四半期報告書-第5期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日から12月31日)における国内経済は、新型コロナウイルス感染症まん延により、消費マインドの冷え込みが見受けられました。ワクチン接種が進み、経済の持ち直しの動きが期待されたものの、足元では変異株の感染急拡大による経済活動の停滞等、依然として大変厳しい状況が続いております。
当社事業を取り巻く環境は、長引く新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛や節約志向の高まり、外食産業の不振が続いております。また、きのこの最需要期である秋口の気候が比較的温暖であったため、きのこ全体で秋以降の消費が鈍く、国内きのこ市場は、全体的に低調な推移となりました。
このような環境の中、当社グループは、事業環境の変化に的確に対応し、国内市場の需要を創造しながら、プレミアムきのこ総合メーカーとしてグローバルに展開し成長し続けることを目指して、2021年11月4日に「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」を公表いたしました。
〈中期経営計画の基本方針〉
「国内きのこ市場の更なる需要創造とグローバル展開するプレミアムきのこ総合メーカーへの進化」を中心に、以下3つの基本方針の下、事業展開を図り、目標達成のため取り組んでまいります。
A. 国内きのこ市場:新たなる価値創造
・まいたけ消費における地域ギャップ、年齢ギャップを新たな販売機会と捉え、積極的な情報発信と調理の簡便性向上により、国内消費の底上げを図ってまいります。
・グローバルスタンダードであり、更なる需要の拡大が見込まれるマッシュルーム事業を強化し、プレミアムきのこ総合メーカーとして新たなステージに進んでまいります。
B. 技術開発:生産技術の革新による原価低減
・最新 FA 化技術を駆使した高効率工場に進化させることで、収益性を向上させてまいります。
・エネルギー効率の最大化と、環境負荷の低減に努めてまいります。
C. グローバル展開:生産・販売の自社基盤の構築ときのこ周辺領域の事業機会も探索
・世界的な健康志向に応えるため、自然食材であるきのこの消費拡大に取り組んでまいります。
・生産・販売の自社基盤を海外に構築してまいります。
・きのこ周辺領域(川上~川下)での事業機会を探索いたします。
〈定量目標(連結ベース)〉
※コアEBITDAマージン:コアEBITDA/売上収益
コアEBITDA:IFRSの営業利益からIAS第41号「農業」適用による影響額、その他の収益及び費用、一時的な収益及び費用を除外したものに減価償却費及び償却費を加算したもの
なお、詳細につきましては、2021年11月4日に公表いたしました「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)説明資料」をご覧ください。
当第3四半期連結累計期間の収益及び利益の概況は以下のとおりであります。
収益は、36,458百万円(前年同期比8.2%減)、このうち、売上収益は、24,224百万円(同6.7%減)となりました。うち茸事業の売上収益は23,892百万円(同6.5%減)となりました。国内きのこ市場の低調な推移及び同業他社の新工場の稼働・出荷の影響による茸事業の減収及び燃料費の高騰によるユーティリティ費の増加等により、売上総利益は、11,499百万円(同14.5%減)となりました。販売費及び一般管理費は、広告宣伝費の増加があった一方、運賃、販売手数料は減少し、また、前年同期に上場関連費用等の計上があったことにより、6,024百万円(同2.7%減)となりました。
以上の結果、営業利益は、5,451百万円(同23.2%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、3,386百万円(同20.6%減)となりました。なお、当第3四半期連結累計期間においては、IAS第41号「農業」の適用に関する公正価値変動による利得が、収益に12,234百万円(同11.1%減)、売上原価に11,253百万円(同12.4%減)、それぞれ含まれております。
当第3四半期連結累計期間における事業セグメント別の売上収益の状況は以下のとおりであります。
[茸事業]
① まいたけ
まいたけが持つ機能性を訴求するとともに、豊富な製品ラインアップを活かした製品戦略の展開、季節食材ではなく通年食材としての訴求の一環として、他食品メーカーとの共同企画による食べ方提案や、西日本向けテレビコマーシャルの放映、レシピサイトを活用した消費者への積極的なレシピ提案等を実施いたしましたが、前述しました国内きのこ市場の低迷及び同業他社の新工場の稼働・出荷の影響により、販売単価は前年同期を下回り、販売量は前年同期に対し微減となりました。この結果、当第3四半期連結累計期間においては、まいたけ事業の売上収益は、13,905百万円(前年同期比7.4%減)となりました。
② エリンギ
生産品質の向上により安定した供給を実現したことに加え、消費者が手間をかけずにすぐに使える利便性の高いスライス製品を投入する等、製品ラインアップの拡充を図りましたが、前述しました国内きのこ市場の低迷を受け、販売量、販売単価ともに前年同期を下回りました。この結果、当第3四半期連結累計期間においては、エリンギ事業の売上収益は、2,418百万円(同8.0%減)となりました。
③ ぶなしめじ
青果市況と市場の動向を注視しながら、需給バランスに応じて1株製品と2株製品といった量目が異なる製品を活用した柔軟な製品投入を実施いたしました。販売量は前年同期に比べ増加しましたが、販売単価は低調に推移しました。この結果、当第3四半期連結累計期間においては、ぶなしめじ事業の売上収益は、4,612百万円(同8.3%減)となりました。
