有価証券報告書-第17期(平成31年2月1日-令和2年1月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題などによる海外経済の不確実性が増しており、また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が世界経済に及ぼす影響が懸念されるなど、今後の動向は依然として不透明な状況が続いております。
当社グループは、「創造革命で世界中の人々を幸せに」という企業理念の下、「“FanTech”分野で新たなマーケットを創造し、世の中に価値を提供する」ことをビジョンに掲げ、世界中で利用されるプラットフォームを目指して、FanTech領域におけるプラットフォーム事業を中心に事業を展開しております。
現在、当社グループでは、ファンのためのワンストップ・ソリューションプラットフォーム「bitfan Pro」を中核とし、独自認証電子チケットサービス「SKIYAKI TICKET」、オンデマンドグッズサービス「SKIYAKI GOODS」、スマートフォン決済サービス「SKIYAKI PAY」、CtoC型のオープンモデルファンプラットフォーム「bitfan」、ライブ制作事業、旅行・ツアー事業、O2Oファンプラットフォーム事業及びスポーツマーケティング事業等を展開しております。
「bitfan Pro」では、主にファンクラブ(以下、「FC」という。)サービス及びアーティストグッズ等のECサービスに係る収入を売上高に計上しております。
FCサービスを取り巻く環境については、スマートフォン及び高速通信の普及が進み、モバイル端末機器によるインターネットの利用環境が一層整備され、今後も安定的な成長が見込まれております。なお、個人のスマートフォン保有率は60.9%に達し、端末別のインターネット利用率でもスマートフォンが59.7%で最も高くパソコンを上回り(出所:平成30年版情報通信白書)、スマートフォンの位置づけはより重要性を増しております。また、2006年以降、ライブ・コンサート市場規模は拡大傾向にあり(出所:一般社団法人コンサートプロモーターズ協会)、会員向けに先行チケット販売サービスを提供するFCサービスに対する需要は高まっております。
ECサービスを取り巻く環境については、インターネットの普及及び通信の高速化を背景に市場は堅調に成長しております(出所:平成30年版情報通信白書)。2019年のEC関連市場規模推計は、全体で19.5兆円であり、2025年までには27.8兆円にまで拡大することが見込まれております(出所:野村総合研究所)。
このような外部環境を背景とし、当社グループでは、メジャーなアーティストのみならず、今後芽を出すと見込まれる新人アーティストまで幅広く取り扱い、FCの有料会員の獲得を図ってきた他、漫画・アニメ・ゲーム領域やそれらを原作とする2.5次元ミュージカル、バーチャルYouTuber(VTuber)及びスポーツクラブ等の新たなジャンルに係るFCを他社に先駆けて立ち上げ、競合他社との差別化を図って参りました。さらに、アーティストグッズ等のEC、電子チケット、QRコード決済、ファンクラブ旅行、ライブ制作等のサービスをファンサイトと有機的に関連づけるとともに、オープンモデル(CtoC型)ファンプラットフォーム「bitfan」の開発を重点的に行い、2019年5月にはEC機能であるbitfan store、2020年1月には電子チケット機能であるbitfan PASSをリリースするなど、より魅力的なサービスを提供するためのプラットフォームの開発、多様化を進めております。また、事業拡大、社内管理体制強化のため、有能な人材の採用を積極的に行って参りました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ78,916千円増加し、3,140,969千円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ286,073千円増加し、2,122,353千円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ207,157千円減少し、1,018,616千円となりました。
なお、財政状態の詳細は、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載しております。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高4,899,028千円(前年同期比20.0%増)、営業利益99,851千円(同56.6%減)、経常利益25,136千円(同85.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失△225,312千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益79,950千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度から、「その他事業」に含まれていた「O2O事業」について量的な重要性が増したため、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。また、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
プラットフォーム事業は、売上高3,688,464千円(同19.1%増)、セグメント利益178,232千円(同12.9%減)となりました。
ライブ制作事業は、売上高1,067,244千円(同19.2%増)、セグメント損失△56,445千円(前連結会計年度はセグメント利益60,194千円)となりました。また、株式取得時に計上したのれん及び営業上の契約に基づき計上した長期前払費用について、減損損失165,501千円を特別損失に計上しました。
O2O事業は、売上高86,223千円(同362.1%増)、セグメント損失△28,846千円(前連結会計年度はセグメント損失△26,429千円)となりました。また、他社からの事業譲受けにより計上したのれんについて、減損損失16,666千円を特別損失に計上しました。
