有価証券報告書-第9期(平成29年10月1日-平成30年9月30日)

【提出】
2018/12/21 14:48
【資料】
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【項目】
66項目
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要並びに経営者の視点による当社の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営成績
当事業年度における我が国の経済は、企業業績回復や雇用・所得環境に改善が見られる等、緩やかな回復基調でありましたが、海外情勢が不安定な中、引き続き国内景気の先行きにおいては、不透明な状況が続いております。
国内における駐車場業界につきましては、駐車場紹介依頼および空き駐車場の収益化に対する需要が拡大しており、今後もマーケット規模の拡大が見込まれます。また、マンションやオフィスビルに付随している駐車場のみならず、個人宅などの限られたスペースを駐車場として運営する取組みをはじめ、積極的な人材採用と人材育成により組織体制を強化し、規模拡大に注力致しました。
このような事業環境のもとで、当社は積極的な営業活動を行い、ポータルサイトの強化や新規駐車場の開設を進めるとともに、既存駐車場においても賃料の変更を行うなど生産性の向上に努めました。
この結果、当事業年度の売上高は1,845,225千円(前期比51.2%増)、営業利益は165,318千円(前期比430.2%増)、経常利益は150,112千円(前期比400.5%増)、当期純利益は109,930千円(前期比197.6%増)となり、その内容は以下のとおりであります。
(売上高)
売上高は1,845,225千円となり、前事業年度と比べて624,700千円増加しました。サービス別の売上高の内訳は、月極駐車場紹介サービス195,870千円、月極駐車場サブリースサービス1,604,308千円、その他サービス45,047千円であります。
(売上総利益)
売上原価は1,017,188千円となり、前事業年度と比べて351,933千円増加しました。これは主に駐車場オーナーへ支払う賃借料999,969千円であります。この結果、売上総利益は828,037千円(前期比49.1%増)となりました。
(営業利益)
販管費及び一般管理費は662,718千円となり、前事業年度と比べて138,626千円増加しました。これは主に、給料手当264,513千円や広告宣伝費26,572千円であります。この結果、営業利益は、165,318千円(前期比430.2%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は618千円、営業外費用は15,824千円となりました。営業外費用は主に株式交付費4,735千円と上場関連費用10,466千円であります。この結果、経常利益は150,112千円(前期比400.5%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度においては、法人税等、住民税及び事業税48,443千円、法人税等調整額8,261千円(貸方)を計上しました。この結果、当期純利益は109,930千円(前期比197.6%増)となりました。
なお、当社の事業は遊休不動産活用事業の単一セグメントのため、サービス別の業績の概要を以下に記載しております。
① 月極駐車場紹介サービス
当サービスにおきましては、ポータルサイトの強化を行い、メディア価値を向上させることで、利便性を高めて問い合わせ件数を増やすことに注力いたしました。その結果、売上高は195,870千円と前期と比べて52,707千円の増収となりました。
② 月極駐車場サブリースサービス
当サービスにおきましては、物件の新規獲得を積極的に行い、また既存車室についても周辺相場を調査したことにより適正価格にて提供できるよう賃料の見直しを行いました。その結果、売上高は1,604,308千円と前期と比べて555,901千円の増収となりました。
③ その他サービス
自動車保管場所証明書の発行や賃料の回収サービスに係る手数料を継続して稼得しつつ、貸し会議室の運営を中心に更なる収益獲得の体制づくりに取組んでまいりました。その結果、売上高は45,047千円と前期と比べて16,090千円の増収となりました。
当事業年度における生産、受注及び販売の実績は次のとおりであります。
a. 生産実績
当社が営む遊休不動産活用事業は、提供するサービスの関係上、生産実績の記載になじまないため、記載しておりません。
b.受注実績
当社が営む遊休不動産活用事業は、提供するサービスの関係上、受注実績の記載になじまないため、記載しておりません。
c.販売実績
当社は遊休不動産活用事業の単一セグメントでありますが、販売実績をサービス区分ごとに示すと次のとおりであります。
サービスの内容売上高(千円)前期比(%)
月極駐車場紹介サービス195,870136.8
月極駐車場サブリースサービス1,604,308153.0
その他サービス45,047155.6
合計1,845,225151.2

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
(2) 財政状態
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,167,682千円となり、前事業年度末に比べて894,339千円の増加となっております。その主な要因は、現金及び預金が838,389千円増加したとともに取引案件の増加に伴い前払費用が47,410千円増加したことによるものであります。固定資産は122,471千円となり、主に物件受託に伴う差入保証金が32,686千円増加した影響により前事業年度末に比べて38,411千円増加しました。以上の結果、総資産は前事業年度末と比べて932,750千円増加し、1,290,154千円となっております。
(負債)
当事業年度末における流動負債は241,291千円となり、前事業年度末に比べて101,666千円増加しております。その主な要因は課税所得の発生に伴い未払法人税等が55,531千円増加したことによるものであります。固定負債は214,635千円となり、預り保証金が65,560千円増加した影響により前事業年度末に比べて31,152千円増加しました。以上の結果、負債合計は前事業年度末と比べて132,819千円増加し、455,926千円となっております。
(純資産)
当事業年度末における純資産は834,227千円となり、前事業年度末に比べて799,930千円増加しております。その要因は新株式の発行により資本金及び資本準備金がそれぞれ345,000千円増加したことに加え、当期純利益を109,930千円計上したことであり、総資産に占める自己資本比率は64.7%(前事業年度末は9.6%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末に比べ 838,389千円増加し、1,007,112千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動により獲得した資金は191,780千円(前期は61,729千円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益150,112千円を計上したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動により使用した資金は17,258千円(前期は12,277千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出9,548千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動により獲得した資金は663,868千円(前期は97,823千円の獲得)となりました。これは主に株式の発行による収入686,216千円あったことによるものです。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社は、安定した収益と成長性を確保するために必要な運転資金について、自己資金及び金融機関からの借入金を充当しております。また、余剰資金については、安全性の高い預金等に限定して運用を行っております。