有価証券報告書-第26期(2023/01/01-2023/12/31)

【提出】
2024/03/29 12:30
【資料】
PDFをみる
【項目】
101項目
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
また、当社はメッセージングソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べて、404,375千円増加し2,780,705千円となりました。これは主に当期純利益の計上に伴う現金及び預金の増加367,946千円、売掛金の増加11,309千円、設備投資による工具、器具及び備品が12,009千円増加したこと及び前払費用の増加13,908千円等によるものです。
(負債)
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べて、33,569千円減少し406,616千円となりました。これは主に未払法人税等4,497千円の増加の一方で、賞与等に係る未払費用36,382千円の減少等によるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べて437,945千円増加し2,374,089千円となりました。これは自己株式の処分による30,498千円の増加及び当期純利益の計上による利益剰余金の増加407,446千円によるものです。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、経済活動の正常化が進みましたが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による資源価格の高騰、円安など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
一方、2023年12月11日に内閣府・財務省が発表した内閣府・財務省の法人企業景気予測調査(2023年10~12月期調査)によれば、今年度における国内の設備投資のスタンスを見ると、全産業における大企業の「情報化への対応」が重要度第3位の43.6%と強く意識されており、当社が属する情報通信業界及び非接触型ビジネスモデルでは、マーケットの拡大や収益機会の増加が続くことを物語っております。
当社においても2023年3月及び12月に月間では76億通を配信、年間を通じては860億通の配信を記録しメッセージ配信サービスの過去最高配信数を更新しております。
このような状況の中、当社は引き続き「SaaS事業成長」「顧客価値向上」に向け、積極的に取組みを行いました。
当事業年度におきましては、次のような提供サービスの拡充を行っております。
・SMS配信サービス「Cuenote SMS」
2023年3月に総合行政ネットワーク(LGWAN)でのSMS送信を可能とする「Cuenote SMS for LGWAN」の提供を開始しております。このサービスはセキュアなネットワークから住民へSMSを送信できる行政・自治体向けのSMS配信サービスです。
2023年4月に双方向SMS機能をご利用いただく際に、携帯4社の共通番号(共通ショートコード)に対応を行い提供開始しております。これまで、企業と個人がSMSを送受信する場合には、企業側が携帯4社の利用者向けにそれぞれ個別の番号を用意する必要がありましたが、携帯4社の共通番号に対応することで、1つの番号で本人認証、重要な通知、業務連絡、プロモーションなどのSMSを送受信できます。また、共通番号は携帯4社が企業単位で発行する番号であり、企業の番号が認識しやすくなることから、送信者のなりすましやフィッシング詐欺を抑制し、企業と個人間における安心・安全なメッセージングサービスの利用にも繋がります。
2023年6月にWebhook対応の配信結果コールバック機能を追加するほか、利便性の向上を目的に同サービスの機能を追加し、提供を開始しております。これまで、APIを用いてCuenote SMSから送信したSMSの配信結果を得るためには、定期的に配信結果を取得する必要がありましたが、今回、追加したWebhook対応の配信結果コールバック機能を利用することで、SMSの配信結果をリアルタイムに受け取ることが可能になります。
・Webアンケート・フォームシステム「Cuenote Survey」
2023年5月にGoogleが提供するタグ管理システム「Google タグマネージャー」(以下GTM)に対応した最新版の提供を開始しております。GTMは、Googleが提供するタグ管理システムで、Webサイトの効果測定や分析などに欠かせないタグの管理を効率的に行うことができるシステムです。この対応により、アンケートやフォームの効果測定や分析を効率的に実施、管理できるようになります。
・「Cuenote 安否確認サービス」
2023年7月に災害訓練メールを定期自動配信する機能を追加し、提供開始しております。
サービス提供種別の売上高の概況は以下のとおりであります。
・ストック型収益:Cuenote SaaSのサブスクリプション(サービス利用)売上並びにソフトウエア保守売上が含まれます。当事業年度は顧客個別の要望に応じるエンタープライズ向けプランの獲得及びショートメッセージ顧客数の増加によりストック型収益は2,254,589千円、当事業年度末定期契約額は200,695千円(前年同期末比7.1%増)となりました。
・スポット型収益:Cuenote SaaSの初期売上(初期利用登録、カスタマイズ、セキュリティ証明書などの取得代行)並びにソフトウエアライセンス売上(オンプレミス)が含まれます。当事業年度の売上高はSaaS及びオンプレミスの新規受注が堅調に推移したことから、60,679千円となりました。
以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高は2,315,269千円、営業利益は592,466千円、経常利益は592,480千円、当期純利益は409,387千円となりました。
なお、当社はメッセージングソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
売上原価は、725,416千円(前期比0.1%減)となりました。これは主にSMSの配信数減に伴う通信費の減少によるものです。
売上総利益は1,589,853千円(前期比9.3%増)となり、販売費及び一般管理費は、997,386千円(前期比6.7%増)となりました。これは主に各種広告施策に伴う広告宣伝費の増加、採用教育費の増加及び各種支払手数料の増加によるものです。
この結果、営業利益は592,466千円(前期比13.8%増)、経常利益は592,480千円(前期比13.8%増)、当期純利益は409,387千円(前期比13.9%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前事業年度末に比べて367,946千円増加し、2,089,150千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は458,535千円となりました。収入の主な内訳は、税引前当期純利益592,480千円、減価償却費83,040千円、株式報酬費用18,376千円等であり、支出の主な内訳は、売上債権の増減額△11,309千円、未払費用の増減額△36,382千円、前払費用の増減額△6,289千円、法人税等の支払額185,406千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は90,589千円となりました。これはSaasサービス提供用のサーバ機材などの有形固定資産の取得による支出89,601千円及びサーバセキュリティソフトなどの無形固定資産の取得による支出988千円により資金が減少したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
該当事項はありません。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社の提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はメッセージングソリューション事業の単一セグメントであるため提供サービス別に記載しております。
サービスの名称当事業年度
(自 2023年1月1日
至 2023年12月31日)
(千円)
前年同期比(%)
Cuenoteシリーズ2,314,570106.1
その他69998.7
合 計2,315,269106.1

