有価証券届出書(新規公開時)

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2021/08/25 15:00
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148項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
第14期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
当連結会計年度における我が国経済は、中国向けの輸出が低迷し、米国では製造業を中心に景況感が悪化しました。欧州は自動車産業を中心とした製造業の低迷により景気が減速しました。中国は米中貿易摩擦の影響で外需及び内需が減少し、自動車市場の低迷も継続しました。加えて年度中盤において、新型コロナウイルス感染症が世界中に拡大し、各国の経済活動に大きな影響を与えるなど、景気の先行きは一層不透明なものとなりました。
このような状況のなか、当社主力製品であるAsReaderは、従来の主力市場である店舗及び医療機関での使用に加え、流通・運輸・製造・畜産などあらゆる業種での活用が始まっております。当連結会計年度につきまして、国内では、大型案件の進捗の遅れなどによる悪化要因があったものの、保守料売上や当連結会計年度から本格的に展開を始めたカメラタイプの納入が進んだ一方、海外においては、大型案件の失注や翌期へのずれ込みが発生しました。AsReader製品のうち、主力製品であるバーコードリーダー、RFIDリーダー、赤外線通信リーダーの総出荷台数は、16,860台(前連結会計年度実績は16,328台)、そのうち、海外向けの販売台数は1,524台(前連結会計年度実績2,279台)と、新型コロナウイルスの影響もあり前連結会計年度から減少しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,398,155千円(前年同期比22.1%増)、営業利益112,230千円(前年同期比70.5%増)、経常利益101,510千円(前年同期比85.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益68,970千円(前年同期比4.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、記載のセグメントの経営成績はセグメント間取引の相殺前の数値であります。
(AsReader事業)
国内においては、既存客先である運輸会社向けの追加納入、保守売上をはじめ、各病院向け、調剤薬局向けなどが順調に推移した他、新たに通信キャリアとの協業により自動販売機業界向けに赤外線リーダーの販売を開始し、順調に売上を伸ばしていた一方で、海外においては、大型案件の失注や翌期へのずれ込みが発生しました。以上の結果、当連結会計年度におけるAsReader事業の業績は、売上高1,073,227千円(前年同期比14.4%増)、セグメント利益178,307千円(前年同期比0.9%減)となりました。
(システムインテグレーション事業)
ソフトウエアの受託開発につきましては、ハードウエアとの融合による新しいビジネスモデルへの転換を図り、利益体質の構築を目指してまいりました結果、飲食店、アパレル、自動販売機業界、病院、リース会社などからのシステム開発の受注があり、概ね堅調に推移しました。結果として、当連結会計年度のシステムインテグレーション事業の業績は、売上高324,927千円(前年同期比57.1%増)、セグメント利益78,025千円(前年同期比173.8%増)となりました。
第15期第3四半期連結累計期間(自 2020年9月1日 至 2021年5月31日)
当第3四半期連結累計期間においても、新型コロナウイルス感染症の影響は収束をみせず、先行きの見通せない経済環境が続いております。
このような環境下で、当社グループでは、中長期的な成長を維持する観点から画像認識技術をはじめとした技術開発を積極的に進め、さまざまな業界のDXのためのソリューションの提供を拡大してまいりました。
海外におきましては、米国の牧場向け、飲料メーカー向けなどの案件を進めるとともに、新規顧客開拓に鋭意努めてまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高1,468,180千円、営業利益284,847千円、経常利益286,561千円、親会社株主に帰属する四半期純利益220,915千円となりました。

セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(AsReader事業)
AsReader事業の連結売上高は1,215,103千円、セグメント利益は366,952千円となりました。当社主力製品であるAsReaderの販売では、国内では、新たにホームセンター、工具メーカー向け納入があった他、飲料メーカー向けや医療業界への販売が堅調に推移しました。海外向けでは、新型コロナウイルスの影響により展開が遅れておりますが、米国において新たに畜産業でRFIDリーダーが使用されることが決まり、2020年12月より納入が行われております。さらに飲料メーカー向けなどの大型案件の受注を獲得し、海外における市場拡大が進んでおります。
また、セミセルフレジに関する特許権を第三者に売却するとともに、当該特許の活用や技術的なコンサルタントに関する業務契約を締結し、コンサルタント収入を確保することとなりました。
(システムインテグレーション事業)
システムインテグレーション事業の連結売上高は253,077千円、セグメント利益は42,575千円となりました。飲食店向けのシステム開発、家電量販店向けシステム開発、アパレル向けシステム開発、自動販売機業界向けシステム開発、リース会社向けシステム開発があり、一部案件は計画より進捗が遅れておりますが、概ね堅調に推移しております。
② 財政状態の状況
第14期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、1,056,515千円となり、前連結会計年度末に比べ317,124千円増加いたしました。その内容は、以下のとおりであります。
