有価証券報告書-第16期(2024/01/01-2024/12/31)
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
技術進展が進むIT分野では、少子高齢化が進む中、今後IT人材不足がますます深刻化し、2030年には約45万人までIT人材の不足規模が拡大するとの推計結果が出ております。(出所:経済産業省委託事業「IT人材需給に関する調査」)
また、デジタルトランスフォーメーション(DX)のトレンドが進展する中、生産性の向上や業務の効率化を目的にクラウドファースト戦略を実行する企業は引き続き増加傾向となっております。加えて、企業が従来型ITからクラウドへ移行するクラウドマイグレーションは、対象システム領域の多様化が顕著となっており、WEBシステムや情報系システムから基幹系システムへと対象システム領域が拡大しております。国内パブリッククラウドサービス市場規模は2024年~2029年の年間平均成長率は16.3%で推移して、2029年の市場規模は2024年比2.1倍の8兆8,164億円になると予測されております。(出所:IDCJapan株式会社「国内パブリッククラウドサービス市場予測、2024年~2029年」)
デジタルマーケティング領域においては、2024年のインターネット広告市場が3兆6,517億円(前年比9.6%増:株式会社電通発表)となりました。進展する社会のデジタル化を背景に、総広告費における「インターネット広告費」は堅調に伸長し、総広告費に占める構成比は47.6%にまで達しております。
このような環境のもと、当社グループのデジタルトランスフォーメーション事業においては人材確保とIT技術の教育により、開発体制強化に努めてまいりましたが、営業や中堅エンジニアのリソースが不足しており、2022年下期より事業の構造改革に取り組んでまいりました。その後、コスト最適化と売上拡大の両軸で改革が進み、2023年下期より安定的に利益が出る体質へ復帰いたしました。当連結会計年度においては、クラウドインテグレーション領域にて、従来注力してきた中・小型案件で、受注ルールの適正化、案件管理の徹底による遅延の発生(追加コストの発生)の抑制等の効果により、収益性が向上いたしました。また、高難易度・大規模案件を扱うエンタープライズへの進出を開始し、当連結会計年度において売上を計上いたしました。
デジタルマーケティング事業においては、積極的な人材投資を行うとともに、主力サービスである運用型広告を中心に引き続き拡販を進め、またこれまでにM&Aを実施した企業の成長を取り込んでまいりました。
その他の事業では、プラットフォーム事業における新規ユーザー獲得のためのプロモーション施策を行うほか、新規事業への成長投資を行ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における財政状態は、資産12,821,686千円(前連結会計年度末比108,704千円の増加)、負債6,695,689千円(前連結会計年度末比19,440千円の増加)、純資産6,125,996千円(前連結会計年度末比89,263千円の増加)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は14,036,930千円(前年同期比15.9%増)、営業利益801,189千円(前年同期比4.7%増)、経常利益783,662千円(前年同期比0.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益331,752千円(前年同期比30.0%減)となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
① デジタルトランスフォーメーション事業
当事業においては、事業開始からM&Aを推進し、同時にIT人材の採用を行うことで開発体制の拡充を進めてまいりました。IT利活用の多様化・高度化に伴い拡大するIT需要を取り込み、クラウドインテグレーション、ソフトウェアテスト、各種Webシステム開発等の案件を受注しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,802,475千円(前年同期比22.4%増)、セグメント利益(営業利益)は491,861千円(前年同期比83.8%増)となりました。
② デジタルマーケティング事業
当事業においては、積極的な人材投資を進めつつも、インターネット広告市場が堅調に伸長する環境のもと、主 力サービスである運用型広告を中心に、既存取引先からの受注増額や新規取引先獲得のための施策を進めるととも に、M&Aを実施した企業の成長を取り込んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,645,419千円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益(営業利益)は、1,935,753千円(前年同期比1.5%減)となりました。
③ その他
その他の事業においては、「チャットで話せる占いアプリ-ウラーラ」を主力としたプラットフォーム事業や、タレントマネジメントシステム「スキルナビ」の開発・販売、スマートフォンゲーム及びコンシューマーゲームの開発・運営受託、新規事業等に取り組んでおります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,663,919千円(前年同期比50.2%増)となりました。また、当連結会計年度におけるセグメント損失(営業損失)は、31,429千円(前年同期は85,031千円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、3,302,440千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,121,755円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益812,120千円及びのれん償却額460,344千円があった一方で、法人税等の支払額434,446千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは380,870千円の支出となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出383,167千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは716,781千円の支出となりました。これは主に長期借入金の返済による支出616,425千円、自己株式の取得による支出300,840千円があった一方で、新株予約権の行使による株式の発行による収入が177,214千円あったことによるもの等であります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)デジタルトランスフォーメーション事業以外は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