④ 茸その他
株式会社三蔵農林にて生産しているマッシュルームは、順調に売上に寄与いたしました。この結果、当第3四半期連結累計期間においては、茸その他事業の売上収益は、2,956百万円(同2.4%増)となりました。
[その他]
その他事業の売上収益は、主に健康食品の販売及び関連会社である瑞穂農林株式会社が取り扱う培地活性剤の販売によるものであります。当第3四半期連結累計期間においては、培地活性剤の販売量が減少いたしました。この結果、その他事業の売上収益は、331百万円(同15.4%減)となりました。
各事業セグメント別売上収益は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
(2) 財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末(2021年12月31日時点)の資産合計は、37,776百万円(前連結会計年度末比2,132百万円増)となりました。流動資産は、11,751百万円(同1,548百万円増)となりました。これは主に、配当金の支払い、法人所得税の支払い等により現金及び現金同等物が984百万円減少した一方、営業債権及びその他の債権が1,434百万円、公正価値変動による利得等により生物資産が1,057百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。非流動資産は、26,025百万円(同583百万円増)となりました。これは主に、まいたけ増産に係る設備増強・更新及び投資不動産からの振り替え等に伴って有形固定資産が916百万円増加した一方、有形固定資産への振り替えにより投資不動産が218百万円、使用権資産が101百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、26,838百万円(同424百万円増)となりました。流動負債は、9,265百万円(同1,650百万円増)となりました。これは主に、未払法人所得税が333百万円、従業員給付に係る負債が248百万円それぞれ減少した一方、営業債務及びその他の債務が2,149百万円、1年内返済予定の長期借入金が188百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。非流動負債は、17,572百万円(同1,225百万円減)となりました。これは主に、約定返済等により借入金が1,111百万円減少したこと等によるものであります。
(資本)
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、10,938百万円(同1,708百万円増)となりました。これは主に、配当1,676百万円の実施があった一方、親会社の所有者に帰属する四半期利益3,386百万円の計上により利益剰余金が1,710百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ984百万円減少し、2,793百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、3,586百万円(前年同期は5,844百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期利益5,139百万円の計上、減価償却費及び償却費1,476百万円の計上、営業債務及びその他の債務1,529百万円の増加により資金が増加した一方、営業債権及びその他の債権1,425百万円の増加、生物資産1,057百万円の増加、法人所得税の支払い2,097百万円があったことにより資金が減少したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,572百万円(前年同期は2,981百万円の使用)となりました。これは主に、まいたけ増産に係る設備増強・更新等に伴う有形固定資産の取得による支出1,555百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,998百万円(前年同期は5,175百万円の使用)となりました。これは主に、約定返済の実施により長期借入金の返済による支出1,156百万円、配当金の支払い1,671百万円等があったことによるものであります。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間においては、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況」に記載のとおり、「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」を新たに公表しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、今般の新型コロナウイルスの感染拡大に関しては、前事業年度の巣ごもり需要の反動減や家計防衛意識の高まりによる消費停滞は見受けられますが、家庭での調理機会の増加や健康への意識の高まりから、健康促進効果がある「きのこ」に対する需要は引き続き堅調に推移すると想定できることから、現時点では業績への大きな影響はないと考えております。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、248百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、2021年5月12日に公表いたしました2022年3月期業績予想から修正しております。詳細につきましては、2022年2月3日公表の「通期業績予想の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
