な業績を背景として、国内の株式市場がバブル崩壊後の高値を更新するなど堅調に推移しました。
当社グループを取り巻く事業環境において、前連結会計年度には国産の脱脂粉乳不足が発生しましたが、独立行政法人農畜産業振興機構(以下、「ALIC」)が追加輸入入札を複数回実施した結果、当連結会計年度は脱脂粉乳の供給不足が解消したことにより、落ち着きを取り戻しました。また、各メーカーの最終商品の需要においては、機能性ヨーグルトなどの販売が伸び悩みましたが、国内生乳生産量の減少傾向の定着による輸入原料へのシフトの流れは継続しました。
その結果、当連結会計年度において、当社主力事業である乳原料・チーズ部門の売上高・販売数量はともに過去最高を更新しました。また、アジア事業においても現地市場の堅調な乳製品需要を背景に販売が順調に推移し、売上高・販売数量ともに同じく過去最高となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ30億86百万円増加し、489億92百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ14億40百万円増加し、345億60百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ16億46百万円増加し、144億31百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は売上高1,154億40百万円(前期比13.9%増)、営業利益30億9百万円(同56.4%増)、経常利益26億12百万円(同3.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益17億84百万円(同1.7%増)となりました。
各事業別の状況は、次のとおりであります。
(乳原料・チーズ)
乳原料・チーズの販売数量は、198,445トン(前期比14.8%増)となり、売上高も852億90百万円(前期比21.8%増)となりました。
(食肉加工品)
食肉加工品の販売数量は21,595トン(前期比18.0%減)となり、売上高も125億76百万円(前期比17.6%減)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門においては、販売数量は52,822トン(前期比17.3%増)となり、売上高も145億78百万円(前期比9.2%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門においては、販売数量は2,668トン(前期比6.3%増)、売上高は21億16百万円(前期比10.3%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は175億74百万円(前期比9.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ
4億89百万円増加し、34億77百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、3億56百万円となりました。これは主にたな卸資産が37億68百万円増加した
ものの、税金等調整前当期純利益が25億72百万円となり、売上債権が13億42百万円減少したことによるもので
す。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は、8億63百万円となりました。これは主に定期預金の増加5億33百万円と有形固定資産の取得による支出2億68百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は、9億89百万円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出29億93百万円があったたものの、短期借入金の増加38億92百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績および受注実績
当社グループではアジア事業においてチーズの製造販売を行っておりますが、金額の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b. 販売実績
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。
(注)1.アジア事業・その他はアジア事業とアジア事業以外の海外子会社(LACTO USA INC.およびLACTO OCEANIA
PTY LTD.、LACTO EUROPE B.V.)の合計であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たっては、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a. 経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ30億86百万円増加し、489億92百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ29億47百万円増加し、464億38百万円と
なりました。この主な要因は、販売増加に伴う商品仕入数量の増加のため商品及び製品が増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1億39百万円増加し、25億53百万円と
なりました。この主な要因は、本社移転に伴い敷金が増加したことで、投資その他の資産が増加したこと等によるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ30億71百万円増加し、239億79百万円と
なりました。この主な要因は、販売増加に伴う商品仕入数量の増加に伴い運転資金が増加したため、短期借入金が増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ16億31百万円減少し、105億81百万円と
なりました。この主な要因は、社債および長期借入金が減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ16億46百万円増加し、144億31百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が増加したこと等によるものです。
これらの結果、自己資本比率は29.2%となり、1株当たり純資産額は、2,924円69銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
