有価証券報告書-第27期(2023/12/01-2024/11/30)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善を示すなか、外食や飲食関連を中心に個人消費
が回復傾向にあり、また訪日外国人数が過去最多を更新するなどインバウンド需要の高まりにより緩やかな景気
持ち直しの動きがありました。一方で、世界経済は、東欧・中東地域における紛争の長期化により原油・原材料
価格等の高止まりや、わが国を含む主要国の政治情勢が大きく変化し、中国経済の低迷など先行き不透明な状況
が継続しました。
国内の食品業界においては、業務用を中心に幅広い食品で需要回復傾向が強まったことに加え、原材料価格の
高騰・人件費や物流費などの増加分を反映した値上げにより、多くの企業が好調な業績を上げましたが、物価上
昇により消費者の購買意欲が低下傾向にあることから、先行きは予断を許さない状況となっております。当社の
主要市場である国内乳業界は、国産脱脂粉乳の過剰在庫問題が解消傾向にあり適正な在庫水準に近づくなど、前
向きな話題がある一方で、生産者側においては、エネルギー価格や飼料価格に加え、物流費や人件費などあらゆ
る面で生産コストが高騰し、酪農家の収益を圧迫する状況が続きました。
このような事業環境のもと、当社グループでは長期ビジョン「LACTO VISION 2032」の実現に一丸となって取り
組み、その第一段階である、中期経営計画「NEXT-LJ 2025」で掲げている計数計画のうち、経常利益および親会
社株主に帰属する当期純利益の目標を一年前倒しで達成することができました。業務用を中心に回復した食品原
料需要を背景に、すべての部門において販売数量が前期比で増加し、また乳製品原料および食肉製品の価格上昇
や円安により販売価格も高水準が継続したため、売上高は期初の想定を上回り、前期比で増収となりました。利
益面では、国内事業の乳原料・チーズ部門で利益率の高い商品の比率が増加したことや、アジア事業において乳
原料販売部門、チーズ製造販売部門ともに販売数量が前期比で増加し、利益率も改善したことから前期比で大幅
増益となりました。特に、チーズ製造販売部門において、前期まで国際相場の高騰の影響を受けていた原料チー
ズのコストが低下したことに加え、製造量増加による生産効率の改善の影響が顕著でした。
以上の結果、当連結会計年度末の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ93億97百万円増加し、814億35百万円となりました。負
債合計は、前連結会計年度末に比べ65億39百万円増加し、538億53百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ28億57百万円増加し、275億81百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度(以下、当期)の売上高は1,709億7百万円(前期比7.9%増)となりました。また、営業利益は44億55百万円(前期比39.9%増)、経常利益は43億20百万円(前期比51.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億46百万円(前期比53.6%増)となりました。
各事業別の状況は、次のとおりであります。
(乳原料・チーズ部門)
乳原料・チーズ部門の販売数量は、176,402トン(前期比5.4%増)となり、売上高は1,141億82百万円(前期比2.1%増)となりました。
(食肉食材部門)
食肉食材部門の販売数量は31,831トン(前期比13.2%増)となり、売上高は217億88百万円(前期比19.3%増)となりました。
(機能性食品原料部門)
機能性食品原料部門の販売数量は4,199トン(前期比49.6%増)となり、売上高は51億41百万円(前期比31.2%増)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門においては、販売数量は39,728トン(前期比6.6%増)となり、売上高は215億84百万円(前期比14.1%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門においては、販売数量は5,422トン(前期比12.3%増)、売上高は55億94百万円(前期比15.9%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は297億95百万円(前期比22.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ12億37百万円増加し、85億20百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、6億36百万円となりました。これは税金等調整前当期純利益を43億20百万円計上したこと、売上債権が51億98百万円、棚卸資産が22億43百万円増加した一方、仕入債務が31億5百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は、5億96百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5億57百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は、11億1百万円となりました。長期借入金の返済50億42百万円があった一方で、短期借入金の増加27億50百万円、長期借入れによる収入43億円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループではアジア事業においてチーズの製造販売を行っております。受注実績については金額に重要性がないため、記載しておりません。
