有価証券報告書-第25期(2023/07/01-2024/06/30)
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりで
あります。
① 財政状態の状況
(資産)
流動資産は前事業年度末と比較して52,395千円増加し、708,029千円となりました。これは主に、前払費用が7,489千円減少した一方、現金及び預金が56,894千円増加したことによるものであります。
固定資産は前事業年度末と比較して27,033千円減少し、20,700千円となりました。これは主に、投資有価証券が18,450千円、長期前払費用が4,370千円、ソフトウエアが3,657千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、前事業年度末と比較して25,361千円増加し、728,729千円となりました。
(負債)
流動負債は前事業年度末と比較して5,231千円減少し、136,068千円となりました。これは主に、未払金が6,010千円、前受金が2,217千円増加した一方、未払法人税等が9,030千円、その他に含まれる未払消費税等が2,011千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、前事業年度末と比較して5,231千円減少し、138,408千円となりました。
(純資産)
純資産合計は前事業年度末と比較して30,593千円増加し、590,321千円となりました。これは主に、当期純利益の計上等により利益剰余金が29,668千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、昨年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行後、国内外の人流が活発化し、国内景気は回復傾向の動きに向かいつつあります。一方で、ウクライナ紛争の長期化、中東情勢の緊迫化、中国経済の悪化懸念、世界的な原材料価格の高騰や円安といった経済活動に影響を与える要因が払拭できず、景気の先行きは不透明な状況が続いています。
このような状況の中、当社は「独自の技術とノウハウを開発し、地域社会にとって価値のある新しいインターネットサービスを提供する」という企業理念のもと、インターネットを通じて「地域社会の活性化」を行うことを使命とし、日々、事業活動を行っています。
当事業年度は、当社が保有する「SURFPOINT™」データベース及び「SURFPOINT™」をweb上で利用できる「どこどこJP」の機能強化・価値向上を中心に取り組んでまいりました。「SURFPOINT™」への企業情報の追加、「どこどこJP」には、各種レポート機能やコンテンツ管理マネージャ(CMS)のトップシェアであるWordPressにIP Geolocationが活用できるプラグインの提供等を行っております。また、IR動画メディア「IRTV」、最新テクノロジーやデジタル社会に関連するニュースを扱うテクノロジーメディアサイト「GIZMODO」での動画公開、各種SNSを活用したプロモーション施策、各種セミナー開催など、会社やサービスの認知向上に努めました。「どこどこJP」を中心としたサブスクリプションサービスにつきましては、サービスアップデートの継続実施、積極的な営業活動と解約防止に注力した結果、前事業年度を上回る売上高を確保することができました。一方で「web制作・各種受託開発」、「てくてくスタンプ」につきましては、自治体案件の受注が想定に届かず、前事業年度の売上を下回る結果となりました。この結果を受け、今後はサブスクリプションサービスに営業リソースを注力し、「web制作・各種受託開発」、「てくてくスタンプ」につきましては、既存の取引と受注確度の高い案件に営業リソースを配分し、効率的な営業活動を推進いたします。今後も引き続き、売上高増と技術力や企業価値の向上に努めてまいります。
なお、投資有価証券のうち、実質価額が著しく低下したものについて減損処理を行い、投資有価証券評価損18,450千円を計上しております。
この結果、当事業年度の売上高は716,937千円(前事業年度比6.6%減)、営業利益は76,261千円(同34.3%減)、経常利益は77,443千円(同34.0%減)、当期純利益は37,817千円(同0.5%減)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(IP Geolocation事業)
