有価証券報告書-第81期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な内外需要により企業収益が改善するなかで、設備投資は増加傾向を持続し、個人消費も雇用・所得環境の着実な改善を背景に持ち直しの動きを続けるなど、景気は緩やかな回復基調で推移した。
建設業界においては、住宅建設は弱い動きとなったものの、企業の建設投資は工場、物流施設、土木インフラなどを中心に緩やかながら増加したほか、公共投資も引き続き高水準にあり、良好な事業環境が継続した。
当社グループはこのような状況のもと、平成27年5月に策定した「中期経営計画(平成27~29年度)」に基づき、将来に向けた収益基盤の整備に総力をあげて取り組んできた。
この結果、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
a 財政状態
当連結会計年度末において、総資産は、前連結会計年度末比22.7%増の3,336億円となった。負債は、同8.2%増の2,072億円となった。純資産は、同57.4%増の1,263億円となった。
b 経営成績
当連結会計年度において、売上高(完成工事高)は、前連結会計年度比8.5%増の3,740億円となった。営業利益は、同8.3%減の230億円となった。経常利益は、同10.6%減の226億円となった。親会社株主に帰属する当期純利益は同4.0%減の157億円となった。
セグメントの業績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。
a 土木事業
受注高は、前連結会計年度比25.2%増の1,298億円であった。
売上高は、同16.7%増の1,068億円、営業利益は、同7.9%減の58億円となった。
b 建築事業
受注高は、前連結会計年度比39.2%増の2,518億円であった。
売上高は、同3.1%増の1,877億円、営業利益は、同17.9%減の121億円となった。
c 子会社
売上高は、前連結会計年度比12.5%増の939億円、営業利益は、同27.1%増の50億円となった。
なお、当該セグメントにおいては、受注生産形態をとっていない子会社もあるため受注実績を示すことはできない。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、176億円のプラス(前連結会計年度は86億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、140億円のマイナス(前連結会計年度は30億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、308億円のプラス(前連結会計年度は40億円のマイナス)となった。
為替換算による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ346億円(46.8%)増加し、1,085億円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では「生産」を定義することが困難であり、子会社が営んでいる事業には「受注」生産形態をとっていない事業もあるため、グループとしての生産実績及び受注実績を示すことはできない。また、建設事業では請負形態を取っているため「販売」という定義は実態にそぐわない。このため、生産、受注及び販売の実績については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」において報告セグメントの種類に関連付けて記載している。
なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
a 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。
2 次期繰越工事高の下段表示額は、当事業年度末の外国為替相場に基づき海外工事の繰越工事高を修正したものであり、上段( )内は修正前である。
b 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
(注) 百分比は請負金額比である。
c 完成工事高
(注) 1 完成工事のうち主なものは次のとおりである。
第80期
第81期
2 第80期及び第81期ともに、完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
d 次期繰越工事高(平成30年3月31日現在)
(注) 次期繰越工事のうち主なものは次のとおりである。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは継続した評価、過去の実績、経済等の事象、状況及びその他の要因に基づき算定を行っているが、本質的に不確実性を内包しており、実際の結果とは異なる場合がある。
当社グループの重要な会計方針のうち見積り、判断及び仮定による算定が含まれる主な項目は、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、偶発損失引当金、賞与引当金、退職給付費用、工事進行基準による収益認識、繰延税金資産の回収可能性等があり、当該見積り、判断及び仮定と実際の結果に重要な差異が生じた場合は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
・資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ617億円(22.7%)増加し、3,336億円となった。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ512億円(22.4%)増加し、2,800億円となった。資本業務提携に伴う新株式の発行等により現金預金が346億円増加している。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ103億円(24.1%)増加し、534億円となった。有形固定資産が23億円、投資有価証券が81億円増加している。