各事業別の売上高の対前期比は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 b. 経営成績」に記載のとおりであります。
なお、当社の売上高は、商品相場や為替相場により変動することがありますので、乳原料・チーズ部門および
食肉加工品部門における業績管理の指標として、販売数量も重視しております。当該数量の過去5年間の推移は
以下のとおりとなっております。
単位:トン
(売上総利益)
売上総利益は、円高傾向により売上原価が下降したこと、販路拡大により販売数量が増加したこと等により、
65億10百万円(前年同期比20.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、35億1百万円(前年同期比1.1%増)と増加しました。
この主な要因は、会社規模拡大に伴う人件費の増加、本社移転に伴い地代家賃の増加、また、販売数量の増加による発送配達費の増加などによるものです。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は、30億9百万円(前年同期比56.4%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、円高傾向により売上原価が下降することで増加した売上総利益に対し、当社が実施している
為替リスクヘッジによる輸入為替予約の実行に係る為替差損1億35百万円が営業外費用に計上され、
26億12百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は25億72百万円(前年同期比1.9%増)となり、親会社に帰属する当期純利益は
17億84百万円(前年同期比1.7%増)となりました。
これらの結果、1株当たり当期純利益金額は364円62銭となりました。また、自己資本利益率は、13.2%となり
ました。
3)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社の主要な取扱製品である乳原料およびチーズの販売価格は、国際乳製品価格の動向ならびに為替相場の影
響を受けております。当社では、仕入契約ならびに販売契約を同時期に行うことで商品価格の変動リスクを回避
し、さらに外貨建て仕入債務についても契約時点で為替予約を締結することで、為替変動リスクを回避しており
ます。しかしながら、国際乳製品価格の低下、もしくは円高進行時においては仕入単価の低下を通じ販売単価も
低下(売上減)し、反対に国際乳製品価格の上昇、もしくは円安進行時においては仕入単価の上昇を通じて販売
単価も上昇(売上増)します。このように、当社では商品相場ならびに為替相場の動向により売上高が増減いた
しますが、上記のとおり、リスクヘッジを着実に実行し、さらには販売数量を伸ばすことで利益を確保し、着実
な成長を図ってまいります。
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、従前の日本国内の食品メーカー向けの原料販売に加
え、今後需要増が見込まれる高齢者向け食品原料の開発や日本に紹介されていない新機能海外原料の紹介、さら
には経済発展が進むアジア諸国(中国、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア等)に対する
チーズや高級日本食材の販売に積極的に取り組んでまいります。こうした取り組みで持続的な成長をより堅固な
ものとすべく、適切なパートナー選び、グローバルな視点で活躍できる人材の育成と獲得、教育研修制度の拡充
内部管理体制の強化などを通じて“組織力”の強化・整備を進め当社グループのすべての取引先からの信頼を向
上させていく所存です。
c. 資本の財源および資金の流動性
資金需要:
当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉加工品部門およびアジア事業・その他における卸
売部門においては、商社としての事業形態をとっており、仕入⇒在庫⇒販売⇒資金回収という事業フローのた
め、業容の拡大イコール運転資金の増加につながります。こうした運転資金が主たる資金需要となっておりま
す。
財務政策:
事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するために、収益体質の改革による利益の確保や運転資金の効率化等自己資金の創出に努めるとともに、現状では、金融機関からの借入および社債の発行を中心に資金を調達しております。資金調達にあたっては、その必要性や実施時期を十分に検討の上、金利や期間といった調達条件やコスト等を勘案しながら、最終的には財務体質の健全性確保の観点から、その時点で最も適切と考えられる方法を採用しております。また、当社は、主要取引金融機関と総額150億円のコミットメントライン付シンジケートローン契約を締結しており、機動的な資金調達の対応が可能となっております。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、商品相場や為替相場の変動による影響を直接受けない販売数量を客観的な指標として重視しております。また、株主の皆様からお預かりしている資金の効果的な運用を示すROE等の経営指標を着実に向上させていく所存です。
e. セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの
製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメ
ントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループ
の管理会計上の区分にて記載しております。
(乳原料・チーズ)
世界的な乳製品需要は新興国を中心に拡大を続けており、EU、米国、オセアニアを中心に世界の生乳生産量もそれに呼応し増加傾向となりました。一方、日本では、酪農家の離農に加え、自然災害の影響などもあり国内の生乳生産量の減少は歯止めがかからない状況が続きました。
このような状況のもと、乳原料・チーズ事業では、強みであるグローバルな仕入ネットワークを活用することでALICによる入札において国家貿易品目の取扱いで高いシェアを獲得できたことや国内市場においてヨーグルト、アイスクリーム、チョコレートなどの最終製品の販売が比較的安定して推移したことなどにより、乳原料の販売が堅調に推移しました。また、近年注力している飲料業界や飼料業界向けの新規ビジネスの販売も安定して推移しました。さらにチーズについても国内チーズ市場の需要拡大を受けて、多様な仕入ルートから価格競争力のある商品の提供を行ったことなどから販売は堅調に推移しました。
