有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2021/08/18 15:00
【資料】
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【項目】
128項目
(2) 【手取金の使途】
当社のビジネス・モデルは、多様なモダリティ(医薬品、医療機器、人工知能(AI)ソリューション等)にわたる研究開発・事業分野において、大学等研究機関との共同研究で基礎研究を行い、その成果を活用して臨床開発(医師主導治験)までを一気通貫で繋げる開発を行い、事業価値を高めた後に製薬企業等へ導出し、大学等の医療シーズを実用化することです。手取金は、1)多様なモダリティへの展開、2)研究機関との基礎研究での共同研究(ネットワークの拡充)、3)グローバルでの医師主導治験(ネットワークの拡充)、4)臨床開発ステージの高度化に充当します。
具体的には、上記の差引手取概算額1,286,304千円に、本募集における海外販売の手取概算額(未定)及び本第三者割当増資の手取概算額上限255,690千円を合わせた手取概算額合計上限1,541,994千円については、①慢性骨髄性白血病第Ⅲ相試験(臨床開発ステージの高度化)に450,000千円、②基礎研究投資(ネットワークの拡充)に20,000千円、③AI医療ソリューション(多様なモダリティへの展開)に150,000千円、④新規モダリティ導入資金(多様なモダリティへの展開)に600,000千円、⑤RS5614医師主導治験のグローバル展開(ネットワークの拡充)に200,000千円、並びに⑥残額を銀行借入の返済に充当予定です。
以下、詳細につき記載します。
① 慢性骨髄性白血病第Ⅲ相試験:450,000千円
慢性骨髄性白血病は後期第Ⅱ相試験でPOCを取得しましたので、第Ⅲ相医師主導治験費用として、2023年3月期に225,000千円、2024年3月期に225,000千円を充当する予定であります。
② 基礎研究投資:20,000千円
京都大学(間質性肺炎)や米国メリーランド大学(グリオブラストーマ)など新たな基礎研究投資として、2023年3月期に10,000千円、2024年3月期に10,000千円を充当する予定であります。
③ AI医療ソリューション:150,000千円
現在当社では6つのAIプロジェクトが進んでおりますが、今後10プロジェクト程度まで増やす見込みであり、2023年3月期に75,000千円、2024年3月期に75,000千円を充当する予定であります。
④ 新規モダリティ導入資金:600,000千円
他社創薬ベンチャーから抗体医薬や核酸医薬のシーズを用いた医師主導治験の実施について問い合わせを受けており、新規モダリティ導入資金として2023年3月期に300,000千円、2024年3月期に300,000千円を充当する予定であります。
⑤ RS5614医師主導治験のグローバル展開:200,000千円
現行パイプラインの適応拡大ならびにグローバル展開の一環として、米国及びトルコでのRS5614の新規医師主導治験(糖尿病代謝疾患等)を実施する資金として、2023年3月期に100,000千円、2024年3月期に100,000千円を充当する予定であります。
⑥ 銀行借入金の返済:残額
当社は、日本医療開発機構から研究開発費の貸付を受けてPMS/PMDDの第Ⅱ相医師主導治験を実施しておりますが、このCiCLE事業に採択された際に事業費総額の380,000千円の担保の差し入れが必要とされ、同金額については株式会社七十七銀行からの借入を行いました。調達資金の残額でこの返済を行う予定であります。
また、上記調達資金は具体的な充当時期までは、安全性の高い金融商品等で運用する方針であります。