当連結会計年度末における流動資産は966,370千円となり、前連結会計年度末に比べ295,833千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が67,073千円増加、売掛金が107,346千円増加、商品及び製品が70,636千円増加、原材料及び貯蔵品が29,049千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定資産は90,145千円となり、前連結会計年度末に比べ21,291千円増加いたしました。これは主に金型等の有形固定資産が25,671千円増加した一方で、繰延税金資産が6,468千円減少したことによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、759,801千円となり、前連結会計年度末に比べ248,798千円増加いたしました。その内容は、以下のとおりであります。
当連結会計年度末における流動負債は636,525千円となり、前連結会計年度末に比べ218,863千円増加いたしました。これは主に買掛金が97,882千円増加、短期借入金が69,148千円増加、未払法人税等が25,890千円増加したことによるものであります。
当連結会計年度末における固定負債は123,275千円となり、前連結会計年度末に比べ29,935千円増加いたしました。これは主に長期借入金が29,935千円増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は296,714千円となり、前連結会計年度末に比べ68,326千円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益68,970千円による利益剰余金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は28.1%(前連結会計年度末は30.9%)となりました。
第15期第3四半期連結累計期間(自 2020年9月1日 至 2021年5月31日)
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、1,208,584千円となり、前連結会計年度末の1,056,515千円と比べ、152,069千円の増加となりました。その内容は、以下のとおりであります。
当第3四半期連結会計期間末における流動資産合計は、1,141,255千円となり、前連結会計年度末の966,370千円と比べ、174,884千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加が234,044千円、原材料及び貯蔵品の増加が16,466千円、売掛金の減少41,077千円、商品及び製品の減少44,324千円によるものです。
当第3四半期連結会計期間末における固定資産合計は、67,329千円となり、前連結会計年度末の90,145千円と比べ、22,815千円の減少となりました。これは主に、有形固定資産の減少が15,174千円によるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は、683,449千円となり、前連結会計年度末の759,801千円と比べ76,352千円の減少となりました。その内容は、以下のとおりであります。
当第3四半期連結会計期間末における流動負債合計は、589,229千円となり、前連結会計年度末の636,525千円と比べ、47,296千円の減少となりました。これは主に、未払法人税等の増加が69,792千円、流動負債のその他に含まれる前受金の増加が55,345千円、賞与引当金の増加が20,187千円、買掛金の減少が11,911千円、短期借入金の減少が209,000千円によるものです。
当第3四半期連結会計期間末における固定負債合計は、94,219千円となり、前連結会計年度末の123,275千円と比べ、29,056千円の減少となりました。これは主に、長期借入金の減少が29,056千円によるものです。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は、525,135千円となり、前連結会計年度末の296,714千円と比べ228,421千円の増加となりました。これは主に、利益剰余金の増加220,915千円によるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
第14期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ、72,774千円増加し、247,289千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は10,764千円(前連結会計年度は、16,365千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が105,970千円、補助金の受取額4,459千円、仕入債務の増加98,615千円、減価償却費27,936千円と、売上債権の増加107,611千円、たな卸資産の増加99,928千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は56,642千円(前連結会計年度は、35,712千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出51,835千円、無形固定資産の取得による支出10,838千円と、定期預金の払戻による収入7,701千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は119,542千円(前連結会計年度は、39,430千円の獲得)となりました。これは長期借入れによる収入130,000千円、短期借入金の純増減額による収入69,148千円と、長期借入金の返済による支出79,606千円によるものです。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
第14期連結会計年度及び第15期第3四半期連結累計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称第14期連結会計年度