当連結会計年度の業績予想につきましては、収益46,911百万円(前年同期比8.7%減)、営業利益5,018百万円(同35.8%減)、当期利益2,949百万円(同37.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,949百万円(同37.8%減)を予想しております。
(8) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載については、重要な変更はありません。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出された調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後当期利益を重要な経営指標として位置づけております。当第3四半期連結累計期間の調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後四半期(当期)利益は以下のとおりであります。
(1) 営業利益、調整後営業利益、調整後EBITDA
(単位:百万円)
(2) 四半期(当期)利益及び調整後四半期(当期)利益
(注) 1.調整後営業利益=営業利益 + マネジメントフィー + 上場関連費用 + 合併に伴う不動産登記費用
2.調整後EBITDA=調整後営業利益 + 減価償却費及び償却費
3.調整後四半期(当期)利益=四半期(当期)利益 + マネジメントフィー + 上場関連費用 + 合併に伴う不動産登記費用 + リファイナンス関連損益 + 調整項目の税金調整額
4.Bain Capital Private Equity, LP及び株式会社神明ホールディングスとのマネジメント契約に基づく報酬であります。
5.上場準備アドバイザリー費用、上場のための組織体制構築に関する費用、上場のための国際会計基準導入及び適時開示体制構築に関する費用等の上場関連の一時的な費用であります。
6.2020年4月1日に旧雪国まいたけホールディングスが旧雪国まいたけを吸収合併したことに伴う不動産登記費用であります。
7.当社非公開化後に実施したリファイナンスに関連して一時的に発生したアドバイザリー費用等であります。なお、調整後四半期(当期)利益(国際会計基準)の計算においては、同リファイナンスに伴う契約金利の低下によって発生した一時的な利得とそれに連動して発生する残存契約期間における支払利息の増加額を相殺しております。
8.調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後四半期(当期)利益及び1株当たり調整後四半期(当期)利益は国際会計基準により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの業績を評価する上で、当社グループが有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、上場後には発生しないマネジメントフィー及び上場関連費用、非公開化関連費用及びリファイナンス関連損益や、割安購入益等の非経常的損益項目(通常の営業活動の結果を示していると考えられない項目、あるいは競合他社に対する当社グループの業績を適切に示さない項目)の影響を除外しております。なお、調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後四半期(当期)利益に影響を及ぼす項目の一部を除外しており、分析手段としては重要な制限があることから、国際会計基準に準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。当社グループにおける調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後四半期(当期)利益は、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が低下する可能性があります。
9.1株当たり調整後四半期(当期)利益=調整後四半期(当期)利益/期中平均株式数
10.当社は、2020年7月30日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を実施しております。1株当たり調整後四半期(当期)利益につきましては、第4期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数により算定しております。
(1) 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2021年4月1日から12月31日)における国内経済は、新型コロナウイルス感染症まん延により、消費マインドの冷え込みが見受けられました。ワクチン接種が進み、経済の持ち直しの動きが期待されたものの、足元では変異株の感染急拡大による経済活動の停滞等、依然として大変厳しい状況が続いております。
当社事業を取り巻く環境は、長引く新型コロナウイルス感染症の影響による外出自粛や節約志向の高まり、外食産業の不振が続いております。また、きのこの最需要期である秋口の気候が比較的温暖であったため、きのこ全体で秋以降の消費が鈍く、国内きのこ市場は、全体的に低調な推移となりました。
このような環境の中、当社グループは、事業環境の変化に的確に対応し、国内市場の需要を創造しながら、プレミアムきのこ総合メーカーとしてグローバルに展開し成長し続けることを目指して、2021年11月4日に「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」を公表いたしました。
〈中期経営計画の基本方針〉
「国内きのこ市場の更なる需要創造とグローバル展開するプレミアムきのこ総合メーカーへの進化」を中心に、以下3つの基本方針の下、事業展開を図り、目標達成のため取り組んでまいります。
