有価証券報告書-第18期(2024/04/01-2025/03/31)
当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の連結財務諸表については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の金額により開示しております。
以下の経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の前連結会計年度の連結財務諸表の数値を用いて比較しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は17,246,390千円となり、前連結会計年度末に比べ1,064,094千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が895,828千円増加したことによるものであります。固定資産は9,743,353千円となり、前連結会計年度末に比べ366,881千円増加いたしました。これは主に有形固定資産の器具及び備品が207,108千円、無形固定資産のソフトウエアが658,895千円増加したものの、のれんが61,467千円、ソフトウエア仮勘定が400,840千円減少、投資その他の資産は繰延税金資産を92,166千円取崩したことによるものであります。
この結果、総資産は、26,989,744千円となり、前連結会計年度末に比べ1,430,976千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は15,028,425千円となり、前連結会計年度末に比べ2,466,701千円増加いたしました。これは主に預り金が2,216,798千円、リース債務が206,303千円増加したことによるものであります。固定負債は1,835,278千円となり、前連結会計年度末に比べ331,904千円減少いたしました。これは主にリース債務が291,644千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、16,863,703千円となり、前連結会計年度末に比べ2,134,797千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は10,126,040千円となり、前連結会計年度末に比べ703,821千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失682,434千円計上したことによる利益剰余金の減少及びその他有価証券評価差額金75,888千円の減少によるものであります。
この結果、自己資本比率は37.3%(前連結会計年度末は42.2%)となりました。
②経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大が進むなど、緩やかな回復基調となりました。一方で、物価上昇の継続、為替・金融資本市場の変動、アメリカ政府の動向等の影響が海外・国内景気の下振れリスクとなっており、当社グループを取り巻く経済環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。
キャッシュレス業界においては、政府はキャッシュレス決済の推進を国策として、2025年には同決済比率を40%、将来的に世界最高水準となる80%を目指しております(注1)。この目標に対し経済産業省の発表(2025年3月31日)において、2024年のキャッシュレス決済比率が42.8%に達し、目標を前倒しで達成する等、堅調に上昇しております。これを追い風に、同業界においては、生活様式の変化を踏まえつつ、無人店舗やモバイルを起点とした新たなサービスやソリューションが増加しています。
このような経済状況のもとで、電子決済サービスにおいては、当社データセンターに接続する端末は堅調に増加しており、稼働端末台数は約110万台となりました(2025年3月31日)。
ストック収入に当たるセンター利用料、QR・バーコード精算料は、決済処理金額及び決済処理件数の拡大に向けて、大手ドラッグストアでの当社決済端末導入を進めた他、東海道新幹線の車内決済サービス等の新たなユースケースを創出し、また、対応ブランドにアジア他11か国で利用できるAlipay+(アリペイプラス)が加わることで海外決済ブランドを含む多種多様なキャッシュレス決済への対応を低コストで実現しインバウンド消費の活性化に対応するなど、拡大に寄与いたしました。
フロー収入に当たる端末販売については大型案件導入が進んだものの、一部端末にて次世代機種の展開を見据えた買い控えや、顧客の計画の見直しによる導入の遅延や失注、また開発売上は顧客の計画変更に伴うプロジェクト凍結等が発生し、一部の販売機会の損失がありました。
情報プロセシングサービスにおいては、流通事業者が保有する様々なビッグデータの活用が可能となるサービスとして、データの「保全」「連携」「分析」を一貫して提供するデータプラットフォーム「Xinfony Data Hub(シンフォニー データハブ)」の提供を2024年6月より開始し、同年9月には、大手ドラッグストアチェーンにクラウドPOS(販売時点情報管理)システムの本格導入を開始し、競争優位性をさらに高め、収益化の機会を創出しました。しかしながら先進化に向けた設計及び開発に充分なリソースを費やしたことから立ち上がりが遅れ計画どおりの売上獲得には至りませんでした。
