有価証券報告書-第18期(2023/04/01-2024/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法の位置づけの5類移行に伴う経済活動の正常化や賃金の上昇による個人消費の持ち直しの動き、インバウンド拡大により、景気は緩やかな回復傾向が見られました。一方、ロシアのウクライナ侵攻の長期化に加えてイスラエル・パレスチナの軍事衝突による地政学リスクの高まりや円安の進行及び物価上昇により、引き続き先行きは不透明な状況となっております。
このような状況の中、当社では「人の可能性を照らせ。」のコーポレートスローガンのもと、新波長の小型可視レーザや箱型モジュール・多波長集積光源、半導体検査用超高速DFBレーザ及び次世代アイウェアの開発、既存製品やレーザ網膜投影機器の新製品の販売拡大並びに眼の健康チェックサービス事業の展開を進めてまいりました。
当社に関連する主な市場の状況について、レーザデバイス事業の分野では売上高は前事業年度から増加しました。製品別ではDFBレーザ、量子ドットレーザ、高出力レーザが前事業年度から増収となりましたが、バイオ検査装置用小型可視レーザが前事業年度から減収となりました。レーザアイウェア事業の分野では、網膜投影式ビューファインダであるRETISSA NEOVIWERの北米販売、また眼の健康チェックツールであるRETISSA MEOCHECKの販売増加や眼の健康チェックサービス販売増加等により前事業年度から増収となりました。
この結果、当事業年度の売上高は1,247,485千円(前事業年度比7.6%増)、レーザアイウェア事業立ち上げ途上のために依然として販売費及び一般管理費が売上総利益を上回り、営業損失は604,014千円(前事業年度は営業損失556,770千円)、経常損失は600,972千円(前事業年度は経常損失546,884千円)、当期純損失は642,627千円(前事業年度は当期純損失550,379千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
a.レーザデバイス事業
当事業年度におきましては、DFBレーザが半導体検査及び医療機器用途向けの販売増加により、量子ドットレーザが量産出荷や開発用途向け販売増加により、高出力レーザが半導体工場等の各種センサ用途需要の増加によりそれぞれ売上高が前事業年度から増加しました。一方、小型可視レーザが、中国における新型コロナウイルス対策の収束によりバイオ検査装置の需要が減退したことに伴い、顧客の生産計画変更と在庫調整が行われた結果、売上高が前事業年度から減少しましたが、全体として売上高は前事業年度から増加しました。
この結果、当事業年度の売上高は934,668千円(前事業年度比4.9%増)、セグメント利益は棚卸資産の評価損及び人件費を中心とした販管費の増加により41,354千円(前事業年度比36.1%減)となりました。
b.レーザアイウェア事業
当事業年度におきましては、網膜投影ビューファインダであるRETISSA NEOVIEWERの北米販売、眼の健康チェックツールであるRETISSA MEOCHECKの販売増加及び眼の健康チェックサービスの販売増加等により売上高が前事業年度から増加しました。一方、網膜投影型拡大読書器であるRETISSA ON HANDは市場の見直しにより売上高が前事業年度から減少しましたが、全体として売上高は前事業年度から増加しました。
この結果、当事業年度の売上高は312,816千円(前事業年度比16.7%増)、セグメント損失はRETISSA ON HANDを中心とした棚卸資産の評価損の増加等により375,604千円(前事業年度338,408千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産は前事業年度末から1,227,954千円増加し、6,146,353千円となりました。流動資産は5,762,017千円となり、前事業年度末から1,144,504千円増加しております。これは主に新株予約権行使により現金及び預金が1,255,495千円増加した一方、売上の平準化により売掛金が48,393千円減少したことに加え貸倒引当金29,040千円を計上したこと等によるものであります。固定資産は384,335千円となり、前事業年度末から83,449千円増加しております。これは主に測定装置の取得によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は前事業年度末から30千円減少し、478,561千円となりました。流動負債は444,557千円となり、前事業年度末から8,183千円増加しております。これは主に固定資産取得により未払金が89,685千円増加した一方、仕入代金決済により買掛金が61,970千円、納税により未払法人税等が27,497千円減少したこと等によるものであります。固定負債は34,004千円となり、前事業年度末から8,213千円減少しております。これは主に長期借入金の返済及び1年内返済予定の長期借入金への振替により7,317千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は前事業年度末から1,227,984千円増加し、5,667,791千円となりました。これは主に新株予約権の行使及び無償減資を行った結果により資本剰余金が496,553千円、利益剰余金が当期純損失の計上及び無償減資を行った結果等により3,949,242千円増加した一方、新株予約権の行使及び無償減資を行った結果により資本金が3,216,655千円減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,836,530千円(前事業年度末比1,255,495千円の増加)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果減少した資金は443,446千円(前事業年度は515,315千円の減少)となりました。