(注)金額は販売価格によっております。
b.販売実績
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉及び食肉加工品、機能性食品原料等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。
(注)アジア事業・その他は、株式会社LJフーズのその他事業、アジア事業とアジア事業以外の海外子会社(LACTO USA INC.等)の合計であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たっては、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ93億97百万円増加し、814億35百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ87億58百万円増加し、758億26百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が53億28百万円増加したこと、商品及び製品が19億92百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ6億38百万円増加し、56億8百万円となりました。主な要因は、有形固定資産が3億17百万円増加したこと、無形固定資産が2億47百万円増加したことによるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ74億22百万円増加し、444億55百万円となりました。主な要因は、買掛金が31億78百万円、短期借入金が27億52百万円それぞれ増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ8億82百万円減少し、93億98百万円となりました。主な要因は、長期借入金が8億32百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ28億57百万円増加し、275億81百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が25億98百万円増加、為替換算調整勘定が2億55百万円増加したことによるものです。
これらの結果、自己資本比率は33.8%となり、1株当たり純資産額は、2,766円36銭となりました。
2) 経営成績
(売上高)
各事業別の売上高の対前期比は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 b. 経営成績」に記載のとおりであります。
なお、当社の売上高は、商品相場や為替相場により変動することがありますので、乳原料・チーズ部門、食肉食材部門及び機能性食品原料部門における業績管理の指標として、販売数量も重視しております。当該数量の過去5年間の推移は以下のとおりとなっております。
単位:トン
(売上総利益)
売上総利益は、増収により100億71百万円(前年同期比27.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、56億16百万円(前年同期比18.9%増)と増加しました。
この主な要因は、人員増による人件費の増加、発送配達費、出張費など営業関連費用の増加によるものです。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は、44億55百万円(前年同期比39.9%増)となりました。
(経常利益)
上記の結果、経常利益は、43億20百万円(前年同期比51.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は43億20百万円(前年同期比51.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は31億46百万円(前年同期比53.6%増)となりました。
これらの結果、1株当たり当期純利益は315円83銭となりました。また、自己資本利益率は、12.1%となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の主要な取扱商品である乳原料及びチーズの販売価格は、国際乳製品価格の動向ならびに為替相場の影響を受けております。当社では、仕入契約ならびに販売契約を同時期に行うことで商品価格の変動リスクを回避し、さらに外貨建て仕入債務についても契約時点で為替予約を締結することで、為替変動リスクを回避しております。しかしながら、国際乳製品価格の低下、もしくは円高進行時においては仕入単価の低下を通じ販売単価も低下(売上減)し、反対に国際乳製品価格の上昇、もしくは円安進行時においては仕入単価の上昇を通じて販売単価も上昇(売上増)します。このように、当社では商品相場ならびに為替相場の動向により売上高が増減いたしますが、上記のとおり、リスクヘッジを着実に実行し、さらには販売数量を伸ばすことで利益を確保し、着実な成長を図ってまいります。
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、従前の日本国内の食品メーカー向けの原料販売に加え、今後需要増が見込まれる高齢者向けに健康を訴求した食品原料の開発や日本に紹介されていない新機能海外原料の紹介、さらには経済発展が進むアジア諸国(中国、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア等)に対する乳原料やプロセスチーズの販売に積極的に取り組んでまいります。こうした取組みで持続的な成長をより堅固なものとすべく、適切なパートナー選び、グローバルな視点で活躍できる人材の育成と獲得、教育研修制度の拡充などを通じて“組織力”の強化・整備を進め当社グループのすべての取引先からの信頼を向上させていく所存です。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要:
