有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2021/05/07 15:00
【資料】
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【項目】
150項目
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、第8期において連結財務諸表を作成しておりますが、第7期においては連結財務諸表を作成していないため、前連結会計年度の数値及び対前連結会計年度増減については記載しておりません。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態の状況
第8期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
(資産)
当連結会計年度末の総資産は2,377,370千円となりました。主な内訳は、現金及び預金1,063,838千円、売掛金603,375千円であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は1,333,811千円となりました。主な内訳は、未払金509,074千円、前受金394,697千円、短期借入金177,247千円、買掛金107,750千円であります。
(総資産)
当連結会計年度末の純資産は1,043,559千円となりました。
第9期第2四半期累計期間(自 2020年9月1日 至 2021年2月28日)
(資産)
当第2四半期会計期間末の総資産は2,733,180千円となりました。主な内訳は、現金及び預金1,334,082千円、売掛金678,243千円であります。
(負債)
当第2四半期会計期間末の負債は1,212,678千円となりました。主な内訳は、前受金419,041千円、未払金320,048千円であります。
(総資産)
当第2四半期会計期間末の純資産は1,520,502千円となりました。
② 経営成績の状況
第8期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が社会全体や個人の生活に影響を与え、先行きが不透明な状況が継続しており、国内外の感染症対策の動向や金融資本市場の変動等の影響には注視する必要があります。また、当社が事業展開するエンターテインメントサービス関連の市場においては、環境や嗜好の変化等のスピードがますます速くなるとともに、グローバル市場における競争が激化することが予想されます。
このような中、当社グループでは、2020年2月以降、新型コロナウイルスの感染拡大防止策とともにリモートワークを始めとする当社独自の「新しい働き方」や、「新しい働き方」に最適化したオフィス及び業務環境、各種制度の見直し・整備等の施策を実施しています。
当社グループのエンターテインメントサービス事業においては、当社オリジナルタイトル「クラッシュフィーバー」のユーザー満足度向上に努め、日本国内のみでなく同タイトルの繁体字中国語版、英語版による海外展開も推進し、同タイトルの中長期的な運営に取組んでおり、全世界のダウンロード数は1,100万を突破し、ユーザー数は安定的な推移となりました。また、LINE株式会社との協業タイトル「ジャンプチ ヒーローズ」も、日本版及び繁体字中国語版を配信しており、全世界のダウンロード数は800万を突破し、堅調なユーザー数の推移となりました。
継続的なゲーム内イベントの実施や機能改善により「ジャンプチ ヒーローズ」の売上高が好調な推移となったこと等でリリース済タイトルから創出された利益金額(注1)は693,787千円となりました。一方で、新規開発(注2)にも注力しており、中長期的な収益の拡大に向けた開発投資を行っており、今後の新たなリリースに向けた新規タイトルへの開発投資金額(注3)については当連結会計年度において380,824千円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は3,434,910千円、営業利益は312,962千円、経常利益は312,018千円、親会社株主に帰属する当期純利益は224,235千円となりました。
第9期第2四半期累計期間(自 2020年9月1日 至 2021年2月28日)
当第2四半期累計期間においては、新型コロナウイルスの感染拡大により先行き不透明な状況が継続する中、日本国内では1度目の緊急事態宣言の解除後、一時的な個人消費等の持ち直しが見られたものの、2020年11月頃からの感染再拡大により不確実性の高い状況が続いています。当社が事業展開するエンターテインメントサービス関連の市場においては、環境や嗜好の変化等のスピードがますます速くなるとともに、グローバル市場における競争が激化することが予想されます。
このような中、当社では、2020年2月以降、当社従業員や当社に関係する皆様の安全や健康と、事業の継続性を確保するため、リモートワーク等の「新しい働き方」とそれに付随する各種施策を推進しているため、2度目の緊急事態宣言を受けたフルリモートワーク移行後も、当社サービスの開発・運営に特段の影響なく、安定的に事業推進しております。
当社のエンターテインメントサービス事業においては、当社オリジナルタイトル「クラッシュフィーバー」のユーザー満足度向上に努め、日本国内のみでなく同タイトルの繁体字中国語版、英語版による海外展開も推進し、同タイトルの中長期的な運営に取組んでおり、全世界のダウンロード数は1,200万を突破し、ユーザー数は引続き安定的な推移となりました。また、LINE株式会社との協業タイトル「ジャンプチ ヒーローズ」も、日本版及び繁体字中国語版を配信しており、全世界のダウンロード数は1,100万を突破し、引続き堅調なユーザー数の推移となりました。さらに、2020年9月には株式会社サムザップとの協業タイトル「この素晴らしい世界に祝福を!ファンタスティックデイズ」繁体字中国語版の配信を開始し、ダウンロード数は100万を突破しユーザー数は底堅く推移しました。一方で、新規開発にも継続的に注力しており、中長期的な収益の拡大に向けた取り組みを行っています。
以上の結果、当第2四半期累計期間の売上高は1,881,268千円、営業利益は139,481千円、経常利益は141,158千円、四半期純利益は176,939千円となりました。
(注)1.リリース済タイトルの売上高から、プラットフォーム手数料、サーバー費用、運営に係る人件費、外注費、諸経費、及び全社経費を控除した金額。
2.当社では、会計上、アプリ・ゲームの新規開発費用を貸借対照表に資産計上せず期間費用としており、ソフトウェア資産計上をしないことで、将来の減損リスクが低減されていると認識しております(開発にあたり一部仕掛品として資産計上しているものがあります)。
3.新規開発タイトルに係る人件費、外注費、諸経費、及び全社経費を合計した金額。
③ キャッシュ・フローの状況