その結果、乳原料・チーズの販売数量は、198,445トン(前期比14.8%増)となり、売上高も852億90百万円(前期比21.8%増)となりました。
(食肉加工品)
当連結会計年度の売上においては、元々想定していた一部主要取引先の仕入方針変更による販売数量の減少に加え、下期以降、国内市場では国産豚の生産量増加により、輸入チルドポークの販売数量が減少しました。また、当社輸入フローズンポークのサプライソースの一部が、世界的に発生したアフリカ豚コレラの影響を受けたため、輸入数量が減少し、売上が減少しました。しかしながら、既存取引先との取り組みを強化し、付加価値の高い商品の販売が増加したことにより利益率が改善し、利益では前期を上回りました。
その結果、食肉加工品の販売数量は21,595トン(前期比18.0%減)となり、売上高も125億76百万円(前期比17.6%減)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門においては、主要製品である脱脂粉乳や全脂粉乳の国際価格が低位に推移したことにより、価格訴求の強いアジア市場において乳原料需要が拡大し、当社の事業環境にとって追い風となりました。当社では、グローバルな仕入ネットワークを活用した品質、価格面の優位性と日本で培った「提案力・情報力」を基盤としたサービスをアジアでも展開することで、日系・現地企業向けとも取引は順調に拡大しました。その結果、販売数量は52,822トン(前期比17.3%増)となり、売上高も145億78百万円(前期比9.2%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門においては、従来から主要な販売先であったシンガポール、マレーシアに加え中国、香港、ベトナムなどへの販売も拡大し、販売は堅調に推移しました。一方で、アジアの一部市場においては、アジア市場の拡大に伴って、欧州や豪州のサプライヤーが参入し、競合が激しくなりました。当社ではこれら競合との差別化を図るべく、当社のチーズを使用した商品に関する新しいレシピの開発とその提案を行うなど、製品の販売とともに付加価値を加えた営業を展開するなどの取り組みにより販売は堅調に推移しました。
これにより、販売数量は2,668トン(前期比6.3%増)、売上高も21億16百万円(前期比10.3%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は175億74百万円(前期比9.4%増)となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、米国における保護貿易主義の台頭やそれに端を発する米中貿易問題などグローバルな経済環境が不透明感を増した一方で、日本企業の好調な業績を背景として、国内の株式市場がバブル崩壊後の高値を更新するなど堅調に推移しました。
当社グループを取り巻く事業環境において、前連結会計年度には国産の脱脂粉乳不足が発生しましたが、独立行政法人農畜産業振興機構(以下、「ALIC」)が追加輸入入札を複数回実施した結果、当連結会計年度は脱脂粉乳の供給不足が解消したことにより、落ち着きを取り戻しました。また、各メーカーの最終商品の需要においては、機能性ヨーグルトなどの販売が伸び悩みましたが、国内生乳生産量の減少傾向の定着による輸入原料へのシフトの流れは継続しました。
その結果、当連結会計年度において、当社主力事業である乳原料・チーズ部門の売上高・販売数量はともに過去最高を更新しました。また、アジア事業においても現地市場の堅調な乳製品需要を背景に販売が順調に推移し、売上高・販売数量ともに同じく過去最高となりました。
以上の結果、当連結会計年度末の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ30億86百万円増加し、489億92百万円となりました。当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ14億40百万円増加し、345億60百万円となりました。当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比べ16億46百万円増加し、144億31百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は売上高1,154億40百万円(前期比13.9%増)、営業利益30億9百万円(同56.4%増)、経常利益26億12百万円(同3.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益17億84百万円(同1.7%増)となりました。
各事業別の状況は、次のとおりであります。
(乳原料・チーズ)
乳原料・チーズの販売数量は、198,445トン(前期比14.8%増)となり、売上高も852億90百万円(前期比21.8%増)となりました。
(食肉加工品)
食肉加工品の販売数量は21,595トン(前期比18.0%減)となり、売上高も125億76百万円(前期比17.6%減)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門においては、販売数量は52,822トン(前期比17.3%増)となり、売上高も145億78百万円(前期比9.2%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門においては、販売数量は2,668トン(前期比6.3%増)、売上高は21億16百万円(前期比10.3%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は175億74百万円(前期比9.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ
4億89百万円増加し、34億77百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、3億56百万円となりました。これは主にたな卸資産が37億68百万円増加した
ものの、税金等調整前当期純利益が25億72百万円となり、売上債権が13億42百万円減少したことによるもので
