有価証券報告書-第82期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、高水準を維持していた企業収益に一部弱い動きがみられたが、設備投資は増加基調を続け、雇用や所得水準の着実な改善を背景に個人消費も底堅く推移するなど、景気は緩やかながら回復を続けた。
建設業界においては、住宅建設は概ね横ばいとなったものの、企業の建設投資は増加したほか、公共投資も高い水準が保たれ、良好な事業環境が継続した。
当社グループはこのような状況のもと、2018年3月に策定した①建設工事請負事業の維持・拡大、②新たな事業の創出、③他社との戦略的連携を戦略の柱とする『熊谷組グループ 中期経営計画(2018~2020年度)~成長への挑戦~』に熊谷組グループ一丸となって取り組み、さらなる成長に向けて挑戦してきた。
この結果、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
a 財政状態
当連結会計年度末において、総資産は、前連結会計年度末比6.0%増の3,537億円となった。負債は、同5.6%増の2,188億円となった。純資産は、同6.7%増の1,348億円となった。
b 経営成績
当連結会計年度において、売上高(完成工事高)は、前連結会計年度比4.0%増の3,890億円となった。営業利益は、同14.9%増の264億円となった。経常利益は、同17.1%増の265億円となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、同15.7%減の133億円となった。
セグメントの業績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。
a 土木事業
受注高は、前連結会計年度比19.9%増の1,557億円であった。
売上高は、同4.5%増の1,116億円、営業利益は、同48.2%増の86億円となった。
b 建築事業
受注高は、前連結会計年度比18.4%増の2,982億円であった。
売上高は、同4.1%増の1,954億円、営業利益は、同2.7%増の124億円となった。
c 子会社
売上高は、前連結会計年度比3.9%増の975億円、営業利益は、同5.0%増の53億円となった。
なお、当該セグメントにおいては、受注生産形態をとっていない子会社もあるため受注実績を示すことはできない。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、123億円のマイナス(前連結会計年度は176億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、73億円のマイナス(前連結会計年度は140億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、61億円のマイナス(前連結会計年度は308億円のプラス)となった。
為替換算による減少を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ260億円(24.0%)減少し、824億円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では「生産」を定義することが困難であり、子会社が営んでいる事業には「受注」生産形態をとっていない事業もあるため、グループとしての生産実績及び受注実績を示すことはできない。また、建設事業では請負形態を取っているため「販売」という定義は実態にそぐわない。このため、生産、受注及び販売の実績については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」において報告セグメントの種類に関連付けて記載している。
なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
a 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。
2 次期繰越工事高の下段表示額は、当事業年度末の外国為替相場に基づき海外工事の繰越工事高を修正したものであり、上段( )内は修正前である。
b 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
(注) 百分比は請負金額比である。
c 完成工事高
(注) 1 完成工事のうち主なものは次のとおりである。
第81期
第82期
2 第81期及び第82期ともに、完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
d 次期繰越工事高(2019年3月31日現在)
(注) 次期繰越工事のうち主なものは次のとおりである。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは継続した評価、過去の実績、経済等の事象、状況及びその他の要因に基づき算定を行っているが、本質的に不確実性を内包しており、実際の結果とは異なる場合がある。
当社グループの重要な会計方針のうち見積り、判断及び仮定による算定が含まれる主な項目は、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、偶発損失引当金、独占禁止法関連損失引当金、賞与引当金、退職給付費用、工事進行基準による収益認識、繰延税金資産の回収可能性等があり、当該見積り、判断及び仮定と実際の結果に重要な差異が生じた場合は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
・資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ200億円(6.0%)増加し、3,537億円となった。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ138億円(5.1%)増加し、2,879億円となった。年度末にかけて完成工事が増加したこと等により受取手形・完成工事未収入金等が364億円増加している。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ62億円(10.5%)増加し、656億円となった。事業用不動産の取得等により有形固定資産が53億円増加している。