「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」は、既存の取引先の安定的な利用に加え、第4四半期より新規の金融案件を複数件獲得することができました。「どこどこJP」は、2023年8月に無料プランをリリース、同年10月にWordPressプラグイン「DocoDocoStoreLocator」など数々の機能追加を実施し、新規既存顧客への営業活動を強化した結果、案件獲得数は増加いたしました。また一方で既存顧客に対し「どこどこJP」利用に関する相談会を定期的に実施するなど利用顧客のフォローアップを強化し、「どこどこJP」の利活用を促進させた結果、解約数が前事業年度を下回りました。これにより「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」、「どこどこJP」において、前事業年度の売上高を上回る結果となりました。「どこどこad」は、第2四半期に発生したシステム障害は解消しておりますが、大型案件の受注に至らず、前事業年度以上の売上高を確保することができませんでした。「web制作・各種受託開発」では、民間企業の大型webサイトリニューアル案件を受注できた一方で、自治体案件の獲得が進まず売上高は前事業年度並みの売上高となりました。「てくてくスタンプ」は、当初計画していた受注数には至りませんでしたが、2023年8月にリリースした無料プランにおいては民間企業のトライアル利用が増え、今後適用範囲の拡大に向けサポートを強化してまいります。
第3四半期に立ち上げた自治体向けDXメニューや既存・新規顧客向けにポストCookie対策としての解析支援サービス、セールスマーケティング支援メニューにつきましては、来年度以降に売上の貢献が見込まれる案件も獲得しつつあり、継続して積極的な営業活動を推進いたします。
これらの結果、当事業年度における同事業の売上高は699,379千円(前事業年度比1.4%減)、セグメント利益は60,115千円(同2.4%減)となりました。
(IPアドレス移転事業)
当事業年度においては、前年度のような大口案件は見込んでおらず、ケーブルテレビ局やIT企業など中小規模、複数案件の仲介を行い見込み通りの結果となっております。今後につきましても大口の案件の受注は見込んでおりませんが、引き続き市場ニーズに応じ、適切な対応を行い、更なる取引先確保に向け、積極的に営業活動を推進致します。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末と比較して56,894千円増加し、614,304千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、66,128千円の収入(前年同期は42,103千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益59,519千円に対し、増加要因として、減価償却費の計上6,241千円、投資有価証券評価損の計上18,450千円、前払費用の減少11,438千円、未払金の増加6,078千円、前受金の増加11,301千円があり、減少要因として、売上債権の増加12,322千円、未払消費税等の減少2,011千円、法人税等の支払額30,160千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,599千円の支出(前年同期は71,514千円の支出)となりました。これは主に、減少要因として無形固定資産の取得による支出2,599千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、6,634千円の支出(前年同期は7,827千円の支出)となりました。これは、増加要因として、新株予約権の行使による収入1,045千円、減少要因として、配当金の支払額7,679千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、サービスの提供にあたり、製品の生産を行っていないため、記載しておりません。
b.受注実績
当社の提供する主要サービスは、顧客の申込み又は契約締結から売上計上までの期間が短期間であるため記載
しておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の取引は発生しておりません。
2.当社では相手先別の販売実績において総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先は存在しな
いため、主要な相手先の販売実績の記載は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、当事業年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づいて、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
a.売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ50,542千円減少し、716,937千円となりました。セグメント別の内訳としては、IP Geolocation事業が699,379千円(前年同期比1.4%減)、IPアドレス移転事業が17,557千円(前年同期比69.9%減)となっております。
「IP Geolocation事業」は、「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」は、既存の取引先の安定的な利用に加え、第4四半期より新規の金融案件を複数件獲得することができました。「どこどこJP」は、2023年8月に無料プランをリリース、同年10月にWordPressプラグイン「DocoDocoStoreLocator」など数々の機能追加を実施し、新規既存顧客への営業活動を強化した結果、案件獲得数は増加いたしました。また一方で既存顧客に対し「どこどこJP」利用に関する相談会を定期的な実施するなど利用顧客のフォローアップを強化し、「どこどこJP」の利活用を促進させた結果、解約数が前事業年度を下回りました。これにより「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」、「どこどこJP」において、前事業年度の売上高を上回る結果となりました。