す。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は、8億63百万円となりました。これは主に定期預金の増加5億33百万円と有形固定資産の取得による支出2億68百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は、9億89百万円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出29億93百万円があったたものの、短期借入金の増加38億92百万円があったことによるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績および受注実績
当社グループではアジア事業においてチーズの製造販売を行っておりますが、金額の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b. 販売実績
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。
| 区分の名称 | 当連結会計年度 (自 2017年12月1日 至 2018年11月30日) | 前年同期比(%) |
| 乳原料・チーズ(千円) | 85,290,046 | 121.8 |
| 食肉加工品(千円) | 12,576,055 | 82.4 |
| アジア事業・その他(千円) | 17,574,559 | 109.4 |
| 合計(千円) | 115,440,661 | 113.9 |
(注)1.アジア事業・その他はアジア事業とアジア事業以外の海外子会社(LACTO USA INC.およびLACTO OCEANIA
PTY LTD.、LACTO EUROPE B.V.)の合計であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たっては、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a. 経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ30億86百万円増加し、489億92百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ29億47百万円増加し、464億38百万円と
なりました。この主な要因は、販売増加に伴う商品仕入数量の増加のため商品及び製品が増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1億39百万円増加し、25億53百万円と
なりました。この主な要因は、本社移転に伴い敷金が増加したことで、投資その他の資産が増加したこと等によるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ30億71百万円増加し、239億79百万円と
なりました。この主な要因は、販売増加に伴う商品仕入数量の増加に伴い運転資金が増加したため、短期借入金が増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ16億31百万円減少し、105億81百万円と
なりました。この主な要因は、社債および長期借入金が減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ16億46百万円増加し、144億31百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が増加したこと等によるものです。
これらの結果、自己資本比率は29.2%となり、1株当たり純資産額は、2,924円69銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
各事業別の売上高の対前期比は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 b. 経営成績」に記載のとおりであります。
なお、当社の売上高は、商品相場や為替相場により変動することがありますので、乳原料・チーズ部門および
食肉加工品部門における業績管理の指標として、販売数量も重視しております。当該数量の過去5年間の推移は
以下のとおりとなっております。
単位:トン
| 販売数量 | 2014年11月期 | 2015年11月期 | 2017年11月期 | 2017年11月期 | 2018年11月期 |
| 乳原料・チーズ | 129,810 | 141,540 | 148,091 | 172,885 | 198,445 |
| 食肉加工品 | 25,809 | 25,011 | 28,029 | 26,349 | 21,595 |
| 合計 | 155,619 | 166,551 | 176,120 | 199,234 | 220,040 |
(売上総利益)
売上総利益は、円高傾向により売上原価が下降したこと、販路拡大により販売数量が増加したこと等により、
65億10百万円(前年同期比20.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、35億1百万円(前年同期比1.1%増)と増加しました。
この主な要因は、会社規模拡大に伴う人件費の増加、本社移転に伴い地代家賃の増加、また、販売数量の増加による発送配達費の増加などによるものです。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は、30億9百万円(前年同期比56.4%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、円高傾向により売上原価が下降することで増加した売上総利益に対し、当社が実施している
為替リスクヘッジによる輸入為替予約の実行に係る為替差損1億35百万円が営業外費用に計上され、
26億12百万円(前年同期比3.6%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は25億72百万円(前年同期比1.9%増)となり、親会社に帰属する当期純利益は
17億84百万円(前年同期比1.7%増)となりました。
これらの結果、1株当たり当期純利益金額は364円62銭となりました。また、自己資本利益率は、13.2%となり
ました。
3)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社の主要な取扱製品である乳原料およびチーズの販売価格は、国際乳製品価格の動向ならびに為替相場の影
響を受けております。当社では、仕入契約ならびに販売契約を同時期に行うことで商品価格の変動リスクを回避
し、さらに外貨建て仕入債務についても契約時点で為替予約を締結することで、為替変動リスクを回避しており
ます。しかしながら、国際乳製品価格の低下、もしくは円高進行時においては仕入単価の低下を通じ販売単価も
低下(売上減)し、反対に国際乳製品価格の上昇、もしくは円安進行時においては仕入単価の上昇を通じて販売
