四半期報告書-第95期第2四半期(2023/09/01-2023/11/30)

【提出】
2024/01/15 16:55
【資料】
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【項目】
38項目
経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、雇用・所得環境や設備投資の持ち直しによって景気は緩やかな回復傾向にあります。一方で、物価上昇や海外経済の高い金利水準による回復ペース鈍化等による我が国への影響も懸念され、引き続き注視していく必要があります。
建設業界におきましては、安定的な公共投資、回復傾向にある民間設備投資によって増加基調にあります。しかし供給面においては、建設資材の価格高騰や労務需給の逼迫等の影響もあり、厳しい事業環境が続いております。
このような状況の中、当社グループの財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
(財政状態)
当第2四半期連結会計期間末の財政状態については、資産は、販売用不動産3,085百万円、繰延税金資産1,960百万円、未成工事支出金1,143百万円などの増加要因が、現金預金5,345百万円などの減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比1,029百万円増の163,369百万円となりました。
負債は、短期借入金9,208百万円などの増加要因が、支払手形・工事未払金等5,440百万円、預り金1,241百万円などの減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末比6,870百万円増の91,180百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純損失5,192百万円の計上及び配当金1,347百万円の支払いなどの結果、前連結会計年度末比5,840百万円減の72,188百万円となりました。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末比3.9ポイント減の44.1%となりました。
(経営成績)
当第2四半期連結累計期間の経営成績については、売上高は、前年同四半期連結累計期間比0.0%増の65,090百万円となり、損失については、営業損失は7,878百万円(前年同四半期連結累計期間は1,025百万円の営業利益)、経常損失は7,998百万円(前年同四半期連結累計期間は1,058百万円の経常利益)となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純損失は5,192百万円(前年同四半期連結累計期間は672百万円の四半期純利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメントの経営成績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益又は損失は、四半期連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。)
(土木事業)
土木事業においては、売上高は19,976百万円(前年同四半期連結累計期間比14.6%減)であり、利益面では、前期において、是正工事を実施した特定大型造成現場で、工程遅延を回避するための突貫工事等で追加費用が発生したことによりセグメント損失5,541百万円(前年同四半期連結累計期間は180百万円のセグメント損失)となりました。
(建築事業)
建築事業においては、売上高は、手持ち工事が順調に進捗したことで42,678百万円(前年同四半期連結累計期間比5.4%増)であり、利益面では、資材価格の上昇、資材不足による工程遅延等の要因で不採算現場が複数発生したことでセグメント損失2,623百万円(前年同四半期連結累計期間は931百万円のセグメント利益)となりました。
(関連事業)
関連事業においては、再生可能エネルギー事業等が堅調に推移し、売上高は2,463百万円(前年同四半期連結累計期間比11.4%増)であり、セグメント利益は1,032百万円(前年同四半期連結累計期間比8.1%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況については、営業活動により15,802百万円,投資活動により729百万円資金が減少し、財務活動により11,526百万円資金が増加した結果、現金及び現金同等物の当第2四半期連結会計期間末の残高は、前連結会計年度末に比べ4,924百万円減少し18,825百万円(前年同四半期末残高は23,952百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
未成工事受入金の増加等により資金が増加しましたが、税金等調整前四半期純損失7,460百万円、仕入債務の減少等により、15,802百万円の資金減少(前年同四半期は13,510百万円の資金減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入等により資金が増加しましたが、有形固定資産の取得による支出等により、729百万円の資金減少(前年同四半期は4,510百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払等があったものの、短期借入れ等の収入により、11,526百万円の資金増加(前年同四半期は5,253百万円の資金減少)となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題については次のとおりであります。
(土木事業)
土木事業においては、前期に是正工事を実施した特定大型造成現場で、工程遅延を回避するための突貫工事を実施し、加えてその他の追加費用が発生したことにより、今期新たに工事損失を計上する見込みとなりました。当該現場は大型案件にもかかわらず、十分な管理体制を準備できなかったことが損失計上の要因として挙げられます。このため、大型現場においては管理体制を強化し再発防止に取り組んでまいります。
(建築事業)
建築事業においては、受注拡大にチャレンジしたものの、高い目標設定に対して十分な経営資源を投入できず、加えて物価高騰、資材不足による工程遅延などの要因もあり不採算現場が複数発生したことで収益性が悪化しました。このため、再発防止策として受注審査の厳格化による選別受注を徹底しており、更に設計・積算・施工の体制再構築に取り組むため組織改編を実施いたしました。
なお、土木事業における特定大型造成現場及び建築事業における不採算現場は今期中に竣工の予定です。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費の総額は331百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。