「どこどこad」は、第2四半期に発生したシステム障害は解消しておりますが、大型案件の受注に至らず、前事業年度以上の売上高を確保することができませんでした。「web制作・各種受託開発」では、民間企業の大型webサイトリニューアル案件を受注できた一方で、自治体案件の獲得が進まず売上高は前事業年度並みの売上高となりました。「てくてくスタンプ」は、当初計画していた受注数には至りませんでしたが、2023年8月にリリースした無料プランにおいては民間企業のトライアル利用が増え、今後適用範囲の拡大に向けサポートを強化してまいります。第3四半期に立ち上げた自治体向けDXメニューや既存・新規顧客向けにポストCookie対策としての解析支援サービス、セールスマーケティング支援メニューにつきましては、来年度以降に売上の貢献が見込まれる案件も獲得しつつあり、継続して積極的な営業活動を推進いたします。
「IPアドレス移転事業」は、ケーブルテレビ局やIT企業など複数案件の仲介を行い、見込み通りの結果となっております。今後につきましては大口の案件の受注は見込んでおりませんが、引き続き営業機会の獲得に向け営業活動を推進いたします。
b.売上原価、売上総利益
当事業年度の売上原価は、自治体案件の受注に伴う外注費の増加等により、前事業年度に比べ4,380千円増加し、276,439千円となりました。
この結果、当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ54,923千円減少し、440,498千円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度の販売費及び一般管理費は、当社ホームページの積極活用等で退職者補充を行い、主に採用広告費の抑制により10,344千円、役員報酬の減少7,651千円により、前事業年度と比べて15,055千円減少し、364,236千円となりました。
この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ39,868千円減少し、76,261千円となりました。
d.営業外収益、営業外費用、経常利益
当事業年度の営業外収益は1,182千円となり、これは主に講演料謝礼の計上によるものであります。
この結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ39,860千円減少し、77,443千円となりました。
e.特別利益
当事業年度の特別利益は525千円となり、これは新株予約権戻入の計上によるものであります。
f.特別損失
当事業年度の特別損失は18,450千円となり、これは投資有価証券評価損の計上によるものであります。
g.当期純利益
以上の結果、当事業年度の法人税等合計は21,130千円となり、また、法人税等調整額は570千円となり、当期純利益は、前事業年度に比べ173千円減少し、37,817千円となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性
当社は、資金の源泉と流動性を安定的に確保することを基本方針としております。現状、新規拠点の設置やソフトウエア開発は、内部留保の資金によって賄っており、資金の源泉は営業活動によるキャッシュ・フロー及び過年度の財務活動によるキャッシュ・フローによるものであります。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、目標とする経営指標として売上高と、安定的に推移する当社の主力事業でありますIP Geolocation事業の売上高及び同事業の売上高成長率を掲げています。当事業年度の売上高は716,937千円となり、前事業年度末と比較し50,542千円減少しました。このうち、IP Geolocation事業の売上高は699,379千円であり、同事業の売上高成長率は△1.4%となりました。売上高成長率の減少は主にWeb制作・各種受託開発において、Webサイトリニューアルを受注したものの官公庁における案件落札数が計画を下回ったことによりますが、「SURFPOINT™」の売上高が好調だったこと、及びサブスクリプションサービスにおいてサービスアップデートの継続実施、積極的な営業活動と解約防止に注力した結果、「SURFPOINT™」「どこどこJP」の新規獲得及び売上高は過去最高となり、Web制作・受託売上の不調を取り戻すことができました。
今後もサブスク型サービス「SURFPOINT™」「どこどこJP」を中心に更なるストック収入の強化に向けた基盤強化を図ります。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績は、取引先のニーズ、当社データベースへの情報の集積状況、人材の確保、競合先等、様々な要因による影響を受ける可能性があります。このため、当社事業を取り巻く環境に注視し、営業努力及び開発・運用の体制強化、内部統制システムの強化等によりこれらのリスク要因に対応していきます。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
