有価証券報告書-第20期(2023/04/01-2024/03/31)

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2024/06/24 15:02
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137項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、長期化した新型コロナウイルス感染症による影響が収まり、社会経済活動の回復が進み、緩やかな回復基調が見られました。一方で円安の進行やロシア・ウクライナ情勢、イスラエル・パレスチナ情勢等に起因した物価上昇等の影響もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する情報サービス業界は、行政によるデジタル化推進やビジネス形態としてリモートワーク、クラウド環境の導入、IoT、AI、5G、メタバースなどのデジタルトランスフォーメーション(DX)に関連するIT投資を積極的に行う企業の増加や、増加するサイバー攻撃に対するセキュリティ需要などにより中長期的には市場規模の拡大が継続するものとみられます。
このような状況の下、当社グループの主力サービスであるソフトウェアテストサービスにおきましては、潜在市場規模が大きくまた参入障壁の高いエンタープライズ系(注1)領域の開拓への注力を継続し、売上規模と利益率の向上に努めております。一方で、顕在化するエンジニア不足に対して、独自の教育ノウハウによる業界未経験者の早期戦力化や採用部門の機能強化によって積極的に人材の確保を図ってまいりましたが、拡大する業容に対しPM
層/ハイレイヤー及び営業人員の確保が追い付かない等のボトルネックが発生いたしました。特に第4四半期はこれらボトルネックの解消に向けた基本施策の策定や販管費の抑制を進めた結果、当連結会計年度の売上高、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益ともに、2月14日に修正開示いたしました業績予想を上回る実績となりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は10,362,419千円(前期比14.4%増)となりました。各段階利益は、営業利益840,729千円(同13.3%減)、経常利益850,249千円(同13.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益518,066千円(同20.5%減)となりました。
(注1)エンタープライズ系
企業の業務システムや情報システム、金融機関、病院、鉄道など大規模かつ社会基盤を支える情報システムなどに含まれ、それらの中心となる制御システムの総称。
各セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
[ソフトウェアテストサービス事業]
当事業においては、金融業界を中心としたエンタープライズ系領域の売上高が堅調に推移している他、DX需要を取り込み、Webサービス案件の受注も拡大しました。また、新規大型再構築案件の上流工程・PMO(注2)・QMO(注3)や、大型マイグレーション(注4)案件への参画が増加したことにより、案件の大型化が加速しております。一方で下半期は、拡大する業容に対しPM層/ハイレイヤー及び営業人員の不足がボトルネックとなり、成長が鈍化いたしました。主に第4四半期においてはこれらボトルネックの解消に向けた施策実施や販管費の抑制を進めるなど、経営の効率化に注力してまいりました。その結果、外部顧客に対する売上高は9,074,714千円(前期比10.6%増)となりました。一方で人件費・研修費・採用費・M&Aなど政策的投資費用の増加により、セグメント利益は851,484千円(同12.9%減)となりました。
(注2)PMO(Project Management Office)
組織内における個々のプロジェクトマネジメントの支援を横断的に行う部門や構造システム
(注3)QMO(Quality Management Office)
組織内における個々の品質管理の支援を横断的に行う部門や構造システム
(注4)マイグレーション
ソフトウェアやシステム、データなどを別の環境に移動したり、新しい環境に切り替えたりすること
[Web/モバイルアプリ開発サービス事業]
当事業においては、開発案件が順調に増加したことに加えて、株式会社シンフォー及びフェアネスコンサルティング株式会社を新規連結したこともあり売上高は順調に拡大いたしました。一方で開発案件の大型化に伴う対応工数が増加し利益率は低下いたしました。その結果、外部顧客に対する売上高は1,256,702千円(前期比54.4%増)となり、セグメント利益は30,841千円(同56.9%減)となりました。
[オフショアサービス事業]
当事業においては、教育に関する費用が先行発生し、第1四半期から第3四半期までの収益を圧迫いたしました。その結果、外部顧客に対する売上高は31,002千円(前期比23.1%減)となり、セグメント損失は24,674千円(前年同期は83千円のセグメント利益)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末より225,271千円増加し1,740,719千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は457,634千円(前期比46.0%減)となりました。これは主に売上債権及び契約資産の増加額59,432千円、法人税等の支払額等448,635千円があった一方で、税金等調整前当期純利益を820,249千円、減価償却費を101,185千円、のれん償却額を91,988千円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は859,530千円(前期比34.4%増)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出622,602千円、有形固定資産の取得による支出77,358千円、無形固定資産の取得による支出86,705千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得られた資金は625,080千円(前年同期は29,438千円の支出)となりました。これは主に長期借入れによる収入900,000千円、長期借入金の返済による支出72,616千円、自己株式の取得による支出133,054千円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループが行う全ての事業は、受注から売上計上までの期間が短いため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度のセグメント別の販売実績は、以下のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ソフトウェアテストサービス事業9,074,71410.6
Web/モバイルアプリ開発サービス事業1,256,70254.4
オフショアサービス事業31,002△23.1