また2030年までのさらなる事業成長を見据え、取り扱うデータが飛躍的に増加することが予想されることから、データセンターを移設し基盤を強化することを当年度の重要施策として進めてまいりました。当初、2025年3月末に移設完了予定でしたが、障害発生に伴い安全性担保のため移設プロセスを再検証した結果、移設完了予定を2025年6月末に延期し、段階的に移行作業を確実に進めてきておりました。しかしながら、提出日現在において一部の取引先様において、ネットワーク環境の再調査が必要なことが判明したため、万全を期して追加検証を実施することといたしました。これにより2025年6月に予定していたデータセンター移設の完了時期を最長2025年9月末まで延期することといたしました。なお今回の完了時期の延期による業績への影響は軽微となる見込みです。
連結子会社のウェブスペース社においては、概ね計画通りに推移しました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は12,300,727千円(前年同期比18.6%増)となりました。売上原価は、障害対応及び保守対応に伴う人件費、サービス品質強化に伴う追加費用、今後更なる事業成長に備え、持続的な成長を可能とする処理能力を確保するため、データセンター移設に伴う一過性の費用等を計上したことから、売上原価8,899,397千円(前年同期比26.3%増)、売上総利益3,401,330千円(前年同期比2.4%増)、営業損失504,561千円(前年同期は777,042千円の営業利益)、経常損失513,215千円(前年同期は765,780千円の経常利益)となりました。また、特別損失として減損損失66,406千円を計上し、法人税等15,004千円の計上及び通期業績の修正に伴う繰延税金資産の取崩しによる法人税等調整額86,302千円の計上により親会社株主に帰属する当期純損失は、682,434千円(前年同期は585,348千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
なお、当社の事業セグメントはキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(注1)「キャッシュレス・ビジョン」経済産業省(2018年4月)
(参考情報)
当社グループは、投資家が会計基準の差異にとらわれることなく、当社グループの業績評価を行い、当社グループの企業価値についての純粋な成長を把握するうえで有用な情報を提供することを目的として、連結財務諸表及び財務諸表に記載された売上高以外に、当社グループの主要なサービスごとに外部顧客への売上高の推移を下表のとおり把握しています。またEBITDAを経営成績に関する参考指標としており、当該EBITDA及び算出方法は以下のとおりであります。
日本基準に基づくEBITDA=経常利益+減価償却費+支払利息
(単位:千円)
(注)第17期より連結財務諸表を作成しているため第16期以前の各数値については記載しておりません。
(単位:千円)
(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第15期の期首から適用しており、第15期以降は当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、14,069,217千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、3,624,042千円となりました(前年同期比579.6%増加)。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上額581,127千円、売上債権の増加額222,216千円、仕入債務の減少額121,921千円、法人税等の支払額189,094千円による減少があるものの、減価償却費の計上額1,901,382千円、のれん償却額の計上額61,467千円、預り金の増加額2,216,798千円による増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、2,644,931千円となりました(前期は4,588,705千円の獲得)。これは主に、有形固定資産の取得による支出599,521千円及び、無形固定資産の取得による支出1,918,202千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は、83,282千円となりました(前期は5,190,151千円の獲得)。これは主に、長期借入金の借入による収入80,000千円、長期借入金の返済による支出76,085千円、リース債務の返済による支出85,341千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、受注から役務提供の開始までの期間が短いため受注実績に関する記載は省略しております。
c.販売実績
当社グループは、提供するサービスについて、サービス内容に従って「センター利用料」、「決済端末販売売上」、「開発売上」、「登録設定料等」、「QR・バーコード精算料」、「その他」の6つに売上を区分しております。
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、上記のサービス別に記載しております。
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
②財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(売上高、売上原価、売上総利益)
売上高は主にセンター利用料及びQR・バーコード精算料が増加したことにより、12,300,727千円(前年同期比18.6%増)となりました。