・負債
負債は、前連結会計年度末に比べ115億円(5.6%)増加し、2,188億円となった。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ132億円(7.5%)増加し、1,911億円となった。年度末にかけて工事出来高が増加したこと等により支払手形・工事未払金等が108億円増加したほか、独占禁止法関連損失引当金39億円を計上している。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ17億円(6.0%)減少し、276億円となった。
・純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ85億円(6.7%)増加し、1,348億円となった。利益剰余金が、剰余金の配当42億円を行ったものの、親会社株主に帰属する当期純利益133億円の計上等により91億円増加している。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.2ポイント向上し、38.1%となった。
b 経営成績の分析
・売上高(完成工事高)
売上高は、期首繰越工事の増加等により、前連結会計年度に比べ150億円(4.0%)増加し、3,890億円となった。
なお、当社グループの事業内容は、建設事業とその他の事業に大別されるが、その他の事業に重要性がないため、連結損益計算書上は区分していない。
・売上総利益(完成工事総利益)
売上総利益は、売上総利益率の改善により前連結会計年度に比べ53億円(13.2%)増加し、455億円となった。売上総利益率は、前連結会計年度に比べ0.9ポイント改善し、11.7%となった。
・販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、処遇見直しによる人件費の増加等により、前連結会計年度に比べ18億円(10.9%)増加し、190億円となった。
・営業利益
営業利益は、売上総利益の増加により、前連結会計年度に比べ34億円(14.9%)増加し、264億円となった。
・営業外損益
営業外収益は、受取配当金の増加等により、前連結会計年度に比べ1億円増加し、6億円となった。
営業外費用は、資本業務提携関連費用の減少等により、前連結会計年度に比べ3億円減少し、5億円となった。
・経常利益
経常利益は、営業利益及び営業外収支の増加により、前連結会計年度に比べ38億円(17.1%)増加し、265億円となった。
・特別損益
特別利益は、投資有価証券売却益7千万円など合計1億円を計上した。
特別損失は、2014年に当社の施工不良が判明した横浜市西区所在のマンションに関する追加費用として偶発損失引当金繰入額13億円、株式会社ガイアートが受領した独占禁止法による課徴金納付命令書(案)に基づく独占禁止法関連損失引当金繰入額39億円など合計55億円を計上した。
・法人税等
法人税、住民税及び事業税73億円、繰延税金資産の回収可能性の見直し等により法人税等調整額4億円を計上した。
・親会社株主に帰属する当期純利益
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ24億円(15.7%)減少し、133億円となった。
なお、『熊谷組グループ 中期経営計画(2018~2020年度)~成長への挑戦~』で策定した業績目標値との比較は次のとおりである。
連結業績
c キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、年度末にかけて完成工事が増加したこと等に伴う売上債権の増加等により、123億円のマイナス(前連結会計年度は176億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により、73億円のマイナス(前連結会計年度は140億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い等により、61億円のマイナス(前連結会計年度は308億円のプラス)となった。
為替換算による減少を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ260億円(24.0%)減少し、824億円となった。
d 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設事業に係る工事費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものである。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資に係る資金や長期運転資金は自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としている。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は128億円となっている。
e セグメントごとの経営成績の分析
・土木事業
受注高は、鉄道分野が増加し、前連結会計年度比19.9%増の1,557億円であった。
売上高は、期首繰越工事高が増加していたことにより同4.5%増の1,116億円となり、営業利益は、売上高の増加及び売上総利益率の改善により、同48.2%増の86億円となった。
・建築事業
受注高は、消費税増税前の駆け込み需要の発生により医療・福祉施設分野等が増加し、前連結会計年度比18.4%増の2,982億円であった。
売上高は、期首繰越工事高が増加していたことにより同4.1%増の1,954億円となり、営業利益は、売上高の増加及び売上総利益率の改善により、同2.7%増の124億円となった。
