有価証券届出書(新規公開時)

【提出】
2023/03/08 15:00
【資料】
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【項目】
173項目
(2)【手取金の使途】
上記の国内募集における差引手取概算額16,683百万円及び本件第三者割当増資の手取概算額上限7,235百万円については、海外募集における差引手取概算額27,476百万円と併せて、当社グループの流通小売事業を担う株式会社トライアルカンパニー、リテールAI事業を担う株式会社Retail AI及び同社の子会社である株式会社Retail SHIFTへの投融資資金として全額を充当する予定であります。
株式会社トライアルカンパニーでは、今般調達する資金を①新規出店及び既存店の改装のための設備投資資金、②物流センターへの設備投資資金、③飲料水工場の設備投資資金並びに④借入金の返済資金に充当する予定です。
① 新規出店及び既存店の改装のための設備投資資金
新規出店及び既存店の改装を目的とした設備投資資金として19,052百万円(2024年6月期15,945百万円、2025年6月期3,106百万円)を充当する予定です。
流通小売業にとって、新規出店や既存店の改装を継続的に実施することで売上高の拡大を図ることが重要な施策であり、当社グループにとっても重要な成長ドライバーの一つになります。また、当社グループでは、特定のエリアに複数フォーマットの店舗をドミナント展開することで、当該エリア全体の市場シェアを拡大することを目指しており、調達資金を出店費用等に充当することで、更なる企業価値の向上を目指す予定です。
② 物流センターへの設備投資資金
新設する物流センターの土地・建屋・車両・システム投資などの設備投資資金として13,529百万円(2024年6月期6,005百万円、2025年6月期7,524百万円)を充当する予定です。
ドミナント戦略を更に加速する上ではエリアごとの物流網を適切に整備することが不可欠であり、各エリアの物流機能充実に向けて調達資金を活用する予定です。
③ 飲料水工場の設備投資資金
飲料水工場の増設に向けた設備投資資金として2,500百万円(2025年6月期2,500百万円)を充当する予定です。
当社グループでは、「食」を中心とした繁盛店を拡大することとあわせて、製造小売業への変革も重要な経営課題として認識しております。現在主力商品の一つとなっているプライベートブランドである飲料水の生産能力を更に拡大すること、また生産商品を拡充することで、製造小売業としての機能拡充を目指す予定です。
④ 借入金の返済資金
借入金の返済資金として8,000百万円(2024年6月期4,000百万円、2025年6月期4,000百万円)を充当する予定です。
また、株式会社Retail AI及び同社の子会社である株式会社Retail SHIFTでは、今般調達する資金を①スマートショッピングカートの製造資金及び②事業拡大に向けた運転資金に充当する予定です。
① スマートショッピングカートの製造資金
リテールAI事業の主力プロダクトであるスマートショッピングカートの製造資金として7,311百万円(2024年6月期2,088百万円、2025年6月期5,222百万円)を充当する予定です。
当社グループでは流通小売事業にITやIoTなどのデジタルテクノロジーを取り入れる「リテールテック」を活用し、流通業界に存在する『ムダ・ムラ・ムリ』を削減することを推進しており、スマートショッピングカートはレジ待ち時間の短縮やレジ対応の店舗従業員のオペレーションの効率化を図れるプロダクトです。
現在は当社グループへの展開を中心としておりますが、当社グループ外の小売企業への外販も推進しており、将来的には外販用のスマートショッピングカートの製造が当社グループの企業価値向上に資すると考えております 。
なお、外販に関する計画の変更等により、スマートショッピングカートの製造資金に充当できなかった場合は、当該手取金の全部又は一部を、流通小売事業における設備投資資金(新規出店及び既存店の改装のための設備投資資金)に充当する予定です。
②事業拡大に向けた運転資金
リテールテックを推進する上で開発を担うエンジニアを確保することは重要な経営課題として認識しており、今後の業容拡大に向けた採用・人件費等を中心として2024年6月期に残額を充当する予定です。
なお、今般調達する資金が上記充当予定額より超過し残余が生じた場合には、当該残余は株式会社トライアルカンパニーへの投融資資金として全額を充当する予定であり、株式会社トライアルカンパニーでは当該残余を①新規出店及び既存店の改装のための設備投資資金として追加的に充当する予定であります。
(注) 設備投資の内容については、後記「第二部 企業情報 第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。