有価証券報告書-第5期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/28 15:41
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【項目】
128項目
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下の通りです。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。なお、当社グループの事業は、電解銅箔製造事業の単一セグメントであるため、事業セグメントごとの記載を省略しております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の分析
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、経済活動が停滞し、減速しましたが、先進国では活動制限の強化により、欧州等で景気回復が一服、米国においてはワクチン普及等の影響も反映し、堅調に推移しました。一方、中国経済は諸外国に比べ、総じて順調に回復し、特に、輸出は情報通信機器の世界の需要拡大を背景に大幅に増加しました。日本経済では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けた活動制限の影響により、個人消費は低迷する一方、輸出、設備投資は回復基調に転じたものの、総じて回復のペースは鈍化しました。
車載用リチウムイオン電池の分野では、大手電気自動車メーカーが新型コロナウイルス感染症の影響により、感染拡大防止のため生産拠点の操業停止等が実施され低迷したものの、その後急速に回復し、年度後半に亘り順調に推移しました。また、電子部品業界では、米国と中国との貿易摩擦が長期化し、大手電子機器メーカーへの影響も散見されましたが、5G対応スマートフォンへの買い替え等の好調な需要が継続しました。但し、足元では世界的な半導体不足があり、先行きは不透明な状況です。
当社グループでは、新型コロナウイルス感染症の影響により、車載電池用銅箔の需要が一時停滞したものの、回路基板用銅箔は総じて順調に推移し、また前期末に取得した米国子会社の新規連結も影響して、当連結会計年度の生産実績数量(㌧数)は、全品種合計で10,058㌧(前連結会計年度比19.9%増)、売上高は14,584百万円(同16.9%増)、営業利益は527百万円(同42.2%減)、経常利益は440百万円(同47.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は193百万円(同90.3%減)となりました。
② 財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ103百万円(前連結会計年度末比0.8%)減少し、13,643百万円となりました。流動資産は主に現金及び預金の増加408百万円、売掛金の増加199百万円、製品の増加164百万円、仕掛品の増加243百万円、未収入金の減少388百万円により687百万円(同11.5%)増加し、6,675百万円となりました。固定資産は機械装置及び運搬具の減少524百万円、確定給付企業年金制度から確定拠出年金制度への移行に伴う退職給付に係る資産の減少165百万円、繰延税金資産の減少50百万により791百万円(同10.2%)減少し、6,967百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ615百万円(同6.6%)減少し、8,697百万円となりました。流動負債は主に買掛金の増加289百万円、短期借入金の増加135百万円により554百万円(同17.8%)増加し、3,668百万円となりました。固定負債は主に1年内返済予定の長期借入金への振替等による長期借入金の減少558百万円、退職給付に係る負債の減少577百万円により1,170百万円(同18.9%)減少し、5,028百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益193百万円、繰延ヘッジ損益の増加15百万円、退職給付に係る調整累計額の増加302百万円により前連結会計年度末に比べ511百万円(同11.5%)増加し、4,946百万円となりました。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の32.3%から36.3%へと4.0ポイント上昇いたしました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ408百万円増加し1,662百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とその主な増減要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は、1,210百万円となりました(前連結会計年度は1,892百万円の増加)。これは主に、減価償却費1,382百万円、退職給付に係る資産の減少165百万円、仕入債務の増加281百万円があった一方、退職給付に係る負債の減少280百万円、たな卸資産の増加449百万円があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は、334百万円となりました(前連結会計年度は2,086百万円の減少)。これは主に、子会社株式の取得価格修正による収入442百万円、有形固定資産の取得による支出770百万円があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は、476百万円となりました(前連結会計年度は846百万円の増加)。これは主に、短期借入金の純増加額129百万円、長期借入れによる収入2,000百万円、長期借入金の返済による支出2,530百万円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の状況
(生産の状況)
当社グループの事業は、電解銅箔製造事業の単一セグメントであるため、事業セグメントごとの区分表示は行っておりません。なお、主要品種ごとの第5期連結会計年度における生産実績は下表の通りです。
品種生産実績(㌧数)前期比
車載電池用銅箔6,884△11.1%
回路基板用銅箔3,173391.8%
生産高合計10,05819.9%