当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉食材部門、機能性食品原料部門及びアジア事業・その他における卸売部門においては、商社としての事業形態をとっており、仕入⇒在庫⇒販売⇒資金回収という事業フローのため、業容の拡大イコール運転資金の増加につながります。こうした運転資金が主たる資金需要となっております。
想定している中長期的な資金用途は下記のとおりです。
<設備投資>・シンガポール新工場への移転関連投資
・既存工場設備の維持・更新関連投資
<事業関連投資>・アジアにおける営業力強化(拠点拡充など)
・新規事業拡充を目的とした関連投資(商品開発、事業提携、M&Aなど)
・事業効率化のための投資(基幹システムの更新など)
財務政策:
事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するために、収益体質の改革による利益の確保や運転資金の効率化等自己資金の創出に努めるとともに、現状では、金融機関からの借入及びコマーシャル・ペーパーの発行を中心に資金を調達しております。資金調達にあたっては、その必要性や実施時期を十分に検討の上、金利や期間といった調達条件やコスト等を勘案しながら、最終的には財務体質の健全性確保の観点から、その時点で最も適切と考えられる方法を採用しております。
また、当社は、主要取引金融機関と総額360億円のコミットメントライン付シンジケートローン契約を締結しており、機動的な資金調達の対応が可能となっております。
連結自己資本比率30%超を維持し、財務健全性を確保します。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、商品相場や為替相場の変動による影響を直接受けない販売数量を客観的な指標として重視しております。また、2024年11月期より、収益性の向上を目指し部門別の管理指標としてROICを導入し、効率経営の実践を目指します。株主の皆さまからお預かりしている資金の効果的な運用を示すROE等の経営指標を着実に向上させていく所存です。
e.セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉及び食肉加工品、機能性食品原料等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。
(乳原料・チーズ)
乳原料販売において、乳製品原料の国際相場は供給面及び物流面の不安定な状態が継続したことから、年間を通して高値で推移しました。特にバターやクリームなどの脂肪系乳原料は生産量減少が顕著だったことに加え、世界的な需要の高まりにより、需給はひっ迫し国際相場は大幅に上昇しました。
当社の主力商品である輸入乳製品原料は、国際相場の高騰に加え、円安の影響を受け高値で推移したにも関わらず、国産脱脂粉乳の過剰在庫の解消やアイスクリーム・菓子類など乳製品を原料とした食品の需要が回復傾向であることを捉えた当社の積極的な販売が功を奏し、引き合いが増加しました。また、近年需要の高まりが著しいプロテイン関連食品の原料販売も好調に推移したため、乳原料の販売数量は前期比で増加しました。
チーズ販売においては、世界的に需給バランスが安定していたことから、当期のチーズの国際相場は落ち着いた展開となりました。国内においては、円安による輸入価格の上昇や各種コストの高騰分を反映するためにチーズメーカーの多くが段階的に実施した最終製品の値上げの影響により、小売用チーズの需要は低迷しました。しかし、人流の回復や訪日外国人数の増加による外食向けやレジャー向けのチーズ消費は好調となり、当社は業務用を中心に販売数量を伸ばすことができました。
以上の結果、当期の乳原料・チーズ部門の販売数量は176,402トン(前期比5.4%増)、売上高は1,141億82百万円(前期比2.1%増)となりました。
(食肉食材部門)
食肉食材部門においては、牛肉、豚肉、鶏肉ともに国際相場が高騰したことや、円安基調であったことから内外価格差が縮小する局面が多く、国産にシフトする顧客もいるなど厳しい事業環境となりました。
このような環境下、当部門においては強みである調達力を駆使し、需要の高い商品を安定的に顧客に供給できたこと、また、顧客の仕様に合わせた加工を施したうえで販売するなど付加価値をつけた提案により、取引先のニーズに応え販売数量を増やすことができました。特に主要商品である豚肉関連では、米国の主要サプライヤーとのさらなる連携強化により、加工食品の原料となるフローズンポークやシーズンドポークを中心に物量を確保できたことが好調の一因となりました。
前年度の下期から取扱いを本格化した鶏肉及び鶏肉加工品については、年間を通じて販売数量増加に寄与しました。
以上の結果、当期の食肉食材部門の販売数量は31,831トン(前期比13.2%増)、売上高は217億88百万円(前期比19.3%増)となりました。
(機能性食品原料部門)
機能性食品原料部門においては、主要な取扱商品であるプロテイン製品原料の国際価格が、世界的な需要の高まりを受け高値圏で推移したことなどにより、国内のプロテインメーカーのなかには買い控えや使用量を調整する動きもみられました。しかしながら、国内のプロテイン市場は、従来のスポーツプロテイン用途の商品に加え、チルド飲料やヨーグルト、サラダチキンなど高たんぱく商品のラインナップが拡充されたことにより購買層が広がり、市場拡大の傾向が続きました。
