四半期報告書-第90期第3四半期(平成26年10月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/02/13 15:03
【資料】
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【項目】
34項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間のわが国経済は、消費増税後の個人消費低迷に加えて、急激な円安による輸入品を中心とした原材料価格の上昇、欧州や中国などの海外経済の景気減速懸念等があるものの、政府の経済対策や日銀の追加金融緩和による円安・株高の継続、円安や原油価格の下落による企業の業績改善などにより景気は緩やかな回復基調の中で推移しました。
このような環境のもと、当社グループの売上高は、円安効果やLME(ロンドン金属取引所)価格の上昇による金属セグメントを中心とした増収に加えて、機能材料セグメントにおいて排ガス浄化触媒、極薄銅箔および薄膜材料製品の販売が好調であったことや自動車機器セグメントにおいて北米及び中国市場で販売が好調であったこと等の影響により、当第3四半期連結累計期間は、前年同期比227億円(7.0%)増加の3,453億円となりました。
損益面では、前期計上した薄膜材料のたな卸資産の見積り変更による影響の剥落があったものの、機能材料セグメントや自動車機器セグメントでの増販、円安効果やそれに伴うたな卸資産の在庫影響による要因(以下「在庫要因」)等により、営業利益は前年同期比54億円(31.2%)増加の230億円となり、経常利益は、前年同期比54億円(29.9%)増加の236億円となりました。
また、特別損益においては、固定資産売却益等を特別利益に、固定資産除却損等を特別損失にそれぞれ計上し、さらに税金費用及び少数株主利益を計上した結果、四半期純利益は前年同期比54億円(46.6%)増加の170億円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、平成26年4月1日付の全社的な組織改編に伴い、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分方法を変更しております。
①機能材料
排ガス浄化触媒、スマートフォン向け極薄銅箔及び液晶パネル向け薄膜材料製品などの販売が好調であったこと 等により当セグメントの売上高は前年同期比115億円(11.1%)増加の1,155億円となりましたが、経常利益は、前期計上した薄膜材料のたな卸資産の見積り変更による影響の剥落や在庫要因の影響等により30億円(21.6%)減少の109億円となりました。
(主要な品目等の生産実績及び受注状況)
電解銅箔(当第3四半期連結累計期間の生産量26千t)
②金属
亜鉛など主要地金の需要及び為替・LME価格が堅調に推移したこと等により当セグメントの売上高は、前年同期比79億円(8.7%)増加の992億円、経常利益は、64億円(392.9%)増加の81億円となりました。
(主要な品目等の生産実績及び受注状況)
亜鉛(当第3四半期連結累計期間の生産量161千t<共同製錬については当社シェア分>)
鉛(当第3四半期連結累計期間の生産量51千t)
③自動車機器
自動車需要は、北米・中国を中心に堅調に推移しました。これにより当セグメントの売上高は、前年同期比119億円(18.4%)増加の771億円、経常利益は15億円(86.0%)増加の32億円となりました。
(主要な品目等の生産実績及び受注状況)
自動車用機能部品(当第3四半期連結累計期間の生産金額672億円)
④関連
エンジニアリング事業の受注や各種製品の需要が総じて堅調に推移しました。当セグメントの売上高は、前年同期比88億円(11.1%)増加の882億円となりました。経常利益は、各種製品の販売の増加やコスト削減効果等により11億円(71.8%)増加の27億円となりました。

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、4,363百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。