その他事業は、売上高57,096千円(同21.4%減)、セグメント損失△5,942千円(前年同期はセグメント損失△14,775千円)となりました。また、株式取得時に計上したのれんについて、減損損失6,636千円を特別損失に計上しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ44,835千円増加し、1,600,092千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、278,150千円(前連結会計年度は138,173千円を使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失165,142千円、減損損失188,804千円、預り金の増加123,554千円、前払費用の増加65,134千円、前受収益の増加73,872千円、仕入債務の増加54,084千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、223,147千円(前連結会計年度は219,108千円の使用)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出140,000千円、敷金及び保証金の差入による支出45,271千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出22,161千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9,167千円(前連結会計年度は35,949千円の使用)となりました。これは、ストック・オプションの行使による株式の発行による収入18,088千円、配当金の支払額31,170千円、連結子会社の借入金の返済による支出6,074千円及び非支配株主からの払込みによる収入9,989千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント及びサービスの種類別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「G TRAVEL」は、連結子会社である株式会社ロックガレージが提供している国内募集型企画旅行サービスであり、アーティストのファンクラブ旅行パッケージ等の販売実績のうち、同社が売上として計上する手数料相当の金額を記載しております。
4.株式会社SEA Globalは、同社が提供するコンサルティングサービス等に係る売上高を記載しております。
5.SKIYAKI 82 Inc.は、同社が韓国において提供するメディア・マネジメント・eコマース運営事業等に係る売上高を記載しております。
6.その他事業の売上高については、前連結会計年度末において全株式売却により連結の範囲から除外した株式会社リアニメーションにおける売上高がなくなった影響により、売上高が減少しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。この見積りにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。なお、この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ78,916千円増加の3,140,969千円(前連結会計年度末は3,062,053千円)となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
流動資産については、仕入債務及び預り金の増加等により、現金及び預金が44,835千円増加しました。また、前払費用(主にプロダクション等へ支払う前払ロイヤリティ)の増加72,267千円等により、流動資産は前連結会計年度末に比べ145,577千円増加の2,851,134千円となりました。
固定資産については、有形固定資産が15,284千円、無形固定資産が47,796千円、投資その他の資産が226,753千円となり、前連結会計年度末に比べ66,660千円減少の289,835千円となりました。これは主に、関連会社株式の取得による投資有価証券の増加58,446千円,本社オフィス増床に伴う敷金の差入れによる増加45,542千円及び連結子会社の取得に係るのれんの償却及び減損処理による減少175,187千円等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ286,073千円増加の2,122,353千円(前連結会計年度末は1,836,279千円)となりました。
流動負債については、取引規模の拡大に伴うFCサービスに係る買掛金の増加57,077千円及び前受収益の増加73,872千円、主にECサービスに係るプロダクション向け預り金の増加124,058千円等により、前連結会計年度末に比べ289,722千円増加の2,113,366千円となりました。
固定負債については、連結子会社である株式会社SEA Globalが計上している長期借入金の返済により、前連結会計年度末に比べ3,648千円減少の8,986千円となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ207,157千円減少の1,018,616千円となりました。これは主に、譲渡制限付株式報酬としての新株発行及びストック・オプションの行使による新株発行による資本金及び資本剰余金の増加46,618千円、非支配株主との取引に係る親会社の持分変動による資本剰余金の増加6,230千円、剰余金の配当及び親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少256,592千円、連結子会社の損失計上に伴う非支配株主持分の減少1,506千円等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、主にFCサービスの売上増加及び前第2四半期連結会計期間より連結の範囲に含めている株式会社SKIYAKI LIVE PRODUCTIONのライブ制作収入が通期連結に寄与したこと等により、前連結会計年度に比べ20.0%増加の4,899,028千円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、FCサービスの売上増加に伴うロイヤリティの増加及びライブ制作原価の計上等により、前連結会計年度に比べ21.0%増加の3,482,788千円となりました。
販売費及び一般管理費は、子会社の増加に伴う人件費及び経費の増加、積極採用による人員増及び昇給に伴う人件費の増加、自社プラットフォーム開発に係る業務委託費の増加、積極的なM&Aの実施に伴う財務デュー・デリジェンス費用及びのれん償却額の増加等により、前連結会計年度に比べ34.9%増加の1,316,389千円となりました。
(営業利益)
営業利益は、上記のとおり販売費及び一般管理費が増加した結果、前連結会計年度に比べ56.6%減少の99,851千円となりました。
(経常利益)