売上原価は主にデータセンター移設に伴う費用や障害対応及び保守対応費用が増加したことにより、8,899,397千円(前年同期比26.3%増)となりました。
その結果、売上総利益は、3,401,330千円(前年同期比2.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は主に給料及び手当、業務委託料の増加により、3,905,892千円(前年同期比53.5%増)となりました。
その結果、営業損失は504,561千円(前年同期は777,042千円の営業利益)となりました。
(営業外損益、経常損失)
営業外収益は主に保険解約返戻金の増加により、19,013千円(前年同期比418.1%増)となりました。営業外費用は主に支払利息の増加により、27,666千円(前年同期比85.3%増)となりました。
その結果、経常損失は513,215千円(前年同期は765,780千円の経常利益)となりました。
(特別損益、当期純損失)
特別利益の計上はありません。特別損失は主に減損損失を計上した結果、67,911千円となりました。法人税等合計は主に法人税、住民税及び事業税を15,004千円、法人税等調整額86,302千円を計上した結果、101,307千円(前年同期比43.9%減)となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、682,434千円となりました。(前年同期は585,348千円の親会社株主に帰属する当期純利益)
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社は、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金や設備投資等の調達につきましては、自己資金、金融機関からの借入及びリースを基本としております。
必要な運転資金は、金融機関との当座貸越契約を締結し十分な借入枠を有しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑤経営者の問題意識と今後の方針に関して
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さ
い。
⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表作成に際して採用している重要な会計方針及び重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
⑦経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、第2(事業の状況)(経営方針、経営環境及び対処すべき課題等)(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に記載のとおり、①全社の売上高、②「情報プロセシング」分野の売上高、③ストック収入売上、④接続端末台数、⑤EBITDAの5点を重要指標としております。
以下の経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析については、暫定的な会計処理の確定による取得原価の当初配分額の見直しが反映された後の前連結会計年度の連結財務諸表の数値を用いて比較しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は17,246,390千円となり、前連結会計年度末に比べ1,064,094千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が895,828千円増加したことによるものであります。固定資産は9,743,353千円となり、前連結会計年度末に比べ366,881千円増加いたしました。これは主に有形固定資産の器具及び備品が207,108千円、無形固定資産のソフトウエアが658,895千円増加したものの、のれんが61,467千円、ソフトウエア仮勘定が400,840千円減少、投資その他の資産は繰延税金資産を92,166千円取崩したことによるものであります。
この結果、総資産は、26,989,744千円となり、前連結会計年度末に比べ1,430,976千円増加いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は15,028,425千円となり、前連結会計年度末に比べ2,466,701千円増加いたしました。これは主に預り金が2,216,798千円、リース債務が206,303千円増加したことによるものであります。固定負債は1,835,278千円となり、前連結会計年度末に比べ331,904千円減少いたしました。これは主にリース債務が291,644千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、16,863,703千円となり、前連結会計年度末に比べ2,134,797千円増加いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は10,126,040千円となり、前連結会計年度末に比べ703,821千円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失682,434千円計上したことによる利益剰余金の減少及びその他有価証券評価差額金75,888千円の減少によるものであります。
この結果、自己資本比率は37.3%(前連結会計年度末は42.2%)となりました。