主な資金増加要因は減価償却費95,269千円、売上債権の減少48,393千円、棚卸資産の減少58,717千円であり、主な資金減少要因は税引前当期純損失638,682千円、仕入債務の減少61,970千円、その他の流動資産の増加37,158千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果減少した資金は138,133千円(前事業年度は22,994千円の減少)となりました。主な資金増加要因は短期貸付金の回収による収入71,870千円であり、主な資金減少要因は有形固定資産の取得による支出131,090千円、短期貸付金の貸付けによる支出59,900千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果増加した資金は1,835,702千円(前事業年度は1,298,732千円の増加)となりました。主な資金増加要因は株式の発行による収入1,843,539千円であり、主な資金減少要因は長期借入金の返済による支出7,337千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(a) 生産実績
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の棚卸資産の評価損が含まれております。
(b) 仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
(c) 受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
(d) 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)1.前事業年度における日本電計株式会社に対する販売実績、並びに当事業年度におけるBeckman Coulter, Inc.及び株式会社彩世に対する販売実績は、各年度の損益計算書の販売実績の10%未満であるため、記載を省略しております。
2.当事業年度において、販売実績に著しい変動がありました。これはレーザデバイス事業の小型可視レーザにおきまして顧客において生産計画の変更があったためです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 経営成績の分析
a.売上高
当事業年度における売上高は1,247,485千円(前事業年度比88,005千円の増加)となりました。これは主に、DFBレーザ、量子ドットレーザ、高出力レーザ、網膜投影式ビューファインダであるRETISSA NEOVIWERの北米販売、また眼の健康チェックツールであるRETISSA MEOCHECKの販売増加や眼の健康チェックサービス販売増加等により前事業年度から増収となりましたが、バイオ検査装置用小型可視レーザが前事業年度から減収したことによるものであります。
b.売上原価、売上総損失
当事業年度における売上原価は928,403千円(前事業年度比119,167千円の増加)となりました。これは主に棚卸資産の評価損が増加したことによるものであります。この結果、売上総利益は319,081千円(前事業年度比31,162千円の減少)、売上総利益率は25.6%(前事業年度は30.2%)となりました。利益率の減少は主に棚卸資産の評価損の増加によるものであります。
c.販売費及び一般管理費、営業損失
当事業年度における販売費及び一般管理費は923,096千円(前事業年度比16,082千円の増加)となりました。これは主に、人件費の増加、貸倒引当金の計上等によるものであります。この結果、営業損失は604,014千円(前事業年度は営業損失556,770千円)となりました。
d.営業外収益、営業外費用、経常損失
当事業年度において助成金収入、為替差益等により営業外収益が32,944千円(前事業年度比2,532千円の増加)、株式交付費用、固定資産の廃棄等により、営業外費用が29,902千円(前事業年度比9,376千円の増加)発生しております。この結果、経常損失は600,972千円(前事業年度は経常損失546,884千円)となりました。
e.特別利益、特別損失、当期純損失
当事業年度において、固定資産の減損により特別損失が37,709千円(前事業年度比37,709千円の増加)発生しております。この結果、当期純損失は642,627千円(前事業年度は当期純損失550,379千円)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要のうち主なものは、材料仕入、外注費、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要の主なものは半導体レーザウエハ結晶成長装置、小型可視レーザ製造装置、測定装置等の機械及び装置等であります。
運転資金、投資資金ともに自己資金から確保することを基本方針としておりますが、当事業年度においては将来のレーザデバイス事業の生産能力増強等を資金使途とした行使価額修正条項付新株予約権が行使されました。当事業年度末の現金及び現金同等物は4,836,530千円であり、現状の事業運営に必要な運転資金、投資資金は十分であると考えておりますが、1,000,000千円の金融機関のコミットメントライン枠を有しているほか、必要に応じて銀行借入を中心とした調達手段を検討してまいります。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討
当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高総利益率であり、当事業年度の売上高総利益率は25.6%(前事業年度は30.2%)となりました。これは主に前事業年度においてはレーザデバイス事業、レーザアイウェア事業共に在庫評価損計上が増加したためであります。現時点では今後の売上総利益率について数値目標を定めておりませんが、今後、業界動向及び当社の業績の推移、特にレーザアイウェア事業の立ち上がり等を勘案し、早期に数値目標を決定する予定です。
