有価証券報告書-第22期(平成30年12月1日-令和1年11月30日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、アジア向けを中心に輸出の低迷が続いているものの、国内では個人消費や設備投資、公共投資などの内需は堅調に推移しており、緩やかな景気回復が持続しています。一方、海外では長引く米中貿易問題や英国のEU離脱をめぐる混乱、中東情勢の不安定化など世界経済に悪影響を及ぼしかねない問題が複数顕在化しており、世界の経済動向には引き続き注視が必要です。国内の食品業界においては、夏季シーズン期初の長雨や冷夏の影響により、夏季関連商品の消費が伸び悩んだ他、消費税増税の影響などによる全体的な消費低迷などきびしい環境が続いています。
こうした状況のもと、当社では主力である乳原料・チーズ部門において、商品によって需要の強弱はあるものの、ここ数年当社が注力してまいりました販路の拡充が功を奏し、安定した業績推移となっています。また、当社グループが、成長エンジンと位置づけているアジア事業が引き続き好調に推移し、事業の柱に成長してまいりました。利益につきましては、乳原料・チーズ部門で利益率の高い商品の販売が進んだことや製造業であるアジア事業・チーズ製造販売部門が好調であったことなどから前期比で増加しています。
以上の結果、当連結会計年度末の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度と比べ8億32百万円減少し、481億34百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ23億65百万円減少し、321億70百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ15億32百万円増加し、159億64百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は売上高1,167億94百万円(前期比1.2%増)、営業利益31億44百万円(同4.5%増)、経常利益27億46百万円(同5.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益19億63百万円(同10.0%増)となりました。
各事業別の状況は、次のとおりであります。
(乳原料・チーズ)
乳原料・チーズの販売数量は、204,105トン(前期比2.9%増)となり、売上高は852億6百万円(前期比0.1%減)となりました。
(食肉加工品)
食肉加工品の販売数量は21,532トン(前期比0.3%減)となり、売上高は122億80百万円(前期比2.4%減)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門においては、販売数量は59,925トン(前期比13.4%増)となり、売上高は160億26百万円(前期比9.9%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門においては、販売数量は3,737トン(前期比40.1%増)、売上高は26億51百万円(前期比25.2%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は193億8百万円(前期比9.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ
4億69百万円増加し、39億46百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、33億65百万円となりました。これは主に売上債権が20億21百万円増加したものの、税金等調整前当期純利益が27億47百万円となり、たな卸資産が22億64百万円減少し、仕入債務が15億11百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により増加した資金は、8億48百万円となりました。これは主に定期預金の減少9億74百万円と有形固定資産の取得による支出67百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は、36億94百万円となりました。これは主に短期借入金の減少25億87百万円及び社債の償還による支出6億60百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績および受注実績
当社グループではアジア事業においてチーズの製造販売を行っておりますが、金額の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b. 販売実績
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。
(注)1.アジア事業・その他はアジア事業とアジア事業以外の海外子会社(LACTO USA INC.およびLACTO OCEANIA
PTY LIMITED、LACTO EUROPE B.V.)の合計であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たっては、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a. 経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ8億32百万円減少し、481億34百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産合計は、前連結会計年度末と比べ5億62百万円減少し、457億74百万円と
なりました。この主な要因は、「現金及び預金」が4億54百万円減少したこと、販売増加に伴い「商品及び製品」が22億55百万円減少したこと、休日の影響により「受取手形及び売掛金」が19億79百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産合計は、前連結会計年度末と比べ2億70百万円減少し、23億60百万円と
