有価証券報告書-第22期(令和2年7月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/09/30 14:41
【資料】
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【項目】
106項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりで
あります。
① 財政状態の状況
(資産)
流動資産は前事業年度末と比較して93,010千円増加し、370,190千円となりました。これは主に、現金及び預
金が76,198千円、売掛金が11,132千円増加したことによるものであります。
固定資産は前事業年度末と比較して758千円増加し、22,178千円となりました。これは主に、敷金が1,128千円
減少したものの、工具、器具及び備品が1,953千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、前事業年度末と比較して93,768千円増加し、392,369千円となりました。
(負債)
流動負債は前事業年度末と比較して66,760千円増加し、181,672千円となりました。これは主に、未払金が
15,554千円、未払法人税等が5,849千円、未払費用が5,535千円、前受金が19,877千円増加したことによるもので
あります。
固定負債は前事業年度末と比較して13,024千円減少し、32,202千円となりました。これは主に、社債が7,000
千円、長期借入金が4,008千円、固定負債のその他に含まれる長期前受金が4,356千円減少したことによるもので
あります。
この結果、負債合計は、前事業年度末と比較して53,736千円増加し、213,875千円となりました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末と比較し40,031千円増加し、178,494千円となりました。
これは主に、当期純利益の計上等により繰越利益剰余金が35,657千円増加したことによるものであります。
② 経営成績の状況
当事業年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い経済・社会活動が制限され、個人
消費や輸出の急速な減少や、設備投資が弱含みとなるなど、急速な景気減速がみられ厳しい状況にあります。
2020年5月の緊急事態宣言解除後には各種施策の効果により経済活動が段階的に再開され持ち直しの兆しを見せ
ていたものの、同年12月以降は再び同感染症感染者数の急増により、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当社の属する情報サービス業界は、企業のIT関連投資について全般的に鈍っているものの、新型コロナウイル
ス感染症対策としてテレワーク関連需要が増加し、また自治体のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推
進や非接触化への取り組みを加速させるための投資が見込まれており、当社もこの流れに乗って多くの企業・自
治体の商談を獲得できるよう、営業・開発の両面で成果を上げる努力を続けております。
このような状況のもと、当社では全社テレワーク化を引き続き推進し、本社スペースを縮小するなど固定費を
圧縮しつつ、オンラインによる営業やセミナー開催を積極的に行い、企業・自治体に既存サービスの商談を行う
だけでなく、顧客のニーズを明確化し、それに対して最適なサービス開発を行ってまいりました。
これらの結果、当事業年度の売上高は583,658千円(前年同期比22.8%増)、営業利益は49,915千円(同
55.1%増)、経常利益は50,036千円(同58.6%増)、当期純利益は35,306千円(同55.3%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりであります。
(IP Geolocation事業)
インターネット広告プラットフォーム運営サービスである「どこどこad」は、新型コロナウイルス感染症拡大
の影響により低調となったものの、IPアドレスに様々な情報を紐づけしたデータベースの利用サービスである
「SURFPOINT™」は、新たに複数の金融機関を顧客として獲得したほか、翌期からサービス利用が開始される警察
庁の案件も獲得できました。また「SURFPOINT™」のサービスをウェブ上で利用できる「どこどこJP」では、大口
利用顧客の獲得により月次売上高が順調に増加し、「らくらくログ解析」や「IPひろば」も堅調に推移いたしま
した。「web制作・各種受託開発」では、複数の自治体からの案件を獲得し、スタンプラリーのサービスをリリ
ースすることができ、売上高を大きく増加させることができました。
その結果、当事業年度における同事業の売上高は553,569千円(前年同期比20.4%増)、セグメント利益は
26,593千円(同28.1%増)となりました。
(IPアドレス移転事業)
大口案件を含む複数の案件仲介を成約させ、計画値を大きく上回る仲介手数料を獲得することができ、当事業
年度における同事業の売上高は30,089千円(前年同期比96.2%増)、セグメント利益は23,322千円(同104.4%
増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ76,197千円増加し、272,306千円となりまし
た。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、88,497千円の収入となりました(前年同期は
63,265千円の収入)。これは主に、税引前当期純利益50,036千円に対し、前受金が15,521千円、未払金が15,554
千円増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、5,291千円の支出となりました(前年同期は3,175
千円の支出)。これは主に、無形固定資産の取得による支出3,253千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、7,008千円の支出となりました(前年同期は
11,008千円の支出)。これは主に、長期借入金の返済による支出4,008千円及び社債の償還による支出7,000千円
によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、サービスの提供にあたり、製品の生産を行っていないため、記載しておりません。
b.受注実績
当社の提供する主要サービスは、顧客の申込み又は契約締結から売上計上までの期間が短期間であるため記載
しておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年7月1日
至 2021年6月30日)
金額(千円)構成比(%)前年比(%)
IP Geolocation事業553,56994.8120.4
IPアドレス移転事業30,0895.2196.2
合計583,658100.0122.8

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引は発生しておりません。
3.当社では相手先別の販売実績において総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先は存在しな