単価も上昇(売上増)します。このように、当社では商品相場ならびに為替相場の動向により売上高が増減いた
しますが、上記のとおり、リスクヘッジを着実に実行し、さらには販売数量を伸ばすことで利益を確保し、着実
な成長を図ってまいります。
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、従前の日本国内の食品メーカー向けの原料販売に加
え、今後需要増が見込まれる高齢者向け食品原料の開発や日本に紹介されていない新機能海外原料の紹介、さら
には経済発展が進むアジア諸国(中国、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア等)に対する
チーズや高級日本食材の販売に積極的に取り組んでまいります。こうした取り組みで持続的な成長をより堅固な
ものとすべく、適切なパートナー選び、グローバルな視点で活躍できる人材の育成と獲得、教育研修制度の拡充
内部管理体制の強化などを通じて“組織力”の強化・整備を進め当社グループのすべての取引先からの信頼を向
上させていく所存です。
c. 資本の財源および資金の流動性
資金需要:
当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉加工品部門およびアジア事業・その他における卸
売部門においては、商社としての事業形態をとっており、仕入⇒在庫⇒販売⇒資金回収という事業フローのた
め、業容の拡大イコール運転資金の増加につながります。こうした運転資金が主たる資金需要となっておりま
す。
財務政策:
事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するために、収益体質の改革による利益の確保や運転資金の効率化等自己資金の創出に努めるとともに、現状では、金融機関からの借入および社債の発行を中心に資金を調達しております。資金調達にあたっては、その必要性や実施時期を十分に検討の上、金利や期間といった調達条件やコスト等を勘案しながら、最終的には財務体質の健全性確保の観点から、その時点で最も適切と考えられる方法を採用しております。また、当社は、主要取引金融機関と総額150億円のコミットメントライン付シンジケートローン契約を締結しており、機動的な資金調達の対応が可能となっております。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、商品相場や為替相場の変動による影響を直接受けない販売数量を客観的な指標として重視しております。また、株主の皆様からお預かりしている資金の効果的な運用を示すROE等の経営指標を着実に向上させていく所存です。
e. セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの
製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメ
ントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループ
の管理会計上の区分にて記載しております。
(乳原料・チーズ)
世界的な乳製品需要は新興国を中心に拡大を続けており、EU、米国、オセアニアを中心に世界の生乳生産量もそれに呼応し増加傾向となりました。一方、日本では、酪農家の離農に加え、自然災害の影響などもあり国内の生乳生産量の減少は歯止めがかからない状況が続きました。
このような状況のもと、乳原料・チーズ事業では、強みであるグローバルな仕入ネットワークを活用することでALICによる入札において国家貿易品目の取扱いで高いシェアを獲得できたことや国内市場においてヨーグルト、アイスクリーム、チョコレートなどの最終製品の販売が比較的安定して推移したことなどにより、乳原料の販売が堅調に推移しました。また、近年注力している飲料業界や飼料業界向けの新規ビジネスの販売も安定して推移しました。さらにチーズについても国内チーズ市場の需要拡大を受けて、多様な仕入ルートから価格競争力のある商品の提供を行ったことなどから販売は堅調に推移しました。
その結果、乳原料・チーズの販売数量は、198,445トン(前期比14.8%増)となり、売上高も852億90百万円(前期比21.8%増)となりました。
(食肉加工品)
当連結会計年度の売上においては、元々想定していた一部主要取引先の仕入方針変更による販売数量の減少に加え、下期以降、国内市場では国産豚の生産量増加により、輸入チルドポークの販売数量が減少しました。また、当社輸入フローズンポークのサプライソースの一部が、世界的に発生したアフリカ豚コレラの影響を受けたため、輸入数量が減少し、売上が減少しました。しかしながら、既存取引先との取り組みを強化し、付加価値の高い商品の販売が増加したことにより利益率が改善し、利益では前期を上回りました。
その結果、食肉加工品の販売数量は21,595トン(前期比18.0%減)となり、売上高も125億76百万円(前期比17.6%減)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門においては、主要製品である脱脂粉乳や全脂粉乳の国際価格が低位に推移したことにより、価格訴求の強いアジア市場において乳原料需要が拡大し、当社の事業環境にとって追い風となりました。当社では、グローバルな仕入ネットワークを活用した品質、価格面の優位性と日本で培った「提案力・情報力」を基盤としたサービスをアジアでも展開することで、日系・現地企業向けとも取引は順調に拡大しました。その結果、販売数量は52,822トン(前期比17.3%増)となり、売上高も145億78百万円(前期比9.2%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門においては、従来から主要な販売先であったシンガポール、マレーシアに加え中国、香港、ベトナムなどへの販売も拡大し、販売は堅調に推移しました。一方で、アジアの一部市場においては、アジア市場の拡大に伴って、欧州や豪州のサプライヤーが参入し、競合が激しくなりました。当社ではこれら競合との差別化を図るべく、当社のチーズを使用した商品に関する新しいレシピの開発とその提案を行うなど、製品の販売とともに付加価値を加えた営業を展開するなどの取り組みにより販売は堅調に推移しました。
これにより、販売数量は2,668トン(前期比6.3%増)、売上高も21億16百万円(前期比10.3%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は175億74百万円(前期比9.4%増)となりました。