なりました。この主な要因は、投資有価証券の時価の下落により、投資その他の資産が減少したこと等によるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ32億18百万円増加し、271億98百万円と
なりました。この主な要因は、短期借入金が減少したものの、買掛金及び1年内返済予定の長期借入金が増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ55億84百万円減少し、49億72百万円と
なりました。この主な要因は、社債および長期借入金が減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ15億32百万円増加し、159億64百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が増加したこと等によるものです。
これらの結果、自己資本比率は33.0%となり、1株当たり純資産額は、1,618円31銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
各事業別の売上高の対前期比は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 b. 経営成績」に記載のとおりであります。
なお、当社の売上高は、商品相場や為替相場により変動することがありますので、乳原料・チーズ部門および
食肉加工品部門における業績管理の指標として、販売数量も重視しております。当該数量の過去5年間の推移は
以下のとおりとなっております。
単位:トン
(売上総利益)
売上総利益は、円高傾向により売上原価が下降したこと、販路拡大により販売数量が増加したこと等により、
68億円(前年同期比4.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、36億56百万円(前年同期比4.4%増)と増加しました。
この主な要因は、会社規模拡大に伴う人件費の増加、販売数量の増加による発送配達費の増加などによるものです。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は、31億44百万円(前年同期比4.5%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、円高傾向により売上原価が下降することで増加した売上総利益に対し、当社が実施している
為替リスクヘッジによる輸入為替予約の実行に係る為替差損1億14百万円が営業外費用に計上され、
27億46百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は27億47百万円(前年同期比6.8%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は
19億63百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
これらの結果、1株当たり当期純利益金額は200円11銭となりました。また、自己資本利益率は、13.0%となり
ました。
3)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社の主要な取扱製品である乳原料およびチーズの販売価格は、国際乳製品価格の動向ならびに為替相場の影
響を受けております。当社では、仕入契約ならびに販売契約を同時期に行うことで商品価格の変動リスクを回避
し、さらに外貨建て仕入債務についても契約時点で為替予約を締結することで、為替変動リスクを回避しており
ます。しかしながら、国際乳製品価格の低下、もしくは円高進行時においては仕入単価の低下を通じ販売単価も
低下(売上減)し、反対に国際乳製品価格の上昇、もしくは円安進行時においては仕入単価の上昇を通じて販売
単価も上昇(売上増)します。このように、当社では商品相場ならびに為替相場の動向により売上高が増減いた
しますが、上記のとおり、リスクヘッジを着実に実行し、さらには販売数量を伸ばすことで利益を確保し、着実
な成長を図ってまいります。
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、従前の日本国内の食品メーカー向けの原料販売に加
え、今後需要増が見込まれる高齢者向け食品原料の開発や日本に紹介されていない新機能海外原料の紹介、さら
には経済発展が進むアジア諸国(中国、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア等)に対する
チーズや高級日本食材の販売に積極的に取り組んでまいります。こうした取り組みで持続的な成長をより堅固な
ものとすべく、適切なパートナー選び、グローバルな視点で活躍できる人材の育成と獲得、教育研修制度の拡充
内部管理体制の強化などを通じて“組織力”の強化・整備を進め当社グループのすべての取引先からの信頼を向
上させていく所存です。
c. 資本の財源および資金の流動性
資金需要:
当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉加工品部門およびアジア事業・その他における卸
売部門においては、商社としての事業形態をとっており、仕入⇒在庫⇒販売⇒資金回収という事業フローのた
め、業容の拡大イコール運転資金の増加につながります。こうした運転資金が主たる資金需要となっておりま
す。
財務政策:
事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するために、収益体質の改革による利益の確保や運転資金の効率化等自己資金の創出に努めるとともに、現状では、金融機関からの借入および社債の発行を中心に資金を調達しております。資金調達にあたっては、その必要性や実施時期を十分に検討の上、金利や期間といった調達条件やコスト等を勘案しながら、最終的には財務体質の健全性確保の観点から、その時点で最も適切と考えられる方法を採用しております。また、当社は、主要取引金融機関と総額210億円のコミットメントライン付シンジケートローン契約を締結しており、機動的な資金調達の対応が可能となっております。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、商品相場や為替相場の変動による影響を直接受けない販売数量を客観的な指標として重視しております。また、株主の皆様からお預かりしている資金の効果的な運用を示すROE等の経営指標を着実に向上させていく所存です。
e. セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの
製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメ
ントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループ
の管理会計上の区分にて記載しております。
(乳原料・チーズ)
国際市場においては、乳製品需要が新興国を中心に引き続き拡大を続けています。また供給サイドでは干ばつが発生しているオセアニアを除き、EU、米国などの主要生乳生産地域では生産量は増加傾向にあります。
一方、日本市場においては、酪農家の離農などにより近年生乳生産量の減少傾向が加速しておりましたが、当連結会計年度においては、質のよい飼料の提供や乳価引き上げの影響もあり、足元では生産量の減少傾向に歯止めがかかる動きもでてきております。
こうした状況のもと、乳原料事業は需要が一服したヨーグルトや長雨・冷夏の影響を受けたアイスクリームなどの一部最終製品の消費が伸び悩むといった要因があったものの、年間を通じて需要が堅調であったバターや、近年注力している飲料向け調製品、さらには飼料向け原料などを中心に販売は総じて堅調に推移しました。チーズ事業についても、国内チーズ市場の堅調な地合いを受けて既存商品の販売に加え、高付加価値品への取り組みや国産原料の代替品の開発を進めており、徐々にその成果がでてきております。
その結果、乳原料・チーズ部門の販売数量は、204,105トン(前期比2.9%増)、売上高は、仕入単価の下落(原料安・円高、関税低減)の影響から販売単価が下落したことにより852億6百万円(前期比0.1%減)と
なりました。
(食肉加工品)
輸入ポーク事業では、国内の豚肉市場が国産、輸入品ともに供給過多の状況が続き、輸入チルドポークの販売は年間を通じて軟調な推移となりました。一方、食肉各社が主力製品であるハム・ソーセージの販売に注力したこと、さらには当社として販路を拡大したことなどにより輸入フローズンポークの販売は堅調に推移しました。これらにより輸入ポーク事業全体で販売数量は前連結会計年度と比較して微減にとどまりました。
また、生ハム等の加工品事業では、仕入先や販売先と一体となった取り組みを強化した結果、販売数量は増加しました。
以上の結果、食肉加工品の販売数量は21,532トン(前期比0.3%減)となり、売上高は円高の影響もあり、
122億80百万円(前期比2.4%減)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門(商社)では、主要取扱商品である脱脂粉乳の価格が、安価かつ安定相場だった前連結会計年度と異なり、当連結会計年度では上昇基調で推移しました。その背景としては、オセアニア産脱脂粉乳が、近年の気候変動の影響による生乳生産量の減少などから供給量が限定的となったことに加え、アジア諸国、特に中国、タイ、台湾などでは、オセアニア地域との貿易協定により乳製品原料が優遇関税での輸入が可能となり需要が拡大したことがあります。こうした状況の中、当社ではグローバルなサプライネットワークを駆使し、主として欧州産及び北米産を代替品として顧客に紹介することで、オセアニア産の供給不足を補い、商機を獲得し、マーケットシェアを維持・拡大する事ができました。
その結果、アジア事業乳原料販売部門の販売数量は、59,925トン(前期比13.4%増)、売上高は160億26百万円(前期比9.9%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門(メーカー)では、アジア主要国での需要拡大が追い風となり、販売数量は順調に拡大しました。アジアにおける食の欧米化は年々浸透し、長年米を主食としてきた国においてもパン、パスタ、ピザ等のチーズを多く使用する食品の消費が伸びて市場が広がっております。一方で、欧州やオセアニアのプロセスチーズメーカーに加えて、アジア各国においてプロセスチーズの製造を始めるメーカーも増えて
おり、競争は激しくなっています。こうした状況の中、当社では、当社グループの調達力を活かした安全かつ低コストの原料調達により価格競争力を高めるとともに、市場や顧客のニーズにあわせた商品開発により、新たな業界・市場での新規取引も拡大しています。
その結果、アジア事業チーズ製造販売部門の販売数量は、3,737トン(前期比40.1%増)、売上高は26億51百万円(前期比25.2%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は、193億8百万円(前期比9.9%増)となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態および経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、アジア向けを中心に輸出の低迷が続いているものの、国内では個人消費や設備投資、公共投資などの内需は堅調に推移しており、緩やかな景気回復が持続しています。一方、海外では長引く米中貿易問題や英国のEU離脱をめぐる混乱、中東情勢の不安定化など世界経済に悪影響を及ぼしかねない問題が複数顕在化しており、世界の経済動向には引き続き注視が必要です。国内の食品業界においては、夏季シーズン期初の長雨や冷夏の影響により、夏季関連商品の消費が伸び悩んだ他、消費税増税の影響などによる全体的な消費低迷などきびしい環境が続いています。