第8期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,063,838千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は532,935千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が297,940千円、前受金の増加額224,999千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は45,562千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出28,893千円、敷金及び保証金の差入による支出16,793千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は17,315千円となりました。これは、短期借入金の純増加額177,247千円の一方、長期借入金の返済による支出194,562千円があったことによるものです。
第9期第2四半期累計期間(自 2020年9月1日 至 2021年2月28日)
当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,334,082千円となりました。
当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は163,125千円となりました。これは主に、税引前四半期純利益141,585千円計上の一方、未払金の増減額177,549千円による支出増によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は87,936千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入108,108千円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は347,410千円となりました。これは主に、株式の発行による収入300,003千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
販売実績は次のとおりであります。
第8期連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
第9期第2四半期累計期間
(自 2020年9月1日
至 2021年2月28日)
販売高(千円)前年同期比(%)販売高(千円)
3,434,910120.31,881,268

(注)1.当社グループの報告セグメントは、エンターテインメントサービス事業のみであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.前事業年度、当連結会計年度及び第9期第2四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先第7期事業年度
(自 2018年9月1日
至 2019年8月31日)
第8期連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
第9期第2四半期累計期間
(自 2020年9月1日
至 2021年2月28日)
販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)
Google Inc.1,095,13438.31,260,06136.7650,48634.6
Apple Inc.858,47430.11,026,85929.9605,71132.2
LINE株式会社755,03826.41,088,07931.7608,47332.3

(注)1.主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」に記載のとおりであります。
② 経営成績の分析
当社グループの報告セグメントは、エンターテインメントサービス事業のみであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
第8期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
(売上高)
当連結会計年度の売上高は3,434,910千円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価)
当連結会計年度の売上原価は2,537,374千円となりました。この主な内訳は、労務費870,225千円、外注費554,488千円であります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は584,574千円となりました。この主な内訳は、広告宣伝費222,348千円、給料及び手当85,854千円であります。
(営業外損益及び特別損益)
営業外損益の主な内訳は、為替差益1,253千円、支払利息2,932千円であります。
特別損益については、特別損失は、賃貸借契約解約損8,000千円、投資有価証券評価損2,155千円、固定資産除却損2,136千円、事業撤退損失1,785千円であります。特別利益は発生しておりません。
以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高3,434,910千円、営業利益312,962千円、経常利益312,018千円、親会社株主に帰属する当期純利益224,235千円となりました。
第9期第2四半期累計期間(自 2020年9月1日 至 2021年2月28日)
(売上高)
当第2四半期累計期間の売上高は1,881,268千円となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりです。
(売上原価)
当第2四半期累計期間の売上原価は1,427,707千円となりました。この主な内訳は、労務費514,829千円、外注費398,340千円であります。
(販売費及び一般管理費)
当第2四半期累計期間の販売費及び一般管理費は314,079千円となりました。この主な内訳は、広告宣伝費138,488千円、給料及び手当43,441千円であります。
(営業外損益及び特別損益)
営業外損益の主な内訳は、為替差益2,345千円、支払利息1,750千円であります。
以上の結果、当第2四半期累計期間における業績は、売上高1,881,268千円、営業利益139,481千円、経常利益141,585千円、四半期純利益176,939千円となりました。
③ 財政状態の分析
「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」をご確認ください。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性について
当社の主な資金需要は、アプリ・ゲームの開発・運営に係る人件費や外注費、広告宣伝費等であります。これらの資金需要に対しては、自己資金のほか、金融機関からの借入及び新株発行による調達を併用し十分な資金の流動性を確保することを基本方針としております。
資金の流動性については、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,063,838千円となっており、流動性を確保しております。