このようなプロテイン関連需要の高まりを背景に、当部門では、前期から新たに取引を開始した先への販売が本格化したことや、新規参入するプロテインメーカーの新ブランド立ち上げをトータルサポートするなど、営業の枠組みを超えた付加価値の提供に取り組み、取引を拡大しました。その結果、当初計画していた植物由来原料やその他の機能性食品原料の販売には苦戦しましたが、プロテイン製品原料の販売が順調に拡大したため、当期の機能性食品原料部門の販売数量は4,199トン(前期比49.6%増)、売上高は51億41百万円(前期比31.2%増)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア地域では中国・香港を除き、乳製品の需要が回復傾向にあり、輸入乳原料の取引数量はコロナ禍以前の水準にまで戻りつつあります。
このようななか、乳原料販売部門(商社)においては、日本国内の脱脂粉乳の過剰在庫問題が解消傾向にあることから、日本向けに粉乳調製品を製造する企業において需要回復の兆しがみえ始めました。現地企業向けでも、各社の業況が回復に向かうなか、インドネシア・フィリピン・シンガポールを中心に新規の取引先を開拓したことや、既存の取引先が求める商品や品質などの要求に柔軟に対応したことで、売上高、販売数量ともに前期を上回ることができました。加えて、当社グループのアジア地域の営業体制を強化し、海外拠点間の連携をさらに強めたことも取引拡大の一因となりました。
以上の結果、同部門の販売数量は39,728トン(前期比6.6%増)、売上高は215億84百万円(前期比14.1%増)となりました。
チーズ製造販売部門(メーカー)においては、中国・タイ向けの販売は低調が続きましたが、マレーシア、シンガポールを中心に、旅行・観光関連消費が下支えとなり、前期から継続して外食向けやベーカリー向けを中心にチーズの需要は回復傾向にあります。
このようななか、当部門においては、現地の日系外食チェーン向けの販売数量が好調に推移しました。耐熱性など顧客ごとに求められる品質に応えるプロセスチーズを開発・提案することが拡販に繋がっています。
以上の結果、同部門の販売数量は5,422トン(前期比12.3%増)、売上高は55億94百万円(前期比15.9%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は、297億95百万円(前期比22.6%増)となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善を示すなか、外食や飲食関連を中心に個人消費
が回復傾向にあり、また訪日外国人数が過去最多を更新するなどインバウンド需要の高まりにより緩やかな景気
持ち直しの動きがありました。一方で、世界経済は、東欧・中東地域における紛争の長期化により原油・原材料
価格等の高止まりや、わが国を含む主要国の政治情勢が大きく変化し、中国経済の低迷など先行き不透明な状況
が継続しました。
国内の食品業界においては、業務用を中心に幅広い食品で需要回復傾向が強まったことに加え、原材料価格の
高騰・人件費や物流費などの増加分を反映した値上げにより、多くの企業が好調な業績を上げましたが、物価上
昇により消費者の購買意欲が低下傾向にあることから、先行きは予断を許さない状況となっております。当社の
主要市場である国内乳業界は、国産脱脂粉乳の過剰在庫問題が解消傾向にあり適正な在庫水準に近づくなど、前
向きな話題がある一方で、生産者側においては、エネルギー価格や飼料価格に加え、物流費や人件費などあらゆ
る面で生産コストが高騰し、酪農家の収益を圧迫する状況が続きました。
このような事業環境のもと、当社グループでは長期ビジョン「LACTO VISION 2032」の実現に一丸となって取り
組み、その第一段階である、中期経営計画「NEXT-LJ 2025」で掲げている計数計画のうち、経常利益および親会
社株主に帰属する当期純利益の目標を一年前倒しで達成することができました。業務用を中心に回復した食品原
料需要を背景に、すべての部門において販売数量が前期比で増加し、また乳製品原料および食肉製品の価格上昇
や円安により販売価格も高水準が継続したため、売上高は期初の想定を上回り、前期比で増収となりました。利
益面では、国内事業の乳原料・チーズ部門で利益率の高い商品の比率が増加したことや、アジア事業において乳
原料販売部門、チーズ製造販売部門ともに販売数量が前期比で増加し、利益率も改善したことから前期比で大幅
増益となりました。特に、チーズ製造販売部門において、前期まで国際相場の高騰の影響を受けていた原料チー
ズのコストが低下したことに加え、製造量増加による生産効率の改善の影響が顕著でした。
以上の結果、当連結会計年度末の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比べ93億97百万円増加し、814億35百万円となりました。負
債合計は、前連結会計年度末に比べ65億39百万円増加し、538億53百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ28億57百万円増加し、275億81百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度(以下、当期)の売上高は1,709億7百万円(前期比7.9%増)となりました。また、営業利益は44億55百万円(前期比39.9%増)、経常利益は43億20百万円(前期比51.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億46百万円(前期比53.6%増)となりました。
各事業別の状況は、次のとおりであります。
(乳原料・チーズ部門)
乳原料・チーズ部門の販売数量は、176,402トン(前期比5.4%増)となり、売上高は1,141億82百万円(前期比2.1%増)となりました。
(食肉食材部門)
食肉食材部門の販売数量は31,831トン(前期比13.2%増)となり、売上高は217億88百万円(前期比19.3%増)となりました。
(機能性食品原料部門)