こうした状況のもと、当社では主力である乳原料・チーズ部門において、商品によって需要の強弱はあるものの、ここ数年当社が注力してまいりました販路の拡充が功を奏し、安定した業績推移となっています。また、当社グループが、成長エンジンと位置づけているアジア事業が引き続き好調に推移し、事業の柱に成長してまいりました。利益につきましては、乳原料・チーズ部門で利益率の高い商品の販売が進んだことや製造業であるアジア事業・チーズ製造販売部門が好調であったことなどから前期比で増加しています。
以上の結果、当連結会計年度末の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
a. 財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度と比べ8億32百万円減少し、481億34百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ23億65百万円減少し、321億70百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ15億32百万円増加し、159億64百万円となりました。
b. 経営成績
当連結会計年度の経営成績は売上高1,167億94百万円(前期比1.2%増)、営業利益31億44百万円(同4.5%増)、経常利益27億46百万円(同5.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益19億63百万円(同10.0%増)となりました。
各事業別の状況は、次のとおりであります。
(乳原料・チーズ)
乳原料・チーズの販売数量は、204,105トン(前期比2.9%増)となり、売上高は852億6百万円(前期比0.1%減)となりました。
(食肉加工品)
食肉加工品の販売数量は21,532トン(前期比0.3%減)となり、売上高は122億80百万円(前期比2.4%減)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門においては、販売数量は59,925トン(前期比13.4%増)となり、売上高は160億26百万円(前期比9.9%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門においては、販売数量は3,737トン(前期比40.1%増)、売上高は26億51百万円(前期比25.2%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は193億8百万円(前期比9.9%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ
4億69百万円増加し、39億46百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により増加した資金は、33億65百万円となりました。これは主に売上債権が20億21百万円増加したものの、税金等調整前当期純利益が27億47百万円となり、たな卸資産が22億64百万円減少し、仕入債務が15億11百万円増加したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により増加した資金は、8億48百万円となりました。これは主に定期預金の減少9億74百万円と有形固定資産の取得による支出67百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により減少した資金は、36億94百万円となりました。これは主に短期借入金の減少25億87百万円及び社債の償還による支出6億60百万円によるものです。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績および受注実績
当社グループではアジア事業においてチーズの製造販売を行っておりますが、金額の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
b. 販売実績
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループの管理会計上の区分にて記載しております。
| 区分の名称 | 当連結会計年度 (自 2018年12月1日 至 2019年11月30日) | 前年同期比(%) |
| 乳原料・チーズ(千円) | 85,206,257 | 99.9 |
| 食肉加工品(千円) | 12,280,074 | 97.6 |
| アジア事業・その他(千円) | 19,308,047 | 109.9 |
| 合計(千円) | 116,794,379 | 101.2 |
(注)1.アジア事業・その他はアジア事業とアジア事業以外の海外子会社(LACTO USA INC.およびLACTO OCEANIA
PTY LIMITED、LACTO EUROPE B.V.)の合計であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針および見積り
当社グループの財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる結果をもたらす場合があります。なお、連結財務諸表の作成に当たっては、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
a. 経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ8億32百万円減少し、481億34百万円となりました。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産合計は、前連結会計年度末と比べ5億62百万円減少し、457億74百万円と