今後の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しが見えてきているものの、ロシアによるウクライナへの侵攻の影響による世界的な穀物及びエネルギー価格の上昇や、欧米各国のインフレと急激な円安の影響等により、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
当社を取り巻く環境は、より効果的なマーケティングの手法を求めたり、自社サイトへの不正なアクセスをいかに検知し、それらに対応するかを考えたり、コンテンツ等の配信を正しく安全に行うためのツールを欲したりといった法人各社の様々なニーズがますます高まる一方で、それらに対応できる多様なサービスが生まれており、競争は激しさを増してきております。こうした中で、当社としましては、IPアドレス移転事業については大口商談が成約すれば収益への貢献度が高いものの、競争が激化していることもあり、収益の多寡と予算の精度において見通しが十分にたてづらく、第26期につきましては2百万円程度で推移するものとしています。
IP Geolocation事業については、サブスク型サービス「SURFPOINT™」「どこどこJP」を中心に更なるストック収入の強化に向けた基盤強化を図ります。
顧客のニーズを汲み取りながら適切なサービスを販売する直接販売の利点を活かし、顧客との信頼関係を構築することで、長期取引につながるものと考え、顧客の属性やニーズに適した営業体制や営業手法の確立に加え、営業人員個々の営業スキルの向上にも努めてまいります。
開発に係る業務では、当社事業の土台となるデータベースである「SURFPOINT™」の精度をより高いレベルで維持管理していくために、すでに取り込んである情報について専門調査員(ネットトレーサー)による詳細な調査とデータ反映を今後も日々継続してまいります。
さらに、新しいインターネットの通信方法に関する規格であるIPv6に対する対応のため外部の研究会等に積極的に参画し、データベースのIPv6アドレスデータベースの充実及び対応サービスの拡充を図ってまいります。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりで
あります。
① 財政状態の状況
(資産)
流動資産は前事業年度末と比較して52,395千円増加し、708,029千円となりました。これは主に、前払費用が7,489千円減少した一方、現金及び預金が56,894千円増加したことによるものであります。
固定資産は前事業年度末と比較して27,033千円減少し、20,700千円となりました。これは主に、投資有価証券が18,450千円、長期前払費用が4,370千円、ソフトウエアが3,657千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、前事業年度末と比較して25,361千円増加し、728,729千円となりました。
(負債)
流動負債は前事業年度末と比較して5,231千円減少し、136,068千円となりました。これは主に、未払金が6,010千円、前受金が2,217千円増加した一方、未払法人税等が9,030千円、その他に含まれる未払消費税等が2,011千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、前事業年度末と比較して5,231千円減少し、138,408千円となりました。
(純資産)
純資産合計は前事業年度末と比較して30,593千円増加し、590,321千円となりました。これは主に、当期純利益の計上等により利益剰余金が29,668千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、昨年5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行後、国内外の人流が活発化し、国内景気は回復傾向の動きに向かいつつあります。一方で、ウクライナ紛争の長期化、中東情勢の緊迫化、中国経済の悪化懸念、世界的な原材料価格の高騰や円安といった経済活動に影響を与える要因が払拭できず、景気の先行きは不透明な状況が続いています。
このような状況の中、当社は「独自の技術とノウハウを開発し、地域社会にとって価値のある新しいインターネットサービスを提供する」という企業理念のもと、インターネットを通じて「地域社会の活性化」を行うことを使命とし、日々、事業活動を行っています。