②経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大が進むなど、緩やかな回復基調となりました。一方で、物価上昇の継続、為替・金融資本市場の変動、アメリカ政府の動向等の影響が海外・国内景気の下振れリスクとなっており、当社グループを取り巻く経済環境は依然として先行き不透明な状況が続いております。
キャッシュレス業界においては、政府はキャッシュレス決済の推進を国策として、2025年には同決済比率を40%、将来的に世界最高水準となる80%を目指しております(注1)。この目標に対し経済産業省の発表(2025年3月31日)において、2024年のキャッシュレス決済比率が42.8%に達し、目標を前倒しで達成する等、堅調に上昇しております。これを追い風に、同業界においては、生活様式の変化を踏まえつつ、無人店舗やモバイルを起点とした新たなサービスやソリューションが増加しています。
このような経済状況のもとで、電子決済サービスにおいては、当社データセンターに接続する端末は堅調に増加しており、稼働端末台数は約110万台となりました(2025年3月31日)。
ストック収入に当たるセンター利用料、QR・バーコード精算料は、決済処理金額及び決済処理件数の拡大に向けて、大手ドラッグストアでの当社決済端末導入を進めた他、東海道新幹線の車内決済サービス等の新たなユースケースを創出し、また、対応ブランドにアジア他11か国で利用できるAlipay+(アリペイプラス)が加わることで海外決済ブランドを含む多種多様なキャッシュレス決済への対応を低コストで実現しインバウンド消費の活性化に対応するなど、拡大に寄与いたしました。
フロー収入に当たる端末販売については大型案件導入が進んだものの、一部端末にて次世代機種の展開を見据えた買い控えや、顧客の計画の見直しによる導入の遅延や失注、また開発売上は顧客の計画変更に伴うプロジェクト凍結等が発生し、一部の販売機会の損失がありました。
情報プロセシングサービスにおいては、流通事業者が保有する様々なビッグデータの活用が可能となるサービスとして、データの「保全」「連携」「分析」を一貫して提供するデータプラットフォーム「Xinfony Data Hub(シンフォニー データハブ)」の提供を2024年6月より開始し、同年9月には、大手ドラッグストアチェーンにクラウドPOS(販売時点情報管理)システムの本格導入を開始し、競争優位性をさらに高め、収益化の機会を創出しました。しかしながら先進化に向けた設計及び開発に充分なリソースを費やしたことから立ち上がりが遅れ計画どおりの売上獲得には至りませんでした。
また2030年までのさらなる事業成長を見据え、取り扱うデータが飛躍的に増加することが予想されることから、データセンターを移設し基盤を強化することを当年度の重要施策として進めてまいりました。当初、2025年3月末に移設完了予定でしたが、障害発生に伴い安全性担保のため移設プロセスを再検証した結果、移設完了予定を2025年6月末に延期し、段階的に移行作業を確実に進めてきておりました。しかしながら、提出日現在において一部の取引先様において、ネットワーク環境の再調査が必要なことが判明したため、万全を期して追加検証を実施することといたしました。これにより2025年6月に予定していたデータセンター移設の完了時期を最長2025年9月末まで延期することといたしました。なお今回の完了時期の延期による業績への影響は軽微となる見込みです。
連結子会社のウェブスペース社においては、概ね計画通りに推移しました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は12,300,727千円(前年同期比18.6%増)となりました。売上原価は、障害対応及び保守対応に伴う人件費、サービス品質強化に伴う追加費用、今後更なる事業成長に備え、持続的な成長を可能とする処理能力を確保するため、データセンター移設に伴う一過性の費用等を計上したことから、売上原価8,899,397千円(前年同期比26.3%増)、売上総利益3,401,330千円(前年同期比2.4%増)、営業損失504,561千円(前年同期は777,042千円の営業利益)、経常損失513,215千円(前年同期は765,780千円の経常利益)となりました。また、特別損失として減損損失66,406千円を計上し、法人税等15,004千円の計上及び通期業績の修正に伴う繰延税金資産の取崩しによる法人税等調整額86,302千円の計上により親会社株主に帰属する当期純損失は、682,434千円(前年同期は585,348千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。
なお、当社の事業セグメントはキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(注1)「キャッシュレス・ビジョン」経済産業省(2018年4月)
(参考情報)
当社グループは、投資家が会計基準の差異にとらわれることなく、当社グループの業績評価を行い、当社グループの企業価値についての純粋な成長を把握するうえで有用な情報を提供することを目的として、連結財務諸表及び財務諸表に記載された売上高以外に、当社グループの主要なサービスごとに外部顧客への売上高の推移を下表のとおり把握しています。またEBITDAを経営成績に関する参考指標としており、当該EBITDA及び算出方法は以下のとおりであります。
日本基準に基づくEBITDA=経常利益+減価償却費+支払利息
(単位:千円)
| 連結会計期間 | 第14期 | 第15期 | 第16期 | 第17期 | 第18期 |
| 売上高 | - | - | - | 10,370,036 | 12,300,727 |
| (売上内訳) | - | - | - | ||
| センター利用料 | - | - | - | 4,285,319 | 4,646,979 |