(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
第15期第3四半期
連結累計期間
(自 2020年9月1日
至 2021年5月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
AsReader事業---
システムインテグレーション事業324,927157.1253,077
合計324,927157.1253,077

(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.AsReader事業につきましては生産を外部に委託しておりますので、該当事項はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
第14期連結会計年度及び第15期第3四半期連結累計期間の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称第14期連結会計年度
(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
第15期第3四半期
連結累計期間
(自 2020年9月1日
至 2021年5月31日)
受注高
(千円)
前年同期比
(%)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
受注高
(千円)
受注残高
(千円)
AsReader事業1,466,654157.6423,2731,418.21,471,734679,904
システムインテグレーション事業327,658132.9110,484102.5193,08750,494
合計1,794,313152.4533,757387.91,664,822730,399

(注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.AsReader事業の2020年8月31日時点の受注残高の前年同期比が1,418.2%と著しい変動が発生しております。これは、当社において2020年10月~2021年2月に売上高計上を行った大型案件3件の受注残高が計上されていることによります。
4.AsReader事業の2021年5月31日時点の受注残高が679,904千円と著しい変動が発生しております。これは、連結子会社AsReader,Inc.において、2021年6月~11月に売上高計上を行う予定の大型案件1件の受注残高が計上されていることによります。
c.販売実績
第14期連結会計年度及び第15期第3四半期連結累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称第14期連結会計年度
(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
第15期第3四半期
連結累計期間
(自 2020年9月1日
至 2021年5月31日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)
AsReader事業1,073,227114.41,215,103
システムインテグレーション事業324,927157.1253,077
合計1,398,155122.11,468,180

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度及び第15期第3四半期連結累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先第13期連結会計年度
(自 2018年9月1日
至 2019年8月31日)
第14期連結会計年度
(自 2019年9月1日
至 2020年8月31日)
第15期第3四半期
連結累計期間
(自 2020年9月1日
至 2021年5月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
ソフトバンク株式会社240,37721.0203,91514.6303,26620.7
株式会社サトー132,71511.6139,77710.068,2524.6

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積もり及び当該見積もりに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
なお、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5経理の状況 2財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりです。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産を回収可能と考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するにあたっては、将来の課税所得見込み及び税務計画を検討しますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産を取崩し、費用として計上いたします。
(受注制作のソフトウエアに係る売上高及び売上原価)
当社グループは、ソフトウエア受託開発に係る収益につき、連結会計年度末までの進捗部分について工事進行基準(プロジェクトの進捗率の見積りは原価比例法)を適用しております。収益総額、見積総原価及び決算日における進捗率について、当初の見積りが変更された場合、認識された損益に影響を及ぼす可能性があります。
(たな卸資産の評価減)
当社グループは、たな卸資産の評価基準について原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用しており、正味売却価額が簿価を下回る場合は簿価の切下げを行うほか、期末数量に対して一定以上の販売実績や払出実績がない場合に、たな卸資産の評価減を実施しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第14期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、1,398,155千円(前年同期比22.1%増)となりました。セグメント別の売上高については次のとおりとなっております。