機能性食品原料部門の販売数量は4,199トン(前期比49.6%増)となり、売上高は51億41百万円(前期比31.2%増)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門においては、販売数量は39,728トン(前期比6.6%増)となり、売上高は215億84百万円(前期比14.1%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門においては、販売数量は5,422トン(前期比12.3%増)、売上高は55億94百万円(前期比15.9%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は297億95百万円(前期比22.6%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ12億37百万円増加し、85億20百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、6億36百万円となりました。これは税金等調整前当期純利益を43億20百万円計上したこと、売上債権が51億98百万円、棚卸資産が22億43百万円増加した一方、仕入債務が31億5百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により減少した資金は、5億96百万円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5億57百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により増加した資金は、11億1百万円となりました。長期借入金の返済50億42百万円があった一方で、短期借入金の増加27億50百万円、長期借入れによる収入43億円があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループではアジア事業においてチーズの製造販売を行っております。受注実績については金額に重要性がないため、記載しておりません。
| 区分の名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| アジア事業・その他 | 5,764 | 119.9 |
(注)金額は販売価格によっております。
b.販売実績
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉及び食肉加工品、機能性食品原料等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。
| 区分の名称 | 金額(百万円) | 前期比(%) |
| 乳原料・チーズ | 114,182 | 102.1 |
| 食肉食材 | 21,788 | 119.3 |
| 機能性食品原料 | 5,141 | 131.2 |
| アジア事業・その他(百万円) | 29,795 | 122.6 |
| 合計(百万円) | 170,907 | 107.9 |
(注)アジア事業・その他は、株式会社LJフーズのその他事業、アジア事業とアジア事業以外の海外子会社(LACTO USA INC.等)の合計であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たっては、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1) 財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ93億97百万円増加し、814億35百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ87億58百万円増加し、758億26百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が53億28百万円増加したこと、商品及び製品が19億92百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ6億38百万円増加し、56億8百万円となりました。主な要因は、有形固定資産が3億17百万円増加したこと、無形固定資産が2億47百万円増加したことによるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ74億22百万円増加し、444億55百万円となりました。主な要因は、買掛金が31億78百万円、短期借入金が27億52百万円それぞれ増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ8億82百万円減少し、93億98百万円となりました。主な要因は、長期借入金が8億32百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ28億57百万円増加し、275億81百万円となりました。主な要因は、利益剰余金が25億98百万円増加、為替換算調整勘定が2億55百万円増加したことによるものです。
これらの結果、自己資本比率は33.8%となり、1株当たり純資産額は、2,766円36銭となりました。
2) 経営成績
(売上高)
各事業別の売上高の対前期比は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 b. 経営成績」に記載のとおりであります。
なお、当社の売上高は、商品相場や為替相場により変動することがありますので、乳原料・チーズ部門、食肉食材部門及び機能性食品原料部門における業績管理の指標として、販売数量も重視しております。当該数量の過去5年間の推移は以下のとおりとなっております。
単位:トン