経常利益は、還付消費税等による営業外収益12,132千円を計上した一方で、営業外費用として持分法による投資損失86,846千円等を計上した結果、前連結会計年度に比べ85.4%減少の25,136千円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、特別利益として持分変動利益3,343千円を計上し、特別損失として減損損失188,804千円及び出資金評価損4,817千円を計上した結果、税金等調整前当期純損失△165,142千円となりました(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益159,127千円)。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税75,658千円、法人税等調整額808千円及び非支配株主に帰属する当期純損失△16,297千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失△225,312千円となりました(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益79,950千円)。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ44,835千円増加し、1,600,092千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、278,150千円(前連結会計年度は138,173千円を使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失165,142千円、減損損失188,804千円、預り金の増加123,554千円、前払費用の増加65,134千円、前受収益の増加73,872千円、仕入債務の増加54,084千円等によるものであります。
当該営業活動によるキャッシュ・フローの増加については、主にECサービスに係る預り金をライツホルダー(芸能プロダクションやアーティスト等)に対して支払うタイミングによる資金の増減が影響しており、翌連結会計年度において当該預り金を多く支払うことで現金及び預金が減少し、営業活動によるキャッシュ・フローが短期的にマイナスになる可能性はありますが、継続的かつ安定的に経常利益を計上している限り、中長期的な営業活動によるキャッシュ・フローはプラスになると考えられます。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、223,147千円(前連結会計年度は219,108千円の使用)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出140,000千円、敷金及び保証金の差入による支出45,271千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出22,161千円等によるものであります。
当該投資活動によるキャッシュ・フローのマイナスについては、主に年間を通じて積極的なM&Aを行ったことに加え、本社オフィスの増床に伴う敷金の差入による影響が大きく、期初に策定した通期投資予算の範囲内において必要な投資を実行した結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9,167千円(前連結会計年度は35,949千円の使用)となりました。これは、ストック・オプションの行使による株式の発行による収入18,088千円、配当金の支払額31,170千円、連結子会社の借入金の返済による支出6,074千円及び非支配株主からの払込みによる収入9,989千円によるものであります。
子会社の借入金については、金融機関との契約に基づき長期にわたり分割返済を行っているため、今後も継続して返済による支出が発生する見込みであります。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローは278,150千円、投資活動によるキャッシュ・フロー△223,147千円を加味したフリー・キャッシュ・フローは55,003千円のプラスとなりましたが、今後も、資金の残高及びキャッシュ・フローの状況を考慮しつつ、企業グループの成長のために必要な投資を必要に応じて行っていく方針であります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に重要な影響を与える要因として、提供するサービスコンテンツの品質が挙げられます。一般に広く受け入れられるような価値のあるコンテンツを多く提供することで、FCサービスの有料会員数の増加やECサービスの出荷額の増加につながり、当社グループの経営成績にプラスの影響を与えますが、一方でそのような優良なコンテンツや高品質なコンテンツを提供できない場合、当社グループの経営成績にマイナスの影響を与えることとなります(詳細は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。)。
この点、音楽のジャンルを中心としたアーティストやミュージシャンのみならず、俳優、声優、タレント、2.5次元ミュージカル、舞台、アニメ、漫画家、作家、スポーツ選手、スポーツチーム、バーチャルYouTuber、キャラクター等の多種多様かつ高品質なコンテンツを広く世の中に提供することで、リスクの低減及びサービス・ポートフォリオの最適化を行って参ります。
また、アーティストグッズ等のECサービスについては、委託先企業による商品の保管・配送費用の急激な値上げ等が行われる外部リスクが存在することから、契約条件の見直しやコスト削減に加えて段階的な送料の値上げを実施するなど、取引先及びサービスを利用するユーザーの理解を得ながら着実にリスクの低減を図って参ります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、プラットフォーム及び各サービスチャネルの開発に係る社内エンジニアを中心とした人件費、中長期的な成長のための事業投資・資本提携に係る出資や株式取得等を行うための投資資金、本社費等の一般管理費等であります。
当社グループの主たる事業であるプラットフォーム事業は、各サービスのユーザーより決済代行会社を通じて利用料や代金を受領し、それを後日ライツホルダーに分配するという代金の前受けを主体としたビジネスモデルであります。これを資金繰りの観点から考察すると、仕入等が販売よりも先に発生する他の業種と比較して一定の優位性が認められ、かつ、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,600,092千円であり、当社グループの事業規模に照らして十分な資金を保有しているため、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はないと考えております。
また、資金が不足する場合には主に金融機関からの借入により必要な資金を確保する方針であり、2020年1月23日開催の取締役会決議に基づき、2020年2月において、金融機関4社から合計で1,100,000千円の借入を実行いたしました。
今後も、資金の残高及びキャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めて参ります。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、FCサービスに係るストック収入の源泉である「有料会員数(継続課金ユーザー数)」及び無料会員(将来的に有料会員となる可能性を有する、会員登録済みの非継続課金ユーザー)を含む「総会員数」を、重要な指標として位置付けております。
直近の連結会計年度の末日における各指標の推移は次のとおりです。
