有価証券報告書-第22期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/31 15:42
【資料】
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【項目】
115項目
(1) 経営成績等の状況
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a 経営成績
当社の経営環境としては、都市部を中心とした大型の再開発案件等の進捗に対し、労働需給が引き続きひっ迫しており、建設業界各社が生産性向上を求められております。その中で「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が2019年4月に施行し、働き方改革への関心が更に集まり、それに対応するサービスの需要が継続しております。
足元では、新型コロナウイルスの影響により、リード獲得やアポイント獲得の遅れ、顧客企業内での検討の長期化等といった影響が顕在化しておりますが、当社が関連する建設業界におきましては、人手不足や働き方改革の影響から、デジタルトランスフォーメーションによる効率化を推進する企業が増加するなど、IT投資への意欲は引き続き旺盛に推移しております。
このような事業環境において、2020年12月期は、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、展示会などの中止によるリード獲得やアポイント獲得の遅れ、顧客企業内での検討の長期化といった影響が顕在化しました。それを受け、Web広告を中心としたオンラインマーケティングの拡充や、新規顧客獲得の一層の拡大と認知向上を狙ったテレビコマーシャル等のマーケティング活動を実施した結果、新型コロナウイルス感染拡大の影響を最小限に留め、「SPIDERPLUS」のID数は順調に増加し、売上高1,973,405千円(前年同期比53.4%増)、営業利益112,984千円(前年同期比75.1%増)、経常利益106,696千円(前年同期比79.4%増)、当期純利益103,089千円(前年同期比63.3%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(ICT事業)
「SPIDERPLUS」を提供するICT事業においては、ユーザー間の情報共有や検査機器との連携による各種建設工程での検査など、業務効率化の利点を訴求し、新規顧客の開拓に努めたことにより、2020年12月期末におけるID数は38,560ID(前年同期比32.8%増)、契約社数は793社(前年同期比67.7%増)となりました。この結果、ICT事業の売上高は1,483,881千円(前年同期比54.7%増)、セグメント利益(営業利益)は432,289千円 (前年同期比56.8%増)となりました。
(エンジニアリング事業)
熱絶縁工事施工を提供するエンジニアリング事業においては、一時的な大型案件の受注と東京オリンピックを背景とした建設需要の高まりによる追い風がありました。この結果、売上高は489,524千円(前年同期比49.9%増)、セグメント利益は73,056千円(前年同期比63.2%増)となりました。
b 財政状態
(資産)
当事業年度末の総資産は、905,347千円となり、前事業年度末に比べ38,881千円(4.5%)増加しました。
流動資産は820,683千円となり、前事業年度末に比べ33,688千円(4.3%)増加しました。これは主に事業拡大に伴う売上高増加に伴う売掛金の増加73,347千円と、当期純利益の計上等による現金及び預金の増加60,684千円によるものです。なお、前事業年度末の未成工事支出金に含まれていた大型工事案件が当事業年度に完成したことにより当事業年度末の未成工事支出金が63,828千円減少しています。
固定資産は84,663千円となり、前事業年度末に比べ5,192千円(6.5%)増加しました。これは主に、従業員の増加に伴うPC等取得などによる工具、器具及び備品の増加18,762千円によるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、496,351千円となり、前事業年度末に比べ23,507千円(4.5%)減少しました。
流動負債は、前事業年度末に比べ8,407千円(2.1%)減少し、396,615千円となりました。これは主に、未払消費税等が31,122千円増加した一方、上述の大型工事案件の完成により未成工事受入金が82,433千円減少したことなどによるものです。
固定負債は、99,735千円となり前事業年度末に比べ15,100千円(13.1%)減少しました。これは主に、長期借入金の返済による減少16,549千円によるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、408,996千円となり、前事業年度末に比べ62,389千円(18.0%)増加しました。これは当期純利益の計上により繰越利益剰余金が103,089千円増加した一方、自己株式の取得40,700千円が発生したものです。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、464,976千円となり前事業年度末から99,496千円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、130,256千円(前事業年度は20,509千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益108,781千円の計上と、未払消費税等の増加額31,122千円などによるものです。なお、エンジニアリング事業における大型工事が当事業年度に完成した影響などにより、たな卸資産の減少額81,345千円と未成工事受入金の減少額82,433千円が計上されています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は、12,909千円(前事業年度は17,497千円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入40,011千円と、従業員増加によるPC取得などによる固定資産の取得による支出31,324千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、43,670千円(前事業年度は6,113千円の使用)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出40,700千円によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当社は、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b 受注実績
当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。
c 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
ICT事業1,483,88154.7
エンジニアリング事業489,52449.9
合計1,973,40553.4