| 販売数量 | 2020年11月期 | 2021年11月期 | 2022年11月期 | 2023年11月期 | 2024年11月期 |
| 乳原料・チーズ | 191,575 | 184,358 | 182,957 | 167,421 | 176,402 |
| 食肉食材 | 21,925 | 25,699 | 24,775 | 28,125 | 31,831 |
| 機能性食品原料 | - | - | - | 2,806 | 4,199 |
| 合計 | 213,500 | 210,057 | 207,732 | 198,352 | 212,432 |
(売上総利益)
売上総利益は、増収により100億71百万円(前年同期比27.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、56億16百万円(前年同期比18.9%増)と増加しました。
この主な要因は、人員増による人件費の増加、発送配達費、出張費など営業関連費用の増加によるものです。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は、44億55百万円(前年同期比39.9%増)となりました。
(経常利益)
上記の結果、経常利益は、43億20百万円(前年同期比51.7%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は43億20百万円(前年同期比51.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は31億46百万円(前年同期比53.6%増)となりました。
これらの結果、1株当たり当期純利益は315円83銭となりました。また、自己資本利益率は、12.1%となりました。
3) キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の主要な取扱商品である乳原料及びチーズの販売価格は、国際乳製品価格の動向ならびに為替相場の影響を受けております。当社では、仕入契約ならびに販売契約を同時期に行うことで商品価格の変動リスクを回避し、さらに外貨建て仕入債務についても契約時点で為替予約を締結することで、為替変動リスクを回避しております。しかしながら、国際乳製品価格の低下、もしくは円高進行時においては仕入単価の低下を通じ販売単価も低下(売上減)し、反対に国際乳製品価格の上昇、もしくは円安進行時においては仕入単価の上昇を通じて販売単価も上昇(売上増)します。このように、当社では商品相場ならびに為替相場の動向により売上高が増減いたしますが、上記のとおり、リスクヘッジを着実に実行し、さらには販売数量を伸ばすことで利益を確保し、着実な成長を図ってまいります。
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、従前の日本国内の食品メーカー向けの原料販売に加え、今後需要増が見込まれる高齢者向けに健康を訴求した食品原料の開発や日本に紹介されていない新機能海外原料の紹介、さらには経済発展が進むアジア諸国(中国、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア等)に対する乳原料やプロセスチーズの販売に積極的に取り組んでまいります。こうした取組みで持続的な成長をより堅固なものとすべく、適切なパートナー選び、グローバルな視点で活躍できる人材の育成と獲得、教育研修制度の拡充などを通じて“組織力”の強化・整備を進め当社グループのすべての取引先からの信頼を向上させていく所存です。
c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要:
当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉食材部門、機能性食品原料部門及びアジア事業・その他における卸売部門においては、商社としての事業形態をとっており、仕入⇒在庫⇒販売⇒資金回収という事業フローのため、業容の拡大イコール運転資金の増加につながります。こうした運転資金が主たる資金需要となっております。
想定している中長期的な資金用途は下記のとおりです。
<設備投資>・シンガポール新工場への移転関連投資
・既存工場設備の維持・更新関連投資
<事業関連投資>・アジアにおける営業力強化(拠点拡充など)
・新規事業拡充を目的とした関連投資(商品開発、事業提携、M&Aなど)
・事業効率化のための投資(基幹システムの更新など)
財務政策:
事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するために、収益体質の改革による利益の確保や運転資金の効率化等自己資金の創出に努めるとともに、現状では、金融機関からの借入及びコマーシャル・ペーパーの発行を中心に資金を調達しております。資金調達にあたっては、その必要性や実施時期を十分に検討の上、金利や期間といった調達条件やコスト等を勘案しながら、最終的には財務体質の健全性確保の観点から、その時点で最も適切と考えられる方法を採用しております。
また、当社は、主要取引金融機関と総額360億円のコミットメントライン付シンジケートローン契約を締結しており、機動的な資金調達の対応が可能となっております。
連結自己資本比率30%超を維持し、財務健全性を確保します。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、商品相場や為替相場の変動による影響を直接受けない販売数量を客観的な指標として重視しております。また、2024年11月期より、収益性の向上を目指し部門別の管理指標としてROICを導入し、効率経営の実践を目指します。株主の皆さまからお預かりしている資金の効果的な運用を示すROE等の経営指標を着実に向上させていく所存です。