・負債
負債は、前連結会計年度末に比べ156億円(8.2%)増加し、2,072億円となった。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ112億円(6.7%)増加し、1,778億円となった。預り金が74億円、未成工事受入金が69億円増加している。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ44億円(17.8%)増加し、294億円となった。長期借入金が73億円増加している。
・純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ460億円(57.4%)増加し、1,263億円となった。利益剰余金が、剰余金の配当により26億円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益157億円の計上等により131億円増加している。また第三者割当増資等により、資本金が167億円、資本剰余金が172億円増加している。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ8.4ポイント向上し、37.9%となった。
b 経営成績の分析
・売上高(完成工事高)
売上高は、手持工事の順調な進捗等により、前連結会計年度に比べ293億円(8.5%)増加し、3,740億円となった。
なお、当社グループの事業内容は、建設事業とその他の事業に大別されるが、その他の事業に重要性がないため、連結損益計算書上は区分していない。
・売上総利益(完成工事総利益)
売上総利益は、売上総利益率の低下により前連結会計年度に比べ8億円(2.1%)減少し、402億円となった。売上総利益率は、前連結会計年度に比べ1.1ポイント低下し、10.8%となった。
・販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、処遇見直しによる人件費の増加等により、前連結会計年度に比べ12億円(7.8%)増加し、171億円となった。
・営業利益
営業利益は、売上総利益の減少並びに販売費及び一般管理費の増加により、前連結会計年度に比べ20億円(8.3%)減少し、230億円となった。
・営業外損益
営業外収益は、貸倒引当金戻入額の減少等により、前連結会計年度に比べ5千万円減少し、5億円となった。
営業外費用は、資本業務提携関連費用の計上等により、前連結会計年度に比べ5億円増加し、8億円となった。
・経常利益
経常利益は、営業利益の減少及び営業外費用の増加等により、前連結会計年度に比べ26億円(10.6%)減少し、226億円となった。
・特別損益
特別利益は、会員権売却益3千万円など合計6千万円を計上した。
特別損失は、偶発損失引当金繰入額4億円など合計6億円を計上した。
・法人税等
法人税、住民税及び事業税53億円、繰延税金資産の回収可能性の見直し等により法人税等調整額9億円を計上した。
・親会社株主に帰属する当期純利益
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ6億円(4.0%)減少し、157億円となった。
なお、「中期経営計画(平成27~29年度)」で策定した業績目標値との比較は次のとおりである。
連結業績
c 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金の源泉は、主として営業活動からのキャッシュ・フローと金融機関からの借入からなる。
当連結会計年度においては、第三者割当による新株式の発行及び自己株式の処分を実施し、中長期の設備投資等に向けた資金を調達した。
なお、キャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益220億円の計上等により、176億円のプラス(前連結会計年度は86億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の取得等により、140億円のマイナス(前連結会計年度は30億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行等により、308億円のプラス(前連結会計年度は40億円のマイナス)となった。
為替換算による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ346億円(46.8%)増加し、1,085億円となった。
d セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
・土木事業
受注高は、道路、原発事故処理関連及び電力・エネルギー分野が増加し、前連結会計年度比25.2%増の1,298億円であった。
売上高は、期首繰越高が増加しており、手持工事が順調に進捗したことにより同16.7%増の1,068億円となり、営業利益は、売上総利益率の低下に伴う売上総利益の減少、また処遇改善等に伴う販売費及び一般管理費の増加により、同7.9%減の58億円となった。
・建築事業
受注高は、住宅、工場・発電所、倉庫・流通施設及び宿泊施設分野が増加し、前連結会計年度比39.2%増の2,518億円であった。
売上高は、当連結会計年度に受注した工事が寄与し、同3.1%増の1,877億円となり、営業利益は、売上総利益率の低下に伴う売上総利益の減少、また処遇改善等に伴う販売費及び一般管理費の増加により、同17.9%減の121億円となった。
・子会社