AsReader事業:自動車メーカー向けのRFIDリーダー販売の大幅な増加や、航空会社向けの新規取引が開始した他、運送業、調剤薬局向けなども順調に推移しました。また、自動販売機業界での自動販売機データ管理用に赤外線リーダーの販売を開始し、順調に売上を伸ばしました。その結果、当連結会計年度におけるセグメント売上高は、1,073,227千円(前年同期比14.4%増)となっております。
システムインテグレーション事業:飲食店、アパレル会社、自動販売機会社、病院、リース会社等からのシステム開発受注により、当連結会計年度におけるセグメント売上高は、324,927千円(前年同期比57.1%増)となりました。
(営業費用及び営業利益)
当連結会計年度の売上原価及び販売費及び一般管理費を合算した営業費用は、1,285,924千円(前年同期比19.2%増)となりました。これは売上高増加に伴う売上原価の増加及び、販売費及び一般管理費における、人員増加に伴う給与の増加、特許訴訟関連の裁判関連費用の増加によるものです。当該営業費用の増加要因を上回る売上総利益の増加があり、この結果、営業利益は、112,230千円(前年同期比70.5%増)となりました。
(営業外損益及び経常利益)
当連結会計年度において、受取利息及び配当金82千円等により営業外収益が175千円、支払利息5,224千円、為替差損5,670千円により営業外費用が10,895千円発生しております。この結果、経常利益は、101,510千円(前年同期比85.1%増)となりました。
(特別損益、法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度において、補助金収入4,459千円等により、特別利益が4,459千円発生、特別損失の発生はありませんでした。法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した法人税等は36,999千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、68,970千円(前年同期比4.2%減)となりました。
第15期第3四半期連結累計期間(自 2020年9月1日 至 2021年5月31日)
(売上高)
当第3四半期連結累計期間の売上高は、1,468,180千円となりました。セグメント別の売上高については下記の通りとなっております。
AsReader事業:国内におきましては、流通業界、運送業、病院や調剤薬局などの医療業界、自動販売機業界、製造業界などで、AsReaderの販売が順調に推移しました。海外におきましては新たに畜産業へのRFIDリーダー販売を開始し、順調に売上を伸ばしました。当第3四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は、1,215,103千円となっております。
システムインテグレーション事業:家電量販店、アパレル会社、自動販売機会社、物流会社、チョコレートメーカー、リース会社などの受注が順調に推移し、当第3四半期連結累計期間におけるセグメント売上高は、253,077千円となりました。
(営業費用及び営業利益)
当第3四半期連結累計期間の売上原価及び販売費及び一般管理費を合算した営業費用は、1,183,333千円となりました。これは主に売上高に対する売上原価747,541千円、販売費及び一般管理費における、労務費191,017千円、支払手数料62,257千円等によるものであります。この結果、営業利益は、284,847千円となりました。
(営業外損益及び経常利益)
当第3四半期連結累計期間において、為替差益3,870千円等により営業外収益が5,067千円、支払利息により営業外費用が3,353千円発生しております。この結果、経常利益は、286,561千円となりました。
(特別損益、法人税等及び親会社株主に帰属する四半期純利益)
当第3四半期連結累計期間において、特許権売却益18,000千円、補助金収入7,636千円等により特別利益が25,711千円発生、特別損失の発生はありませんでした。法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合算した法人税等は91,358千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は、220,915千円となりました。
③ キャッシュ・フローの分析
各キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
第14期連結会計年度の受注高は、1,794百万円、受注件数は2,257件、受注単価は794千円となりました。前年同期と比較して受注高は617百万円の増加し、件数は45件減少しましたが、受注単価は283千円上昇しています。自動販売機業界向けや、自動車メーカー、物流業界、アパレル業界向けなどの大型案件の受注により、受注単価が上昇しました。
第15期第3四半期連結累計期間の受注高は1,664百万円、受注件数は1,779件、受注単価は935千円となりました。チョコレートメーカー向けや、前期に引き続き自動販売機業界向けおよび自動車メーカー向けの他、米国飲料業界向けなどで大型案件の受注があり、案件が大型化したことにより受注単価は上昇しております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループにおける資金需要は、主として短期の運転資金であります。運転資金のうち主なものは売上原価である生産委託先からの製品仕入高やシステムインテグレーション事業における開発委託先への外注費、画像認識技術・センサー技術・RFID技術等の研究による研究開発費の先行支出であります。これらにつきまして、自己資金、金融機関からの短期借入金により資金を調達することとしております。また、長期の運転資金や設備投資につきましては、自己資金、金融機関からの長期借入金、新株発行による調達資金により充当することを基本方針としております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は247,289千円、有利子負債の残高は481,516千円となりました。