当事業年度は、当社が保有する「SURFPOINT™」データベース及び「SURFPOINT™」をweb上で利用できる「どこどこJP」の機能強化・価値向上を中心に取り組んでまいりました。「SURFPOINT™」への企業情報の追加、「どこどこJP」には、各種レポート機能やコンテンツ管理マネージャ(CMS)のトップシェアであるWordPressにIP Geolocationが活用できるプラグインの提供等を行っております。また、IR動画メディア「IRTV」、最新テクノロジーやデジタル社会に関連するニュースを扱うテクノロジーメディアサイト「GIZMODO」での動画公開、各種SNSを活用したプロモーション施策、各種セミナー開催など、会社やサービスの認知向上に努めました。「どこどこJP」を中心としたサブスクリプションサービスにつきましては、サービスアップデートの継続実施、積極的な営業活動と解約防止に注力した結果、前事業年度を上回る売上高を確保することができました。一方で「web制作・各種受託開発」、「てくてくスタンプ」につきましては、自治体案件の受注が想定に届かず、前事業年度の売上を下回る結果となりました。この結果を受け、今後はサブスクリプションサービスに営業リソースを注力し、「web制作・各種受託開発」、「てくてくスタンプ」につきましては、既存の取引と受注確度の高い案件に営業リソースを配分し、効率的な営業活動を推進いたします。今後も引き続き、売上高増と技術力や企業価値の向上に努めてまいります。
なお、投資有価証券のうち、実質価額が著しく低下したものについて減損処理を行い、投資有価証券評価損18,450千円を計上しております。
この結果、当事業年度の売上高は716,937千円(前事業年度比6.6%減)、営業利益は76,261千円(同34.3%減)、経常利益は77,443千円(同34.0%減)、当期純利益は37,817千円(同0.5%減)となりました。
セグメント別の状況は次のとおりであります。
(IP Geolocation事業)
「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」は、既存の取引先の安定的な利用に加え、第4四半期より新規の金融案件を複数件獲得することができました。「どこどこJP」は、2023年8月に無料プランをリリース、同年10月にWordPressプラグイン「DocoDocoStoreLocator」など数々の機能追加を実施し、新規既存顧客への営業活動を強化した結果、案件獲得数は増加いたしました。また一方で既存顧客に対し「どこどこJP」利用に関する相談会を定期的に実施するなど利用顧客のフォローアップを強化し、「どこどこJP」の利活用を促進させた結果、解約数が前事業年度を下回りました。これにより「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」、「どこどこJP」において、前事業年度の売上高を上回る結果となりました。「どこどこad」は、第2四半期に発生したシステム障害は解消しておりますが、大型案件の受注に至らず、前事業年度以上の売上高を確保することができませんでした。「web制作・各種受託開発」では、民間企業の大型webサイトリニューアル案件を受注できた一方で、自治体案件の獲得が進まず売上高は前事業年度並みの売上高となりました。「てくてくスタンプ」は、当初計画していた受注数には至りませんでしたが、2023年8月にリリースした無料プランにおいては民間企業のトライアル利用が増え、今後適用範囲の拡大に向けサポートを強化してまいります。
第3四半期に立ち上げた自治体向けDXメニューや既存・新規顧客向けにポストCookie対策としての解析支援サービス、セールスマーケティング支援メニューにつきましては、来年度以降に売上の貢献が見込まれる案件も獲得しつつあり、継続して積極的な営業活動を推進いたします。
これらの結果、当事業年度における同事業の売上高は699,379千円(前事業年度比1.4%減)、セグメント利益は60,115千円(同2.4%減)となりました。
(IPアドレス移転事業)
当事業年度においては、前年度のような大口案件は見込んでおらず、ケーブルテレビ局やIT企業など中小規模、複数案件の仲介を行い見込み通りの結果となっております。今後につきましても大口の案件の受注は見込んでおりませんが、引き続き市場ニーズに応じ、適切な対応を行い、更なる取引先確保に向け、積極的に営業活動を推進致します。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末と比較して56,894千円増加し、614,304千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、66,128千円の収入(前年同期は42,103千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益59,519千円に対し、増加要因として、減価償却費の計上6,241千円、投資有価証券評価損の計上18,450千円、前払費用の減少11,438千円、未払金の増加6,078千円、前受金の増加11,301千円があり、減少要因として、売上債権の増加12,322千円、未払消費税等の減少2,011千円、法人税等の支払額30,160千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,599千円の支出(前年同期は71,514千円の支出)となりました。これは主に、減少要因として無形固定資産の取得による支出2,599千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、6,634千円の支出(前年同期は7,827千円の支出)となりました。これは、増加要因として、新株予約権の行使による収入1,045千円、減少要因として、配当金の支払額7,679千円があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、サービスの提供にあたり、製品の生産を行っていないため、記載しておりません。