売上高は、各社が総じて増加し、同12.5%増の939億円となり、営業利益は、売上総利益率の改善により売上総利益が増加し、同27.1%増の50億円となった。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な内外需要により企業収益が改善するなかで、設備投資は増加傾向を持続し、個人消費も雇用・所得環境の着実な改善を背景に持ち直しの動きを続けるなど、景気は緩やかな回復基調で推移した。
建設業界においては、住宅建設は弱い動きとなったものの、企業の建設投資は工場、物流施設、土木インフラなどを中心に緩やかながら増加したほか、公共投資も引き続き高水準にあり、良好な事業環境が継続した。
当社グループはこのような状況のもと、平成27年5月に策定した「中期経営計画(平成27~29年度)」に基づき、将来に向けた収益基盤の整備に総力をあげて取り組んできた。
この結果、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
a 財政状態
当連結会計年度末において、総資産は、前連結会計年度末比22.7%増の3,336億円となった。負債は、同8.2%増の2,072億円となった。純資産は、同57.4%増の1,263億円となった。
b 経営成績
当連結会計年度において、売上高(完成工事高)は、前連結会計年度比8.5%増の3,740億円となった。営業利益は、同8.3%減の230億円となった。経常利益は、同10.6%減の226億円となった。親会社株主に帰属する当期純利益は同4.0%減の157億円となった。
セグメントの業績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。
a 土木事業
受注高は、前連結会計年度比25.2%増の1,298億円であった。
売上高は、同16.7%増の1,068億円、営業利益は、同7.9%減の58億円となった。
b 建築事業
受注高は、前連結会計年度比39.2%増の2,518億円であった。
売上高は、同3.1%増の1,877億円、営業利益は、同17.9%減の121億円となった。
c 子会社
売上高は、前連結会計年度比12.5%増の939億円、営業利益は、同27.1%増の50億円となった。
なお、当該セグメントにおいては、受注生産形態をとっていない子会社もあるため受注実績を示すことはできない。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、176億円のプラス(前連結会計年度は86億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、140億円のマイナス(前連結会計年度は30億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、308億円のプラス(前連結会計年度は40億円のマイナス)となった。
為替換算による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ346億円(46.8%)増加し、1,085億円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では「生産」を定義することが困難であり、子会社が営んでいる事業には「受注」生産形態をとっていない事業もあるため、グループとしての生産実績及び受注実績を示すことはできない。また、建設事業では請負形態を取っているため「販売」という定義は実態にそぐわない。このため、生産、受注及び販売の実績については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」において報告セグメントの種類に関連付けて記載している。
なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
a 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
| 期別 | 区分 | 前期繰越 工事高 (百万円) | 当期受注 工事高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期完成 工事高 (百万円) | 次期繰越 工事高 (百万円) |
| 第80期 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 土木工事 | 138,957 | 103,718 | 242,676 | 91,501 | (151,175) 151,171 |
| 建築工事 | 186,304 | 180,992 | 367,297 | 182,215 | (185,081) 185,105 | |
| 計 | 325,262 | 284,711 | 609,973 | 273,717 | (336,256) 336,276 | |
| 第81期 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 土木工事 | 151,171 | 129,891 | 281,063 | 106,805 | (174,257) 174,257 |
| 建築工事 | 185,105 | 251,892 | 436,997 | 187,773 | (249,223) 249,211 | |
| 計 | 336,276 | 381,784 | 718,061 | 294,579 | (423,481) 423,469 |
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。
2 次期繰越工事高の下段表示額は、当事業年度末の外国為替相場に基づき海外工事の繰越工事高を修正したものであり、上段( )内は修正前である。
b 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
| 第80期 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 土木工事 | 25.7 | 74.3 | 100 |