(注) 主な相手先別の記載については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が
100分の10未満であるため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針並びに見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような会計上の見積りを必要とされております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に会計上の見積りを行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルスの影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 追加情報」に記載しております。
(固定資産の減損)
当社は、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主としてICT事業とエンジニアリング事業を基本単位としてグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来キャッシュ・フローの見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる場合があります。
② 経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容
(売上高)
当事業年度の売上高は、1,973,405千円(前年同期比53.4%増)となりました。
ICT事業は、「SPIDERPLUS」の既存顧客の売上高伸長と新規の顧客獲得の結果、ID数が38,560ID(前年同期比32.8%増)、契約社数が793社(前年同期比67.7%増)に増加し、売上高は1,483,881千円(前年同期比54.7%増)となりました。
一方、エンジニアリング事業は、2019年度の大型工事案件が工期延長等により2020年度に繰越した影響等により、売上高は489,524千円(前年同期比49.9%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、924,658千円(前年同期比49.0%増)となりました。
ICT事業は、事業拡大に伴う社員数やSES人員の増加、サーバー切り替えによるサーバー費用の増加などにより、514,648千円(前年同期比49.3%増)となりました。
エンジニアリング事業は、売上高が増加したことにより、410,010千円(前年同期比48.5%増)となりました。上記の結果として、当事業年度における売上総利益は、1,048,746千円(前年同期比57.6%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、主にICT事業の営業体制の強化に伴う営業人員の増加による人件費及び採用コストの増加などにより、935,762千円(前年同期比55.7%増)となりました。上記の結果として、当事業年度における営業利益は112,984千円(前年同期比75.1%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度の営業外収益は、671千円となり、前事業年度から重要な変動はありません。また、当事業年度の営業外費用は、6,958千円となりました。これは主に支払利息であり、前事業年度から重要な変動はありません。上記の結果として、当事業年度における経常利益は、106,696千円(前年同期比79.4%増)となりました。
(特別利益、当期純利益)
当事業年度の特別利益は、2,085千円となりました。これは有形固定資産の売却益であります。なお、前事業年度は特別利益は発生しておりません。その結果、税引前当期純利益は108,781千円(前年同期比83.0%増)となりました。
上記の税引前当期純利益から法人税等5,692千円を控除した結果、当事業年度の当期純利益は、103,089千円(前年同期比63.3%増)となりました。
(単位:千円)
項目2020年
第1四半期
2020年
第2四半期
2020年
第3四半期
2020年
第4四半期
売上高473,111534,404446,815519,074
売上総利益238,368258,321254,165297,890
販売費及び一般管理費172,450190,393206,105366,813
営業利益又は営業損失(△)65,91867,92848,060△68,922

③ 資本の財源及び資金の流動性
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金は自己資金及び金融機関からの借入金を基本としております。また、持続的な成長を図るため建設ICTをはじめとした既存事業の拡大と新規開発を行っており、これらに必要な資金については必要に応じて多様な資金調達を実施しております。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社は、「SPIDERPLUS」をサブスクリプションモデルで提供しているため、毎月経常的に得られる「SPIDERPLUS」の月額利用料の積み上がり状況の指標であるARRの拡大を経営上の目標としております。その達成状況を判断する上で、MRR、ID数、契約社数を重要な指標としております。MRRは、毎月経常的に得られる「SPIDERPLUS」の月額利用料の合計額であり、経営上の目標の達成状況を把握するものです。MRRを高めていくためには、ID数、契約社数を増やしていくことが重要であると考えております。なお、過年度の各指標の推移は以下のとおりです。
項目2015年12月2016年12月2017年12月2018年12月2019年12月2020年12月
ID数(ID)1,1773,6148,42318,06929,04138,560
契約社数(社)3978116258473793
MRR(千円)3,2689,31623,34957,25396,855139,434
ARR(千円)39,227111,794280,196687,0381,162,2651,673,212

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