e.セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉及び食肉加工品、機能性食品原料等の輸入を主とする卸売及び海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性及び各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。
(乳原料・チーズ)
乳原料販売において、乳製品原料の国際相場は供給面及び物流面の不安定な状態が継続したことから、年間を通して高値で推移しました。特にバターやクリームなどの脂肪系乳原料は生産量減少が顕著だったことに加え、世界的な需要の高まりにより、需給はひっ迫し国際相場は大幅に上昇しました。
当社の主力商品である輸入乳製品原料は、国際相場の高騰に加え、円安の影響を受け高値で推移したにも関わらず、国産脱脂粉乳の過剰在庫の解消やアイスクリーム・菓子類など乳製品を原料とした食品の需要が回復傾向であることを捉えた当社の積極的な販売が功を奏し、引き合いが増加しました。また、近年需要の高まりが著しいプロテイン関連食品の原料販売も好調に推移したため、乳原料の販売数量は前期比で増加しました。
チーズ販売においては、世界的に需給バランスが安定していたことから、当期のチーズの国際相場は落ち着いた展開となりました。国内においては、円安による輸入価格の上昇や各種コストの高騰分を反映するためにチーズメーカーの多くが段階的に実施した最終製品の値上げの影響により、小売用チーズの需要は低迷しました。しかし、人流の回復や訪日外国人数の増加による外食向けやレジャー向けのチーズ消費は好調となり、当社は業務用を中心に販売数量を伸ばすことができました。
以上の結果、当期の乳原料・チーズ部門の販売数量は176,402トン(前期比5.4%増)、売上高は1,141億82百万円(前期比2.1%増)となりました。
(食肉食材部門)
食肉食材部門においては、牛肉、豚肉、鶏肉ともに国際相場が高騰したことや、円安基調であったことから内外価格差が縮小する局面が多く、国産にシフトする顧客もいるなど厳しい事業環境となりました。
このような環境下、当部門においては強みである調達力を駆使し、需要の高い商品を安定的に顧客に供給できたこと、また、顧客の仕様に合わせた加工を施したうえで販売するなど付加価値をつけた提案により、取引先のニーズに応え販売数量を増やすことができました。特に主要商品である豚肉関連では、米国の主要サプライヤーとのさらなる連携強化により、加工食品の原料となるフローズンポークやシーズンドポークを中心に物量を確保できたことが好調の一因となりました。
前年度の下期から取扱いを本格化した鶏肉及び鶏肉加工品については、年間を通じて販売数量増加に寄与しました。
以上の結果、当期の食肉食材部門の販売数量は31,831トン(前期比13.2%増)、売上高は217億88百万円(前期比19.3%増)となりました。
(機能性食品原料部門)
機能性食品原料部門においては、主要な取扱商品であるプロテイン製品原料の国際価格が、世界的な需要の高まりを受け高値圏で推移したことなどにより、国内のプロテインメーカーのなかには買い控えや使用量を調整する動きもみられました。しかしながら、国内のプロテイン市場は、従来のスポーツプロテイン用途の商品に加え、チルド飲料やヨーグルト、サラダチキンなど高たんぱく商品のラインナップが拡充されたことにより購買層が広がり、市場拡大の傾向が続きました。
このようなプロテイン関連需要の高まりを背景に、当部門では、前期から新たに取引を開始した先への販売が本格化したことや、新規参入するプロテインメーカーの新ブランド立ち上げをトータルサポートするなど、営業の枠組みを超えた付加価値の提供に取り組み、取引を拡大しました。その結果、当初計画していた植物由来原料やその他の機能性食品原料の販売には苦戦しましたが、プロテイン製品原料の販売が順調に拡大したため、当期の機能性食品原料部門の販売数量は4,199トン(前期比49.6%増)、売上高は51億41百万円(前期比31.2%増)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア地域では中国・香港を除き、乳製品の需要が回復傾向にあり、輸入乳原料の取引数量はコロナ禍以前の水準にまで戻りつつあります。
このようななか、乳原料販売部門(商社)においては、日本国内の脱脂粉乳の過剰在庫問題が解消傾向にあることから、日本向けに粉乳調製品を製造する企業において需要回復の兆しがみえ始めました。現地企業向けでも、各社の業況が回復に向かうなか、インドネシア・フィリピン・シンガポールを中心に新規の取引先を開拓したことや、既存の取引先が求める商品や品質などの要求に柔軟に対応したことで、売上高、販売数量ともに前期を上回ることができました。加えて、当社グループのアジア地域の営業体制を強化し、海外拠点間の連携をさらに強めたことも取引拡大の一因となりました。
以上の結果、同部門の販売数量は39,728トン(前期比6.6%増)、売上高は215億84百万円(前期比14.1%増)となりました。
チーズ製造販売部門(メーカー)においては、中国・タイ向けの販売は低調が続きましたが、マレーシア、シンガポールを中心に、旅行・観光関連消費が下支えとなり、前期から継続して外食向けやベーカリー向けを中心にチーズの需要は回復傾向にあります。
このようななか、当部門においては、現地の日系外食チェーン向けの販売数量が好調に推移しました。耐熱性など顧客ごとに求められる品質に応えるプロセスチーズを開発・提案することが拡販に繋がっています。
以上の結果、同部門の販売数量は5,422トン(前期比12.3%増)、売上高は55億94百万円(前期比15.9%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は、297億95百万円(前期比22.6%増)となりました。