| 建築工事 | 38.9 | 61.1 | 100 | |
| 第81期 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 土木工事 | 24.1 | 75.9 | 100 |
| 建築工事 | 38.0 | 62.0 | 100 |
(注) 百分比は請負金額比である。
c 完成工事高
| 期別 | 区分 | 官公庁 (百万円) | 民間 (百万円) | 合計 (百万円) |
| 第80期 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) | 土木工事 | 52,489 | 39,012 | 91,501 |
| 建築工事 | 26,753 | 155,462 | 182,215 | |
| 計 | 79,242 | 194,475 | 273,717 | |
| 第81期 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) | 土木工事 | 60,360 | 46,444 | 106,805 |
| 建築工事 | 21,167 | 166,605 | 187,773 | |
| 計 | 81,528 | 213,050 | 294,579 |
(注) 1 完成工事のうち主なものは次のとおりである。
第80期
| 国土交通省 | 国道45号 山田第2トンネル工事 |
| 三井不動産レジデンシャル株式会社 | (仮称)柏の葉キャンパス148街区計画 東棟 |
| イオンリテール株式会社 | (仮称)イオン出雲ショッピングセンター新築工事 |
| 関西エアポート株式会社 | 関西国際空港2期地区新旅客ターミナルビル新築工事 |
| 東京博善株式会社 | 四ツ木斎場新築工事 |
第81期
| 東日本高速道路株式会社 | 東関東自動車道 鳥栖工事 |
| 西日本高速道路株式会社 | 高松自動車道 南唱谷トンネル他1トンネル工事 |
| 三井不動産株式会社 | (仮称)柏の葉三番街西棟賃貸住宅計画新築工事 |
| 医療法人徳洲会 | (仮称)大和徳洲会病院新築工事 |
| 一般社団法人巨樹の会 | (仮称)江東リハビリテーション病院新築工事 |
2 第80期及び第81期ともに、完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
d 次期繰越工事高(平成30年3月31日現在)
| 区分 | 官公庁 (百万円) | 民間 (百万円) | 合計 (百万円) |
| 土木工事 | 91,122 | 83,135 | 174,257 |
| 建築工事 | 32,078 | 217,133 | 249,211 |
| 計 | 123,200 | 300,268 | 423,469 |
(注) 次期繰越工事のうち主なものは次のとおりである。
| 三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社 | (仮称)幕張新都心若葉住宅地区計画(B-2街区) | 平成33年3月完成予定 |
| RW久喜特定目的会社 | (仮称)レッドウッド久喜ディストリビューションセンター新築工事 | 平成30年9月完成予定 |
| 豊洲6丁目4-1B開発特定目的会社 | (仮称)Dタワー豊洲新築工事 | 平成31年7月完成予定 |
| 東日本高速道路株式会 | 東北中央自動車道 やまがたざおうトンネル工事 | 平成30年9月完成予定 |
| 釜石市 | 釜石市中央ブロック建設工事 | 平成31年9月完成予定 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは継続した評価、過去の実績、経済等の事象、状況及びその他の要因に基づき算定を行っているが、本質的に不確実性を内包しており、実際の結果とは異なる場合がある。
当社グループの重要な会計方針のうち見積り、判断及び仮定による算定が含まれる主な項目は、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、偶発損失引当金、賞与引当金、退職給付費用、工事進行基準による収益認識、繰延税金資産の回収可能性等があり、当該見積り、判断及び仮定と実際の結果に重要な差異が生じた場合は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
・資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ617億円(22.7%)増加し、3,336億円となった。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ512億円(22.4%)増加し、2,800億円となった。資本業務提携に伴う新株式の発行等により現金預金が346億円増加している。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ103億円(24.1%)増加し、534億円となった。有形固定資産が23億円、投資有価証券が81億円増加している。
・負債
負債は、前連結会計年度末に比べ156億円(8.2%)増加し、2,072億円となった。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ112億円(6.7%)増加し、1,778億円となった。預り金が74億円、未成工事受入金が69億円増加している。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ44億円(17.8%)増加し、294億円となった。長期借入金が73億円増加している。