・子会社
売上高は、株式会社ガイアートにおいて期首繰越高及び受注高の増加の影響により売上高が増加し、全体として同3.9%増の975億円となり、営業利益は、売上総利益率の改善により売上総利益が増加し、同5.0%増の53億円となった。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、高水準を維持していた企業収益に一部弱い動きがみられたが、設備投資は増加基調を続け、雇用や所得水準の着実な改善を背景に個人消費も底堅く推移するなど、景気は緩やかながら回復を続けた。
建設業界においては、住宅建設は概ね横ばいとなったものの、企業の建設投資は増加したほか、公共投資も高い水準が保たれ、良好な事業環境が継続した。
当社グループはこのような状況のもと、2018年3月に策定した①建設工事請負事業の維持・拡大、②新たな事業の創出、③他社との戦略的連携を戦略の柱とする『熊谷組グループ 中期経営計画(2018~2020年度)~成長への挑戦~』に熊谷組グループ一丸となって取り組み、さらなる成長に向けて挑戦してきた。
この結果、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
a 財政状態
当連結会計年度末において、総資産は、前連結会計年度末比6.0%増の3,537億円となった。負債は、同5.6%増の2,188億円となった。純資産は、同6.7%増の1,348億円となった。
b 経営成績
当連結会計年度において、売上高(完成工事高)は、前連結会計年度比4.0%増の3,890億円となった。営業利益は、同14.9%増の264億円となった。経常利益は、同17.1%増の265億円となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、同15.7%減の133億円となった。
セグメントの業績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。
a 土木事業
受注高は、前連結会計年度比19.9%増の1,557億円であった。
売上高は、同4.5%増の1,116億円、営業利益は、同48.2%増の86億円となった。
b 建築事業
受注高は、前連結会計年度比18.4%増の2,982億円であった。
売上高は、同4.1%増の1,954億円、営業利益は、同2.7%増の124億円となった。
c 子会社
売上高は、前連結会計年度比3.9%増の975億円、営業利益は、同5.0%増の53億円となった。
なお、当該セグメントにおいては、受注生産形態をとっていない子会社もあるため受注実績を示すことはできない。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、123億円のマイナス(前連結会計年度は176億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、73億円のマイナス(前連結会計年度は140億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、61億円のマイナス(前連結会計年度は308億円のプラス)となった。
為替換算による減少を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ260億円(24.0%)減少し、824億円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では「生産」を定義することが困難であり、子会社が営んでいる事業には「受注」生産形態をとっていない事業もあるため、グループとしての生産実績及び受注実績を示すことはできない。また、建設事業では請負形態を取っているため「販売」という定義は実態にそぐわない。このため、生産、受注及び販売の実績については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」において報告セグメントの種類に関連付けて記載している。
なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
a 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
| 期別 | 区分 | 前期繰越 工事高 (百万円) | 当期受注 工事高 (百万円) | 計 (百万円) | 当期完成 工事高 (百万円) | 次期繰越 工事高 (百万円) |
| 第81期 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 土木工事 | 151,171 | 129,891 | 281,063 | 106,805 | (174,257) 174,257 |
| 建築工事 | 185,105 | 251,892 | 436,997 | 187,773 | (249,223) 249,211 | |
| 計 | 336,276 | 381,784 | 718,061 | 294,579 | (423,481) 423,469 | |
| 第82期 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 土木工事 | 174,257 | 155,751 | 330,009 | 111,657 | (218,351) 218,351 |
| 建築工事 | 249,211 | 298,255 | 547,467 | 195,432 | (352,034) 352,041 | |
| 計 | 423,469 | 454,007 | 877,476 | 307,090 | (570,385) 570,393 |
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。
2 次期繰越工事高の下段表示額は、当事業年度末の外国為替相場に基づき海外工事の繰越工事高を修正したものであり、上段( )内は修正前である。