A. 国内きのこ市場:新たなる価値創造
・まいたけ消費における地域ギャップ、年齢ギャップを新たな販売機会と捉え、積極的な情報発信と調理の簡便性向上により、国内消費の底上げを図ってまいります。
・グローバルスタンダードであり、更なる需要の拡大が見込まれるマッシュルーム事業を強化し、プレミアムきのこ総合メーカーとして新たなステージに進んでまいります。
B. 技術開発:生産技術の革新による原価低減
・最新 FA 化技術を駆使した高効率工場に進化させることで、収益性を向上させてまいります。
・エネルギー効率の最大化と、環境負荷の低減に努めてまいります。
C. グローバル展開:生産・販売の自社基盤の構築ときのこ周辺領域の事業機会も探索
・世界的な健康志向に応えるため、自然食材であるきのこの消費拡大に取り組んでまいります。
・生産・販売の自社基盤を海外に構築してまいります。
・きのこ周辺領域(川上~川下)での事業機会を探索いたします。
〈定量目標(連結ベース)〉
項目 | 2026年3月期目標 |
売上収益 | 600億円前後 |
海外売上収益比率 | 30%前後 |
コアEBITDAマージン※ | 20%前後 |
投下資本利益率(ROIC) | 10%前後 |
※コアEBITDAマージン:コアEBITDA/売上収益
コアEBITDA:IFRSの営業利益からIAS第41号「農業」適用による影響額、その他の収益及び費用、一時的な収益及び費用を除外したものに減価償却費及び償却費を加算したもの
なお、詳細につきましては、2021年11月4日に公表いたしました「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)説明資料」をご覧ください。
当第3四半期連結累計期間の収益及び利益の概況は以下のとおりであります。
収益は、36,458百万円(前年同期比8.2%減)、このうち、売上収益は、24,224百万円(同6.7%減)となりました。うち茸事業の売上収益は23,892百万円(同6.5%減)となりました。国内きのこ市場の低調な推移及び同業他社の新工場の稼働・出荷の影響による茸事業の減収及び燃料費の高騰によるユーティリティ費の増加等により、売上総利益は、11,499百万円(同14.5%減)となりました。販売費及び一般管理費は、広告宣伝費の増加があった一方、運賃、販売手数料は減少し、また、前年同期に上場関連費用等の計上があったことにより、6,024百万円(同2.7%減)となりました。
以上の結果、営業利益は、5,451百万円(同23.2%減)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、3,386百万円(同20.6%減)となりました。なお、当第3四半期連結累計期間においては、IAS第41号「農業」の適用に関する公正価値変動による利得が、収益に12,234百万円(同11.1%減)、売上原価に11,253百万円(同12.4%減)、それぞれ含まれております。
当第3四半期連結累計期間における事業セグメント別の売上収益の状況は以下のとおりであります。
[茸事業]
① まいたけ
まいたけが持つ機能性を訴求するとともに、豊富な製品ラインアップを活かした製品戦略の展開、季節食材ではなく通年食材としての訴求の一環として、他食品メーカーとの共同企画による食べ方提案や、西日本向けテレビコマーシャルの放映、レシピサイトを活用した消費者への積極的なレシピ提案等を実施いたしましたが、前述しました国内きのこ市場の低迷及び同業他社の新工場の稼働・出荷の影響により、販売単価は前年同期を下回り、販売量は前年同期に対し微減となりました。この結果、当第3四半期連結累計期間においては、まいたけ事業の売上収益は、13,905百万円(前年同期比7.4%減)となりました。
② エリンギ
生産品質の向上により安定した供給を実現したことに加え、消費者が手間をかけずにすぐに使える利便性の高いスライス製品を投入する等、製品ラインアップの拡充を図りましたが、前述しました国内きのこ市場の低迷を受け、販売量、販売単価ともに前年同期を下回りました。この結果、当第3四半期連結累計期間においては、エリンギ事業の売上収益は、2,418百万円(同8.0%減)となりました。
③ ぶなしめじ
青果市況と市場の動向を注視しながら、需給バランスに応じて1株製品と2株製品といった量目が異なる製品を活用した柔軟な製品投入を実施いたしました。販売量は前年同期に比べ増加しましたが、販売単価は低調に推移しました。この結果、当第3四半期連結累計期間においては、ぶなしめじ事業の売上収益は、4,612百万円(同8.3%減)となりました。
④ 茸その他
株式会社三蔵農林にて生産しているマッシュルームは、順調に売上に寄与いたしました。この結果、当第3四半期連結累計期間においては、茸その他事業の売上収益は、2,956百万円(同2.4%増)となりました。
[その他]
その他事業の売上収益は、主に健康食品の販売及び関連会社である瑞穂農林株式会社が取り扱う培地活性剤の販売によるものであります。当第3四半期連結累計期間においては、培地活性剤の販売量が減少いたしました。この結果、その他事業の売上収益は、331百万円(同15.4%減)となりました。
各事業セグメント別売上収益は以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 (自2020年4月1日 至2020年12月31日) | 当第3四半期連結累計期間 (自2021年4月1日 至2021年12月31日) | 増減率 (%) | ||
茸事業 | 25,564 | 23,892 | △6.5 | |
まいたけ | 15,020 | 13,905 | △7.4 | |
エリンギ | 2,630 | 2,418 | △8.0 | |
