有価証券報告書-第88期(平成27年4月1日-平成28年3月31日)

【提出】
2016/06/29 11:23
【資料】
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【項目】
137項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国の経済は、中国をはじめとする新興国の景気減速の影響やマイナス金利導入による金融市場の混乱など、下振れの懸念が強まる局面も見られた一方で、好調な企業収益や雇用・所得環境の改善などにより、景気は緩やかながら回復基調で推移してきた。
そのような中、建設業界においては、民間設備投資の増加や、東京オリンピック関連工事・大規模な都市再開発の進展などの建設需要拡大により、好調な動きを続けてきた。
このような状況のもと当社グループは、昨年度スタートした中期経営計画の戦略に基づき、首都圏における経営基盤の強化・拡大や、アフターサービス体制の充実・ソリューション営業の拡充などを柱に、「営業力」の強化に向けた取り組みに全力を傾注してきた。
同時に、徹底したコスト削減による工事採算性の向上や工事品質の確保及び、施工戦力の拡充・効率的な施工体制の整備など、「技術力」「現場力」の向上に向けた取り組みを強力に推進してきた。
このような事業運営の結果、当連結会計年度の業績は、売上高については、再生可能エネルギー関連工事をはじめ、工事の大型化・長期化に伴う着工・進捗の遅れなどにより、わずかながら前年同期を下回ったものの、工事受注高及び営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期を大きく上回り、過去最高を更新した。
なお、業績の具体的数値は下記のとおりである。
[連結業績]
工事受注高3,635億64百万円(前年同期比 12.2%増)
売 上 高3,113億46百万円(前年同期比 1.5%減)
営業利益251億97百万円(前年同期比 50.4%増)
経常利益275億51百万円(前年同期比 51.7%増)
親会社株主に帰属
する当期純利益
179億01百万円(前年同期比 55.4%増)

セグメント別の業績は、次のとおりである。
① 設備工事業
売上高は、再生可能エネルギー関連工事をはじめ、工事の大型化・長期化に伴う着工・進捗の遅れなどにより、前連結会計年度に比べ、1.8%減少し、2,966億1百万円となった。
セグメント利益は、徹底したコスト削減により工事採算性が向上したことなどから、前連結会計年度に比べ、82億36百万円増加し、242億68百万円となった。
② その他
売上高は、太陽光発電事業が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ、5.1%増加し、147億44百万円となった。
セグメント利益は、太陽光発電事業の売上高の増加などから、前連結会計年度に比べ、3億49百万円増加し、10億15百万円となった。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、91億98百万円減少し、267億32百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、107億76百万円(前連結会計年度比83億40百万円の収入額の減少)となった。
これは、主に税金等調整前当期純利益の計上と売上債権の増加によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は、135億97百万円(前連結会計年度比17億81百万円の支出額の増加)となった。
これは、主に有形固定資産や投資有価証券の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は62億6百万円(前連結会計年度比128億87百万円の支出額の増加)となった。
これは、配当金の支払いや自己株式の取得に加え、借入金を返済したことによるものである。
(注) 「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税抜きの金額で表示している。