b 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
| 期別 | 区分 | 特命(%) | 競争(%) | 計(%) |
| 第81期 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 土木工事 | 24.1 | 75.9 | 100 |
| 建築工事 | 38.0 | 62.0 | 100 | |
| 第82期 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 土木工事 | 24.4 | 75.6 | 100 |
| 建築工事 | 19.0 | 81.0 | 100 |
(注) 百分比は請負金額比である。
c 完成工事高
| 期別 | 区分 | 官公庁 (百万円) | 民間 (百万円) | 合計 (百万円) |
| 第81期 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 土木工事 | 60,360 | 46,444 | 106,805 |
| 建築工事 | 21,167 | 166,605 | 187,773 | |
| 計 | 81,528 | 213,050 | 294,579 | |
| 第82期 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 土木工事 | 62,520 | 49,137 | 111,657 |
| 建築工事 | 24,497 | 170,935 | 195,432 | |
| 計 | 87,017 | 220,073 | 307,090 |
(注) 1 完成工事のうち主なものは次のとおりである。
第81期
| 東日本高速道路株式会社 | 東関東自動車道 鳥栖工事 |
| 西日本高速道路株式会社 | 高松自動車道 南唱谷トンネル他1トンネル工事 |
| 三井不動産株式会社 | (仮称)柏の葉三番街西棟賃貸住宅計画新築工事 |
| 医療法人徳洲会 | (仮称)大和徳洲会病院新築工事 |
| 一般社団法人巨樹の会 | (仮称)江東リハビリテーション病院新築工事 |
第82期
| 東日本高速道路株式会社 | 東北中央自動車道 やまがたざおうトンネル工事 |
| 中日本高速道路株式会社 | 中部横断自動車道 高山工事 |
| RW久喜特定目的会社 | (仮称)レッドウッド久喜ディストリビューションセンター新築工事 |
| 三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社 | (仮称)幕張新都心若葉住宅地区計画(B7街区) |
| アイデン株式会社 | (仮称)サカエ理研工業株式会社 伊勢崎工場 新築工事 |
2 第81期及び第82期ともに、完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
d 次期繰越工事高(2019年3月31日現在)
| 区分 | 官公庁 (百万円) | 民間 (百万円) | 合計 (百万円) |
| 土木工事 | 74,132 | 144,218 | 218,351 |
| 建築工事 | 38,801 | 313,240 | 352,041 |
| 計 | 112,934 | 457,458 | 570,393 |
(注) 次期繰越工事のうち主なものは次のとおりである。
| 東日本高速道路株式会社 | 東京外かく環状道路 本線トンネル(南行)大泉南工事 |
| 環境省 | 平成29年度中間貯蔵(大熊3工区)土壌貯蔵施設等工事 |
| 東急不動産株式会社・株式会社NIPPO・大成有楽不動産株式会社・JR西日本プロパティーズ株式会社 | (仮称)江東区豊洲五丁目計画 |
| 三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社 | (仮称)幕張新都心若葉住宅地区計画(B-2街区) |
| 医療法人徳洲会 | (仮称)仙台徳洲会病院移転新築工事 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは継続した評価、過去の実績、経済等の事象、状況及びその他の要因に基づき算定を行っているが、本質的に不確実性を内包しており、実際の結果とは異なる場合がある。
当社グループの重要な会計方針のうち見積り、判断及び仮定による算定が含まれる主な項目は、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、偶発損失引当金、独占禁止法関連損失引当金、賞与引当金、退職給付費用、工事進行基準による収益認識、繰延税金資産の回収可能性等があり、当該見積り、判断及び仮定と実際の結果に重要な差異が生じた場合は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 財政状態の分析
・資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ200億円(6.0%)増加し、3,537億円となった。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ138億円(5.1%)増加し、2,879億円となった。年度末にかけて完成工事が増加したこと等により受取手形・完成工事未収入金等が364億円増加している。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ62億円(10.5%)増加し、656億円となった。事業用不動産の取得等により有形固定資産が53億円増加している。
・負債
負債は、前連結会計年度末に比べ115億円(5.6%)増加し、2,188億円となった。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ132億円(7.5%)増加し、1,911億円となった。年度末にかけて工事出来高が増加したこと等により支払手形・工事未払金等が108億円増加したほか、独占禁止法関連損失引当金39億円を計上している。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ17億円(6.0%)減少し、276億円となった。