ぶなしめじ | 5,027 | 4,612 | △8.3 | |
茸その他 | 2,886 | 2,956 | 2.4 | |
その他 | 392 | 331 | △15.4 | |
売上収益 | 25,956 | 24,224 | △6.7 |
(2) 財政状態の状況
(資産)
当第3四半期連結会計期間末(2021年12月31日時点)の資産合計は、37,776百万円(前連結会計年度末比2,132百万円増)となりました。流動資産は、11,751百万円(同1,548百万円増)となりました。これは主に、配当金の支払い、法人所得税の支払い等により現金及び現金同等物が984百万円減少した一方、営業債権及びその他の債権が1,434百万円、公正価値変動による利得等により生物資産が1,057百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。非流動資産は、26,025百万円(同583百万円増)となりました。これは主に、まいたけ増産に係る設備増強・更新及び投資不動産からの振り替え等に伴って有形固定資産が916百万円増加した一方、有形固定資産への振り替えにより投資不動産が218百万円、使用権資産が101百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、26,838百万円(同424百万円増)となりました。流動負債は、9,265百万円(同1,650百万円増)となりました。これは主に、未払法人所得税が333百万円、従業員給付に係る負債が248百万円それぞれ減少した一方、営業債務及びその他の債務が2,149百万円、1年内返済予定の長期借入金が188百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。非流動負債は、17,572百万円(同1,225百万円減)となりました。これは主に、約定返済等により借入金が1,111百万円減少したこと等によるものであります。
(資本)
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、10,938百万円(同1,708百万円増)となりました。これは主に、配当1,676百万円の実施があった一方、親会社の所有者に帰属する四半期利益3,386百万円の計上により利益剰余金が1,710百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ984百万円減少し、2,793百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、3,586百万円(前年同期は5,844百万円の獲得)となりました。これは主に、税引前四半期利益5,139百万円の計上、減価償却費及び償却費1,476百万円の計上、営業債務及びその他の債務1,529百万円の増加により資金が増加した一方、営業債権及びその他の債権1,425百万円の増加、生物資産1,057百万円の増加、法人所得税の支払い2,097百万円があったことにより資金が減少したものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1,572百万円(前年同期は2,981百万円の使用)となりました。これは主に、まいたけ増産に係る設備増強・更新等に伴う有形固定資産の取得による支出1,555百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2,998百万円(前年同期は5,175百万円の使用)となりました。これは主に、約定返済の実施により長期借入金の返済による支出1,156百万円、配当金の支払い1,671百万円等があったことによるものであります。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間においては、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績の状況」に記載のとおり、「中期経営計画(2022年3月期~2026年3月期)」を新たに公表しております。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、今般の新型コロナウイルスの感染拡大に関しては、前事業年度の巣ごもり需要の反動減や家計防衛意識の高まりによる消費停滞は見受けられますが、家庭での調理機会の増加や健康への意識の高まりから、健康促進効果がある「きのこ」に対する需要は引き続き堅調に推移すると想定できることから、現時点では業績への大きな影響はないと考えております。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、248百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因
当社は、2021年5月12日に公表いたしました2022年3月期業績予想から修正しております。詳細につきましては、2022年2月3日公表の「通期業績予想の修正に関するお知らせ」をご参照ください。
当連結会計年度の業績予想につきましては、収益46,911百万円(前年同期比8.7%減)、営業利益5,018百万円(同35.8%減)、当期利益2,949百万円(同37.8%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,949百万円(同37.8%減)を予想しております。
(8) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載については、重要な変更はありません。
(参考情報)