合計10,362,41914.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ1,303,119千円増加し、10,362,419千円(前期比14.4%増)となりました。これは主に、ソフトウェアテストサービス事業にてエンタープライズ系領域における業績が特に好調に推移したことによるものです。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、ソフトウェアテストサービス事業が87.6%、Web/モバイルアプリ開発サービス事業が12.1%、オフショアサービス事業が0.3%となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ290,537千円増加し、2,993,702千円(同10.7%増)となり、売上総利益率は28.9%と前連結会計年度(29.8%)から0.9ポイントの低下となりました。これは主に、事業所の拡張移転に伴い固定費が増加したことや、Web/モバイルアプリ開発サービスにおける大型案件の対応工数が増加したことによるものです。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ129,406千円減少し、840,729千円(同13.3%減)となり、営業利益率は8.1%と前連結会計年度(10.7%)から2.6ポイントの低下となりました。これは、売上総利益率の低下や、販売費及び一般管理費が増加した影響によるものです。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度に比べ132,692千円減少し、850,249千円(同13.5%減)となり、経常利益率は8.2%と前連結会計年度(10.9%)から2.7ポイントの低下となりました。これは、営業利益の減少によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益の計上はありません(前連結会計年度の特別利益の計上もありません。)。
当連結会計年度は投資有価証券評価損30,000千円を特別損失に計上しました(前連結会計年度は固定資産除却損1,092千円を特別損失に計上しました。)。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ133,409千円減少し、518,066千円(同20.5%減)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は3,526,302千円となり、前連結会計年度末に比べ632,198千円増加いたしました。これは主に現金及び預金の増加225,271千円、売掛金及び契約資産の増加136,189千円によるものであります。固定資産は1,869,765千円となり、前連結会計年度末に比べ674,770千円増加いたしました。これは主に名古屋オフィス拡張等に伴う有形固定資産の増加12,669千円、のれんの計上等に伴う無形固定資産の増加544,931千円、投資有価証券の増加20,000千円、差入保証金の増加60,678千円によるものであります。
この結果、総資産は5,396,068千円となり、前連結会計年度末に比べ1,306,968千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,799,168千円となり、前連結会計年度末に比べ150,238千円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金の増加91,824千円、未払消費税等の増加101,660千円によるものであります。固定負債は770,769千円となり、前連結会計年度末に比べ737,096千円増加いたしました。これは主に長期借入金の増加735,559千円によるものであります。
この結果、負債合計は2,569,938千円となり、前連結会計年度末に比べ887,335千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は2,826,129千円となり、前連結会計年度末に比べ419,633千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益518,066千円の計上に伴い利益剰余金が増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は52.3%(前連結会計年度末は58.9%)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、売上高増加率、売上総利益率、人材の確保を重要な経営課題と認識していることから営業利益率を重視しております。
当連結会計年度における売上高増加率は14.4%と前連結会計年度(35.1%)から20.7ポイントの低下、売上総利益率は28.9%と前連結会計年度(29.8%)から0.9ポイントの低下、営業利益率は8.1%と前連結会計年度(10.7%)から2.6ポイントの低下となりました。
引き続きこれらの指標について上昇するように取り組んでまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、労務費及び外注費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、M&A投資、設備投資及びソフトウェアの開発費用等によるものであります。
資本の財源及び資金の流動性について、当社グループは、運転資金については自己資金及び金融機関からの借入金を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は997,218千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,740,719千円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に際しては、連結決算日における資産及び負債の計上、当連結会計年度における収益、費用の計上については、過去の実績や現況に基づいた合理的な基準による見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
また、重要な会計方針等につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 及び 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
④経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが高品質なサービスを継続的に提供していくために、「1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の経営課題に対処することが必要であると認識しております。また、当社グループを取り巻く外部環境及び内部環境を適宜適切に把握し、市場におけるニーズを識別して経営資源の最適化に努めてまいります。

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