①財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べて108,704千円増加し、12,821,686千円となりました。主な要因は、土地が188,853千円減少した一方で、のれんが222,109千円、敷金が50,126千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて19,440千円増加し、6,695,689千円となりました。主な要因は、買掛金が116,121千円、長期借入金が259,273千円減少した一方、短期借入金が121,490千円、未払法人税等が75,192千円、未払消費税等が131,311千円、未払金が87,561千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて89,263千円増加し、6,125,996千円となりました。主な要因は、自己株式が299,941千円増加し、剰余金の配当により利益剰余金が98,177千円減少した一方で、新株予約権の行使によりそれぞれ資本金が146,629千円、資本剰余金が146,629千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が331,752千円増加したこと等によるものであります。
②経営成績
(売上高)
売上高の詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、7,544,430千円(前年同期比20.9%増)となりました。主に売上高の増加に伴う労務費及び外注費の増加により、売上原価全体が増加しております。
以上の結果、売上総利益は6,492,500千円(前年同期比10.6%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、主に人件費及び支払報酬の増加により5,691,311千円(前年同期比11.5%増)となりました。
以上の結果、営業利益は801,189千円(前年同期比4.7%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は35,358千円となりました。主に不動産賃貸料15,735千円及びキャッシュバック収入11,644千円によるものであります。また、営業外費用は、52,885千円となりました。主に支払利息24,211千円及び支払手数料22,174千円によるものであります。
以上の結果、経常利益は783,662千円(前年同期比0.9%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は主に新株予約権戻入益及び固定資産売却益の計上により45,128千円となりました。また、特別損失は、主に固定資産除却損の計上により16,669千円となりました。
法人税等を438,963千円、非支配株主に帰属する当期純利益を41,404千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は331,752千円(前年同期比30.0%減)となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの主力事業であるデジタルマーケティング事業においては、順調に拡大を続けるインターネット広告市場の成長率を超える速さで成長させていくとともに、デジタルトランスフォーメーション事業を始めとした、新たなインターネットの潮流を捉えた成長分野へも積極的に挑戦し、企業価値の継続的な向上を目指しております。
当社グループが、将来にわたる持続的な企業価値創造を実現していくためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の課題に対処していく必要があると認識しております。経営者は常に事業環境の変化に応じて経営資源を最適に配分し、様々な課題に適時適切に対処出来るような組織体制を構築して参ります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な事業拡大と収益率向上による企業価値の向上と株主価値の向上を目指しており、重要な経営指標を売上高、営業利益及び営業利益率としております。
当連結会計年度における経営指標は、売上高14,036,930千円(前年同期比15.9%増)、営業利益801,189千円(前年同期比4.7%増)、営業利益率5.7%(前年同期比0.6ポイント減)であり、引き続き当該指標の向上に邁進していく所存でございます。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、媒体運営会社からの広告枠の仕入れのほか、人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、経常的な設備の更新のための増設、改修等を目的とした投資に加え、投資事業における他企業への出資や当社グループ価値向上のためのM&Aなどの成長投資を積極的に行う予定でおります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は2,881,467千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,302,440千円となっております。
(3)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
技術進展が進むIT分野では、少子高齢化が進む中、今後IT人材不足がますます深刻化し、2030年には約45万人までIT人材の不足規模が拡大するとの推計結果が出ております。(出所:経済産業省委託事業「IT人材需給に関する調査」)