当社グループは、経営成績の推移を把握するために、以下の算式により算出された調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後当期利益を重要な経営指標として位置づけております。当第3四半期連結累計期間の調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後四半期(当期)利益は以下のとおりであります。
(1) 営業利益、調整後営業利益、調整後EBITDA
(単位:百万円)
回次 | 国際会計基準 | ||
第4期 | 第5期 | 第4期 | |
決算期 | 2021年3月期 第3四半期 連結累計期間 | 2022年3月期 第3四半期 連結累計期間 | 2021年3月期 |
営業利益 | 7,098 | 5,451 | 7,823 |
(調整額) | |||
+マネジメントフィー (注)4 | 48 | - | 48 |
+上場関連費用 (注)5 | 157 | - | 157 |
+合併に伴う不動産登記費用 (注)6 | 61 | - | 61 |
調整額小計 | 267 | - | 267 |
調整後営業利益 (注)1、8 | 7,365 | 5,451 | 8,090 |
(調整額) +減価償却費及び償却費 | 1,472 | 1,476 | 1,979 |
調整後EBITDA (注)2、8 | 8,838 | 6,928 | 10,070 |
(2) 四半期(当期)利益及び調整後四半期(当期)利益
回次 | 国際会計基準 | ||
第4期 | 第5期 | 第4期 | |
決算期 | 2021年3月期 第3四半期 連結累計期間 | 2022年3月期 第3四半期 連結累計期間 | 2021年3月期 |
四半期(当期)利益(百万円) | 4,259 | 3,387 | 4,740 |
(調整額) | |||
+マネジメントフィー(百万円) (注)4 | 48 | - | 48 |
+上場関連費用(百万円) (注)5 | 157 | - | 157 |
+合併に伴う不動産登記費用(百万円) (注)6 | 61 | - | 61 |
+リファイナンス関連損益(百万円) (注)7 | 407 | 153 | 459 |
調整額小計(税金調整前)(百万円) | 675 | 153 | 727 |
調整項目の税金調整額(百万円) | △231 | △52 | △249 |
(適用税率) | (34.26%) | (34.26%) | (34.26%) |
調整額小計(税金調整後)(百万円) | 443 | 101 | 478 |
調整後四半期(当期)利益(百万円) (注)3、8 | 4,703 | 3,488 | 5,218 |
1株当たり調整後四半期(当期)利益(円) (注)8、9、10 | 118.03 | 87.40 | 130.93 |
(注) 1.調整後営業利益=営業利益 + マネジメントフィー + 上場関連費用 + 合併に伴う不動産登記費用
2.調整後EBITDA=調整後営業利益 + 減価償却費及び償却費
3.調整後四半期(当期)利益=四半期(当期)利益 + マネジメントフィー + 上場関連費用 + 合併に伴う不動産登記費用 + リファイナンス関連損益 + 調整項目の税金調整額
4.Bain Capital Private Equity, LP及び株式会社神明ホールディングスとのマネジメント契約に基づく報酬であります。
5.上場準備アドバイザリー費用、上場のための組織体制構築に関する費用、上場のための国際会計基準導入及び適時開示体制構築に関する費用等の上場関連の一時的な費用であります。
6.2020年4月1日に旧雪国まいたけホールディングスが旧雪国まいたけを吸収合併したことに伴う不動産登記費用であります。
7.当社非公開化後に実施したリファイナンスに関連して一時的に発生したアドバイザリー費用等であります。なお、調整後四半期(当期)利益(国際会計基準)の計算においては、同リファイナンスに伴う契約金利の低下によって発生した一時的な利得とそれに連動して発生する残存契約期間における支払利息の増加額を相殺しております。
8.調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後四半期(当期)利益及び1株当たり調整後四半期(当期)利益は国際会計基準により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの業績を評価する上で、当社グループが有用であると考える財務指標であります。当該財務指標は、上場後には発生しないマネジメントフィー及び上場関連費用、非公開化関連費用及びリファイナンス関連損益や、割安購入益等の非経常的損益項目(通常の営業活動の結果を示していると考えられない項目、あるいは競合他社に対する当社グループの業績を適切に示さない項目)の影響を除外しております。なお、調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後四半期(当期)利益に影響を及ぼす項目の一部を除外しており、分析手段としては重要な制限があることから、国際会計基準に準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。当社グループにおける調整後営業利益、調整後EBITDA及び調整後四半期(当期)利益は、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が低下する可能性があります。
9.1株当たり調整後四半期(当期)利益=調整後四半期(当期)利益/期中平均株式数
10.当社は、2020年7月30日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を実施しております。1株当たり調整後四半期(当期)利益につきましては、第4期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株式数により算定しております。