なりました。この主な要因は、「現金及び預金」が4億54百万円減少したこと、販売増加に伴い「商品及び製品」が22億55百万円減少したこと、休日の影響により「受取手形及び売掛金」が19億79百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産合計は、前連結会計年度末と比べ2億70百万円減少し、23億60百万円と
なりました。この主な要因は、投資有価証券の時価の下落により、投資その他の資産が減少したこと等によるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ32億18百万円増加し、271億98百万円と
なりました。この主な要因は、短期借入金が減少したものの、買掛金及び1年内返済予定の長期借入金が増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ55億84百万円減少し、49億72百万円と
なりました。この主な要因は、社債および長期借入金が減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ15億32百万円増加し、159億64百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が増加したこと等によるものです。
これらの結果、自己資本比率は33.0%となり、1株当たり純資産額は、1,618円31銭となりました。
2)経営成績
(売上高)
各事業別の売上高の対前期比は、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況 b. 経営成績」に記載のとおりであります。
なお、当社の売上高は、商品相場や為替相場により変動することがありますので、乳原料・チーズ部門および
食肉加工品部門における業績管理の指標として、販売数量も重視しております。当該数量の過去5年間の推移は
以下のとおりとなっております。
単位:トン
| 販売数量 | 2015年11月期 | 2017年11月期 | 2017年11月期 | 2018年11月期 | 2019年11月期 |
| 乳原料・チーズ | 141,540 | 148,091 | 172,885 | 198,445 | 204,105 |
| 食肉加工品 | 25,011 | 28,029 | 26,349 | 21,595 | 21,532 |
| 合計 | 166,551 | 176,120 | 199,234 | 220,040 | 225,637 |
(売上総利益)
売上総利益は、円高傾向により売上原価が下降したこと、販路拡大により販売数量が増加したこと等により、
68億円(前年同期比4.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、36億56百万円(前年同期比4.4%増)と増加しました。
この主な要因は、会社規模拡大に伴う人件費の増加、販売数量の増加による発送配達費の増加などによるものです。
(営業利益)
上記の結果、営業利益は、31億44百万円(前年同期比4.5%増)となりました。
(経常利益)
経常利益は、円高傾向により売上原価が下降することで増加した売上総利益に対し、当社が実施している
為替リスクヘッジによる輸入為替予約の実行に係る為替差損1億14百万円が営業外費用に計上され、
27億46百万円(前年同期比5.1%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
税金等調整前当期純利益は27億47百万円(前年同期比6.8%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は
19億63百万円(前年同期比10.0%増)となりました。
これらの結果、1株当たり当期純利益金額は200円11銭となりました。また、自己資本利益率は、13.0%となり
ました。
3)キャッシュ・フローの状況
各キャッシュ・フローの分析とそれらの要因につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b. 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社の主要な取扱製品である乳原料およびチーズの販売価格は、国際乳製品価格の動向ならびに為替相場の影
響を受けております。当社では、仕入契約ならびに販売契約を同時期に行うことで商品価格の変動リスクを回避
し、さらに外貨建て仕入債務についても契約時点で為替予約を締結することで、為替変動リスクを回避しており
ます。しかしながら、国際乳製品価格の低下、もしくは円高進行時においては仕入単価の低下を通じ販売単価も
低下(売上減)し、反対に国際乳製品価格の上昇、もしくは円安進行時においては仕入単価の上昇を通じて販売
単価も上昇(売上増)します。このように、当社では商品相場ならびに為替相場の動向により売上高が増減いた
しますが、上記のとおり、リスクヘッジを着実に実行し、さらには販売数量を伸ばすことで利益を確保し、着実
な成長を図ってまいります。
当社グループが今後も持続的に成長していくためには、従前の日本国内の食品メーカー向けの原料販売に加
え、今後需要増が見込まれる高齢者向け食品原料の開発や日本に紹介されていない新機能海外原料の紹介、さら
には経済発展が進むアジア諸国(中国、タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、マレーシア等)に対する
チーズや高級日本食材の販売に積極的に取り組んでまいります。こうした取り組みで持続的な成長をより堅固な
ものとすべく、適切なパートナー選び、グローバルな視点で活躍できる人材の育成と獲得、教育研修制度の拡充
内部管理体制の強化などを通じて“組織力”の強化・整備を進め当社グループのすべての取引先からの信頼を向
上させていく所存です。
c. 資本の財源および資金の流動性
資金需要:
当社グループの主要事業である、乳原料・チーズ部門、食肉加工品部門およびアジア事業・その他における卸
売部門においては、商社としての事業形態をとっており、仕入⇒在庫⇒販売⇒資金回収という事業フローのた
め、業容の拡大イコール運転資金の増加につながります。こうした運転資金が主たる資金需要となっておりま
す。
財務政策:
事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するために、収益体質の改革による利益の確保や運転資金の効率化等自己資金の創出に努めるとともに、現状では、金融機関からの借入および社債の発行を中心に資金を調達しております。資金調達にあたっては、その必要性や実施時期を十分に検討の上、金利や期間といった調達条件やコスト等を勘案しながら、最終的には財務体質の健全性確保の観点から、その時点で最も適切と考えられる方法を採用しております。また、当社は、主要取引金融機関と総額210億円のコミットメントライン付シンジケートローン契約を締結しており、機動的な資金調達の対応が可能となっております。
d. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では、商品相場や為替相場の変動による影響を直接受けない販売数量を客観的な指標として重視しております。また、株主の皆様からお預かりしている資金の効果的な運用を示すROE等の経営指標を着実に向上させていく所存です。
e. セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
当社グループでは、乳原料・チーズ、食肉加工品等の輸入を主とする卸売および海外子会社によるチーズの
製造・販売を行う食品事業を営んでおりますが、事業セグメントに分類した場合の経済的類似性および各セグメ
ントにおける量的基準等を考慮し、事業セグメントとして区分は行っておりませんので、ここでは当社グループ
の管理会計上の区分にて記載しております。
(乳原料・チーズ)
国際市場においては、乳製品需要が新興国を中心に引き続き拡大を続けています。また供給サイドでは干ばつが発生しているオセアニアを除き、EU、米国などの主要生乳生産地域では生産量は増加傾向にあります。
一方、日本市場においては、酪農家の離農などにより近年生乳生産量の減少傾向が加速しておりましたが、当連結会計年度においては、質のよい飼料の提供や乳価引き上げの影響もあり、足元では生産量の減少傾向に歯止めがかかる動きもでてきております。
こうした状況のもと、乳原料事業は需要が一服したヨーグルトや長雨・冷夏の影響を受けたアイスクリームなどの一部最終製品の消費が伸び悩むといった要因があったものの、年間を通じて需要が堅調であったバターや、近年注力している飲料向け調製品、さらには飼料向け原料などを中心に販売は総じて堅調に推移しました。チーズ事業についても、国内チーズ市場の堅調な地合いを受けて既存商品の販売に加え、高付加価値品への取り組みや国産原料の代替品の開発を進めており、徐々にその成果がでてきております。
その結果、乳原料・チーズ部門の販売数量は、204,105トン(前期比2.9%増)、売上高は、仕入単価の下落(原料安・円高、関税低減)の影響から販売単価が下落したことにより852億6百万円(前期比0.1%減)と
なりました。
(食肉加工品)
輸入ポーク事業では、国内の豚肉市場が国産、輸入品ともに供給過多の状況が続き、輸入チルドポークの販売は年間を通じて軟調な推移となりました。一方、食肉各社が主力製品であるハム・ソーセージの販売に注力したこと、さらには当社として販路を拡大したことなどにより輸入フローズンポークの販売は堅調に推移しました。これらにより輸入ポーク事業全体で販売数量は前連結会計年度と比較して微減にとどまりました。
また、生ハム等の加工品事業では、仕入先や販売先と一体となった取り組みを強化した結果、販売数量は増加しました。
以上の結果、食肉加工品の販売数量は21,532トン(前期比0.3%減)となり、売上高は円高の影響もあり、
122億80百万円(前期比2.4%減)となりました。
(アジア事業・その他)
アジア事業の乳原料販売部門(商社)では、主要取扱商品である脱脂粉乳の価格が、安価かつ安定相場だった前連結会計年度と異なり、当連結会計年度では上昇基調で推移しました。その背景としては、オセアニア産脱脂粉乳が、近年の気候変動の影響による生乳生産量の減少などから供給量が限定的となったことに加え、アジア諸国、特に中国、タイ、台湾などでは、オセアニア地域との貿易協定により乳製品原料が優遇関税での輸入が可能となり需要が拡大したことがあります。こうした状況の中、当社ではグローバルなサプライネットワークを駆使し、主として欧州産及び北米産を代替品として顧客に紹介することで、オセアニア産の供給不足を補い、商機を獲得し、マーケットシェアを維持・拡大する事ができました。
その結果、アジア事業乳原料販売部門の販売数量は、59,925トン(前期比13.4%増)、売上高は160億26百万円(前期比9.9%増)となりました。
アジア事業のチーズ製造販売部門(メーカー)では、アジア主要国での需要拡大が追い風となり、販売数量は順調に拡大しました。アジアにおける食の欧米化は年々浸透し、長年米を主食としてきた国においてもパン、パスタ、ピザ等のチーズを多く使用する食品の消費が伸びて市場が広がっております。一方で、欧州やオセアニアのプロセスチーズメーカーに加えて、アジア各国においてプロセスチーズの製造を始めるメーカーも増えて
おり、競争は激しくなっています。こうした状況の中、当社では、当社グループの調達力を活かした安全かつ低コストの原料調達により価格競争力を高めるとともに、市場や顧客のニーズにあわせた商品開発により、新たな業界・市場での新規取引も拡大しています。
その結果、アジア事業チーズ製造販売部門の販売数量は、3,737トン(前期比40.1%増)、売上高は26億51百万円(前期比25.2%増)となりました。
以上の結果、アジア事業・その他の売上高は、193億8百万円(前期比9.9%増)となりました。