レーザデバイス事業の指標としましては認定顧客数の20%増加としており、当事業年度末の認定顧客数は77社(前事業年度末は68社)で前事業年度末から11.3%増加となりました。これは主にセンサ用高出力レーザ、精密加工用DFBレーザおよびバイオ検査装置用小型可視レーザにおいて新規認定顧客が増加したためであります。今後もシリコンフォトニクス用レーザを含め、認定顧客を増やしていく方針ではありますが、各アプリケーションにおいて主要なお客様に認定されていることから、今後はお客様内での認定製品の数を増やすことに重点をおき、認定製品数を指標といたします。
レーザアイウェア事業の指標としましては累計販売10万台・年間生産5万台と定めており、当事業年度末までの累計販売台数は約1,800台、当事業年度の生産台数は約700台となりました。今後も販売代理店を通した販路の拡充、海外展開を推進し、販売拡大を進める方針でありますが、大規模な量産、販売の立ち上がりにはまだ時間を要する見込みです。このため、ロービジョンエイド分野での国内外の共同プロモーション企業数、次世代レーザアイウェア分野での部品・設計開発・製造に関わるグローバルなエコシステムの参加企業数を増やすことが中長期的に重要との認識でおります。これらに対する数値指標は未定ですが、当面の注力分野であるビジョンヘルスケア分野(眼の健康チェックサービス事業)において、サービス導入社数とチェック実施人数を客観的指標といたします。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の事業に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法の位置づけの5類移行に伴う経済活動の正常化や賃金の上昇による個人消費の持ち直しの動き、インバウンド拡大により、景気は緩やかな回復傾向が見られました。一方、ロシアのウクライナ侵攻の長期化に加えてイスラエル・パレスチナの軍事衝突による地政学リスクの高まりや円安の進行及び物価上昇により、引き続き先行きは不透明な状況となっております。
このような状況の中、当社では「人の可能性を照らせ。」のコーポレートスローガンのもと、新波長の小型可視レーザや箱型モジュール・多波長集積光源、半導体検査用超高速DFBレーザ及び次世代アイウェアの開発、既存製品やレーザ網膜投影機器の新製品の販売拡大並びに眼の健康チェックサービス事業の展開を進めてまいりました。
当社に関連する主な市場の状況について、レーザデバイス事業の分野では売上高は前事業年度から増加しました。製品別ではDFBレーザ、量子ドットレーザ、高出力レーザが前事業年度から増収となりましたが、バイオ検査装置用小型可視レーザが前事業年度から減収となりました。レーザアイウェア事業の分野では、網膜投影式ビューファインダであるRETISSA NEOVIWERの北米販売、また眼の健康チェックツールであるRETISSA MEOCHECKの販売増加や眼の健康チェックサービス販売増加等により前事業年度から増収となりました。
この結果、当事業年度の売上高は1,247,485千円(前事業年度比7.6%増)、レーザアイウェア事業立ち上げ途上のために依然として販売費及び一般管理費が売上総利益を上回り、営業損失は604,014千円(前事業年度は営業損失556,770千円)、経常損失は600,972千円(前事業年度は経常損失546,884千円)、当期純損失は642,627千円(前事業年度は当期純損失550,379千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
a.レーザデバイス事業
当事業年度におきましては、DFBレーザが半導体検査及び医療機器用途向けの販売増加により、量子ドットレーザが量産出荷や開発用途向け販売増加により、高出力レーザが半導体工場等の各種センサ用途需要の増加によりそれぞれ売上高が前事業年度から増加しました。一方、小型可視レーザが、中国における新型コロナウイルス対策の収束によりバイオ検査装置の需要が減退したことに伴い、顧客の生産計画変更と在庫調整が行われた結果、売上高が前事業年度から減少しましたが、全体として売上高は前事業年度から増加しました。
この結果、当事業年度の売上高は934,668千円(前事業年度比4.9%増)、セグメント利益は棚卸資産の評価損及び人件費を中心とした販管費の増加により41,354千円(前事業年度比36.1%減)となりました。
b.レーザアイウェア事業
当事業年度におきましては、網膜投影ビューファインダであるRETISSA NEOVIEWERの北米販売、眼の健康チェックツールであるRETISSA MEOCHECKの販売増加及び眼の健康チェックサービスの販売増加等により売上高が前事業年度から増加しました。一方、網膜投影型拡大読書器であるRETISSA ON HANDは市場の見直しにより売上高が前事業年度から減少しましたが、全体として売上高は前事業年度から増加しました。