b.受注実績
当社の提供する主要サービスは、顧客の申込み又は契約締結から売上計上までの期間が短期間であるため記載
しておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当事業年度 (自 2023年7月1日 至 2024年6月30日) | ||
| 金額(千円) | 構成比(%) | 前年比(%) | |
| IP Geolocation事業 | 699,379 | 97.6 | △1.4 |
| IPアドレス移転事業 | 17,557 | 2.4 | △69.9 |
| 合計 | 716,937 | 100.0 | △6.6 |
(注)1.セグメント間の取引は発生しておりません。
2.当社では相手先別の販売実績において総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先は存在しな
いため、主要な相手先の販売実績の記載は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、当事業年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づいて、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
a.売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ50,542千円減少し、716,937千円となりました。セグメント別の内訳としては、IP Geolocation事業が699,379千円(前年同期比1.4%減)、IPアドレス移転事業が17,557千円(前年同期比69.9%減)となっております。
「IP Geolocation事業」は、「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」は、既存の取引先の安定的な利用に加え、第4四半期より新規の金融案件を複数件獲得することができました。「どこどこJP」は、2023年8月に無料プランをリリース、同年10月にWordPressプラグイン「DocoDocoStoreLocator」など数々の機能追加を実施し、新規既存顧客への営業活動を強化した結果、案件獲得数は増加いたしました。また一方で既存顧客に対し「どこどこJP」利用に関する相談会を定期的な実施するなど利用顧客のフォローアップを強化し、「どこどこJP」の利活用を促進させた結果、解約数が前事業年度を下回りました。これにより「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」、「どこどこJP」において、前事業年度の売上高を上回る結果となりました。
「どこどこad」は、第2四半期に発生したシステム障害は解消しておりますが、大型案件の受注に至らず、前事業年度以上の売上高を確保することができませんでした。「web制作・各種受託開発」では、民間企業の大型webサイトリニューアル案件を受注できた一方で、自治体案件の獲得が進まず売上高は前事業年度並みの売上高となりました。「てくてくスタンプ」は、当初計画していた受注数には至りませんでしたが、2023年8月にリリースした無料プランにおいては民間企業のトライアル利用が増え、今後適用範囲の拡大に向けサポートを強化してまいります。第3四半期に立ち上げた自治体向けDXメニューや既存・新規顧客向けにポストCookie対策としての解析支援サービス、セールスマーケティング支援メニューにつきましては、来年度以降に売上の貢献が見込まれる案件も獲得しつつあり、継続して積極的な営業活動を推進いたします。
「IPアドレス移転事業」は、ケーブルテレビ局やIT企業など複数案件の仲介を行い、見込み通りの結果となっております。今後につきましては大口の案件の受注は見込んでおりませんが、引き続き営業機会の獲得に向け営業活動を推進いたします。
b.売上原価、売上総利益
当事業年度の売上原価は、自治体案件の受注に伴う外注費の増加等により、前事業年度に比べ4,380千円増加し、276,439千円となりました。
この結果、当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ54,923千円減少し、440,498千円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度の販売費及び一般管理費は、当社ホームページの積極活用等で退職者補充を行い、主に採用広告費の抑制により10,344千円、役員報酬の減少7,651千円により、前事業年度と比べて15,055千円減少し、364,236千円となりました。