(注)T-FANの会員数を除く。
上記会員数に係る具体的な数値目標等は設定しておりませんが、各指標は概ね順調に増加していると評価しており、引き続き会員数の増加及び収益の増加を実現するための経営施策を積極的に行っていく方針であります。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(プラットフォーム事業)
FCサービスの売上高は、取扱いアーティスト数及び有料会員数の増加により2,991,357千円(前連結会計年度比26.0%増)となりました。なお、FCサービスは、売上高を総額計上しております。当該売上高の増加に伴い、プロダクション向けロイヤリティ及び決済代行業者向け回収手数料等の変動費が増加しました。
ECサービスの売上高(販売手数料収入)は、サービス数は増加したものの商品の出荷金額は概ね前連結会計年度並みで着地し、554,170千円(同4.6%減)となりました。なお、ECサービスは、当社が受領する販売手数料収入を売上高として純額計上しております。
その他の売上高は、SKIYAKI TICKET、SKIYAKI GOODS、SKIYAKI PAY及びオープンモデルのbitfan等のサービス提供、クラウドファンディング・プラットフォームサービスの提供、その他上記に含まれないサービスに係るシステム提供及びサイト構築及び運営業務の受託等により、142,936千円(同0.7%増)となりました。
その他、積極採用による人員増及び昇給に伴う人件費の増加、自社プラットフォーム開発に係る業務委託費の増加、積極的なM&Aの実施に伴う財務デュー・デリジェンス費用及びのれん償却額の増加等により、販売費及び一般管理費が増加しました。
この結果、セグメント売上高3,688,464千円(同19.1%増)、セグメント利益178,232千円(同12.9%減)となりました。
セグメント資産は、前渡金の増加91,358千円、前払費用の増加72,252千円、関係会社株式の減少147,943千円、敷金及び保証金の増加43,800千円等により、前連結会計年度比9.8%増の2,927,471千円となりました。
(ライブ制作事業)
前連結会計年度より連結の範囲に含めている株式会社SKIYAKI LIVE PRODUCTIONにおいて、アーティストのライブ・コンサート等の制作を行っております。
ライブ制作事業の売上高は、同社のライブ制作収入が通期連結に寄与(前期は9ヵ月間)したこと等により、前連結会計年度比19.2%増の1,067,244千円となりました。
セグメント利益は、内部管理体制強化及び営業機能強化を目的とした役員及び従業員の増員により、先行投資費用として人件費が増加したこと、及び一部営業債権について回収可能性に疑義が生じたため貸倒引当金繰入額49,011千円を計上したこと等により、セグメント損失△56,445千円(前連結会計年度はセグメント利益60,194千円)となりました。また、同社の株式取得時に計上したのれん及び営業上の契約に基づき計上した長期前払費用について、減損損失165,501千円を特別損失に計上しました。
セグメント資産は、前渡金の減少48,948千円、立替金の増加32,085千円、のれんの償却及び減損処理による減少170,752千円等により、前連結会計年度比53.7%減の212,817千円となりました。
(O2O事業)
連結子会社である株式会社SKIYAKI APPSにおいて、O2O(インターネットなどのオンラインから、店舗などのオフラインへ消費者を呼び込むための施策であり、「Online to Offline」の略称。)ファンプラットフォームの開発・運営を行っております。
O2O事業の売上高は、ライブを軸にアーティストとファンを繋ぐ、国内最大級の音楽ライブ情報サービス「LiveFans(ライブファンズ)」及び自分の趣味嗜好をベースに、イベントに行く仲間を簡単に探すことができるSNSサービス「AMIPLE(アミプル)」の広告・課金収入等に加え、街コンをはじめとするリアル交流イベントを首都圏を中心に多数開催するイベントサービス「ecle(えくる)」の売上等により、前連結会計年度比362.1%増の86,223千円となりました。
セグメント利益は、主に人件費等の先行投資及びのれんの償却等により販管費が増加し、セグメント損失△28,846千円となりました(前連結会計年度はセグメント損失△26,429千円)。また、同社が他社からの事業譲受けにより計上したのれんについて、減損損失16,666千円を特別損失に計上しました。
なお、当連結会計年度から、「その他事業」に含まれていた「O2O事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。また、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
セグメント資産は、のれんの償却及び減損処理による減少27,777千円等により、前連結会計年度比54.1%減の23,026千円となりました。
(その他事業)
その他事業の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、連結子会社である株式会社ロックガレージにおける旅行・ツアー事業、株式会社SEA Globalにおけるスポーツマーケティング事業、韓国に所在する在外子会社であるSKIYAKI 82 Inc. (旧Ahago Co., Ltd)が行う韓国におけるメディア・マネジメント・eコマース運営事業等であります。
その他事業では、ファンクラブ旅行パッケージ販売収入及びスポーツコンサルティング収入等を計上した一方で、前連結会計年度末において全株式売却により連結の範囲から除外した株式会社リアニメーションにおける売上高がなくなった影響により相対的に売上高が減少し、人件費及びのれん償却額等を中心とした先行投資費用の発生により、販売費及び一般管理費が増加しました。
この結果、売上高57,096千円(同21.4%減)、セグメント損失△5,942千円(前連結会計年度はセグメント損失△14,775千円)となりました。また、株式会社SEA Globalの株式取得時に計上したのれんについて、減損損失6,636千円を特別損失に計上しました。
セグメント資産は、SKIYAKI 82 Inc.の新規連結等により、前連結会計年度比87.6%増の93,511千円となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題などによる海外経済の不確実性が増しており、また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が世界経済に及ぼす影響が懸念されるなど、今後の動向は依然として不透明な状況が続いております。
当社グループは、「創造革命で世界中の人々を幸せに」という企業理念の下、「“FanTech”分野で新たなマーケットを創造し、世の中に価値を提供する」ことをビジョンに掲げ、世界中で利用されるプラットフォームを目指して、FanTech領域におけるプラットフォーム事業を中心に事業を展開しております。