また、デジタルトランスフォーメーション(DX)のトレンドが進展する中、生産性の向上や業務の効率化を目的にクラウドファースト戦略を実行する企業は引き続き増加傾向となっております。加えて、企業が従来型ITからクラウドへ移行するクラウドマイグレーションは、対象システム領域の多様化が顕著となっており、WEBシステムや情報系システムから基幹系システムへと対象システム領域が拡大しております。国内パブリッククラウドサービス市場規模は2024年~2029年の年間平均成長率は16.3%で推移して、2029年の市場規模は2024年比2.1倍の8兆8,164億円になると予測されております。(出所:IDCJapan株式会社「国内パブリッククラウドサービス市場予測、2024年~2029年」)
デジタルマーケティング領域においては、2024年のインターネット広告市場が3兆6,517億円(前年比9.6%増:株式会社電通発表)となりました。進展する社会のデジタル化を背景に、総広告費における「インターネット広告費」は堅調に伸長し、総広告費に占める構成比は47.6%にまで達しております。
このような環境のもと、当社グループのデジタルトランスフォーメーション事業においては人材確保とIT技術の教育により、開発体制強化に努めてまいりましたが、営業や中堅エンジニアのリソースが不足しており、2022年下期より事業の構造改革に取り組んでまいりました。その後、コスト最適化と売上拡大の両軸で改革が進み、2023年下期より安定的に利益が出る体質へ復帰いたしました。当連結会計年度においては、クラウドインテグレーション領域にて、従来注力してきた中・小型案件で、受注ルールの適正化、案件管理の徹底による遅延の発生(追加コストの発生)の抑制等の効果により、収益性が向上いたしました。また、高難易度・大規模案件を扱うエンタープライズへの進出を開始し、当連結会計年度において売上を計上いたしました。
デジタルマーケティング事業においては、積極的な人材投資を行うとともに、主力サービスである運用型広告を中心に引き続き拡販を進め、またこれまでにM&Aを実施した企業の成長を取り込んでまいりました。
その他の事業では、プラットフォーム事業における新規ユーザー獲得のためのプロモーション施策を行うほか、新規事業への成長投資を行ってまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における財政状態は、資産12,821,686千円(前連結会計年度末比108,704千円の増加)、負債6,695,689千円(前連結会計年度末比19,440千円の増加)、純資産6,125,996千円(前連結会計年度末比89,263千円の増加)となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は14,036,930千円(前年同期比15.9%増)、営業利益801,189千円(前年同期比4.7%増)、経常利益783,662千円(前年同期比0.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益331,752千円(前年同期比30.0%減)となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
① デジタルトランスフォーメーション事業
当事業においては、事業開始からM&Aを推進し、同時にIT人材の採用を行うことで開発体制の拡充を進めてまいりました。IT利活用の多様化・高度化に伴い拡大するIT需要を取り込み、クラウドインテグレーション、ソフトウェアテスト、各種Webシステム開発等の案件を受注しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,802,475千円(前年同期比22.4%増)、セグメント利益(営業利益)は491,861千円(前年同期比83.8%増)となりました。
② デジタルマーケティング事業
当事業においては、積極的な人材投資を進めつつも、インターネット広告市場が堅調に伸長する環境のもと、主 力サービスである運用型広告を中心に、既存取引先からの受注増額や新規取引先獲得のための施策を進めるととも に、M&Aを実施した企業の成長を取り込んでまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は5,645,419千円(前年同期比0.7%増)、セグメント利益(営業利益)は、1,935,753千円(前年同期比1.5%減)となりました。
③ その他
その他の事業においては、「チャットで話せる占いアプリ-ウラーラ」を主力としたプラットフォーム事業や、タレントマネジメントシステム「スキルナビ」の開発・販売、スマートフォンゲーム及びコンシューマーゲームの開発・運営受託、新規事業等に取り組んでおります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,663,919千円(前年同期比50.2%増)となりました。また、当連結会計年度におけるセグメント損失(営業損失)は、31,429千円(前年同期は85,031千円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、3,302,440千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,121,755円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益812,120千円及びのれん償却額460,344千円があった一方で、法人税等の支払額434,446千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは380,870千円の支出となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出383,167千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは716,781千円の支出となりました。これは主に長期借入金の返済による支出616,425千円、自己株式の取得による支出300,840千円があった一方で、新株予約権の行使による株式の発行による収入が177,214千円あったことによるもの等であります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(千円) | 対前年増減率(%) | 受注残高(千円) | 対前年増減率(%) |