| 決済端末販売売上 | - | - | - | 1,730,791 | 1,730,523 |
| QR・バーコード 精算料 | - | - | - | 2,231,898 | 2,992,427 |
| 登録設定料等 | - | - | - | 537,154 | 489,833 |
| 開発売上 | - | - | - | 861,756 | 536,925 |
| その他 | - | - | - | 723,115 | 1,904,038 |
| 経常利益 | - | - | - | 765,780 | △513,215 |
| 調整額: +減価償却費 +支払利息 | - | - | - | 1,615,088 8,273 | 1,921,932 27,656 |
| 調整額小計 | - | - | - | 1,623,362 | 1,949,588 |
| EBITDA | - | - | - | 2,389,143 | 1,497,841 |
(注)第17期より連結財務諸表を作成しているため第16期以前の各数値については記載しておりません。
(単位:千円)
| 会計期間 | 第14期 | 第15期 | 第16期 | 第17期 | 第18期 |
| 売上高 | 6,451,089 | 7,139,159 | 7,831,435 | 10,370,036 | 10,938,444 |
| (売上内訳) | |||||
| センター利用料 | 3,133,165 | 3,496,550 | 3,822,014 | 4,285,319 | 4,646,979 |
| 決済端末販売売上 | 1,459,692 | 1,364,468 | 1,360,886 | 1,730,791 | 1,730,523 |
| QR・バーコード 精算料 | 188,890 | 486,812 | 1,147,778 | 2,231,898 | 2,992,427 |
| 登録設定料等 | 631,720 | 728,445 | 647,724 | 537,154 | 489,833 |
| 開発売上 | 820,645 | 897,052 | 636,416 | 861,756 | 536,925 |
| その他 | 216,973 | 165,829 | 216,615 | 723,115 | 541,755 |
| 経常利益 | 158,690 | 712,345 | 535,357 | 818,089 | △461,480 |
| 調整額: +減価償却費 +支払利息 | 1,206,470 1,981 | 1,463,926 4,624 | 1,601,425 255 | 1,615,088 8,273 | 1,812,712 26,350 |
| 調整額小計 | 1,208,452 | 1,468,550 | 1,601,681 | 1,623,362 | 1,839,062 |
| EBITDA | 1,367,143 | 2,180,896 | 2,137,039 | 2,441,452 | 1,377,582 |
(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第15期の期首から適用しており、第15期以降は当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、14,069,217千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの変動要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得られた資金は、3,624,042千円となりました(前年同期比579.6%増加)。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上額581,127千円、売上債権の増加額222,216千円、仕入債務の減少額121,921千円、法人税等の支払額189,094千円による減少があるものの、減価償却費の計上額1,901,382千円、のれん償却額の計上額61,467千円、預り金の増加額2,216,798千円による増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は、2,644,931千円となりました(前期は4,588,705千円の獲得)。これは主に、有形固定資産の取得による支出599,521千円及び、無形固定資産の取得による支出1,918,202千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は、83,282千円となりました(前期は5,190,151千円の獲得)。これは主に、長期借入金の借入による収入80,000千円、長期借入金の返済による支出76,085千円、リース債務の返済による支出85,341千円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループは、受注から役務提供の開始までの期間が短いため受注実績に関する記載は省略しております。
c.販売実績
当社グループは、提供するサービスについて、サービス内容に従って「センター利用料」、「決済端末販売売上」、「開発売上」、「登録設定料等」、「QR・バーコード精算料」、「その他」の6つに売上を区分しております。
| センター利用料 | 電子決済処理の月額利用料 |
| 決済端末販売売上 | 非接触リーダー・ライター等の販売 |
| 開発売上 | 決済処理サービスに関連する開発売上 |
| 登録設定料等 | 決済処理センターへの登録料 |