この結果、当事業年度の売上高は312,816千円(前事業年度比16.7%増)、セグメント損失はRETISSA ON HANDを中心とした棚卸資産の評価損の増加等により375,604千円(前事業年度338,408千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産は前事業年度末から1,227,954千円増加し、6,146,353千円となりました。流動資産は5,762,017千円となり、前事業年度末から1,144,504千円増加しております。これは主に新株予約権行使により現金及び預金が1,255,495千円増加した一方、売上の平準化により売掛金が48,393千円減少したことに加え貸倒引当金29,040千円を計上したこと等によるものであります。固定資産は384,335千円となり、前事業年度末から83,449千円増加しております。これは主に測定装置の取得によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債は前事業年度末から30千円減少し、478,561千円となりました。流動負債は444,557千円となり、前事業年度末から8,183千円増加しております。これは主に固定資産取得により未払金が89,685千円増加した一方、仕入代金決済により買掛金が61,970千円、納税により未払法人税等が27,497千円減少したこと等によるものであります。固定負債は34,004千円となり、前事業年度末から8,213千円減少しております。これは主に長期借入金の返済及び1年内返済予定の長期借入金への振替により7,317千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産は前事業年度末から1,227,984千円増加し、5,667,791千円となりました。これは主に新株予約権の行使及び無償減資を行った結果により資本剰余金が496,553千円、利益剰余金が当期純損失の計上及び無償減資を行った結果等により3,949,242千円増加した一方、新株予約権の行使及び無償減資を行った結果により資本金が3,216,655千円減少したこと等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、4,836,530千円(前事業年度末比1,255,495千円の増加)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動の結果減少した資金は443,446千円(前事業年度は515,315千円の減少)となりました。主な資金増加要因は減価償却費95,269千円、売上債権の減少48,393千円、棚卸資産の減少58,717千円であり、主な資金減少要因は税引前当期純損失638,682千円、仕入債務の減少61,970千円、その他の流動資産の増加37,158千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動の結果減少した資金は138,133千円(前事業年度は22,994千円の減少)となりました。主な資金増加要因は短期貸付金の回収による収入71,870千円であり、主な資金減少要因は有形固定資産の取得による支出131,090千円、短期貸付金の貸付けによる支出59,900千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動の結果増加した資金は1,835,702千円(前事業年度は1,298,732千円の増加)となりました。主な資金増加要因は株式の発行による収入1,843,539千円であり、主な資金減少要因は長期借入金の返済による支出7,337千円であります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(a) 生産実績
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| レーザデバイス事業 | 579,837 | 101.03 |
| レーザアイウェア事業 | 301,034 | 160.42 |
| 合計 | 880,871 | 115.66 |
(注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の棚卸資産の評価損が含まれております。
(b) 仕入実績
当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| レーザデバイス事業 | 433,756 | 91.91 |
| レーザアイウェア事業 | 223,677 | 118.49 |
| 合計 | 657,433 | 99.50 |
(注) 1.金額は仕入価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
(c) 受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比 (%) | 受注残高 (千円) | 前年同期比 (%) |
| レーザデバイス事業 | 903,363 | 92.71 | 297,127 | 92.35 |
| レーザアイウェア事業 | 313,885 | 114.99 | 6,242 | 123.52 |
| 合計 | 1,217,248 | 97.59 | 303,369 | 92.83 |
(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。
(d) 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| レーザデバイス事業 | 934,668 | 104.86 |
| レーザアイウェア事業 | 312,816 | 116.67 |
| 合計(千円) | 1,247,485 | 107.59 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前事業年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当事業年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 日本電計株式会社 | ― | ― | 136,426 | 10.94 |
| Beckman Coulter, Inc. | 180,590 | 15.58 | ― | ― |
| 株式会社彩世 | 118,136 | 10.19 | ― | ― |