・純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ460億円(57.4%)増加し、1,263億円となった。利益剰余金が、剰余金の配当により26億円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益157億円の計上等により131億円増加している。また第三者割当増資等により、資本金が167億円、資本剰余金が172億円増加している。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ8.4ポイント向上し、37.9%となった。
b 経営成績の分析
・売上高(完成工事高)
売上高は、手持工事の順調な進捗等により、前連結会計年度に比べ293億円(8.5%)増加し、3,740億円となった。
なお、当社グループの事業内容は、建設事業とその他の事業に大別されるが、その他の事業に重要性がないため、連結損益計算書上は区分していない。
・売上総利益(完成工事総利益)
売上総利益は、売上総利益率の低下により前連結会計年度に比べ8億円(2.1%)減少し、402億円となった。売上総利益率は、前連結会計年度に比べ1.1ポイント低下し、10.8%となった。
・販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、処遇見直しによる人件費の増加等により、前連結会計年度に比べ12億円(7.8%)増加し、171億円となった。
・営業利益
営業利益は、売上総利益の減少並びに販売費及び一般管理費の増加により、前連結会計年度に比べ20億円(8.3%)減少し、230億円となった。
・営業外損益
営業外収益は、貸倒引当金戻入額の減少等により、前連結会計年度に比べ5千万円減少し、5億円となった。
営業外費用は、資本業務提携関連費用の計上等により、前連結会計年度に比べ5億円増加し、8億円となった。
・経常利益
経常利益は、営業利益の減少及び営業外費用の増加等により、前連結会計年度に比べ26億円(10.6%)減少し、226億円となった。
・特別損益
特別利益は、会員権売却益3千万円など合計6千万円を計上した。
特別損失は、偶発損失引当金繰入額4億円など合計6億円を計上した。
・法人税等
法人税、住民税及び事業税53億円、繰延税金資産の回収可能性の見直し等により法人税等調整額9億円を計上した。
・親会社株主に帰属する当期純利益
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ6億円(4.0%)減少し、157億円となった。
なお、「中期経営計画(平成27~29年度)」で策定した業績目標値との比較は次のとおりである。
連結業績
| 回次 | 第79期 | 第80期 | 第81期 | |||
| 決算年月 | 平成28年3月 | 平成29年3月 | 平成30年3月 | |||
| 計画 | 実績 | 計画 | 実績 | 計画 | 実績 | |
| 売上高 (百万円) | 350,000 | 343,647 | 370,000 | 344,706 | 380,000 | 374,019 |
| 営業利益 (百万円) | 11,900 | 24,540 | 14,400 | 25,135 | 15,800 | 23,041 |
| (率) | 3.4% | 7.1% | 3.9% | 7.3% | 4.2% | 6.2% |
| 経常利益 (百万円) | 11,500 | 25,772 | 14,000 | 25,358 | 15,400 | 22,682 |
| (率) | 3.3% | 7.5% | 3.8% | 7.4% | 4.1% | 6.1% |
c 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金の源泉は、主として営業活動からのキャッシュ・フローと金融機関からの借入からなる。
当連結会計年度においては、第三者割当による新株式の発行及び自己株式の処分を実施し、中長期の設備投資等に向けた資金を調達した。
なお、キャッシュ・フローの状況の分析は次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益220億円の計上等により、176億円のプラス(前連結会計年度は86億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、関係会社株式の取得等により、140億円のマイナス(前連結会計年度は30億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、株式の発行等により、308億円のプラス(前連結会計年度は40億円のマイナス)となった。
為替換算による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ346億円(46.8%)増加し、1,085億円となった。
d セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
・土木事業
受注高は、道路、原発事故処理関連及び電力・エネルギー分野が増加し、前連結会計年度比25.2%増の1,298億円であった。
売上高は、期首繰越高が増加しており、手持工事が順調に進捗したことにより同16.7%増の1,068億円となり、営業利益は、売上総利益率の低下に伴う売上総利益の減少、また処遇改善等に伴う販売費及び一般管理費の増加により、同7.9%減の58億円となった。
・建築事業
受注高は、住宅、工場・発電所、倉庫・流通施設及び宿泊施設分野が増加し、前連結会計年度比39.2%増の2,518億円であった。
売上高は、当連結会計年度に受注した工事が寄与し、同3.1%増の1,877億円となり、営業利益は、売上総利益率の低下に伴う売上総利益の減少、また処遇改善等に伴う販売費及び一般管理費の増加により、同17.9%減の121億円となった。
・子会社
売上高は、各社が総じて増加し、同12.5%増の939億円となり、営業利益は、売上総利益率の改善により売上総利益が増加し、同27.1%増の50億円となった。