(受注の状況)
当社グループの事業は、電解銅箔製造事業の単一セグメントであるため、事業セグメントごとの区分表示は行っておりません。なお、主要品種ごとの第5期連結会計年度における受注実績は下表の通りです。
品種受注高受注残高
(百万円)
金額(百万円)前期比
車載電池用銅箔9,502△8.1%973
回路基板用銅箔5,343156.6%177
受注高合計14,84519.5%1,150

(販売の状況)
当社グループの事業は、電解銅箔製造事業の単一セグメントであるため、事業セグメントごとの区分表示は行っておりません。なお、主要品種ごとの第5期連結会計年度における販売実績は下表の通りです。
品種販売高(百万円)割合
車載電池用銅箔9,27263.6%
回路基板用銅箔5,31236.4%
売上高合計14,584100.0%

上記の金額は、販売価格による表示であり、消費税等は含んでおりません。
なお、主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は下表の通りです。
相手先名第4期連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
第5期連結会計年度
(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
販売高
(百万円)
割合販売高
(百万円)
割合
㈱日立ハイテク5,77246.3%--%
パナソニック㈱4,35534.9%8,14555.8%

当社と㈱日立ハイテクとの間では、同社を経由しパナソニック㈱に当社製品を販売する商流がありましたが、当社、㈱日立ハイテク、パナソニック㈱の3社間の合意に基づき、2019年11月以降は、当社よりパナソニック㈱に直接販売する商流に切り替わりました。この商流変更に伴い、2020年3月期における㈱日立ハイテクへの販売高は減少し、パナソニック㈱への販売高が増加しております。
(参考情報)
当社グループは、電解銅箔製造事業の単一セグメントにて、車載電池用銅箔及び回路基板用銅箔の製造販売を営んでおります。2016年3月期から2020年3月期における当社グループの品種区分ごとの販売実績の推移は下表の通りです。
回 次旧日本電解当 社
第74期第1期
(注)2
第2期第3期第4期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
品種区分販売高
(百万円)
販売高
(百万円)
販売高
(百万円)
販売高
(百万円)
販売高
(百万円)
車載電池用銅箔3,3393,6914,8408,54210,375
回路基板用銅箔2,9772,6882,9592,3232,104
売上高合計6,3176,3797,80010,86612,480

(注) 1.上記の金額は、販売価格による表示であり、消費税等は含んでおりません。
2.当社の第1期連結会計年度は2016年6月17日から2017年3月31日までとなっておりますが、期間比較を容易にするため、旧日本電解の2016年4月1日から2017年3月31日までの販売実績金額を表示しております。
当社グループでは、経営目標の達成状況を判断するため、以下の計算手順により算定されたEBITDA及びEBITDAマージンを重要な経営指標と位置づけております。2016年3月期から2020年3月期における状況は下表の通りです。
(単位:百万円)
回 次旧日本電解当 社
第74期第1期
(注)1
第2期第3期第4期
決算年月2016年3月2017年3月2018年3月2019年3月2020年3月
売上高6,3176,3797,80010,86612,480
営業利益381804433452911
(加算)減価償却費438279395785974
(加算)のれん償却費143286143
EBITDA (注)28201,2271,1141,3801,886
EBITDAマージン
(注)3
13.0%19.2%14.3%12.7%15.1%