この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ39,868千円減少し、76,261千円となりました。
d.営業外収益、営業外費用、経常利益
当事業年度の営業外収益は1,182千円となり、これは主に講演料謝礼の計上によるものであります。
この結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ39,860千円減少し、77,443千円となりました。
e.特別利益
当事業年度の特別利益は525千円となり、これは新株予約権戻入の計上によるものであります。
f.特別損失
当事業年度の特別損失は18,450千円となり、これは投資有価証券評価損の計上によるものであります。
g.当期純利益
以上の結果、当事業年度の法人税等合計は21,130千円となり、また、法人税等調整額は570千円となり、当期純利益は、前事業年度に比べ173千円減少し、37,817千円となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性
当社は、資金の源泉と流動性を安定的に確保することを基本方針としております。現状、新規拠点の設置やソフトウエア開発は、内部留保の資金によって賄っており、資金の源泉は営業活動によるキャッシュ・フロー及び過年度の財務活動によるキャッシュ・フローによるものであります。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、目標とする経営指標として売上高と、安定的に推移する当社の主力事業でありますIP Geolocation事業の売上高及び同事業の売上高成長率を掲げています。当事業年度の売上高は716,937千円となり、前事業年度末と比較し50,542千円減少しました。このうち、IP Geolocation事業の売上高は699,379千円であり、同事業の売上高成長率は△1.4%となりました。売上高成長率の減少は主にWeb制作・各種受託開発において、Webサイトリニューアルを受注したものの官公庁における案件落札数が計画を下回ったことによりますが、「SURFPOINT™」の売上高が好調だったこと、及びサブスクリプションサービスにおいてサービスアップデートの継続実施、積極的な営業活動と解約防止に注力した結果、「SURFPOINT™」「どこどこJP」の新規獲得及び売上高は過去最高となり、Web制作・受託売上の不調を取り戻すことができました。
今後もサブスク型サービス「SURFPOINT™」「どこどこJP」を中心に更なるストック収入の強化に向けた基盤強化を図ります。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績は、取引先のニーズ、当社データベースへの情報の集積状況、人材の確保、競合先等、様々な要因による影響を受ける可能性があります。このため、当社事業を取り巻く環境に注視し、営業努力及び開発・運用の体制強化、内部統制システムの強化等によりこれらのリスク要因に対応していきます。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
今後の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しが見えてきているものの、ロシアによるウクライナへの侵攻の影響による世界的な穀物及びエネルギー価格の上昇や、欧米各国のインフレと急激な円安の影響等により、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。
当社を取り巻く環境は、より効果的なマーケティングの手法を求めたり、自社サイトへの不正なアクセスをいかに検知し、それらに対応するかを考えたり、コンテンツ等の配信を正しく安全に行うためのツールを欲したりといった法人各社の様々なニーズがますます高まる一方で、それらに対応できる多様なサービスが生まれており、競争は激しさを増してきております。こうした中で、当社としましては、IPアドレス移転事業については大口商談が成約すれば収益への貢献度が高いものの、競争が激化していることもあり、収益の多寡と予算の精度において見通しが十分にたてづらく、第26期につきましては2百万円程度で推移するものとしています。
IP Geolocation事業については、サブスク型サービス「SURFPOINT™」「どこどこJP」を中心に更なるストック収入の強化に向けた基盤強化を図ります。
顧客のニーズを汲み取りながら適切なサービスを販売する直接販売の利点を活かし、顧客との信頼関係を構築することで、長期取引につながるものと考え、顧客の属性やニーズに適した営業体制や営業手法の確立に加え、営業人員個々の営業スキルの向上にも努めてまいります。
開発に係る業務では、当社事業の土台となるデータベースである「SURFPOINT™」の精度をより高いレベルで維持管理していくために、すでに取り込んである情報について専門調査員(ネットトレーサー)による詳細な調査とデータ反映を今後も日々継続してまいります。
さらに、新しいインターネットの通信方法に関する規格であるIPv6に対する対応のため外部の研究会等に積極的に参画し、データベースのIPv6アドレスデータベースの充実及び対応サービスの拡充を図ってまいります。