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、
総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(売上高)
当事業年度の売上高は前事業年度に比べ134,063千円増加し、2,315,269千円(前期比6.1%増)となりました。これは主にCuenote FCシリーズの受注が引き続き順調に推移したことによるものであります。なお、経営指標として重視しております、Cuenoteシリーズの期末月の定期契約額は前事業年度に比べ13,317千円増加し、200,695千円(前期比7.1%増)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は前事業年度に比べ633千円減少し、725,416千円(前期比0.1%減)となりました。これは主に、技術者増員による労務費の4,732千円の増加、サーバ保守費用の増加による修繕費の19,287千円増加、データセンタ関連費用の増加によるインターネット費の10,619千円増加及びSMSの配信数減による通信費の48,703千円減少等によるものです。
この結果、売上総利益は前事業年度に比べ134,696千円増加し、1,589,853千円(前期比9.3%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度から62,877千円増加し、997,386千円(前期比6.7%増)となりました。これは主に採用活動に伴う採用教育費の28,541千円増加、広告施策に伴う広告宣伝費の17,297千円増加及び持株会運営、各種メディア一括記事検索等に伴う支払手数料の2,368千円増加等によるものです。
この結果、営業利益は前事業年度に比べ71,818千円増加し、592,466千円(前期比13.8%増)となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
当事業年度における営業外収益は72千円減少し、16千円(前期比81.3%減)となりました。これは主に銀行預金の受取利息の2千円増加及びポイント収入額の74千円減少によるものであります。
また、当事業年度における営業外費用は292千円減少し、2千円(前期比99.1%減)となりました。これは前事業年度に自己株式取得のための支払手数料294千円を計上していたため、当事業年度では同費用の294千円減少及び自己株式処分のための支払手数料2千円増加によるものであります。
この結果、経常利益は、前事業年度から72,038千円増加し、592,480千円(前期比13.8%増)となりました。
(当期純利益)
当事業年度において、税引前当期純利益は592,480千円(前期比13.8%増)となりました。また、法人税、住民税及び事業税189,919千円、法人税等調整額△6,826千円を計上した結果、当期純利益は、前事業年度から49,985千円増加し、409,387千円(前期比13.9%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に関する情報
資本の財源及び資金の流動性については、当社の資金需要の主なものは、運転資金、法人税等の支払等であり、その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー等、自己資金により、必要とする資金を調達しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。
なお、当社の財務諸表で採用されている重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりです。
また、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産)
当社は、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保でき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産及び法人税等調整額に影響を及ぼす可能性があります。
④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、主な経営指標として売上高、営業利益、営業利益率にあわせ期末の定期契約額(月次経常収益)とメールサービスの解約率を重視しております。各指標の推移は以下のとおりであり、持続的な成長と企業価値の向上に向け順調に推移しているものと認識しております。今後も新規契約の獲得や解約抑制により期末定期契約額を積み上げることで売上や営業利益の拡大に努めてまいります。
前事業年度当事業年度
売上高2,181,206千円2,315,269千円
営業利益520,647千円592,466千円
営業利益率23.9%25.6%
期末定期契約額(注)1187,377千円200,695千円
メールサービス解約率(注)20.37%0.43%

(注)1.期末月の定期契約売上(期間利用を定めた契約に基づく収益:月次経常収益)となります。
2.メールサービス解約率は、メールサービスの金額基準の月次解約率の該当期間の平均値(小数点第3位を四捨五入)となります。
なお、「Cuenote SMS」「Cuenote Survey」「安否確認」は、含めておりません。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針
当社は「価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指す」という企業理念のもと「SaaS事業の成長」「顧客価値向上」を通じ、事業を拡大してまいりました。
今後も持続的に成長するためには「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の課題に対し、事業環境の変化を捉えつつ最善の経営方針を立案することが必要であると認識しております。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。