現在、当社グループでは、ファンのためのワンストップ・ソリューションプラットフォーム「bitfan Pro」を中核とし、独自認証電子チケットサービス「SKIYAKI TICKET」、オンデマンドグッズサービス「SKIYAKI GOODS」、スマートフォン決済サービス「SKIYAKI PAY」、CtoC型のオープンモデルファンプラットフォーム「bitfan」、ライブ制作事業、旅行・ツアー事業、O2Oファンプラットフォーム事業及びスポーツマーケティング事業等を展開しております。
「bitfan Pro」では、主にファンクラブ(以下、「FC」という。)サービス及びアーティストグッズ等のECサービスに係る収入を売上高に計上しております。
FCサービスを取り巻く環境については、スマートフォン及び高速通信の普及が進み、モバイル端末機器によるインターネットの利用環境が一層整備され、今後も安定的な成長が見込まれております。なお、個人のスマートフォン保有率は60.9%に達し、端末別のインターネット利用率でもスマートフォンが59.7%で最も高くパソコンを上回り(出所:平成30年版情報通信白書)、スマートフォンの位置づけはより重要性を増しております。また、2006年以降、ライブ・コンサート市場規模は拡大傾向にあり(出所:一般社団法人コンサートプロモーターズ協会)、会員向けに先行チケット販売サービスを提供するFCサービスに対する需要は高まっております。
ECサービスを取り巻く環境については、インターネットの普及及び通信の高速化を背景に市場は堅調に成長しております(出所:平成30年版情報通信白書)。2019年のEC関連市場規模推計は、全体で19.5兆円であり、2025年までには27.8兆円にまで拡大することが見込まれております(出所:野村総合研究所)。
このような外部環境を背景とし、当社グループでは、メジャーなアーティストのみならず、今後芽を出すと見込まれる新人アーティストまで幅広く取り扱い、FCの有料会員の獲得を図ってきた他、漫画・アニメ・ゲーム領域やそれらを原作とする2.5次元ミュージカル、バーチャルYouTuber(VTuber)及びスポーツクラブ等の新たなジャンルに係るFCを他社に先駆けて立ち上げ、競合他社との差別化を図って参りました。さらに、アーティストグッズ等のEC、電子チケット、QRコード決済、ファンクラブ旅行、ライブ制作等のサービスをファンサイトと有機的に関連づけるとともに、オープンモデル(CtoC型)ファンプラットフォーム「bitfan」の開発を重点的に行い、2019年5月にはEC機能であるbitfan store、2020年1月には電子チケット機能であるbitfan PASSをリリースするなど、より魅力的なサービスを提供するためのプラットフォームの開発、多様化を進めております。また、事業拡大、社内管理体制強化のため、有能な人材の採用を積極的に行って参りました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ78,916千円増加し、3,140,969千円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ286,073千円増加し、2,122,353千円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ207,157千円減少し、1,018,616千円となりました。
なお、財政状態の詳細は、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載しております。
b.経営成績
当連結会計年度の経営成績は、売上高4,899,028千円(前年同期比20.0%増)、営業利益99,851千円(同56.6%減)、経常利益25,136千円(同85.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失△225,312千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益79,950千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度から、「その他事業」に含まれていた「O2O事業」について量的な重要性が増したため、報告セグメントとして記載する方法に変更しております。また、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
プラットフォーム事業は、売上高3,688,464千円(同19.1%増)、セグメント利益178,232千円(同12.9%減)となりました。
ライブ制作事業は、売上高1,067,244千円(同19.2%増)、セグメント損失△56,445千円(前連結会計年度はセグメント利益60,194千円)となりました。また、株式取得時に計上したのれん及び営業上の契約に基づき計上した長期前払費用について、減損損失165,501千円を特別損失に計上しました。
O2O事業は、売上高86,223千円(同362.1%増)、セグメント損失△28,846千円(前連結会計年度はセグメント損失△26,429千円)となりました。また、他社からの事業譲受けにより計上したのれんについて、減損損失16,666千円を特別損失に計上しました。
その他事業は、売上高57,096千円(同21.4%減)、セグメント損失△5,942千円(前年同期はセグメント損失△14,775千円)となりました。また、株式取得時に計上したのれんについて、減損損失6,636千円を特別損失に計上しました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ44,835千円増加し、1,600,092千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、278,150千円(前連結会計年度は138,173千円を使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失165,142千円、減損損失188,804千円、預り金の増加123,554千円、前払費用の増加65,134千円、前受収益の増加73,872千円、仕入債務の増加54,084千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、223,147千円(前連結会計年度は219,108千円の使用)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出140,000千円、敷金及び保証金の差入による支出45,271千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出22,161千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9,167千円(前連結会計年度は35,949千円の使用)となりました。これは、ストック・オプションの行使による株式の発行による収入18,088千円、配当金の支払額31,170千円、連結子会社の借入金の返済による支出6,074千円及び非支配株主からの払込みによる収入9,989千円によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント及びサービスの種類別に示すと、次のとおりであります。