いため、主要な相手先の販売実績の記載は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、当事業年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づいて、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
a.売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ108,512千円増加し、583,658千円となりました。セグメント別の内訳としては、IP Geolocation事業が553,569千円(前年同期比20.4%増)、IPアドレス移転事業が30,089千円(前年同期比96.2%増)となっております。IP Geolocation事業においては、インターネット広告プラットフォーム運営サービスである「どこどこad」が新型コロナウイルス感染症拡大の影響で低調な推移であったものの、「SURFPOINT™」及び「どこどこJP」が好調であったこと、また、静岡県を始めとする複数の自治体からweb制作案件を獲得ができたことが売上高の増加に寄与しております。IPアドレス移転事業においては、複数の仲介を手掛けることができ、売上高が期初に策定した通期予算額を大幅に超過いたしました。
b.売上原価、売上総利益
当事業年度の売上原価は、開発要員及びweb制作要員の増加、自治体案件の複数受注に伴う外注費の増加、IPアドレス移転に関する紹介手数料の発生等により194,431千円となりました。
この結果、当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ71,060千円増加し、389,226千円となりました。
c.販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度の販売費及び一般管理費は、2020年12月11日の東京証券取引所 TOKYO PRO Marketへの上場に伴う上場関連手数料の発生、全社によるテレワークの開始に伴う通勤手当や旅費交通費等の減少、三島本社オフィスの縮小による地代家賃の減少等があり、339,310千円となりました。
この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ17,742千円増加し、49,915千円となりました。
d.営業外収益、営業外費用、経常利益
当事業年度の営業外収益は2,674千円となり、これは主に子育て支援に関連する助成金収入の計上によるものであります。また、営業外費用は2,553千円となり、これは主に三島本社オフィスの縮小に係る原状回復費用の発生によるものであります。
この結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ18,480千円増加し、50,036千円となりました。
e.当期純利益
以上の結果、当事業年度の法人税、住民税及び事業税は15,389千円となり、また、法人税等調整額は△660千円となり、当期純利益は、前事業年度に比べ12,575千円増加し、35,306千円となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
④資本の財源及び資金の流動性
当社は、資金の源泉と流動性を安定的に確保することを基本方針としております。現状、新規拠点の設置やソフトウエア開発は、内部留保の資金によって賄っており、資金の源泉は営業活動によるキャッシュ・フロー及び過年度の財務活動によるキャッシュ・フローによるものであります。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、目標とする経営指標として売上高と、安定的に推移する当社の主力事業でありますIP Geolocation事業の売上高及び同事業の売上高成長率を掲げています。当事業年度の売上高は583,658千円となり、前事業年度末に比べて108,512千円増加しました。IP Geolocation事業の売上高は553,569千円となり、同事業の売上高成長率は20.4%となりました。売上高の増加は主にIP Geolocation事業の売上高の増加によります。IP Geolocation事業の売上高と同事業の売上高成長率の上昇は、「どこどこad」の売上高が新型コロナウイスル感染症拡大の影響により落ち込んだ半面、それ以外のサービスは堅調に推移し、「web制作・各種受託開発」で多くの案件を受注して売上高を伸ばしたことによります。今後もこの3つの指標を目標として経営を行うことにより、企業の成長性及び効率性の確保を図ります。
⑥経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の経営成績は、取引先のニーズ、当社データベースへの情報の集積状況、人材の確保、競合先等、様々な要因による影響を受ける可能性があります。このため、当社事業を取り巻く環境に注視し、営業努力及び開発・運用の体制強化、内部統制システムの強化等によりこれらのリスク要因に対応していきます。
⑦経営者の問題意識と今後の方針について
今後の我が国経済は、新型コロナ感染症の収束の兆しが見えず、当面先行き不透明な状況で推移するものと予想されます。
当社を取り巻く環境は、より効果的なマーケティングの手法を求めたり、自社サイトへの不正なアクセスをいかに検知し、それらに対応するかを考えたり、コンテンツ等の配信を正しく安全に行うためのツールを欲したりといった法人各社の様々なニーズがますます高まる一方で、それらに対応できる多様なサービスが生まれており、競争は激しさを増してきております。こうした中で、当社としましては、中期計画(2021年6月期からの3事業年度)の損益計画にも盛り込んでありますが、IPアドレス移転事業については大口商談が成約すれば収益への貢献度が高いものの、競争が激化していることもあり、収益の多寡と予算の精度において見通しが十分にたてづらく、毎期10百万円程度で推移するものとしています。
IP Geolocation事業では、過去の推移から、「SURFPOINT™」、「らくらくログ解析」、「IPひろば」については、毎期一定の金額で推移するものとしています。
「どこどこJP」、「どこどこad」、「web制作・各種受託開発」については、従来同一の顧客に異なるサービスの営業をしておらず、効果的に顧客単価を上げる試みがなされませんでしたが、これを改め、顧客のニーズに合わせて複数のサービスを提案し、適宜当社でウェブサイトの改修等を請け負うことも提案することで、成約率を高め、顧客単価を引き上げていきます。また、自治体に数多く接触し、DX対応や域内経済・観光促進に関係する提案等を積極的に行い、「web制作・各種受託開発」の収益を増大させる営業を行ってまいります。
これら営業活動を効果的に行っていくために、今後も引き続き優秀な営業担当者や電話による営業活動を行う人員の採用を続け、人員数の緩やかな拡大を続けつつ、教育・研修にも力を入れて、質の向上にも注力していきます。
開発に係る業務では、当事業年度に特許を1つ取得しておりますが、今後も年間1つ乃至2つ程度の特許を取得できるよう、新規の開発を進め、あわせて既存の開発成果の見直しを行い、また、取得した特許を活用した新規事業開発を加速させ、将来の収益の柱を構築する努力を継続して行っていきます。また、競合先に対抗するために、データベースの更新と更なる情報の集積を行い、他社の追随を許さないレベルを維持し続けていきます。
さらに、新しいインターネットの通信方法に関する規格であるIPv6に対する対応のため外部の研究会等に積極的に参画し、データベースのIPv6対応を進めていきます。

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