デジタルトランスフォーメーション事業 | 6,654,597 | 21.8 | 128,842 | △23.2 |
(注)デジタルトランスフォーメーション事業以外は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 対前年増減率(%) |
デジタルトランスフォーメーション事業 | 6,749,700 | 23.6 |
デジタルマーケティング事業 | 5,628,682 | 1.0 |
その他 | 1,658,547 | 54.3 |
合計 | 14,036,930 | 15.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
①財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末に比べて108,704千円増加し、12,821,686千円となりました。主な要因は、土地が188,853千円減少した一方で、のれんが222,109千円、敷金が50,126千円増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債の残高は、前連結会計年度末に比べて19,440千円増加し、6,695,689千円となりました。主な要因は、買掛金が116,121千円、長期借入金が259,273千円減少した一方、短期借入金が121,490千円、未払法人税等が75,192千円、未払消費税等が131,311千円、未払金が87,561千円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べて89,263千円増加し、6,125,996千円となりました。主な要因は、自己株式が299,941千円増加し、剰余金の配当により利益剰余金が98,177千円減少した一方で、新株予約権の行使によりそれぞれ資本金が146,629千円、資本剰余金が146,629千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が331,752千円増加したこと等によるものであります。
②経営成績
(売上高)
売上高の詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、7,544,430千円(前年同期比20.9%増)となりました。主に売上高の増加に伴う労務費及び外注費の増加により、売上原価全体が増加しております。
以上の結果、売上総利益は6,492,500千円(前年同期比10.6%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、主に人件費及び支払報酬の増加により5,691,311千円(前年同期比11.5%増)となりました。
以上の結果、営業利益は801,189千円(前年同期比4.7%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は35,358千円となりました。主に不動産賃貸料15,735千円及びキャッシュバック収入11,644千円によるものであります。また、営業外費用は、52,885千円となりました。主に支払利息24,211千円及び支払手数料22,174千円によるものであります。
以上の結果、経常利益は783,662千円(前年同期比0.9%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は主に新株予約権戻入益及び固定資産売却益の計上により45,128千円となりました。また、特別損失は、主に固定資産除却損の計上により16,669千円となりました。
法人税等を438,963千円、非支配株主に帰属する当期純利益を41,404千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は331,752千円(前年同期比30.0%減)となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの主力事業であるデジタルマーケティング事業においては、順調に拡大を続けるインターネット広告市場の成長率を超える速さで成長させていくとともに、デジタルトランスフォーメーション事業を始めとした、新たなインターネットの潮流を捉えた成長分野へも積極的に挑戦し、企業価値の継続的な向上を目指しております。
当社グループが、将来にわたる持続的な企業価値創造を実現していくためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の課題に対処していく必要があると認識しております。経営者は常に事業環境の変化に応じて経営資源を最適に配分し、様々な課題に適時適切に対処出来るような組織体制を構築して参ります。
c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な事業拡大と収益率向上による企業価値の向上と株主価値の向上を目指しており、重要な経営指標を売上高、営業利益及び営業利益率としております。
当連結会計年度における経営指標は、売上高14,036,930千円(前年同期比15.9%増)、営業利益801,189千円(前年同期比4.7%増)、営業利益率5.7%(前年同期比0.6ポイント減)であり、引き続き当該指標の向上に邁進していく所存でございます。
d.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、媒体運営会社からの広告枠の仕入れのほか、人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、経常的な設備の更新のための増設、改修等を目的とした投資に加え、投資事業における他企業への出資や当社グループ価値向上のためのM&Aなどの成長投資を積極的に行う予定でおります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金は自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は2,881,467千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,302,440千円となっております。
(3)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。