| セグメント及びサービスの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年2月1日 至 2020年1月31日) | |
| 金額(千円) | 前年同期比(%) | |
| プラットフォーム事業 | ||
| FCサービス | 2,991,357 | 26.0 |
| ECサービス | 554,170 | △4.6 |
| その他 | 142,936 | 0.7 |
| ライブ制作事業 | 1,067,244 | 19.2 |
| O2O事業 | 86,223 | 362.1 |
| 報告セグメント計 | 4,841,932 | 20.7 |
| その他事業 | ||
| G TRAVEL | 15,089 | 20.9 |
| 株式会社SEA Global | 41,363 | 228.8 |
| SKIYAKI 82 Inc. | 643 | - |
| その他事業計 | 57,096 | △21.4 |
| 合計 | 4,899,028 | 20.0 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「G TRAVEL」は、連結子会社である株式会社ロックガレージが提供している国内募集型企画旅行サービスであり、アーティストのファンクラブ旅行パッケージ等の販売実績のうち、同社が売上として計上する手数料相当の金額を記載しております。
4.株式会社SEA Globalは、同社が提供するコンサルティングサービス等に係る売上高を記載しております。
5.SKIYAKI 82 Inc.は、同社が韓国において提供するメディア・マネジメント・eコマース運営事業等に係る売上高を記載しております。
6.その他事業の売上高については、前連結会計年度末において全株式売却により連結の範囲から除外した株式会社リアニメーションにおける売上高がなくなった影響により、売上高が減少しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、不確実性を伴うため、実際の結果はこれらとは異なる場合があります。この見積りにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っております。なお、この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ78,916千円増加の3,140,969千円(前連結会計年度末は3,062,053千円)となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
流動資産については、仕入債務及び預り金の増加等により、現金及び預金が44,835千円増加しました。また、前払費用(主にプロダクション等へ支払う前払ロイヤリティ)の増加72,267千円等により、流動資産は前連結会計年度末に比べ145,577千円増加の2,851,134千円となりました。
固定資産については、有形固定資産が15,284千円、無形固定資産が47,796千円、投資その他の資産が226,753千円となり、前連結会計年度末に比べ66,660千円減少の289,835千円となりました。これは主に、関連会社株式の取得による投資有価証券の増加58,446千円,本社オフィス増床に伴う敷金の差入れによる増加45,542千円及び連結子会社の取得に係るのれんの償却及び減損処理による減少175,187千円等によるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ286,073千円増加の2,122,353千円(前連結会計年度末は1,836,279千円)となりました。
流動負債については、取引規模の拡大に伴うFCサービスに係る買掛金の増加57,077千円及び前受収益の増加73,872千円、主にECサービスに係るプロダクション向け預り金の増加124,058千円等により、前連結会計年度末に比べ289,722千円増加の2,113,366千円となりました。
固定負債については、連結子会社である株式会社SEA Globalが計上している長期借入金の返済により、前連結会計年度末に比べ3,648千円減少の8,986千円となりました。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ207,157千円減少の1,018,616千円となりました。これは主に、譲渡制限付株式報酬としての新株発行及びストック・オプションの行使による新株発行による資本金及び資本剰余金の増加46,618千円、非支配株主との取引に係る親会社の持分変動による資本剰余金の増加6,230千円、剰余金の配当及び親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少256,592千円、連結子会社の損失計上に伴う非支配株主持分の減少1,506千円等によるものであります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、主にFCサービスの売上増加及び前第2四半期連結会計期間より連結の範囲に含めている株式会社SKIYAKI LIVE PRODUCTIONのライブ制作収入が通期連結に寄与したこと等により、前連結会計年度に比べ20.0%増加の4,899,028千円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価は、FCサービスの売上増加に伴うロイヤリティの増加及びライブ制作原価の計上等により、前連結会計年度に比べ21.0%増加の3,482,788千円となりました。
販売費及び一般管理費は、子会社の増加に伴う人件費及び経費の増加、積極採用による人員増及び昇給に伴う人件費の増加、自社プラットフォーム開発に係る業務委託費の増加、積極的なM&Aの実施に伴う財務デュー・デリジェンス費用及びのれん償却額の増加等により、前連結会計年度に比べ34.9%増加の1,316,389千円となりました。
(営業利益)
営業利益は、上記のとおり販売費及び一般管理費が増加した結果、前連結会計年度に比べ56.6%減少の99,851千円となりました。
(経常利益)