(注)1.前事業年度における日本電計株式会社に対する販売実績、並びに当事業年度におけるBeckman Coulter, Inc.及び株式会社彩世に対する販売実績は、各年度の損益計算書の販売実績の10%未満であるため、記載を省略しております。
2.当事業年度において、販売実績に著しい変動がありました。これはレーザデバイス事業の小型可視レーザにおきまして顧客において生産計画の変更があったためです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 経営成績の分析
a.売上高
当事業年度における売上高は1,247,485千円(前事業年度比88,005千円の増加)となりました。これは主に、DFBレーザ、量子ドットレーザ、高出力レーザ、網膜投影式ビューファインダであるRETISSA NEOVIWERの北米販売、また眼の健康チェックツールであるRETISSA MEOCHECKの販売増加や眼の健康チェックサービス販売増加等により前事業年度から増収となりましたが、バイオ検査装置用小型可視レーザが前事業年度から減収したことによるものであります。
b.売上原価、売上総損失
当事業年度における売上原価は928,403千円(前事業年度比119,167千円の増加)となりました。これは主に棚卸資産の評価損が増加したことによるものであります。この結果、売上総利益は319,081千円(前事業年度比31,162千円の減少)、売上総利益率は25.6%(前事業年度は30.2%)となりました。利益率の減少は主に棚卸資産の評価損の増加によるものであります。
c.販売費及び一般管理費、営業損失
当事業年度における販売費及び一般管理費は923,096千円(前事業年度比16,082千円の増加)となりました。これは主に、人件費の増加、貸倒引当金の計上等によるものであります。この結果、営業損失は604,014千円(前事業年度は営業損失556,770千円)となりました。
d.営業外収益、営業外費用、経常損失
当事業年度において助成金収入、為替差益等により営業外収益が32,944千円(前事業年度比2,532千円の増加)、株式交付費用、固定資産の廃棄等により、営業外費用が29,902千円(前事業年度比9,376千円の増加)発生しております。この結果、経常損失は600,972千円(前事業年度は経常損失546,884千円)となりました。
e.特別利益、特別損失、当期純損失
当事業年度において、固定資産の減損により特別損失が37,709千円(前事業年度比37,709千円の増加)発生しております。この結果、当期純損失は642,627千円(前事業年度は当期純損失550,379千円)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要のうち主なものは、材料仕入、外注費、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要の主なものは半導体レーザウエハ結晶成長装置、小型可視レーザ製造装置、測定装置等の機械及び装置等であります。
運転資金、投資資金ともに自己資金から確保することを基本方針としておりますが、当事業年度においては将来のレーザデバイス事業の生産能力増強等を資金使途とした行使価額修正条項付新株予約権が行使されました。当事業年度末の現金及び現金同等物は4,836,530千円であり、現状の事業運営に必要な運転資金、投資資金は十分であると考えておりますが、1,000,000千円の金融機関のコミットメントライン枠を有しているほか、必要に応じて銀行借入を中心とした調達手段を検討してまいります。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討
当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高総利益率であり、当事業年度の売上高総利益率は25.6%(前事業年度は30.2%)となりました。これは主に前事業年度においてはレーザデバイス事業、レーザアイウェア事業共に在庫評価損計上が増加したためであります。現時点では今後の売上総利益率について数値目標を定めておりませんが、今後、業界動向及び当社の業績の推移、特にレーザアイウェア事業の立ち上がり等を勘案し、早期に数値目標を決定する予定です。
レーザデバイス事業の指標としましては認定顧客数の20%増加としており、当事業年度末の認定顧客数は77社(前事業年度末は68社)で前事業年度末から11.3%増加となりました。これは主にセンサ用高出力レーザ、精密加工用DFBレーザおよびバイオ検査装置用小型可視レーザにおいて新規認定顧客が増加したためであります。今後もシリコンフォトニクス用レーザを含め、認定顧客を増やしていく方針ではありますが、各アプリケーションにおいて主要なお客様に認定されていることから、今後はお客様内での認定製品の数を増やすことに重点をおき、認定製品数を指標といたします。
レーザアイウェア事業の指標としましては累計販売10万台・年間生産5万台と定めており、当事業年度末までの累計販売台数は約1,800台、当事業年度の生産台数は約700台となりました。今後も販売代理店を通した販路の拡充、海外展開を推進し、販売拡大を進める方針でありますが、大規模な量産、販売の立ち上がりにはまだ時間を要する見込みです。このため、ロービジョンエイド分野での国内外の共同プロモーション企業数、次世代レーザアイウェア分野での部品・設計開発・製造に関わるグローバルなエコシステムの参加企業数を増やすことが中長期的に重要との認識でおります。これらに対する数値指標は未定ですが、当面の注力分野であるビジョンヘルスケア分野(眼の健康チェックサービス事業)において、サービス導入社数とチェック実施人数を客観的指標といたします。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の事業に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。