四半期報告書-第93期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)

【提出】
2018/02/13 16:14
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30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、企業収益の回復等を背景に、設備投資の増加や雇用・所得情勢の改善が進み、個人消費に持ち直しの動きが見られる等、緩やかな回復基調で推移しました。一方、米国の政策動向や地政学的リスクの増大が懸念される等、景気の先行きについては不透明な状況が続いております。
こうした経済環境の中、当社グループは10年後のありたい姿である「機能材料、金属、自動車部品の3事業を核に、成長商品・事業を継続的に創出し、価値を拡大し続けている会社」を実現するため、「16中計」の2年目となる平成29年(2017年)度は、中計の帰趨を見極める重要な年と認識しており、各事業セグメントで「13中計の収穫」「既存事業の基盤強化」「将来への布石作り」の重点施策に取り組んでおります。
当第3四半期連結累計期間の当社グループの売上高は、前年同期比634億円(20.5%)増加の3,736億円となりました。
営業利益は、金属部門における亜鉛製錬設備の大規模定期修繕工事等の減益要因があったものの、機能材料部門において主要製品の販売量が増加したこと等により、前年同期比117億円(49.2%)増加の357億円となりました。
経常利益は、営業利益の増加に加え、持分法による投資損失が30億円、為替差損が9億円減少したこと等により、前年同期比154億円(87.7%)増加の330億円となりました。
また、特別損益においては、過年度関税10億円、固定資産除却損9億円等を特別損失に計上しました。加えて、税金費用および非支配株主に帰属する四半期純利益を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比112億円(107.0%)増加の217億円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
①機能材料セグメント
キャリア付極薄銅箔、ディスプレー用スパッタリングターゲット、および四輪車向け排ガス浄化触媒等の需要が堅調に推移したこと等から、当部門の売上高は前年同期比185億円(17.5%)増加の1,243億円となりました。経常利益は、主要製品の販売量が増加したこと等から、前年同期比123億円(109.1%)増加の236億円となりました。
(主要な品目等の生産実績及び受注状況)
銅箔(当第3四半期連結累計期間の生産量23千t)
②金属セグメント
亜鉛・鉛のLME(ロンドン金属取引所)価格が上昇したこと等から、当部門の売上高は前年同期比329億円(34.2%)増加の1,291億円となりました。経常利益は、LME価格は上昇したものの、亜鉛製錬設備の大規模定期修繕工事、エネルギーコストの上昇の影響等から、前年同期比5億円(22.3%)減少の20億円となりました。
(主要な品目等の生産実績及び受注状況)
亜鉛(当第3四半期連結累計期間の生産量160千t<共同製錬については当社シェア分>)
鉛(当第3四半期連結累計期間の生産量51千t)
③自動車部品セグメント
自動車用ドアロックの国内市場は回復の兆しが見られるものの、中国市場は伸びが鈍化し、米国市場は低調に推移しました。当部門の売上高は前年同期比77億円(9.5%)減少の744億円、経常利益は、前年同期比6億円(13.6%)減少の39億円となりました。
(生産実績及び受注状況)
自動車部品(当第3四半期連結累計期間の生産金額642億円)
④関連セグメント
各種産業プラントエンジニアリング事業においては、国内グループ企業の水力発電設備や大規模定期修繕工事による完成工事高が増加しました。加えて、非鉄金属相場が上昇したことや一部製品の販売量が増加したこと等から、当セグメントの売上高は前年同期比153億円(19.2%)増加の957億円、経常利益は、前年同期比20億円(62.6%)増加の53億円となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、6,071百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。