(注) 1.第1期連結会計年度は2016年6月17日から2017年3月31日までとなっておりますが、期間比較を容易にするため、旧日本電解の2016年4月1日から2017年3月31日までの経営成績に基づき算出した数値を表示しております。
2.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
3.EBITDAマージン=EBITDA÷売上高×100
4.第1期連結会計年度から第3期連結会計年度にかけての加算項目「のれん償却費」は、当社(日本電解ホールディングス)と旧日本電解の連結手続により発生したものです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この作成においては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の金額に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や将来における発生の可能性等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当連結会計年度の売上高を主要品種ごとに見ると、車載電池用銅箔は、大手電気自動車メーカーが新型コロナウイルス感染症の影響により、感染症拡大防止のため一時的に生産拠点の操業停止等を実施したこと等により、品種別生産実績(㌧数)は6,884㌧(前連結会計年度比11.1%減)、品種別売上高は9,272百万円(同10.6%減)となりました。
回路基板用銅箔は、総じて順調に推移したことと、前期末に取得した米国子会社の新規連結も影響し、品種別生産実績(㌧数)は3,173㌧(同391.8%増)、品種別売上高は5,312百万円(同152.4%増)となりました。
これらを合せて生産実績合計は10,058㌧(同19.9%増)、売上高合計は14,584百万円(同16.9%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は12,863百万円(同20.2%増)となりました。
当社において生産工程における品質改善や効率化に向けた取り組みを実施しましたが、前期末に取得した米国子会社の新規連結による増加3,242百万円等の影響により、売上高原価率は88.2%(同2.4ポイント増)となりました。
その結果、当連結会計年度の売上総利益は1,721百万円(同3.1%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,194百万円(同38.1%増)となりました。
当社において経費削減に向けた取り組みを実施しましたが、当社における社内体制強化のための増員による人件費の増加96百万円、前期末に取得した米国子会社の新規連結による増加278百万円、研究開発費の増加28百万円等により、売上高販管費比率は8.2%(同1.3ポイント増)となりました。
これらの結果、営業利益は527百万円(同42.2%減)、営業利益率3.6%(同3.7ポイント減)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は38百万円となりました
これは主として、工場整理屑売却収入22百万円、受取保険金4百万円、為替差益6百万円等によるものです。
当連結会計年度の営業外費用は125百万円となりました
これは長期借入金にかかる支払利息62百万円、支払手数料22百万円、通貨スワップ評価損16百万円等によるものです。
これらの結果、経常利益は440百万円(同47.8%減)、売上高経常利益率は3.0%(同3.8ポイント減)となりました。
(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は244百万円となりました
これは主として、当社の確定給付企業年金制度から確定拠出年金制度への移行に伴う退職給付制度移行益53百万円、米国子会社における給与保護プログラム(Paycheck Protection Program)に基づく補助金収入131百万円、米国子会社が電力会社のプラント建設中止に係る裁判に関連して受領した受取和解金40百万円等によるものです。
当連結会計年度の特別損失は333百万円となりました
これは、固定資産除売却損139百万円、新型コロナウイルス感染症に関する臨時損失184百万円等によるものです。
税金等調整前当期純利益は350百万円(同83.8%減)、法人税、住民税及び事業税162百万円、法人税等調整額△4百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は193百万円(同90.3%減)となりました。
(3) 資本の財源及び資金の流動性
当社の運転資本需要のうち主なものは、原材料の仕入を含む製造費用、販売費及び一般管理費の営業費用です。投資資金は、設備投資を目的とするものです。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備資金等及び長期運転資金の調達については、金融機関からの長期借入を基本としております。
当連結会計年度末における借入金とリース債務を合せた有利子負債残高は6,010百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,662百万円です。
(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的指標
当社グループでは、経営目標の達成状況を判断するため、以下の計算手順により算定されたEBITDA及びEBITDAマージンを重要な経営指標と位置づけております。最近2連結会計年度における状況は下表の通りです。
(単位:百万円)
第4期連結会計年度
(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
第5期連結会計年度
(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
売上高12,48014,584
営業利益911527
(加算)減価償却費9741,316
(加算)のれん償却費
EBITDA (注)11,8861,843
EBITDAマージン (注)215.1%12.6%

(注) 1.EBITDA=営業利益+減価償却費+のれん償却費
2.EBITDAマージン=EBITDA÷売上高×100

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