| QR・バーコード精算料 | QR決済処理の利用料 |
| その他 | 上記以外の売上 |
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社グループはキャッシュレス決済サービス事業の単一セグメントであるため、上記のサービス別に記載しております。
| (単位:千円) |
| サービスの名称 | 当連結会計年度 (自2024年4月1日 至2025年3月31日) | 前年同期比(%) |
| センター利用料 | 4,646,979 | 8.4 |
| 決済端末販売売上 | 1,730,523 | 0.0 |
| QR・バーコード精算料 | 2,992,427 | 34.1 |
| 登録設定料等 | 489,833 | △8.8 |
| 開発売上 | 536,925 | △37.7 |
| その他 | 1,904,038 | 163.3 |
| 合計 | 12,300,727 | 18.6 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自2024年4月1日 至2025年3月31日) | ||
| 金額 (千円) | 割合 (%) | 金額 (千円) | 割合 (%) | |
| 株式会社日本カードネットワーク | 1,741,106 | 16.8 | 1,478,123 | 12.0 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。
②財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
(売上高、売上原価、売上総利益)
売上高は主にセンター利用料及びQR・バーコード精算料が増加したことにより、12,300,727千円(前年同期比18.6%増)となりました。
売上原価は主にデータセンター移設に伴う費用や障害対応及び保守対応費用が増加したことにより、8,899,397千円(前年同期比26.3%増)となりました。
その結果、売上総利益は、3,401,330千円(前年同期比2.4%増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
販売費及び一般管理費は主に給料及び手当、業務委託料の増加により、3,905,892千円(前年同期比53.5%増)となりました。
その結果、営業損失は504,561千円(前年同期は777,042千円の営業利益)となりました。
(営業外損益、経常損失)
営業外収益は主に保険解約返戻金の増加により、19,013千円(前年同期比418.1%増)となりました。営業外費用は主に支払利息の増加により、27,666千円(前年同期比85.3%増)となりました。
その結果、経常損失は513,215千円(前年同期は765,780千円の経常利益)となりました。
(特別損益、当期純損失)
特別利益の計上はありません。特別損失は主に減損損失を計上した結果、67,911千円となりました。法人税等合計は主に法人税、住民税及び事業税を15,004千円、法人税等調整額86,302千円を計上した結果、101,307千円(前年同期比43.9%減)となりました。
その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、682,434千円となりました。(前年同期は585,348千円の親会社株主に帰属する当期純利益)
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社は、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金や設備投資等の調達につきましては、自己資金、金融機関からの借入及びリースを基本としております。
必要な運転資金は、金融機関との当座貸越契約を締結し十分な借入枠を有しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑤経営者の問題意識と今後の方針に関して
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さ
い。
⑥重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループが連結財務諸表作成に際して採用している重要な会計方針及び重要な会計上の見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
⑦経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、第2(事業の状況)(経営方針、経営環境及び対処すべき課題等)(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に記載のとおり、①全社の売上高、②「情報プロセシング」分野の売上高、③ストック収入売上、④接続端末台数、⑤EBITDAの5点を重要指標としております。
| 前連結会計年度 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) | 当連結会計年度 (自2024年4月1日 至2025年3月31日) | |
| 全社の売上高(千円) | 10,370,036 | 12,300,727 |
| 情報プロセシング分野の売上高(千円) | 618,282 | 1,904,038 |
| ストック収入売上(千円) | 7,054,372 | 8,129,240 |
| 接続端末台数(台) | 968,000 | 1,102,000 |
| EBITDA(千円) | 2,389,143 | 1,497,841 |