・純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ85億円(6.7%)増加し、1,348億円となった。利益剰余金が、剰余金の配当42億円を行ったものの、親会社株主に帰属する当期純利益133億円の計上等により91億円増加している。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.2ポイント向上し、38.1%となった。
b 経営成績の分析
・売上高(完成工事高)
売上高は、期首繰越工事の増加等により、前連結会計年度に比べ150億円(4.0%)増加し、3,890億円となった。
なお、当社グループの事業内容は、建設事業とその他の事業に大別されるが、その他の事業に重要性がないため、連結損益計算書上は区分していない。
・売上総利益(完成工事総利益)
売上総利益は、売上総利益率の改善により前連結会計年度に比べ53億円(13.2%)増加し、455億円となった。売上総利益率は、前連結会計年度に比べ0.9ポイント改善し、11.7%となった。
・販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、処遇見直しによる人件費の増加等により、前連結会計年度に比べ18億円(10.9%)増加し、190億円となった。
・営業利益
営業利益は、売上総利益の増加により、前連結会計年度に比べ34億円(14.9%)増加し、264億円となった。
・営業外損益
営業外収益は、受取配当金の増加等により、前連結会計年度に比べ1億円増加し、6億円となった。
営業外費用は、資本業務提携関連費用の減少等により、前連結会計年度に比べ3億円減少し、5億円となった。
・経常利益
経常利益は、営業利益及び営業外収支の増加により、前連結会計年度に比べ38億円(17.1%)増加し、265億円となった。
・特別損益
特別利益は、投資有価証券売却益7千万円など合計1億円を計上した。
特別損失は、2014年に当社の施工不良が判明した横浜市西区所在のマンションに関する追加費用として偶発損失引当金繰入額13億円、株式会社ガイアートが受領した独占禁止法による課徴金納付命令書(案)に基づく独占禁止法関連損失引当金繰入額39億円など合計55億円を計上した。
・法人税等
法人税、住民税及び事業税73億円、繰延税金資産の回収可能性の見直し等により法人税等調整額4億円を計上した。
・親会社株主に帰属する当期純利益
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ24億円(15.7%)減少し、133億円となった。
なお、『熊谷組グループ 中期経営計画(2018~2020年度)~成長への挑戦~』で策定した業績目標値との比較は次のとおりである。
連結業績
| 指標 | 2018年度(計画) | 2018年度(実績) | 差異 |
| 売上高 (百万円) | 400,000 | 389,058 | △10,941 |
| 営業利益 (百万円) | 24,000 | 26,464 | 2,464 |
| 営業利益率 (%) | 6.0 | 6.8 | 0.8 |
c キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、年度末にかけて完成工事が増加したこと等に伴う売上債権の増加等により、123億円のマイナス(前連結会計年度は176億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により、73億円のマイナス(前連結会計年度は140億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払い等により、61億円のマイナス(前連結会計年度は308億円のプラス)となった。
為替換算による減少を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ260億円(24.0%)減少し、824億円となった。
d 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設事業に係る工事費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものである。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としている。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資に係る資金や長期運転資金は自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としている。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は128億円となっている。
e セグメントごとの経営成績の分析
・土木事業
受注高は、鉄道分野が増加し、前連結会計年度比19.9%増の1,557億円であった。
売上高は、期首繰越工事高が増加していたことにより同4.5%増の1,116億円となり、営業利益は、売上高の増加及び売上総利益率の改善により、同48.2%増の86億円となった。
・建築事業
受注高は、消費税増税前の駆け込み需要の発生により医療・福祉施設分野等が増加し、前連結会計年度比18.4%増の2,982億円であった。
売上高は、期首繰越工事高が増加していたことにより同4.1%増の1,954億円となり、営業利益は、売上高の増加及び売上総利益率の改善により、同2.7%増の124億円となった。
・子会社
売上高は、株式会社ガイアートにおいて期首繰越高及び受注高の増加の影響により売上高が増加し、全体として同3.9%増の975億円となり、営業利益は、売上総利益率の改善により売上総利益が増加し、同5.0%増の53億円となった。