経常利益は、還付消費税等による営業外収益12,132千円を計上した一方で、営業外費用として持分法による投資損失86,846千円等を計上した結果、前連結会計年度に比べ85.4%減少の25,136千円となりました。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は、特別利益として持分変動利益3,343千円を計上し、特別損失として減損損失188,804千円及び出資金評価損4,817千円を計上した結果、税金等調整前当期純損失△165,142千円となりました(前連結会計年度は税金等調整前当期純利益159,127千円)。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税、住民税及び事業税75,658千円、法人税等調整額808千円及び非支配株主に帰属する当期純損失△16,297千円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失△225,312千円となりました(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益79,950千円)。
3)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ44,835千円増加し、1,600,092千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、278,150千円(前連結会計年度は138,173千円を使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失165,142千円、減損損失188,804千円、預り金の増加123,554千円、前払費用の増加65,134千円、前受収益の増加73,872千円、仕入債務の増加54,084千円等によるものであります。
当該営業活動によるキャッシュ・フローの増加については、主にECサービスに係る預り金をライツホルダー(芸能プロダクションやアーティスト等)に対して支払うタイミングによる資金の増減が影響しており、翌連結会計年度において当該預り金を多く支払うことで現金及び預金が減少し、営業活動によるキャッシュ・フローが短期的にマイナスになる可能性はありますが、継続的かつ安定的に経常利益を計上している限り、中長期的な営業活動によるキャッシュ・フローはプラスになると考えられます。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、223,147千円(前連結会計年度は219,108千円の使用)となりました。これは主に、関係会社株式の取得による支出140,000千円、敷金及び保証金の差入による支出45,271千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出22,161千円等によるものであります。
当該投資活動によるキャッシュ・フローのマイナスについては、主に年間を通じて積極的なM&Aを行ったことに加え、本社オフィスの増床に伴う敷金の差入による影響が大きく、期初に策定した通期投資予算の範囲内において必要な投資を実行した結果であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、9,167千円(前連結会計年度は35,949千円の使用)となりました。これは、ストック・オプションの行使による株式の発行による収入18,088千円、配当金の支払額31,170千円、連結子会社の借入金の返済による支出6,074千円及び非支配株主からの払込みによる収入9,989千円によるものであります。
子会社の借入金については、金融機関との契約に基づき長期にわたり分割返済を行っているため、今後も継続して返済による支出が発生する見込みであります。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローは278,150千円、投資活動によるキャッシュ・フロー△223,147千円を加味したフリー・キャッシュ・フローは55,003千円のプラスとなりましたが、今後も、資金の残高及びキャッシュ・フローの状況を考慮しつつ、企業グループの成長のために必要な投資を必要に応じて行っていく方針であります。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営に重要な影響を与える要因として、提供するサービスコンテンツの品質が挙げられます。一般に広く受け入れられるような価値のあるコンテンツを多く提供することで、FCサービスの有料会員数の増加やECサービスの出荷額の増加につながり、当社グループの経営成績にプラスの影響を与えますが、一方でそのような優良なコンテンツや高品質なコンテンツを提供できない場合、当社グループの経営成績にマイナスの影響を与えることとなります(詳細は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。)。
この点、音楽のジャンルを中心としたアーティストやミュージシャンのみならず、俳優、声優、タレント、2.5次元ミュージカル、舞台、アニメ、漫画家、作家、スポーツ選手、スポーツチーム、バーチャルYouTuber、キャラクター等の多種多様かつ高品質なコンテンツを広く世の中に提供することで、リスクの低減及びサービス・ポートフォリオの最適化を行って参ります。
また、アーティストグッズ等のECサービスについては、委託先企業による商品の保管・配送費用の急激な値上げ等が行われる外部リスクが存在することから、契約条件の見直しやコスト削減に加えて段階的な送料の値上げを実施するなど、取引先及びサービスを利用するユーザーの理解を得ながら着実にリスクの低減を図って参ります。
c.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの主な資金需要は、プラットフォーム及び各サービスチャネルの開発に係る社内エンジニアを中心とした人件費、中長期的な成長のための事業投資・資本提携に係る出資や株式取得等を行うための投資資金、本社費等の一般管理費等であります。
当社グループの主たる事業であるプラットフォーム事業は、各サービスのユーザーより決済代行会社を通じて利用料や代金を受領し、それを後日ライツホルダーに分配するという代金の前受けを主体としたビジネスモデルであります。これを資金繰りの観点から考察すると、仕入等が販売よりも先に発生する他の業種と比較して一定の優位性が認められ、かつ、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,600,092千円であり、当社グループの事業規模に照らして十分な資金を保有しているため、短期的な資本の財源及び資金の流動性に問題はないと考えております。
また、資金が不足する場合には主に金融機関からの借入により必要な資金を確保する方針であり、2020年1月23日開催の取締役会決議に基づき、2020年2月において、金融機関4社から合計で1,100,000千円の借入を実行いたしました。
今後も、資金の残高及びキャッシュ・フローの状況を常にモニタリングしつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保・向上に努めて参ります。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、FCサービスに係るストック収入の源泉である「有料会員数(継続課金ユーザー数)」及び無料会員(将来的に有料会員となる可能性を有する、会員登録済みの非継続課金ユーザー)を含む「総会員数」を、重要な指標として位置付けております。
直近の連結会計年度の末日における各指標の推移は次のとおりです。
| 指標 | 2018年1月31日 | 2019年1月31日 (対前期末比) | 2020年1月31日 (対前期末比) |
| 有料会員数(注) | 57.9万 | 70.7万(22.1%増) | 82.7万(17.0%増) |
| 無料会員数 | 90.9万 | 160.0万(76.0%増) | 227.0万(41.8%増) |
| 総会員数 | 148.9万 | 230.8万(55.0%増) | 309.8万(34.2%増) |
(注)T-FANの会員数を除く。
上記会員数に係る具体的な数値目標等は設定しておりませんが、各指標は概ね順調に増加していると評価しており、引き続き会員数の増加及び収益の増加を実現するための経営施策を積極的に行っていく方針であります。
e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(プラットフォーム事業)
FCサービスの売上高は、取扱いアーティスト数及び有料会員数の増加により2,991,357千円(前連結会計年度比26.0%増)となりました。なお、FCサービスは、売上高を総額計上しております。当該売上高の増加に伴い、プロダクション向けロイヤリティ及び決済代行業者向け回収手数料等の変動費が増加しました。
ECサービスの売上高(販売手数料収入)は、サービス数は増加したものの商品の出荷金額は概ね前連結会計年度並みで着地し、554,170千円(同4.6%減)となりました。なお、ECサービスは、当社が受領する販売手数料収入を売上高として純額計上しております。
その他の売上高は、SKIYAKI TICKET、SKIYAKI GOODS、SKIYAKI PAY及びオープンモデルのbitfan等のサービス提供、クラウドファンディング・プラットフォームサービスの提供、その他上記に含まれないサービスに係るシステム提供及びサイト構築及び運営業務の受託等により、142,936千円(同0.7%増)となりました。
その他、積極採用による人員増及び昇給に伴う人件費の増加、自社プラットフォーム開発に係る業務委託費の増加、積極的なM&Aの実施に伴う財務デュー・デリジェンス費用及びのれん償却額の増加等により、販売費及び一般管理費が増加しました。
この結果、セグメント売上高3,688,464千円(同19.1%増)、セグメント利益178,232千円(同12.9%減)となりました。
セグメント資産は、前渡金の増加91,358千円、前払費用の増加72,252千円、関係会社株式の減少147,943千円、敷金及び保証金の増加43,800千円等により、前連結会計年度比9.8%増の2,927,471千円となりました。
(ライブ制作事業)
前連結会計年度より連結の範囲に含めている株式会社SKIYAKI LIVE PRODUCTIONにおいて、アーティストのライブ・コンサート等の制作を行っております。
ライブ制作事業の売上高は、同社のライブ制作収入が通期連結に寄与(前期は9ヵ月間)したこと等により、前連結会計年度比19.2%増の1,067,244千円となりました。
セグメント利益は、内部管理体制強化及び営業機能強化を目的とした役員及び従業員の増員により、先行投資費用として人件費が増加したこと、及び一部営業債権について回収可能性に疑義が生じたため貸倒引当金繰入額49,011千円を計上したこと等により、セグメント損失△56,445千円(前連結会計年度はセグメント利益60,194千円)となりました。また、同社の株式取得時に計上したのれん及び営業上の契約に基づき計上した長期前払費用について、減損損失165,501千円を特別損失に計上しました。
セグメント資産は、前渡金の減少48,948千円、立替金の増加32,085千円、のれんの償却及び減損処理による減少170,752千円等により、前連結会計年度比53.7%減の212,817千円となりました。
(O2O事業)
連結子会社である株式会社SKIYAKI APPSにおいて、O2O(インターネットなどのオンラインから、店舗などのオフラインへ消費者を呼び込むための施策であり、「Online to Offline」の略称。)ファンプラットフォームの開発・運営を行っております。
O2O事業の売上高は、ライブを軸にアーティストとファンを繋ぐ、国内最大級の音楽ライブ情報サービス「LiveFans(ライブファンズ)」及び自分の趣味嗜好をベースに、イベントに行く仲間を簡単に探すことができるSNSサービス「AMIPLE(アミプル)」の広告・課金収入等に加え、街コンをはじめとするリアル交流イベントを首都圏を中心に多数開催するイベントサービス「ecle(えくる)」の売上等により、前連結会計年度比362.1%増の86,223千円となりました。
セグメント利益は、主に人件費等の先行投資及びのれんの償却等により販管費が増加し、セグメント損失△28,846千円となりました(前連結会計年度はセグメント損失△26,429千円)。また、同社が他社からの事業譲受けにより計上したのれんについて、減損損失16,666千円を特別損失に計上しました。
なお、当連結会計年度から、「その他事業」に含まれていた「O2O事業」について量的な重要性が増したため報告セグメントとして記載する方法に変更しております。また、前連結会計年度のセグメント情報は、当連結会計年度の報告セグメントの区分に基づき作成したものを開示しております。
セグメント資産は、のれんの償却及び減損処理による減少27,777千円等により、前連結会計年度比54.1%減の23,026千円となりました。
(その他事業)
その他事業の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、連結子会社である株式会社ロックガレージにおける旅行・ツアー事業、株式会社SEA Globalにおけるスポーツマーケティング事業、韓国に所在する在外子会社であるSKIYAKI 82 Inc. (旧Ahago Co., Ltd)が行う韓国におけるメディア・マネジメント・eコマース運営事業等であります。
その他事業では、ファンクラブ旅行パッケージ販売収入及びスポーツコンサルティング収入等を計上した一方で、前連結会計年度末において全株式売却により連結の範囲から除外した株式会社リアニメーションにおける売上高がなくなった影響により相対的に売上高が減少し、人件費及びのれん償却額等を中心とした先行投資費用の発生により、販売費及び一般管理費が増加しました。
この結果、売上高57,096千円(同21.4%減)、セグメント損失△5,942千円(前連結会計年度はセグメント損失△14,775千円)となりました。また、株式会社SEA Globalの株式取得時に計上したのれんについて、減損損失6,636千円を特別損失に計上しました。
セグメント資産は、SKIYAKI 82 Inc.の新規連結等により、前連結会計年度比87.6%増の93,511千円となりました。